平成577日目

平成2年8月7日(火)

1990/08/07

【東京株式市場】4日間で3184円安

中東情勢の緊迫化で下落が続く東京株式市場は7日、原油価格の上昇によるインフレ懸念を嫌気して全面安の展開となり、終値の平均株価(225種)は前日比946円46銭安の2万7653円07銭と大幅に続落。終値としては約1年9ヶ月ぶりに2万8000円台を割り込んだ。値下がり幅は史上10番目で、イラクのクウェート侵攻以来立会日数わずか4日で、平均株価は3184円(率で約10.3%)も急落したことになる。《共同通信》




【海部俊樹首相】選挙制度審の答申実現に意欲

海部首相は7日午前の閣議で、第8次選挙制度審議会(小林与三次会長)から参院選選挙制度改革と政治資金の公的助成に関する第2次答申が7月31日に提出されたことを受けて「これらの改革を(4月の第1次答申と)一体のものとして実現に全力を尽くしたい。答申の趣旨を尊重し各党、各会派の理解、協力を得つつ、国民の支援を得ながら、実現に不退転の決意で臨む所存だ」と、改めて選挙制度改革実現に取り組む強い決意を示した。《共同通信》

【政界メモ】けん制球投げ合う税制協

〇…7日の海部首相に対す番記者の質問は、イラクへの経済制裁に集中。日本経済への影響を尋ねられると、首相は「(原油の)備蓄は142日分」「(イラク、クウェートからの輸入は)それぞれ全体の6%でしょう」と数字をポンポン挙げ「殊更、悪影響を及ぼすとは思わない」ときっぱり。制裁解除の時期についても「言わん方がいいでしょう。始めたばかりですから」とかわした。

午後からは間近に迫った中近東訪問の勉強会が開かれたが、この数日間の“勉強”の成果で複雑な中東情勢も比戦的すんなりのの込めたのでは、との声も。

〇…この日、約1カ月ぶりに開かれた税制問題両院合同協議会(税制協)の専門者会議の冒頭、社会党の伊藤政審会長は「“いよいよ税制協”、と“あすから甲子園”、どちらが注目されているか」と切り出した。すかさず自民党側は「前へ進めば注目されますよ」(野田税調副会長)と社会党の譲歩で協議がまとまると言わんばかりの“けん制球”。

参院社会党の安恒予算委理事も負けずに「進むか進まないかは与党がどれだけ野党に歩み寄るかだ」と応酬。どうやら消費税論議は甲子園のように「さわやかに」とはいかないようだ。《共同通信》

【中国・李鵬首相】インドネシア・スハルト大統領と会談

インドネシアとの外交関係回復記念式典(8日)に出席するためジャカルタを訪問中の李鵬中国首相は7日、スハルト大統領と約2時間半にわたって会談した。会談の大半はカンボジア問題にあてられ、両首脳はポル・ポト派を含む粉争当事者四派による包括的政治解決に向け努力することで一致した。

インドネシア政府筋によると、中国側は和平へのかぎを握るポト派への支援を今後抑制することを示唆したという。首脳会談と並行して行われた外相会談でもカンボジア問題が主な議題となった。

カンボジア問題パリ国際会議の共同議長であるアリ・アラタス外相は中国がカンボジア国民政府(旧三派連合政府、シアヌーク大統領)に対し武力を捨て和平のテーブルに着くよう説得を強化するよう要請。これに対し中国側は、インドネシアを中心とする東南アジア諸国連合(ASEAN)の和平努力を評価、三派内で最大の軍事力を持つポト派への援助削減を示唆したという。

これについて銭其琛外相は共同通信に対し「両者の立場は近かった。政治解決が実現すれば援助も必要ない」と述べたが、ポト派への支援問題に関しては「これまでとあまり変わりはない」と語った。また中国外務省スポークスマンによると、両国は政治解決に当たり「いかなる一派でも排除してはならないことで一致した」という。

中国側は、7月末のASEAN外相会議が国民政府の国連議席不支持など米国の新カンボジア政策を批判したことを高く評価しており、今後ポト派を含む全当事者の合意作りに向けASEANと連携を強めることになった。首脳会談の席上、李首相はスハルト大統領の中国公式訪問を招請、大統領は快諾した。《共同通信》

【米・ブッシュ大統領】サウジへ米軍派遣

ブッシュ米大統領は7日、イラク軍のクウェート侵攻への対抗策を強化するためサウジアラビアへの米軍部隊派遣を決断し、米議会指導者に通告した。派遣部隊は空てい部隊、F15・F16戦術航空隊、空輸機動部隊を中心に4000-5000人とされ、消息筋によれば米東部時間7日夜(日本時間8日午前)には既に一部がサウジに到着したという。

ホワイトハウスによると、ブッシュ大統領は8日午前9時(日本時間同午後10時)、中東情勢についてテレビを通じ演説する。フィッツウォーター大統領報道官は米軍派遣の事実を確認することを避けているが、サウジ国境付近のイラク軍が「攻撃態勢をとっており、切迫した脅威となっている」と述べ、イラクのサウジ侵攻阻止が目的であることを示唆した。

ブッシュ大統領は8日朝(同日午後)にも正式発表する見通しで、湾岸情勢は米軍介入の様相を見せながら緊迫の度を加えてきた。

派遣されるのは北カロライナ州フォートブラッグ基地の陸軍第82空てい団、ケンタッキー州フォートキャンベール基地の陸軍空輸機動部隊、バージニア州ラングレー基地の戦術空軍部隊など。

サウジはこれまで外国の軍隊に基地を提供したことはなく、ファハド国王は6日のチェイニー米国防長官との会談で、多国籍の軍隊であることを条件に受け入れに同意したと伝えられる。このためチェイニー長官は7日にムバラク・エジプト大統領と会い、ワシントンの消息筋によると、エジプト軍のサウジ派遣に同意を得たほか、同日夜はモロッコにも立ち寄り、同様の要請を行った。

派遣される米軍部隊はサウジの首都リヤド周辺の基地に到着するという。米軍は既に英国からF111爆撃機をトルコのインジルリク米軍基地に移駐させている。《共同通信》




8月7日のできごと