平成494日目

1990/05/16

この日のできごと(何の日)

【警視庁】TBS取材ビデオを押収

TBS(本社東京)が犯行現場を取材、放映したことで問題となった暴力団組長らの債権取り立てに絡む傷害事件で、警視庁捜査四課と高輪、牛込両署は16日、取材に当たった番組制作会社「ネオプレス」(本社東京)が収録したビデオテープが立証に不可欠として、差し押さえ令状を取り、約10時間分の未編集テープ29巻をTBS本社から押収した。

これに対しTBS側は「押収処分の取り消しを求める準抗告をせざるを得ない」と法的に争う構えを見せており、「事件捜査」と「報道・取材の自由」をめぐる問題に発展、議論を呼びそうだ。

事件は、TBSが犯行の一部を3月20日夜のバラエティー番組「ギミア・ぶれいく」で放映したことから発覚。同課はこれまで、「ネオプレス」の川村和久社長(44)ら取材スタッフから参考人として事情聴取、暴力団組長A容疑者(42)ら暴力団員6人を暴力行為と傷害の疑いで逮捕している。

最近のテープ押収例としては一昨年11月、リクルート贈賄事件で東京地検特捜部が、日本テレビから押収した。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

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【小川泰弘さん】誕生日

【氷室京介さん】シングル「JEALOUSYを眠らせて」発売

【海部俊樹首相】消費税凍結「しない」

参院予算委員会は16日、社会党の梶原敬義、本岡昭次、自民党の大河原太一郎、石井道子の各氏が質問に立ち、原爆被爆者問題、消費税などについて政府の見解をただした。

消費税の今後の取り扱いについて本岡氏が「現行消費税を凍結して、与野党で話し合う考えはないか」とただしたのに対し首相は「凍結論に賛同することはできない」と突っぱねた。《共同通信》

【政界メモ】お言葉で急に寡黙に

〇…盧泰愚韓国大統領訪日時の天皇陛下のお言葉をめぐって韓国世論が対日批判を強めているため、16日の海部首相に対する記者団の質問もこの問題に集中した。首相はお言葉案が固まったという一部報道について「どうしてあんな記事が、出るの。僕は報告を受けてません」と不愉快な様子。

韓国の批判に油を注ぐ格好になった自民党首脳の“土下座発言”については「真意がねえ」と言葉を濁した上「私がミスリードしちゃいかんから」と言及を避けた。微妙な時期だけに、一つひとつ言葉を選びながらの対応で、いつもの能弁ぶりはどこへやら。

○…社会党の伊藤政審会長はこの日、国会内で記者会見し、終戦後の党大会から今年2月の総選挙までの政策をつづった「日本社会党政策資料集成」を出版する計画を明らかにした。

1400ページにも及び、一年半かかった“労作”ということで「社会党には政策がないといわれるが、これを読んでみると、それぞれの時代に真剣な討議が行われていたことがよく分かる」と自画自賛。さらに「これをわれわれ自身が実現しなければならない」と社会党政権に意欲を示したが、四野党の連合政権協議がとん挫するなどもう一つ現実性を帯びていないだけに、記者団もしらけ気味。《共同通信》

【大相撲夏場所】4日目

大相撲夏場所4日目(16日・両国国技館)上位陣は依然、安泰。出場した横綱、大関がそろって初日から4連勝は、昭和34年九州場所以来、実に31年ぶりとなる。

横綱北勝海は、持ち前の速攻相撲で逆鉾に完勝。千代の富士も琴稲妻の奇襲に動じず、危なげなく寄り切った。新大関霧島は、久島海の巨体を利しての寄りに苦戦したが、鮮やかにうっちゃって逆転勝ち。小錦は安定した取り口で小結両国を押し出し、旭富士と北天佑も順当に白星を重ねた。

勝ちっ放しは2横綱、4大関と平幕の安芸ノ島の7人。新入幕貴花田は3連敗を免れて2勝目、十両は早くも全勝力士がなくなった。《共同通信》

【米・ベーカー国務長官】バルト問題、平和的解決を

米ソ外相会談は16日午後5時(日本時間同日午後10時)すぎから、ソ連外務省迎賓館で始まり、ベーカー国務長官はシェワルナゼ外相に対してバルト3国指導部との速やかな対話の実行による平和解決を求めた。

会談は一対一で行われ、同9時(同17日午前2時)に終了、その後、当初の予定になかった軍備管理問題作業部会が設置され、約2時間にわたって米ソ戦略兵器削減交渉(START)が協議された。

ベーカー長官はシェワルナゼ外相との会談開始直前、記者団に対し、今回の外相会談が今月末ワシントンで開かれる米ソ首脳会談を成功に導くために「極めて重要なものである」と強調した。

ベーカー長官に同行している米政府高官によると、長官はソ連バルト3国の情勢を最重要議題として取り上げ、約4時間にわたったシェワルナゼ外相との差しの会談の半分以上を使って米政府の立場を説明するとともに、ゴルバチョフ・ソ連政権が平和的解決を目指して3カ国の指導部との対話を速やかに実行するよう求めた。

同長官は会談前、記者団に対して、対話が実現していない現状は「米国にとって好ましいものではない」と指摘した。これは、ゴルバチョフ政権のリトアニア共和国への経済制裁に対する米側の制裁措置の回避、米ソ新貿易協定の締結、対共産圏輸出調整委員会(ココム)規制の一部解除・大幅緩和提案などにみられるように、ゴルバチョフ大統領のペレストロイカ(改革)を経済的側面から具体的に支援強化しても、ソ連政府が対話を実行しない限り、人権問題を重視する米議会の批判が一層強まることへの懸念を示したと言える。

一方、STARTは、ワシントンで4月開かれた米ソ外相会談以降、空中および海洋発射巡航ミサイルの規制で米ソが対立したままの状況が続いている。《共同通信》

【サミー・デービス・ジュニアさん】死去

いんこうがんのため、ロサンゼルスで闘病生活を送っていた、世界的人気歌手サミー・デービス・ジュニア氏が16日朝(日本時間同日夜)、ビバリーヒルズの自宅で死去した。64歳だった。

デービス氏は昨年9月、いんこうがんと診断され60年に及ぶステージ生活からいったん身を引き、ロサンゼルスのシーダーズ・サイナイ病院で放射線治療を受けていた。親友の歌手フランク・シナトラ氏らがたびたび病床を見舞い激励していたが、再起は果たせなかった。

1925年12月8日、ニューヨーク生まれ。ボードビリアンの両親に歌と踊りを仕込まれ、4歳ごろからショービジネスの世界で育った。旅回りが多かったため通信教育で高校を卒業。第二次世界大戦後から、歌手の声色や物まねが人気を集め、多芸なエンターテイナーぶりを発揮した。

1954年に自動車事故で左目を失明したが、その後もフランク・シナトラ一家の大黒柱として、存分に活躍。歌、踊り、楽器演奏など、どの分野でも超一流と呼ぶにふさわしい。

59年以降は映画にも進出「オーシャンと11人の仲間」「7人の愚連隊」「スイニート・チャリティ」などで、軽妙な個性を生かした役どころをこなした。63年に初来日、その後も70年に、大阪の万国博で開幕コンサートに出演したほか、洋酒のCMに登場するなど89年を最後に数回来日した。《共同通信》



5月16日 その日のできごと(何の日)