平成352日目

1989/12/25

この日のできごと(何の日)

【ルーマニア・チャウシェスク前大統領夫妻】処刑

ルーマニアの新政権、救国戦線評議会は25日、国営テレビ、ラジオ放送を通じ、政権の座を追われた後、動静が不明だったチャウシェスク前大統領(71)とエレナ夫人(70)が国家に対する重大な罪を犯したとして非公開の特別軍事法廷の裁判にかけられた後、同日、処刑された、と発表した。

12月25日のできごと(何の日)
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チャウシェスク前大統領夫妻は政権が崩壊した22日、救国戦線評議会に逮捕されたと報じられたが、同時に国外逃亡説も伝えられ、23日同評議会代表のイオン・イリエスク氏が再び逮捕したと発表していた。

国営ラジオは(1)国民の大量虐殺(2)国家転覆(3)公共財産の横領(4)国民経済の破壊(5)逃亡の企て―の五つの罪状を列挙。国営テレビはまた、チャウシェスク夫妻は、大量虐殺、国民への共産主義の強制および10億ドルの国外持ち出しの罪を犯した、と伝えた。

ラジオのアナウンサーは「何と素晴らしいニュースだ。クリスマスにキリストに背く者が死んだのだ」と述べ、テレビは「夫妻の処刑が実施され、彼らの財産は没収されたと報じた。《共同通信》

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【巨人・斎藤雅樹投手】年俸3倍に

20勝利をマークする活躍で優勝の原動力となった巨人の斎藤雅樹投手(24)が25日、東京・大手町の球団事務所で契約更改交渉に臨み、年俸4440万円で来季の契約を結んだ。今季の年率は1440万円。208%のアップ率、3000万円の増額幅とも巨人の主力選手の中で最高となった。

三倍に膨れた来季の年俸に、斎藤はうれしさをこらえ切れず「そりゃ、もっともらいたいけど、キリがありませんか一らね。目安としては三倍ぐらいじゃないかと思っていた」と話した。

今季の動きは露異的だった。プロ野球記録の11試合連続完投勝利を含め、20勝7敗。最多勝利を西本(中日)と分け合い、防御率1.62はセ・リーグのトップで、沢村賞も獲得した。「20勝は出来過ぎ。11連続完投勝ちとかも、できるもんじゃない。ことしは良すぎた。今季の好成績については控えめな自己採点だ。

1984年に4勝し、翌年は12勝と順調に勝ち星を増やしたが、86年には7勝にダウン。二年続けて働いた経験がないせいか、話しぶりが債重になる。「最低でも二けた以上は勝たないといけないでしょ。ことしのように防御率1点台というのはかなり厳しいけど、200イニング以上投げれば、ある程度の成績は残る。一年間コンスタントに始げたい」。大量アップをつかんだ斎藤は、自分に言い聞かせていた。(金額は推定)《共同通信》

【日銀】公定歩合を引き上げ

日銀は25日午前、臨時政策委員会を開き、公定歩合を現行の年3.75%から0.5%引き上げ同4.25%とすることを決定した。同日午後0時15分から実施した。

景気拡大を反映して、製品・労働需給のひっ迫が深刻化するとともに地価高騰が全国的に波及。同時に為替相場が円安気味に推移するなど先行き物価上昇圧力が高まっており、予防的引き締めを一段と強化する必要があると判断したため。

丸三年を越えた今回の景気拡大局面での公定歩合の引き上げは、ことし5、10月に続き三度目で、計1.75%の引き上げとなった。

今回の利上げをめぐっては、就任早々の三重野康日銀一総裁ら日銀側が早期実施を主張したのに対し、橋本蔵相が時期尚早論を唱えて調整が難航、いったん「白黒」に戻されるという金融政策史上、前例のない異常事態となった。

しかし日銀、大蔵省両事務当局間のその後の折衝で、大蔵側が「金融政策は日銀の専管事項」(同省首脳)として日銀の主張に歩み寄る形で決着した。《共同通信》

【東京歯科大学市川総合病院】凍結受精卵で女児誕生

日本初の凍結受精卵で妊娠した母親が25日午後4時10分すぎ、千葉県市川市の東京歯科大学市川総合病院で、双子の女児を出産した。院長らによると、来年1月10日ごろだった予定日より約2週間早く、帝王切開だった。母子ともに元気という。世界に5年遅れているといわれる日本も凍結受精卵児の誕生で、新しい生殖革命の段階に入った。《共同通信》

【海部俊樹首相】消費税存続を強調

平成2年度予算編成をめぐる海部首相と野党各党首との個別会談が25日午後、首相官邸で相次いで行われた。この中で野党側は消費税を前提とした予算案にこぞって反対を表明したのに対し、首相は「消費税は必要であり、定着させたい立場だ。要望には「沿えない」と消費税存続を強調した。

そのうえで、首相は永末民社党委員長に対し「(野党提出の)消費税廃止関連9法案には将来的な税制の在り方として前向きな問題提起もある。各党間でまじめな議論をすれば前進する」と述べ、総選挙後の国会論議で柔軟に対応する意向を示し、再見直し論議に含みを残した。

また政府側が補正予算について協力を求めたのに対し、各党は選挙向けで、消費税の逆進性をごまかしていると批判、再開国会の提出に反対した。

防衛費の削減要求に対して首相は、ニューデタント(緊張緩和)の波がアジア地域に及んでいないことを指摘、削減要求を退けた。《共同通信》

【政界メモ】

○…海部首相は25日、首相官邸で平成二年度予算の大蔵原案についての感想を記者団に求められ「インフレにならないよう配慮したり、恵まれない方々への配慮も行き届いている」と胸を張った。さらに「赤字国債依存体質からの脱却という15年来の目標も達成できたし、公債依存度も8.5%に抑えてある」と財政当局の説明通りに立て板に水。

記者団が「総選挙目当てのばらまき予算という批判もあるが」と水を差すと、首相は「もっと高い次元でやっている。総選挙目当てなんてことは考えていません」と平然そのもの。この後の野党党首との党首会談に備えていた様子がありあり。

○…「自民党を衆院でも過半数割れに追い込みましょう」―。社会党の土井委員長がこの日昼すぎ、「解散国会」の開幕に当たって国会内で開かれた代議士会でゲキを飛ばした。来年の同党のカレンダー写真と同じピンクのスーツ姿で登壇した土井氏は、米ソの緊張緩和や東欧民主化を引き合いに「(平和)憲法の正しさが国際政治の中で認められた。今こそ社会党の歴史に確信を持ちたい」と我田引水の情勢分析。

最近の世論調査では社会党支持率が低下気味だが「社会党への国民の信頼は決して落ち込んではいません」と強気なところを見せた。参院選で大勝し「山は動いた」と表現した土井氏、この気迫で再び山を動かせるかどうか…。《共同通信》

【坂本弁護士一家失踪事件】元日弁連会長らが告発状

横浜市の坂本堤弁護士一家失跡事件で、元日弁連会長ら弁護士35人が25日「事件は、自宅に数人が押し入って暴力的に一家3人をら致し不法に監禁している重大な犯罪で、氏名不詳の数人を逮捕監禁罪で告発する」との告発状を神奈川県警本部に提出、一層強力な捜査を要請した。

告発したのは、和島岩吉弁護士ら6人の元日弁連会長と横浜弁護士会の元会長12人、元副会長17人。

告発状は、一家の所在が最後に確認されている11月3日に、坂本さん一家がスーパーでファンヒーターと電子ジャーを計約6万円で購入、配達を頼んでいたとの新たな事実を指摘している。

さらに夫婦の布団や寝間着の一部がなくなっており、居間の敷物もめくれ上がっていたことなどから「自発的な失跡でなく、自宅で暴力が行使されたと思われる」としている。今後も他の弁護士が同様の告発状を出す準備を進めているという。《共同通信》

【ビリー・マーチンさん】死去

米大リーグ、ニューヨーク・ヤンキースの元監督、ビリー・マーチン氏が25日、ニューヨーク州北部のビングハムトン郊外の自宅近くで自動車事故に遭い、死亡した。61歳だった。

警察の発表によると、マーチン氏の乗った小型トラックが氷の張った路面でスリップし、300メートル近くも横滑りして大破した。マーチン氏が運転していたかどうかは不明。同乗者の一人も負傷した。

「ケンカ屋マーチン」の異名を取ったマーチン氏は、1950年代のヤンキースで二塁手として活躍。69年にミネソタ・ツインズの監督となり、その後、ヤンキースの指揮を執り、77年にはワールドチャンピオンに導いた。同球団では、五度、監督を務め、88年シーズン途中に解任されてからは現場を離れていた。《共同通信》



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