平成351日目

平成元年12月24日(日)

1989/12/24

【ルーマニア】改革派国防軍が首都制圧

チャウシェスク政権の崩壊後、治安軍部隊の反撃で流血の混乱が続いていたルーマニアは24日、首都ブカレストを国防軍部隊が制圧、新政権づくりを目指す「救国戦線評議会」は反乱部隊に対し、25日午後5時(日本時間26日午前零時)までに投降するよう最後通告した。一部地方では依然、銃撃戦も伝えられるが、首都の混乱が収拾されることにより、ルーマニア情勢の焦点は今後の新体制づくりに移る。

ハンガリー国営通信によると、救国戦線評議会の指導者イオン・イリエスク元共産党一書記(58)は同日、国営ラジオ「テレビを通じて演説「救国一戦線評議会は、全土における戦闘の即時完全停止を命じた」と述べ、武器を所有できるのは国防軍だけであり、これに従わない者は処罰される、と厳しく警告した。

救国戦線評議会によると、22、23日の二日間の戦闘で5000人が死亡した。

ブカレストからの報道を総合すると、ブカレスト市内では23日夜から24日にかけ、市内数カ所で、居住地区に立てこもった治安軍兵士と国防軍側の間で激しい戦闘が続き、共和国広場に近い建物数カ所が炎上した。

しかし、治安軍側が攻略目標にしていたテレビ局への攻撃は、国防軍による応戦と市民らがトラックなどで路上にバリケードを築き治安軍の前進を阻んだため失敗。国防軍側は同日朝までに、補給を断たれた治安軍の抵抗を封じ込めた。

ブカレスト放送は同日朝、市民にクリスマスのあいさつを送るとともに、各地で救国戦線を結成し、平常な生活に戻るよう呼び掛けた。《共同通信》




【パナマ・ノリエガ将軍】バチカン大使館に亡命申請

米政府は24日、パナマのノリエガ将軍が同日午後(日本時間25日朝)パナマ市内のバチカン大使館に政治亡命を求めたことを明らかにした。バチカン大使館も将軍が同日午後2時(日本時間25日午前4時)、同大使館を訪れ、亡命を求めたことを確認した。

今後は将軍の身柄の取り扱いが焦点となるが、20日未明に始まった米軍のパナマ侵攻作戦は当面の目的を達成、これにより、パナマ情勢は米軍侵攻後五日にして、一応解決に向かう見通しとなった。《共同通信》


「神がくれた最高のクリスマスプレゼントだ」―。米軍のパナマ侵攻から五日目の24日「独裁者」と恐れられたノリエガ将軍が逃走を断念し、バチカン大使館に亡命を求めた後、反将軍派の市民が大使館周辺に駆け付け歓声を上げた。

パナマからの報道によると、将軍は24日午後2時(日本時間25日午前4時)ごろ、パナマ市南部パイティジャ地区にある同大使館に車で乗りつけ、館内に入った。中ではラボア大使らが応対、将軍は亡命の希望を告げた。護衛もつかず、一人きりだったというその姿は権力の末路を象徴していた。

事態は直ちに米南方軍にも通報され、米軍は戦車、兵士約二百人で大使館を包囲、上空には米軍のヘリコプターが旋回を始めた。

知らせはたちまちパナマ市内全域に伝わり、将軍の権力失墜を祝う車のクラクション、なべややかんをたたく音が鳴り響いた。

「将軍をリンチしろ」と叫ぶぶ若者、「将軍が亡命したって本当?」と近くのビルのバルコニーから身を乗り出して、まだ信じられない様子の女性。タクシーの運転手は「これで米軍は使命を果たしたんだ」と話す。

これまでの「いつ将軍が戻ってくるか分からない」という重苦しい恐怖感から解放された市民の喜びはひとしおのようで、略奪により荒れ放題だった街に生気がよみがえった。《共同通信》

【第34回有馬記念】イナリワンが初制覇

今年の中央競馬の最後を飾るグランプリ、第34回有馬記念は24日、冷たい雨が降り続く千葉・中山競馬場の2500メートル芝コースで16頭が出走して争われ、単勝四番人気のイナリワン(柴田政人騎手)が2分31秒7のレコードタイムで初制覇、賞金1億300万円を獲得した。

二強といわれたオグリキャップとスーパークリークが、先行策で好位につけて主導権を握ったが、後方待機のイナリワンは二周目3コーナーから追い上げ、直線でいったんトップに立ったクリークをかわして差し切った。2位はクリーク、3位にはサクラホクトオーが入り、一番人気のオグリは5着に終わった。《共同通信》

【全国高校駅伝】報徳、夢の2時間4分9秒

男子第40回、女子第1回全国高校駅伝競走大会は24日、京都市の西京極陸上競技場を発着点とする付設マラソンコース(男子7区間42.195キロ、女子5区間21.0975)で、男子は47都道府県代表と11地区代表の計58チームが、女子は47都道府県代表が参加して行われた。

男子は、近畿代表の報徳学園(兵庫)が2時間4分9秒と、初めて2時間5分を切る高校最高記録で4年ぶり5度目の優勝を飾った。地区代表の優勝は第10回の西条農(中国・広島)以来のこと。1秒差で2位の西脇工(兵庫)も高校最高をマークした。

ことしから新設された女子は、市船橋(千葉)が1時間9分48秒のこれも高校最高で初代王座に就いた。

男子は報徳学園と西脇工が激しく争い、競技場に入り、報徳学園の村松が西脇工の結城をホームストレートで振り切った。小林(宮崎)が4区の鶴里の快走で大会タイ記録の2時間5分53秒で3位に入り、11位までが2時間9分を切る争いとなった。

女子は、優勝争いが市船橋、筑紫女学園(福岡)埼玉栄(埼玉)宇治(京都)に絞られた中から、4区で埼玉栄が飛び出した。しかし市船橋のアンカー川島が力走して埼玉栄を抜き去りゴールイン。持ちタイム最高の筑紫女学園が追い上げ、1時間9分56秒の高校最高で2位に入った。《共同通信》




12月24日のできごと