平成760日目

平成3年2月6日(水)

1991/02/06

【湾岸戦争】精鋭部隊への空爆続行

開戦から丸三週間たった湾岸戦争は6日、ペルシャ湾北部に展開中の米戦艦ミズーリが三日連続でクウェート領内のイラク軍陣地に激しい艦砲射撃を行う一方、多国籍軍機がイラク南部の第二の都市バスラや、その周辺に陣取る精鋭部隊の大統領警護隊陣地に対し、部隊の孤立化を狙った集中的な空爆を続行した。

イラク軍は先月末のサウジアラビア東部のカフジでの越境攻撃以来、目立った軍事行動を抑制、最大の決戦となる地上戦に向け兵力の温存を図る作戦を取っているが、多国籍軍から継続的な空爆を受け、指揮・命令系統に乱れが出ているとの見方もある。

一方、米国はチェイニー国防長官、パウエル統合参謀本部議長を7日にもサウジに派遣、焦点の地上戦突入時期をめぐり最終的な戦略上の詰めを行う方針で、湾岸戦争はクウェート奪回に向け重大な節目を迎えている。

サウジ駐留の米軍当局者によると、戦艦ミズーリは5日深夜から6日朝にかけ、クウェート領内のイラク軍のレーダー基地、砲兵陣地などに対し、16インチ砲で艦砲射撃を行い、54発の砲弾を撃ち込んだ。またフランスのジャガー攻撃機も同日、二度にわたってクウェート領の砲兵陣地を空爆した。

国営イラン通信によると、イラク南部のバスラなどへの多国籍軍の空爆や短距離ミサイル攻撃は一段と激しさを増し、5日夜以来、イラク南部上空に向かう多国籍軍機のごう音がほぼ5分間隔でとどろいている。この地域ではイラク軍は対空砲で反撃していない。《共同通信》



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【磯村尚徳氏】都知事選出馬に前向き

自民、公明、民社3党による東京都知事選候補擁立の枠組みが固まっている中で、民社党の大内委員長は6日、都内のホテルで、NHK特別主幹の磯村尚徳氏(61)に会い、都知事選への出馬を正式に要請した。これに対し磯村氏は「前向きに検討したい」と答えた。

これを受け、公民両党は7日、党首会談を開いて磯村氏擁立を確認、続いて自公民3党による党首会談を開いて磯村氏を擁立することを正式決定した上、磯村氏から最終的な受諾回答を得たいとしている。《読売新聞》

【民社党・大内委員長】磯村氏「最強の候補」

民社党の大内委員長は、6日タ、磯村尚徳NHK特別主幹との会談後、記者団の質問に答え「(都知事選出馬に)前向きに検討するという、否定的ではなく肯定的な回答をいただいた。磯村氏は魅力的で大衆性、温かみのあるいい候補、最強の候補だ。これ以上の候補は見いだせない。(自民、公明両党にも)協力いただけると思う」と語った。《共同通信》

【海部俊樹首相】湾岸貢献策「要請がなければ自衛隊機はださない

海部俊樹
https://www.kantei.go.jp/

衆院予算委員会は6日、3日目の総括質疑を続行し、不破共産党委員長、米沢民社長書記長らが湾岸貢献策を中心に政府の見解をただした。

米沢氏が90億ドル追加支援の財源に関連して、国債発行と増税法案を切り離す可能性をただしたのに対し、橋本蔵相は「国債返還の財政を切り離すと赤字国債を繰り返すことになる。臨時の税とつなぎ国債はセットと考えている」と述べ、国債発行と臨時増税を一括法案として提出、処理する方針を強調した。

海部首相は避難民輸送のための自衛隊機派遣について「(派遣の)要請がなければ自衛隊機は出さない」と述べ、国債移住機構(IOM)など国際機関からの要請が派遣の前提となるとの考えを明らかにした。《共同通信》

【政界メモ】余裕のなさが歯がゆい?

○…海部首相は6日昼、衆院予算委員会の休憩時間に湾岸戦争について記者団が質問しようとするのを「ちょっと待ってよ。今答弁に立ってきたところなんだから」と遮った。

緊張がほぐれない様子の首相、「今回は答弁書を見ずに自分で全力で答弁してるんだから。(答弁書なしで)そりゃもう、数字から心構えまでみんな入っとる」と精いっぱい胸を張ってみせた。ところが言葉を継いだ首相、「(野党質問で)外交に弱いからとか言われて(答弁に立つ中山外相を)制止したりして。本当は(制止は)いけないんだけどね」と苦い顔に。余裕を持てない自分が歯がゆい?

○…この日、東京都知事選問題で記者会見した社民連の阿部書記長は「外堀ばかり埋める雰囲気はよくない」と、社民連の江田五月、菅直人両氏を社会党がかつごうとする動きを批判、拒否する姿勢を強調した。

ところが「社会党から野党結集策が示されたら」と水を向けられると「それは議論になるでしょう。事情が許せば菅君などはいい知事になる」。「では出馬もあるのか」には「出るのは僕じゃないんだから」と笑ってごまかすのみ。同席した菅民も「知事選に名が挙がるのは光栄と思うが、党と同意見だ。(候補選びに)は都民の意見が反映されていない」と何やら色気もありげ。《共同通信》

【イラク】6カ国と断交

6日夜のイラク国営放送はイラクが米、英、フランス、イタリア、エジプト、サウジアラビアの6カ国との外交関係断絶を決定したとの外務省声明を伝えた。

6カ国とも湾岸戦争開戦以前にバグダッドから全外交官を引き揚げているが、イラクは各国に数人の外交官を残留させ、外交関係を維持していた。イラクがこの時期になって多国籍軍側の主要各国との国交断絶を決めた理由は不明。

だが、外務省声明は他のアラブ、イスラム諸国に同様の措置を取るよう呼び掛けており、アラブ、イスラム諸国の親イラク、反米国内世論に訴えて各国の対米断交などを引き出し、多国籍軍陣営に国際的圧力をかけることを狙ったとの見方が強い。

イラクのハシミ駐フランス大使は国交断絶に触れて「湾岸で起きていることは国連安保理決議の枠を超えている」と述べており、安保理決議に基づくイラク攻撃は国交維持の「我慢の限度内」だが、多国籍軍の空爆などはこれを超えた「無差別破壊だ」とのイラクの主張を明確にするための措置ともみられる。

米、英、フランス、イタリア4カ国は多国籍軍のイラク空爆に参加しており、エジプト、サウジはクウェート解放の地上戦への実戦部隊参加を公式に表明している。

アラブ各国ではこのほか、シリア、モロッコ、カタールなどがサウジに地上軍を派遣しているが、目的は「サウジ防衛」に限定し、イラク領内はもちろん、クウェートへの進攻も行わないとの立場をとっている。《共同通信》

【ソ連・ゴルバチョフ大統領】「連邦制存続に賛成を」

ゴルバチョフ・ソ連大統領は6日夜の国営テレビ定時ニュ一スの冒頭に全ソ向けの演説を行い、3月17日に実施される連邦制維持の是非を問う初の全ソ国民投票で、15共和国が構成する連邦制の存続に賛成票を投じるよう国民に異例の訴えをした。

大統領は約15分間のテレビ演説で、全ソ国民投票には「国家の運命の問題がかかっている」と述べ、意義を強調した。

全ソ国民投票で、有権者は連邦維持に関して「ダー(イエス)」「ニェット(ノー)」の二者択一を求められているが、大統領は「われわれは分離することは不可能である」と語り、バルト地方やグルジアなど共和国の分離独立は認められないとの考えを示した。

大統領は、全ソ国民投票を拒否し、独自に共和国国民に独立の意思を問う世論調査を9日に実施するバルト地方のリトアニアや、同様に共和国国民投票の実施を決定したエストニア両共和国を名指しで批判し、これらの世論調査などを無効とする5日の大統領令を改めて強調した。

全ソ国民投票をめぐっては、バルト3共和国のほか、グルジア、アルメニア両共和国も実施拒否を決めており、大統領の意図する形で全ソ的に実施されるか危ぶまれている。このため大統領としては、共産党なども動員して、今後、全ソ国民投票に向け、各共和国に実施するよう圧力をかけると同時に、国民にも賛成票を投じるようキャンペーンを張るとみられる。《共同通信》



2月6日のできごと