平成334日目

平成元年12月7日(木)

1989/12/07

【フィリピン】反乱軍が投降、クーデター鎮圧

1日未明に発生したフィリピン国軍将兵による反乱事件は7日朝、マニラのマカティ地区のビル街を占拠していた反乱軍兵士が投降し、6日ぶりに全面解決した。政府側交渉代表のエリガレ准将は「すべて終了した」と述べた。

反乱軍は、アキノ大統領の退陣要求を拒否されたものの、現政権に大きな打撃を与えたことで所期の目的を果たしたと判断、約300人の将兵が午前8時武装解除、ボニファシオ基地に帰隊した。6度目の反乱を完全鎮圧できたもののアキノ政権を窮地に立たされ、今後は6日に発動した非常事態宣言により強権支配を強め、政権の存亡をかけることになろう。《共同通信》




【海部俊樹首相】比大統領と電話会談

海部首相は7日夕、首相官邸からフィリピンのアキノ大統領に対し電話し、約10分間会談した。首相は、フィリピン国軍による反乱事件が終結に向かっていることについて、「事態を憂慮していたが、マニラで収拾されたことは大変よろこばしい」と述べたうえで、「試練を迎えるこの時に、フィリピン政府の民主主義の確立、経済再建の努力に対し、日本政府はこれまでと変わらぬ支援を行う考えがある」と述べ、今後も経済的援助を続けていく考えを表明した。

首相はまた、「事態の最終段階で邦人を含め一般人の安全確保に十分配慮されたことに心から謝意を表したい」と述べた。これに対しアキノ大統領は「日本政府のこれまでの支援を感謝する。引き続き支援するという言葉に感謝する」と述べた。《読売新聞》

【ヤクルト・笘篠賢治内野手】一挙3倍で更改

セ・リーグの新人王に輝いたヤクルトの笘篠賢治内野手は7日、東京・東新橋の球団事務所で契約更改交渉に臨み、200%アップの1800万円で更改を終えた。

「金額は自分が考えていたのと同じ。精いっぱいやったのを評価してくれてよかった」。600万円から3倍の額を勝ち取って、笘篠は晴れ晴れした表情だった。

「一番、二塁手」のレギュラーの座をつかんだ今季は納得のいく一年だった。開幕直前に左足首をねん挫して出遅れたものの、しぶとい打撃と俊足を生かしてすぐ一番に定着。打率2割6分3厘をマーク、ただ一人ルーキーとして打撃三十傑の26位に顔を出した。球団側が規定打席到達と30個以上の盗塁を高く評価しての大幅年俸アップだった。《共同通信》

【西武、巨人】鹿取義隆投手、西岡良洋外野手の入団を発表

西武、巨人両球団は7新井、1対1の交換トレードで獲得した西武・鹿取義隆投手(32)=174センチ、78キロ、右投げ右打ち=と巨人・西岡良洋外野手(28)=178センチ、75キロ、右投げ右打ち=の入団発表をそれぞれの球団事務所で行った。背番号はともに未定。

西武のユニホームにソデを通した鹿取は緊張感の中にも喜びが感じられた。「きょうから西武の一員。パ・リーグは初めてなのでよく分からないけど野球は同じだから…一生懸命やるだけです」と力強く抱負を語り「来季は抑えでも何でも監督の指示通りにこなします」と新天地での活躍を誓った。

西岡も明るい表情。「巨人のユニホームを着ることができてうれしい」と言葉を弾ませていた。《共同通信》

【政界メモ】じっと我慢が宰相哲学

◯…海部首相は7日午前、首相官邸で自民党の山口敏夫経済調整特別調査会長から、来年度の予算編成に向け輸入促進策などに関する中間報告を受けた。政治日程をめぐる党内調整が“頭越し”に進められ「首相荒れる」などと各紙朝刊が報じた後だけに、山口氏も最初は「緊張してきた」とおっかなびっくり。

ところが会ってみると、首相は大変機嫌が良く、9月の日米首脳会談の話を持ち出し「国際協調のためしっかりやってほしい」と激励。山口氏が「なぜそんなにご機嫌なのか」と尋ねると、首相は「日々是好日の気持ちでやっている」。政権発足から4カ月たち「じっと我慢」の“宰相哲学”を必死で身につけようとしている風情。

◯…遊説のため佐賀県を訪れた自民党の渡辺元政調会長は、この日「話のタネに」と吉野ヶ里遺跡に足をを延ばし、県知事の案内で、竪穴式住居や物見やぐら、墳丘墓を見学。弥生人の生活やその知恵についての説明に熱心に耳を傾け「ふーん」「ほう」と感心することしきり。

「2000年近くも前にこれだけの文化があったのには驚いた。インドネシアのセレベス島で見たのと違物はよく似てるね。吉野ケ里の人は南方から来たのかもしれんな」などと解説し、知事から遺跡の国営公園化の陳情を受けると「大いに応援しますよ」。古代のロマンに触れ、しばし“”文人ミッチーに変身。《共同通信》

【チェコスロバキア】新首相にチャルファ氏

民主化運動で揺れるチェコスロバキアで7日、アダメッツ首相が突然辞任したのに伴い、フサーク大領は同日、チャルファ第一副首相を後継首相に指名、組閣を要請した。これを受けてチャルファ新首相は10日ごろをめどに、新内閣の組閣を進めている。

一方、民主化運動の推進グループ「市民フォーラム」の代「妻は7日夜記者会見し、首相が交代しても、共産党員の閣僚数を減らせとの要求を引き続き掲げていく方針を確認するとともに、新首相を「強力でも柔軟でもない」と厳しい評価を与えた。

チャルファ新首相は、3日発足した非共産党員閣僚を含む内で、それまでの無任所相から第一副首相に抜てきされた。

「市民フォーラム」の代表は政治的危機の中での前首相の辞任は無責任であるとしたが、権力に空白が生じることを避けるために、民主化の要求がかなえられれば、新しく発足する内閣に協力する用意があることも表明した。《共同通信》




12月7日のできごと