平成716日目

1990/12/24

この日のできごと(何の日)

【自民党・三塚博氏】年末の改造重ねて求める

自民党の小沢幹事長は24日午後、三塚・安倍派、山口・渡辺派の両事務局長と会談し、焦点の内閣改造・党役員人事問題を中心に意見を交わした。

党本部で行われた小沢・三塚会談では、三塚氏が「12月改造」が党内の大勢であるとの認識を重ねて表明。今月末、政治改革基本要綱の党議決定と、平成3年度予算編成作業が終了した時点で改造に踏み切るべきだとの考えを述べた。

小沢氏は「趣旨は分かったが、首相官邸からまだはっきりとした態度表明がない」と説明。近く海部首相と会談し、首相の真意を聞いた上で最終決着を図る方針を示した。《共同通信》

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【橋本龍太郎蔵相】1991年度予算大蔵省原案を内示

橋本蔵相は24日夜の臨時閣議に1991年度(平成3年度)一般会計予算と財政投融資計画の大蔵原案を提出、了承を得て各省庁に内示した。これに先立って政府、自民党は事前折衝で最後まで難航し、内示が遅れる原因となっていた整備新幹線について協議、事業費の配分問題などで最終決着した。

一般会計総額は90年度当初予算比6.2%増の70兆3474億円と伸び率がややダウンしたものの、政策的経費である一般歳出は、37兆2382億円の5.3%増と11年ぶりに5%台に乗せた。《共同通信》

【ヨルダン・ハッサン皇太子】イラクのイスラエル攻撃「現実的」

ヨルダンのハッサン皇太子は二24日、共同通信との単独会見に応じ、フセイン・イラク大統領が、米軍から攻撃を受けたらイスラエルに報復を加えると言明したことについて「現実的な警告である」として、イラクは真剣にイスラエルを巻き込むことを考えていると述べた。

これに対して、イスラエルも「報復」を表明しており、戦闘が起きれば、両国に挟まれたヨルダンにも戦禍が及ぶ可能性が高い。

ハッサン皇太子はフセイン国王の実弟で、ヨルダンのナンバー2として湾岸危機の平和的解決に奔走してきた。会見でもヨルダンの危機意識を色濃くにじませ、改めて国際社会に「戦争回避の必要性」を訴えた。

皇太子は、対イラク武力行使を認めた国連安保理決議の猶予期限である来年1月15日以降、湾岸危機が戦争に発展した場合、「ヨルダンを侵略への通過点にはさせない」と強調、米軍によるヨルダン経由の対イラク攻撃を拒否する姿勢を示した。

米国は軍事行動に踏み切れば、空軍による爆撃だけでなく、トルコ、ヨルダンからも陸路イラク北部、西部を急襲する多方面戦略を計画、ヨルダンに領内通過に対する協力を求めていたといわれる。また皇太子は「ヨルダンはいかなる侵略者からも国を防衛する」として、1月10日以降、全軍を厳戒体制におくことを示唆した。

ハッサン皇太子は「アルジェリアと連絡を取りながら、湾岸危機のアラブ内解決を模索している」としながらも、米国の強硬姿勢のためにシャドリ・アルジェリア大統領の調停外交が難航していると主張した。《共同通信》



12月24日 その日のできごと(何の日)