平成493日目

平成2年5月15日(火)

1990/05/15

【海部俊樹首相】反省の気持ち明確に

海部首相は15日午前の参院予算委員会で、韓国の盧泰愚大統領訪日の際に過去の日韓関係を反省する問題について「歴史の反省に立って率直に済まなかったとわびることを首脳会談で表明しようと思う」と述べ、これまでより一歩踏み込んだ反省の気持ちを首脳会談で明確にする考えを明らかにした。連合参議院の磯村修氏の質問に答えた。

橋本蔵相は消費税の見直しに関連し「再見直しという考えは持っていない。さらに名称変更の気持ちもない」と述べたが、免税点、簡易課税などについては一年間の実績をみて検討することを約束しているため、今後その点については「対応する必要がある」と、場合によっては見直していく考えがあることを認めた。

参院予算委は15日午前、平成2年度予算案に対する総括質問を続行、連合参議院の池田治、磯村修両氏が質問に立った。

池田氏がコメ問題で新多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)の場で米国がコメに対する補助金削減を強く要求していることにどう対応するかを追及。これに対し、山本農相は「いかなる国外情勢があっても、現段階ではカットしない」と述べ、補助金削減に応じる考えのないことを改めて表明した。

首相は選挙制度改革について「選挙制度審議会の答申をそのまま受け止め、思い切った改革に政府は積極的に取り組んでいく。国会でも各党、各会派で議論を戦わせていただきたい。それを尊重して改革を進めていきたい」と改革に取り組む決意を強調した。《共同通信》




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【海部俊樹首相】選挙改革で党首会談

海部首相は15日午後、国会内で選挙制度改革などをめぐる野党各党との個別の党首会談に臨んだ。この中で首相は「小選挙区比例代表並立制」の導入などを盛り込んだ選挙制度審議会の答申内容を説明するとともに「カネのかからない政策本位の選挙の実現に取り組んでいきたい」と選挙制度改革に強い意欲を表明し、各党の理解と協力を求めた。

これに対し土井社会、石田公明、不破共産、大内民社の四委員長は、そろって選挙制度審の答申に反対する立場を強調した。ただ石田氏が「民意を的確に反映できる制度を選択すべきだ」と述べるなど、公明、民社両党はそれぞれ独自案の検方針を表明。社民連の江田代表は「小選挙区比例代表併用制」を主張しながらも、首相の改革方針に一応、賛成するなど野党間の微妙な対応のずれも浮かび上がった。

土井氏は衆院定数の抜本是正を求めた国会決議の実現が先決との立場を強調し「まず小選挙区制導入ありきではいけない」と強く反発した。石田氏も「並立制は死に票が多くなる」と、反対の立場を鮮明にした。不破氏は「小選挙区制は絶対に受け入れられない」と主張。大内氏は「小選挙区制中心の制度改革に断固反対する」としながらも「比例代表制は真剣に検討しなければならない」と述べた。

一方、土井氏は日本の戦争責任問題を国会決議によって明らかにする必要性を強調。首相は小沢自民党幹事長と対応を相談することを約束した。

石田氏が日米貿易摩擦に関する超党派訪米団の派遣を提案したのに対し、首相は賛同。大内氏が消費税問題で与野党協議機関の設置を提唱したのに対して、首相は「賛成だ。ぜひ各党間での協議をしてほしい」と述べた。

江田氏は、韓国の盧泰愚大統領来日時に戦争責任問題で国会決議をするよう主張したが、首相は「思い切った発言をしていきたい」と述べるにとどまった。《共同通信》

【政界メモ】今日は社会党の一員だ

〇…15日昼、国会内で開かれた海部首相と土井社会党委員長の党首会談で、小沢幹事長ら自民党幹部も多数同席しイスが足りなくなったため、選挙制度改革の所管大臣である奥田自治相が向かい側の社会党側の末席に座る羽目に。

しかも、土井氏が戦争責任問題をとうとうとぶち上げ、肝心の選挙制度改革をめくる双方の主張は結局擦れ違ったまま。会談終了後、自治相が思わず「これでは選挙制度については門前払いではないか」とこぼすと、山口社会党書記長が「あんたはきょうは社会党側の一員だ。黙ってなさい」とピシャリ。これには日ごろ強気の自治相も苦笑い。

○…この日の参院予算委でサラリーマンの通勤事情がひとしきり話題に。連合参議院の池田治氏が「ラッシュ時の満員電車に乗ったことがあるか」と質問。大野運輸相が「学生時代にはあるが最近はない。体験乗車したいが予算委に縛られて機会がない」と答弁すると、すかさず「委員会は午前10時から。十分(ラッシュ時に)間に合うぞ」とのやじが飛び、満場が笑いの渦。

これを受けて海部首相も予算委休憩時に記者団に対し「ボクも学生時代には満員電車で通っていた。今は公の立場なので、あちこち行ってみたいけれど、わがままは許されないでしょう」。常に警護付きで移動する身だけに、それなりの苦労はある、と言いたげ?《共同通信》

【大相撲夏場所三日目】横綱、大関陣が土つかず

大相撲夏場所三日目(15日・両国国技館)昭和45年夏場所以来、20年ぶりに横綱、大関陣が土つかずで三日目を終えた。横綱北勝海は平幕久島海の突進に土俵際まで後退したが、もろ差しからの寄りで逆転勝ち。千代の富士は、時間前に立った春日富士を余裕を持って押し出した。

横綱を目指す大関小錦は、うるさい逆鉾を巨体を生かした寄りで退けた。新大関霧島は関脇栃乃和歌の寄りにヒヤリとさせられたが、土俵際で豪快にうっちゃった。北天佑は琴ケ梅を力強く寄り倒し、旭富士は両国を押し込んだあと簡単に引き落とした。新入幕の貴花田は琴錦に一方的に押し出されて2連敗。《共同通信》

【エストニア】反独立派、政府建物襲う

ソ連バルト地方エストニア共和国の首都タリンで15日夕、独立宣言に反対するロシア系住民約5000人が共和国最高会議、政府の建物前で集会を開き、うち約200人が最高会議の建物を襲撃、中庭などに突入した。

サビサール首相が共和国ラジオで「クーデターの企てが起きている」とエストニア系市民の応援を要請、市民数万人が最高会議の建物周辺に駆け付けたため、ロシア系住民は間もなく揚げた。負傷者はなかった。

隣のラトビア共和国の首都リガでも同日昼、独立反対派のロシア系住民約3000人がラトビア系市民と衝突、10人近くが負傷する騒ぎが起きたばかり。エストニアのロシア系住民団体「インテルフロント」などは17日までに独立宣言などを撤回しなければ21日に大規模なストを行うと警告しており、エストニア、ラトビアの独立宣言は無効とする14日の大統領令をきっかけに、今後バルト諸国の住民同士の対立が一層エスカレートする恐れもある。

エストニアラジオ当局者によると、集会は15日午後4時(日本時間同日午後10時)から始まった。

参加者は独立宣言や国名、国旗を変更する決定の撤回を求め、約200人が建物のゲートを押しのけて中庭に入り、建物や駐車中の車の窓ガラスを割るなどして騒いだ。数人が建物の屋根に登り、掲揚されていた青、黒、白の新共和国旗を降ろし赤色の共和国旗を取り付けた。

このためサビサール首相は同日午後6時四45分、ラジオで「政権が危機にある」と緊急放送した。支援要請にこたえたエストニア市民が集まり民族歌を歌って気勢を上げ、ロシア系住民は首相の放送から約45分後にはほぼ全員が引き揚げた。《共同通信》




5月15日のできごと