平成437日目
1990/03/20
この日のできごと(何の日)
【大阪市営地下鉄・鶴見緑地線】開業
4月1日に開幕する花博の観客の約四割を運ぶ動脈となり、全国で初めてリニアモーター車両を実用化した大阪市営地下鉄鶴見緑地線(全長5.2キロ)の開業式が、20日午前10時半から起点の京橋駅(同市都島区)のホームで行われ、先頭に花輪が飾られた特別試乗列車の前でテープをカット、花博開幕ムードを盛り上げた。
式典では清水明運転士ら乗務員二人へ、文楽人形遣いに操られた花の万博のマスコット「花ずきんちゃん」の人形が花のレイを贈呈。
続いて、西尾正也大阪市長や林淳司運幹事務次官ら出席者がファンファーレの合図でテープにはさみを入れると、くす玉も割れ、試乗列車は招待客ら約300人を乗せて鶴見緑地駅(同市鶴見区)に向け出発した。一般客を運ぶ開業一番列車は同日午後1時半から。
同線は、鶴見緑地の花博会場と、JR大阪環状線や京阪電鉄などの駅が集中する京橋地区を所要時間9分で結ぶ新線で、駅数は計5つ。一日の往復乗客数は花博会期中の平均が16万8000人、ピーク時は21万人を見込んでいる。《共同通信》
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【プロ野球・オープン戦】大洋・佐々木投手、快投デビュー
ロッテ12−5大洋◇20日◇横浜
先発テスト3度目の大洋・中山がまた打ち込まれた。速球に昨年までのような威力がないうえ、カウントを整えようとする球が真ん中に入る。開幕まで再調整が必要だろう。ロッテの初登板、荘も本調子にはほど遠く、三回途中で肩に変調を訴えて降板した。
そんな中で光ったのが大洋の新人・佐々木の速球。重くて威力のある球で2回を1安打無失点の好デビューだった。ロッテ打線は若手が気を吐いた。2年目の島田が3安打、4年目の佐藤幸が満塁を含む2本塁打。《共同通信》
【社会党・土井たか子委員長】訪韓に意欲
韓国の与党民自党の金泳三最高委員は20日午前、都内のホテルで社会党の土井委員長と会談し、金氏が統一民主党総裁当時に土井氏の訪韓を招請したことに関連して「招待は生きている」として改めて訪韓を求めた。
土井氏は「訪韓の気持ちは以前からあり、訪ねなければ(と思っている)と述べ、訪韓に意欲を示した。
日韓両国間で焦点となっている在日韓国人3世の法的地位問題については、金氏は韓国国民最大の関心事であることを指摘しながら、「対応を間違えると日本国内の少数民族問題として大きくなるばかりか、両国関係に大きなひびが入る」と強調、日本側の積極的な努力を要請した。《共同通信》
【中国・李鵬首相】景気刺激への転換示す
中国の七期全国人民代表大会(全人代=国会)第三回会議は20日午前、北京の人民大会堂で開幕、李鵬首相が政府活動報告を行い、昨年来の経験を総括した上で、今年の十大任務を打ち出した。李首相はその中で、社会主義を保持して国内安定に力を注ぐとし、経済調整の成果を誇示しつつも、経済の失速による失業、倒産の増大が社会不安を抱いている現状から、金融緩和など市場経済の刺激策を取る方針を示した。
対外関係について報告は「原案を大幅に修正」(中国筋)し、内政不干渉など平和五原則や各国との共同声明を基礎に関係を改善、発展させる意同を表明。
ソ連への名指し批判を避け、西側諸国の対中制裁についても、一部西側諸国は対中関係の重要性を認識、既に関係が好転し始めており、中国としても関係発展のため努力するとして現実的な姿勢を見せた。
今回の全人代は昨年6月の天安門事件後初めてで、この間のソ連・東欧情勢の激変や国内の政治・経済不安の中で、李首相報告の内容が注目されたが、政治路線は依然保守色が濃厚ながら、経済政策は一昨年秋以来の引き締め策を緩和しようとしているのが特色。
報告は「わが国の政治、経済および社会のさらなる安定、発展のために奮闘しようと題し①1989年の回顧②90年の国内工作③対外関係―の三部分で見解と方針を述べた。このうち①では昨年の民主化運動の武力鎮圧、整理整とん(経済調整)と改革の深化、政治思想戦線の転機を三つの勝利とし、社会主義と共産党の指導堅持だけが中国を救い、発展させることを証明したと強調した上で「国家と社会の安定確保」はじめ六点を経験の教訓として挙げた。
報告は続いて、中国の現状は問題と困難の解決には程遠いと指摘、国家と社会の安定には経済建設に全力を挙げる必要があることを強調。昨年は前年比3.9%増にとどまった国民総生産(GNP)の伸び率を5%とする目標を定めた「十大任務」を揚げた。
その第一は農業振興だが、第二には委縮した市場経済の活性化を挙げ、金融緩和や不況産業への財政支援などを行ち出しているほか、七番目には対外開放政策の促進を置き、外資導入や貿易拡大の必要性を強調した。
趙紫陽前総書記が87年に打ち出した初級段階論も復活して、経済再建に必命な姿勢が見える半面、基本建設投資や需要の抑制など調整策継続の方針もあるほか「精神文明建設」や「民主と法制」の任務の項目は保守色が強くにじんでいる。
全人代の会期は4月4日まで。会期中に鄧小平国家中央軍事委主席が辞任し、江沢民総書記が後任に就く見通しだが「安定団結のため」(中国筋)、国家・政府首脳の人事異動は見送られるもようだ。《共同通信》
【海部俊樹首相】竹下元首相と意見交換
竹下元首相は20日夕、海部首相を官邸に訪ね、米国、ブラジルからの帰国報告をするとともに、日米間で最大懸案となっている構造協議など経済摩擦問題を中心に約1時間、意見を交わした。
この中で竹下氏は、ブッシュ大統領、ベーカー国務長官らとの会談を通じて得た構造協議問題に対する米側の空気について「構造協議で米政府が求めている(流通制度など)六分野で、日本側の反応次第では、議会(の圧力)に対応できるということだった」と説明。首相に対し「決断するのはあなた自身だ」とし、4月の構造協議の中間報告に米国の納得がいく、思い切った内容を盛り込むよう要請した。
首相は「一生懸命、積極的にやっていく。政治決断は自分でやらなければならない」と前向きの姿勢を示した。《共同通信》
【兵庫県警】長崎屋火災は放火
スーパー長崎屋尼崎店火災の兵庫県警捜査本部は20日、前日に引き続き現場検証、従業員の出火時の目撃証言などから、出火原因を四階インテリア売り場付近での放火と断定した。同本部には、これまでに数件の不審者情報が寄せられており捜査員440人を動員、二人一組で現場周辺の聞き込みを進め、不審者の割り出しに全力を捧げている。
これまでの検証で、四階フロア南側の燃え方が激しく、中でもインテリア売り場のある南東部付近が一番燃えており、従業員らが火を見たとの目撃場所と一致。全く火の気がないのにカーテンか布団が燃え上がったことから、同本部は寝具売り場かインテリア売り場の商品に何者かが火をつけ、しばらくくすぶった後、一気に燃え上がったとみている。
同捜査本部は出火直前、男性客の少ない四階フロアの喫煙コーナーに、中年男性がうろついていたのを従業員が目撃している点を重視、この男性が出火原因に何らかの関連があるとみている。このほか①酒に酔った男性が店に出入りしていた②禁煙の売り場フロアに火のついたたばこを投げ捨てた男性客が過去にいた③同店近くに捨ててあったゴミが不審火で燃やされたことがある–などが分かっている。このため同本部は、喫煙コーナーで目撃された男性客の割り出しをはじめ、出火前後に四階にいた客を特定するため聞き込みを続けている。
一方、同捜査本部はこの日の検証で、15人が死亡した五階を中心に、出火当時、従業員らが消火活動や避難誘導にどう対応したかなどについて関係者から事情を聴く。《共同通信》
【大相撲春場所】10日目
大相撲春場所十日目(20日・大阪府立体育会館)1敗の横綱北勝海、大関小錦、関脇霧島と平幕久島海の四人がそろって快勝、依然首位を並走している。
北勝海は、左四つがっぷりから琴ケ梅を上手出し投げで転がし、小錦は初願合わせの琴錦を落ち着いてさばいて寄り切った。霧島は新鋭、小城ノ花を豪快に無難につり出し、久島海は板井を押し出した。
横綱千代の富士は平幕栃乃和歌につけ入るすきを与えぬ速攻で完勝して8勝目。旭富士は同じ大関の北天佑に敗れて板井とともに3敗目を数え、2敗は千代の富士一人となった。
十両は星岩涛と大乃花が2敗を保ってトップに並んでいる。新十両、若花田は維新力に敗れて負け越しがまた持ち一巡し、貴花田も新十両の曙に負けて5勝5敗。《共同通信》