平成761日目

平成3年2月7日(木)

1991/02/07

【磯村尚徳氏】都知事選出馬を表明

4月7日投票の東京都知事選挙に自民、公明、民社3党統一候補としてNHK特別主幹の磯村尚徳氏(61)が出馬することが7日決定した。

自民党総裁の海部首相、石田公明、大内民社両党委員長は同日夜、都内のホテルで会談、3党による磯村氏の擁立を正式に決定し、直ちに磯村氏に立候補を要請。磯村氏は「非力だが全力を尽くしてやりたい」と受諾した。磯村氏はこの後、3党首とともに記者会見し、立候補を表明した。

これにより都知事選は磯村氏、自民、民社両都連の推す鈴木俊一現知事、共産党が推す国際政治学者の畑田重夫氏、スポーツ平和党の猪木寛至(アントニオ猪木)参院議員、社会党が選考中の独自候補を中心に争われる。

保守・中道は鈴木・磯村氏による異例の分裂選挙になるが、自民党は今後も都連や鈴木氏に出馬辞退を働き掛け、候補者一本化の努力を続ける方針だ。《共同通信》



【北朝鮮】反党分子を一掃

7日の平壌放送は「主体の血統を継承、発展させていくわが党の不滅の業績」と題する論説を伝え、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金日成労働党総書記・国家主席の子息である金正日党政治局常務委員・書記の指導の下に「主体の血統を純粋に継承する問題」が解決されたことを称賛した。

さらに同放送は、「わが党は、党内に隠れていた反党・反革命セクト分子や反党・修正主義分子らの策動を適時に暴露、粉砕したことにより、血統の混乱をもたらそうとしていたあらゆる異色的な思想潮流を克服、清算し、主体の血統の純潔性を徹底的に保証した」と述べ、党内の反党・修正主義分子が一掃されたことを強調した。

論説はまた、「親愛なる金正日同志の賢明な指導によって血統継承問題が輝かしく解決したことにより、わが党は社会主義、共産主義への歴史的進軍を最後まで導くことができる不敗の威力を持った党としての力を完ぺきに整えた」と指摘。

そして「偉大な領金日成同志が整えた主体の血統を純粋に継承する問題を輝かしく解決し、わが革命を正しい勝利の一路へと前進させていく親愛なる金正日同志の賢明な指導を受けることは、わが人民の大きな誇りであり、限りない名誉である」と金正日書記をたたえた。《共同通信》

【仏・ミッテラン大統領】湾岸戦争「月内に地上戦」

フランスのミッテラン大統領は7日、テレビ、ラジオを通じて全国に放送されたインタビューで「われわれは戦争の困難な局面に入る」と述べ、湾岸戦争が2月中に地上戦に入るとの見通しを明らかにした。また大統領は「戦争が春以降も続くと泥沼化することになる。しかしそうはならない」との見方を示しながらも、地上での戦闘が不可避であり、フランス国民が「この過酷な試練」に対し、心の準備をするよう訴えた。

大統領は湾岸戦争の目的はクウェート解放にあり、戦争はイラク全土に拡大すべきではない、と強調。仮にイラクが化学兵器を使用したとしても、多国籍軍側が核、化学、細菌兵器を使用すれば「文明化されていない状態への後退になる」と指摘、強い反対を表明した。

さらに戦後処理の問題について大統領は「平和への復帰を整備するのは国連安全保障理事会だけであって、ほかのどんな機関もこれに代わることはできない」と述べ、戦後処理が米国中心で進められることを暗にけん制、国連中心に戦後の問題に対処すべきだと主張した。

戦況に関してはイラクがイスラエルやイランを戦争に巻き込み、拡大させようと試みているが、大統領は「この戦争が拡大して世界を巻き込むものになるとは思わない」との見解を示した。さらに「イラクは恐るべき軍事力を集積している。われわれが今、行動しないと3、4年後、世界を巻き込んだ紛争に直面するかもしれない」と述べた。《共同通信》

【湾岸戦争】イラク兵の降伏相次ぐ

イラク軍と多国籍軍が先月末に繰り広げた激しい地上戦の舞台となったサウジアラビア・クウェート国境の町、カフジをサウジ軍が7日、取材団に公開した。

街中の建物には小銃の弾展やミサイル砲撃の穴があいていた。サウジ兵が巡回しながら時折、銃を空へ向け威嚇発砲している。「イラク軍の兄弟たちよ。白旗を掲げて出てきなさい。食植を与え、傷の治療も約束する」―イラク兵が街の建物に現在も潜んでいるとみたサウジ軍が投降を盛んに促しているのだ。

激戦から一週間たった今でもイラク兵の降伏が続いている。イラク軍が放棄した武器類が大量に保管されている倉庫。ソ連製のカラシニコフ自動小銃と大量の弾薬、手投げ弾、機関銃、ロケット砲などが山積みされていた。ほとんどがソ連、ユーゴスラビア、フランス製だ。

「ヨルダン軍本部」と書かれた弾薬の箱を示したサウジ兵は「ヨルダンはイラクを助けている」と非難した。イラク軍が残した装備の中には防毒マスクもあった。ある士官は「化学兵器も見つけて押収した」とさえ主張する。接近戦でイラクは化学兵器を使う腹積もりなのか。

取材団が入れたのはクウェートとの国境の1キロほど手前まで。道路には撃退されたイラク軍戦車などの残がいがあちこちに放置されたままになっている。破壊された97台の戦車、装甲兵員輸送車はソ連、中国製の古い型式ばかりだ。《共同通信》

【海部俊樹首相】「北方領土返還要求全国大会」であいさつ

11回目を迎えた「北方領土返還要求全国大会」(総務庁、全国知事会などが主催)が7日昼、海部首相ら約1500人が出席して開かれた。あいさつで首相は、ゴルバチョフ・ソ連大統領の4月来日に触れ「北方領土問題を解決し新しい日ソ関係構築の突破口とするため最大限の努力と勇気ある決断を求める」と述べた。

大会ではソ連大統領の来日をにらんで、旧島民ら各界代表10人が「訪日に寄せての一言要望」を行ったほか、大統領来日が「両国関係に新しい道を開く転機になるものと、大いに期待し、歓迎する」との大統領へのメッセージを採択するなど、これまでにないプログラムを盛り込んで北方領土の返還実現に向け気勢を上げた。《共同通信》

【政界メモ】超過密は人道的に問題

○…海部首相は7日、衆院予算委員会の合間を縫って「北方領土の日」にちなんだ返還要求全国大会に出席するなど、相変わらずの超過密スケジュール。記者団の顔を見つけると「(胃の)消化に悪いよ。人道的に問題じゃないか、「人道的に」と、中東貢献策のキーワードとしてロぐせとなった「人道的」を連発。

そこで、記者団が「だれかに委任できないものか」と水を向けると、首相はわが意を得たりとばかりに「政令でも作るかね」「官房長官には委任できるんだけどなあ…」とニヤニヤ。予算委も二巡目に入り、首相も少しは精神的余裕が出てきた?

○…社会党の田並広報局長がこの日、国会内で記者会見。中執委の内容をブリーフしたが、肝心の東京都知事選の候補者問題については「話題になりませんでしたよ」とおとぼけ。さらに「いろいろ質問されても困るんだよなあ。出なかったんだから、私からは言えません」と逃げの一手。

それでも記者団に気を使ったのか「社会党と連合、社民連との都知事問題に関する会談後、山口書記長に記者会見をするように頼んであります」「書記長がどこまで言うか分からないが、あとは質問でフォローして下さい」と微妙な状況だけに、何を聞かれても「書記長に」と肩すかし。《共同通信》



2月7日のできごと