平成269日目

平成元年10月3日(火)

1989/10/03

【海部俊樹首相】PLOアラファト議長と会談

海部首相はパレスチナ解放機構(PLO)のアラファト議長と3日午前、首相官邸で約40分間会談した。この中で両首脳は、日本とPLOが中東和平の進展に向け協力していくことを確認、その具体策としてハイレベルの政治協議開催で合意した。

日本が国家承認していないPLOとの間で、事実上の政府協議に踏み切るのは異例で、PLO重視の姿勢を強調するものだ。

会談ではまた、首相がエジプトのムバラク大統領の中東和平提案を積極的に支持する方針を表明。アラファト議長もワシントンで2日行われたブッシュ米大統領とムバラク大統領の会談で和平への協力に合意したことを「積極的に評価する」と述べるなどパレスチナとイスラエルの対話に前向きの姿勢を示した。《共同通信》




【ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!】放送開始

【プロ野球・巨人】元木もうで

2日に巨人を逆指名した上宮高の元木大介遊撃手(17)へのスカウトもうでが3日、早速始まった。

午前10時すぎにイの一番で大阪市内の上宮高を訪れたのが“相思相愛”の巨人・中村、山下両スカウト。元木が同席したのは2、3分だけだったが、両スカウトにも「希望の球団は巨人だけ」と表明。巨人側は「うちとしては光栄です。元木君は1位指名のメンバーに入っている」と話したものの「これまでの例からも、1位指名はドラフト会議の前日か当日に決める。まだ確約はできません」と伝えた。

午後から足を運んだオリックスの足立スカウトは、元木から「巨人が好きです。他には行きません」といわれたそうだが「きょうはあいさつだけ。今は話をしても逆効果になる。ただどの球団も、はいそうですか、と引き下がらないとは言いました」と淡々と話した。

4日には近鉄が訪問する予定するなど、各球団の“元木もうで”がしばらく続く。《共同通信》

【東ドイツ】チェコ国境を閉鎖

東ドイツ政府は3日午後、東ドイツ市民のチェコスロバキアへの自由な出国を規制し、在プラハ西ドイツ大使館への大量駆け込みに歯止めをかけるため、チェコスロバキア政府との間の旅券・査証免除協定を即刻停止する、と発表、両国国境を事実上閉鎖したことを明らかにした。

東ドイツ市民の西ドイツ大使館駆け込みは3日も続き、同日昼までに大使館内の市民の数は5000人に膨れ上がる一方、周辺には約1000人が集まった。うち250人が大使館侵入を図り警備の地元警察官と衝突、多数が負傷した。《共同通信》

【第三次教科書訴訟】家永氏が一部勝訴

高校日本史教科書の著者、家永三郎・東京教育大名誉教授(76)が「侵略、南京大虐殺などの記述に対する検定は違憲、違法」として、昭和55、58年度検定と57年度の正誤訂正不受理について200万円の国家賠償を求めた第三次教科書訴訟の判決が3日、東京地裁であった。

加藤和夫裁判長は「国は必要かつ相当な範囲内で教育内容を決めることができ、検定は教育や学問、表現の自由を侵害しない」と、検定制度に合憲判断を下したが、個別の検定意見のうち55年度の「草莽隊」に対する書き換え指示を「社会通念上著しく妥当性を欠く。裁量権の逸脱、乱用に当たり違法」と指摘、国に慰謝料10万円の支払いを命じた。

判決は検定の一部行き過ぎを認め、一次訴訟控訴審での家永氏の全面敗訴、二次訴訟での却下判決と続いた国側優位の教科書裁判の流れに部分的とはいえ歯止めをかけた。しかし、中国や韓国からの批判で国際問題化し「80年代検定」の象徴とされた「侵略」など、戦争記述への検定の違法性を認めなかったことは、再び波紋を広げそうだ。

家永氏、国側とも控訴する見通し。《共同通信》

【政界メモ】戦勝報告に終始上機嫌

◯…海部首相は3日の閣議前、参院茨城補選で当選した自民党の野村五男氏の訪問を受けた。社会党のマドンナ候補を破り、逆風に一応の歯止めを掛けただけに、首相はにこやかな表情で野村氏に近付き、「これだけ注目された選挙だったから、君に期待している」と激励。

同席した茨城県議の一人が「首相が3回も応援に来てくれたおかげ」と持ち上げると、首相も「茨城で声を出しすぎ、のどをやられた。所信表明演説では苦労したよ」と応じ、祝勝ムードに浸りっぱなし。このため、閣議開始の予定時刻を過ぎても野村氏と話し込むなど上機嫌。

◯…この日、社会党朝鮮問題対策特別委員会事務局長で、訪朝代表団長を務めた嶋崎譲衆院議員が帰国の記者会見。嶋崎氏は滞在中に会談した朝鮮労働党の金容淳国際部長が「韓国の野党は民主勢力から離れ、盧泰愚政権と妥協している」と強く批判した話を紹介。

この発言について嶋崎氏は「社会党の日韓議連任意加入へのけん制球だ」と解説した上で「金氏には“在日韓国・朝鮮人の人権問題などで韓国野党と連携プレーをする必要がある”と反論した」と韓国重視の立場を強調。このところ、社会党はパチンコ疑惑など北朝鮮寄りの姿勢が指摘されているだけに、バランス感覚のあるところを売り込みたかった様子。《共同通信》

【パナマ】反乱部隊が投降

中米パナマで3日、最高実力者ノリエガ将軍の退陣と民主化を要求する軍中堅将校らがクーデターを図った。反乱部隊は首都パナマ市の軍司令部を占拠、将軍支持派の軍部隊と激しく交戦したが、数時間のちに投降し、未遂に終わった。

ノリエガ将軍は同日夜、国営テレビに姿を現し、反乱を非難するとともに捜査が行われるだろうと言明した。また将軍の側近エドガルド・ロペス少佐は「すべてはわれわれの支配下にある」と語った。

軍スポークスマンは同日、反乱部隊兵士60人を逮捕した、と発表した。スポークスマンによると、銃撃戦死傷者が出たが、数は明らかでない。また反乱に関係した軍幹部2人がパナマ市郊外にある米南方軍クレイトン基地に逃げ込んだという。《共同通信》




10月3日のできごと