平成715日目
1990/12/23
この日のできごと(何の日)
【競馬・第35回有馬記念】
空前の競馬ブームに沸いた平成2年を締めくくる夢のグランプリ、第35回有馬記念競争。千葉県船橋市の中山競馬場には史上最高の17万8000人が詰め掛け、2分20秒余の短編ドラマに新記録の480億円が舞った。ウマ年の総決算として、流行語ファジー(あいまい)を象徴するように本命不在だった有馬記念。制したのはハイセイコー以来のアイドル馬で、このレースを最後に引退する怪物オグリキャップ。ファンを大いに酔わせた。
「オグリ不調、混戦」の前評判からか馬券は飛ぶように売れた。中央競馬会過去最高の売り上げだったことしの日本ダービーを約83億円も上回った。《共同通信》
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【全国高校駅伝】
男子第41回、女子第2回全国高校駅伝競走大会は23日、京都市の西京極陸上競技場を発着点とする付設マラソンコース(男子7区間42.195キロ、女子5区間外21.0975キロ)で47都道府県の各代表が参加して行われ、男子は西脇工(兵庫)が2時間5分44秒で8年ぶり2度目の優勝を果たし、1秒差で2位と惜敗した昨年の雪辱を遂げた。女子は群馬女短大付(群馬)が1時間8分51秒の高校最高で初の栄冠を獲得した。
西脇工は前半は5位以内をキープしながらライバル大牟田(福岡)をマーク。5区で陣在が大牟田を引き離し、6区で結城が中京(愛知)を捕らえトップに躍り出て逃げ切った。大牟田は2位で2時間6分48秒、3位は地元・京都の宇治で2時間6分51秒だった。
女子の群馬女短大付は、区間最高を2人がマークするなど安定した力を発揮し快勝。前回優勝の市船橋(千葉)も1時間9分14秒の高校最高で2位に入り、筑紫女学園(福岡)は3位だった。《共同通信》
【天皇陛下】57歳の誕生日
天皇陛下は23日、57歳の誕生日を迎えられた。これに立ち皇后さまとともに赤坂御所の桧の間で約35分間、宮内記者会(新聞、通信、テレビ15社加盟)との記者会見に応じ、陛下は象徴天皇としての務めを果たしていくとの決意を改めて示すとともに、このほど終了した一連の即位関連儀式の関係者や国民の祝意に感謝する言葉を述べられた。
その一方で、同儀式関連の警備に伴い市民生活に影響が出たことについて「誠に心苦しい」と心情を語られた。皇太子さまの結婚問題に関する質問には「人に迷惑が掛からないようそっとしておいてほしい」と答え、過熱する一部のマスコミの対応を批判された。
陛下の記者会見は即位後2回目で、昨年8月以来約1年4カ月ぶり。会見の中で陛下は、今後の皇室の在り方について「憲法で定められた日本国、日本国民統合の象徴であり、現代にふさわしく天皇の務めを果たしていきたい」と、即位礼正殿の儀で即位を内外に宣言したお言葉に基づく形で抱負を示された。
一連の即位儀式の間は厳しい警備体制により市民生活に影響が出たが、陛下は「心苦しく思っています」と述べた上、「残念なことは、(警察官の)尊い生命が失われ、負傷者が生じたことです。遺族や負傷者の家族を思うと誠に心が痛みます」と語られた。
陛下は、即位儀式に対する国民主権や政教分離などの憲法論議に対し具体的なお考えを示さなかったが、正殿の儀で高御座に上った感想については「高御座は歴史的な儀式の一つのもの(調度品)で(国民を見下ろすという)感情はなかった」と強調された。
また水面下で選考作業が続く皇太子さまの結婚問題は、静かに見守ってほしいとの希望を述べたほか、「事実無根のことで困っている人もいると聞いています」と付け加えられた。
末っ子の紀宮さまは来年4月、大学4年、22歳になるが、陛下が「外国留学は考えていません。結婚は本人の意思を尊重したい」と述べたのに次いで、皇后まは「結婚はまだ先のことであってほしいと思ったり、それは親のわがままかしらと思ったり気持ちがまとまりません」と、母親としての複雑な思いを明かされた。《共同通信》
◇
57歳となられた天皇陛下の誕生日祝賀の儀が、23日午前11時から皇居・宮殿で行われた。皇太子さまら皇族方が陛下にお祝いの言葉を述べられ、続いて海部首相ら三権の長も祝賀のあいさつをした。正午からは豊明殿で皇后さまはじめ皇族方、海部首相夫妻ら約500人が出席して祝宴も開催された。
陛下が「この機会に国の発展と国民の幸せを願うとともに、皆さんのご健康をお祈りします」とあいさつ。海部首相は「天皇陛下のご健康と、皇室の繁栄をお祈り申し上げる」とお祝いし、桜内衆院議長の音頭で乾杯した。
午後3時からは101カ国の駐日大使夫妻ら約180人の外交団を招いての茶会が、宮殿・春秋の間で催され、両陛下が並んで祝福を受けられた。一般参賀は天皇誕生日恒例となっていたが、11月18日に即位の礼に伴って実施されたのに続いて、来年1月2日にも新年一般参賀が予定されていることや、年末の多忙を理由に取りやめとなった。《共同通信》