平成350日目

平成元年12月23日(土)

1989/12/23

【ルーマニア】新政権の構成は流動的

東ドイツ国盤ADN通信によると、ルーマニアのチャウシェスク政権勝壊を受けて、共産党改革派で大統領と対立関係にあったイオン・イリエスク元共産党書記(58)が23日、「救国委員会」を結成(1)来年4月の自由選挙実施(2)国名から「社会主義共和国」を外す(3)新憲法の制定–など改革に向けた基本方針を発表した。大統領の追放で新政種づくりの動きが活発化してきたが、足並みは必ずしも同じでなくその前途は依然流動的だ。

ADN通信によると、イリエスク氏は22日夜の国営ルーマニア・テレビを通じ、「国名から社会主義共和国の名を外し、共童党の指導的役一割を廃止、経済改革を目指す。われわれの委員会は軍の支持を得ている」と述べた。

一方、「祖国艦栄のための戦線」を結成、テレビを通じて全権を掌握したと発表したマネスク元外相は、ADNに一対し、暫定政権を樹立すると発言、軍人、学生、知識人を中心に新政権づくりに乗り出一す構えだ。イリエスク氏はマネスク氏らに新政府樹立に参加を呼び掛けている。

また、ルーマニア国営通信アジェルプレスによると、「社会正義グループ」と名乗る団体が国営テレビ、ラジオを通じて全政治犯の釈放、自由選挙などを骨子とする23項目の改革案を発表したが、これが救国委員会などとつながりを持つかどうかは不明だ。また、スイスで亡命生活を送っているミハイ元国王も「もし国民が私の帰還を望むなら立憲君主として戻る用意がある」と述べた。《共同通信》


24年間のチャウシェスク独裁政権が崩壊したルーマニアは23日、国防軍参謀長のステファン・グサ将軍がほぼ全土の制圧を宣言したものの、首都ブカレストを中心に、シビウ、ブラショフなど各地でチャウシェスク派の治安軍による激しい戦闘が続発、事実上、内戦状態に陥った。

ルーマニアの「救国委員会」は23日夕、ルーマニア国営放送を通じ、チャウシェスク大統領とエレナ夫人が逮捕された、と述べた。《共同通信》


ルーマニア国営テレビによると、ルーマニアのチャウシェスク大統領とその家族は23日午後、ルーマニア軍当局に逮捕、拘束された。

これは国民救済評議会のスポークスマン、イオン・イリエスク氏が明らかにしたもので、23日午後6時前、画面に登場した同氏は「独裁者一家のニコラエとエレナが逮捕された」と語った。チャウシェスク大統領は22日の大統領宮殿脱出後、戦時用の地下ごうで秘密警察部隊の指揮を執っていたという。《読売新聞》




【ルーマニア】チャウシェスク氏の二男逮捕

「すべての医師、医学生はブカレスト市内の病院に行き、負傷者の手当てに当たれ」―。23日、国防軍によるルーマニアのほぼ全土の制圧が宣言されると、国営テレビはこう呼び掛けた。

一方、捕らえられたチャウシェスク氏の二男、ニク共産党政治執行委員候補は市民と軍兵士に腕を押さえられた格好でテレビに映し出されたが、右のまぶたやほおにアザが見られ、不安げな表情だった。

チャウシェスク派の治安軍と国防軍の激しい戦闘が起きる同日午前2時半(日本時間午前9時半)直前まで、テレビ局の外では群衆が「われわれに自由を」と叫び続けた。「われわれに協力してくれ。われわれはあなた方を救おうとしているのだ」とテレビ放送を通じて大声で国民に訴えるアナウンサー。

ブカレストでの治安軍と国防軍の攻防は、発生から約2時間でいったん国防軍側の勝利に終わったかに見えたが、再び戦闘開始。「ドーン、ドーーン」。時折、軽戦車の砲撃音が市内にこだまし、機関銃の連射音がテレビ局辺に響き渡った。

ブカレストのボーランド通信記者はAP通信の問い合わせに対し「ブカレストは依然、緊迫した状況が焼いている。国防軍側は人々に大統領派の治安軍の攻撃に備えて武装するよう呼び掛けている」と伝えた。《共同通信》

【ルーマニア】治安軍、無防備市民に乱射

武器を持たない市民に治安軍の銃が火を噴く。逮捕者は即刻、銃殺刑となった―。チャウシェスク派治安軍と市民についた国防軍との戦闘は23日、首都ブカレストからルーマニアの数都市に拡大、内戦の様相を見せている。

チミショアラでは22日夜、治安軍は国防軍に押され、いったんは住宅地域に引き下がった。しかし、再び盛り返して市の中心部に進出、武器を持たない市民に銃弾を浴びせた。弾が尽きていた国防軍にはなすすべがなく、目撃者は「大虐殺だった」と唇を震わせた。チミショアラでは治安軍によって1万3200人「が逮捕され、うち7614人は処刑されたという。

最も戦闘が激しいのはブカレストのテレビ局周辺とテレビの中継所などの施設の周辺だ。首都のあちらこちらで爆発も起きている。

戦闘は「心理戦」の形でも行われている。治安軍側は市民の動揺を誘うために誤った情報を流している。「6000人もの工作員が諸外国からチャウシェスク救出に駆け付けた」といった情報が首都を駆け巡っている。《共同通信》

【西武・石毛宏典内野手】1億円割る

西武の石毛宏典内野手(33)は23日、埼玉県所沢市の球団事務所で契約更改交渉し、今季の1億円から4%ダウンの年俸9600万円でサインした。これで日本選手の1億円プレーヤーはいずれも未更改の中日・落合、オリックス・門田の二人となった。石毛は昨年の更改で初めて年棒を1億円に乗せたが、一年しか維持できなかった。これで西武の未更改選手は台湾に帰国中の郭泰源投手だけとなった。

数日前から「球団にハンコを預ける」と宣言していた通り、金額の交渉はわずか十分程度。さっぱりした表情で会見に現れた石毛は「温情をかけていただいた。代表の目を見てダウンでお願いしますと、あうんの呼吸で伝えた」と語った。

常勝チームのリーダーとしての働きを認められて一年前に1億円プレーヤーに。今季は持病の右ひざ痛に悩みながら130試合に出場、リーグ最多の98四球を選ぶなど一番打者として責任を果たした。だが、打率2割7分、16本塁打、63打点と打撃はやや精彩を欠き、西武も優勝を逸した。

「1億円台から落ち、日本一になれなくて今年のオフは寂しい。来年はぜがひでも日本一になりたい」とプロ十年目の巻き返しを誓った。優勝と1億円プレーヤーを目指して1月には岐阜で山ごもりをすると決めた。(金額は推定)《共同通信》

【海部俊樹首相】東欧と関係強化へ

海部首相は23日、首相官邸中庭で行われた地元民放テレビ5社との新春インタビュー番組録画撮りで内政、外交問題について見解を明らかにした。この中で首相は来年1月に予定している欧州訪問の狙いについて(1)東欧の指導者と会って、事情を聴き関係強化を図りたい(2)西側諸国とも一層の協調をして、インフレなき経済成長など共通のテーマを話し合いたい、と述べた。

同時に首相は「できるだけ早い機会にアジアに出掛け、話し合いたい」と述べ、早期アジア諸国歴訪に改めて意欲を示した。《共同通信》




12月23日のできごと