平成5102日目
2002/12/27
この日のできごと(何の日)
【京都中央信用金庫立てこもり事件】男を逮捕
京都中央信用金庫本店(京都市下京区)の人質立てこもり事件で、京都府警は27日午前2時40分、人質強要処罰法と銃刀法違反の現行犯で自称京都市下京区、会社役員、A容疑者(60)を逮捕、人質になっていた同信金の男性職員2人を無事保護した。事件は約17時間ぶりに解決した。
府警は五条署に捜査本部を設置。未明に現場を実況見分し、人質となった職員の聴取と合わせて犯行の詳しい状況を調べる。
A容疑者は以前役員をしていた不動産会社側への同信金の融資残高約9億1000万円のうち、約8億円の免除を申し入れて断られていた。犯行予告ビデオを作成しており、捜査本部は融資のトラブルが動機の計画的犯行とみて追及する。
また実弾を込めた真正の回転式拳銃2丁を現場で押収。詳しい入手経路を捜査する。A容疑者は逮捕後の調べに素直に応じ、容疑を認めているが、反省や謝罪の言葉はないという。拘置先の五条署で午前8時半ごろ起床。体の不調は訴えていない。
同信金の倉橋昭一代表理事専務らは27日午前記者会見し、A容疑者が「信金が契約違反をした」と主張している融資について「既に判決が出ている問題」と説明。トラブルが続いている点は「十数年前からの経緯はあるが、詳細は分からない」と述べ、具体的な融資の経緯や額に関しては「捜査中」を理由に回答を避けた。
調べでは、A容疑者は26日午前9時50分ごろ、融資金に関する交渉で対応中の債権管理部長(54)ら男性職員3人と茶を出した女性職員(23)に拳銃を突き付け、4人を人質に立てこもり、前理事長の道端進会長との面会を強要した疑い。《共同通信》
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【北朝鮮による日本人拉致事件】
蓮池さん夫妻が会見
北朝鮮による拉致被害者、蓮池薫さん(45)、妻祐木子さん(46)と家族が27日、新潟県の柏崎市役所で記者会見し、蓮池さんは拉致について「犯罪で、許し難いことだと思う」と言い切り「北朝鮮で暮らしている時は、拉致を過ぎたことと考えようとしていた」と振り返った。
さらに「帰国して家族の悲しみの大きさや国民の関心に触れるにつれて、一個人の問題ではなく、国家的な犯罪と感じた。絶対こういうことがないことを祈る」と訴えた。
祐木子さんも「本人もそうだけど残った家族の人生を狂わせる。犯罪行為」と口をそろえた。第三国で子供と会う案を政府に提案する考えはあるかとの質問に「外交カードとして使われることになり、受け入れがたい」と疑問を呈し「原一即は曲げずに交渉してほしい」と政府に注文を付けた。
一年を振り返って、蓮池さんは「激動の年。予測できないことの連続だった」。祐木子さんは「うそみたいな一年。一日も早く子供たちを返してもらって自由に生きていけたらと思う」と話した。
蓮池さんは「子供たちは私たちを日本に住んでいた在日朝鮮人と思っていたので、年越しそばや雑煮など日本の生活風習を持っていることを不思議に思わなかった」と述べ、子供たちが帰国した場合、言葉の面などで不安を感じていると明かした。
蓮池さんは北朝鮮での24年間について「とにかく生きてきた、子供たちを育て上げた。無駄ではなかった。バネとして生活の糧として、精いっぱい生きていきたい」と述べた。《共同通信》
【サッカー・井原正巳選手】現役引退を表明
サッカーの元日本代表DF、井原正巳(35)=浦和=が27日、さいたま市内のホテルで記者会見し、「長いようであっという間の現役生活だった。前向きに高い目標を持って頑張ってきたつもり」と正式に引退を表明した。
井原は日本代表として歴代最多の国際Aマッチ123試合に出場。高い守備能力から「アジアの壁」と呼ばれ、日本がワールドカップ(W杯)に初出場した1998年フランス大会では主将を務めた。《共同通信》
【トーメン】トヨタ傘下に
経営が悪化していた大手商社トーメンは27日、トヨタ自動車の傘下で大規模な人員削減や有利子負債の削減に取り組むことを柱とする経営再建策を発表した。この経営責任を取り、田代守彦社長(64)は来年6月に引責辞任する。
この日発表した中期経営計画によると、来年8月に約300億円を減資、その後100億円の第三者割当増資を実施し、トヨタ自動車グループが引き受ける。これによって、トーメンはトヨタグループの商社、豊田通商の持ち分法適用会社となり、同グループの傘下に入る。豊田通商とは将来の経営統合も目指す。
また、主力取引銀行のUFJ銀行などから1100億円の債務免除を含む合計1700億円の金融支援を受ける。トーメンの償務免除は2000年に続いて2度目。《共同通信》
【小泉純一郎首相】衆院解散「情勢を見て判断」
小泉純一郎首相は27日午後、来年の衆院解散・総選挙について「政治、経済情勢を見ながら、その時々に応じて判断すればいのではないか」と述べ、国会の審議状況や景気動向を見極めながら判断したいとの意向を示した。首相官邸で記者団の質問に答えた。
ただ首相は「任期が2年半を過ぎると、衆院議員はみんな選挙を意識し出す。その気持は分かるが、私は別に解散を考えているわけではない。いかに仕事をし、改革を進めていくか。これに精いっぱい取り組む」と述べ、当面は「仕事最優先」で臨む考えを強調した。《共同通信》
【野党】仕事納め
民主、自由、社民の野党3党が27日、それぞれ党本部で仕事納めを行ったが、離党問題などで揺れた民主、社民両党では幹部の反省の弁が目立った。
民主党の岡田克也幹事長は「過去のことを言っても仕方ない。来年は統一地方選があり、総選挙も予想される。民主党にとって正念場の年だ」と一致結束を呼び掛けた。
社民党の土井たか子党首も「解散を心配するのではなく、国会(論戦)で小泉内閣を解散に追い込まなければならない。選挙は受け身では勝てない」とハッパを掛けた。
一方、自由党では藤井裕久幹事長が「来年は宮澤内閣不信任決議(可決)と同じくらいのことが起きる可能性を秘めている」と政界再編を予測した。《共同通信》
【民主党・菅直人代表】ホームレスから厳しい注文
民主党の菅直人代表は、27日午後、大阪市中央区の大阪城公園を訪れ、仮設テントで暮らすホームレスの生活や職探しの実態を視察した。
ノーネクタイ、ジャンパー姿の菅氏は「机の上だけでものを考えている政党ではなく、直接ひざ詰めでみなさんの話を伺いにきた」と意気込みをアピール。
しかしホームレスの男性から「少しだけ話をして帰ってもわれわれは納得できない。一晩テントに泊まってみてほしい。民主党は党内の問題(で混乱している)ばかりで、反省してもらいたい」と厳しい注文をつけられる場面もあった。《共同通信》
【ロシア・チェチェン共和国】政府庁舎で爆発
ロシア南部チェチェン共和国の首都グロズヌイ中心部にある共和国行政府庁舎で27日、大量の爆発物を積んで建物に向かってきたトラックが爆発した。チェチェン選出のアスラハノフ下院議員によると、41人が死亡。負傷者は60人以上。自爆テロとみられる。
チェチェン独立派武装勢力のインターネットのサイトは、武装勢力司令官が犯行を認めたと伝えた。爆発当時、庁舎内には約200人がいたとみられている。
一般市民約130人の犠牲を生んだ10月のモスクワの劇場占拠事件後、武装勢力によるテロとしては最悪の惨事となった。4階建ての庁舎は壁などを残して内部が完全に破壊され、周辺の車両も大破。行政府は壊滅的な打撃を受け、プーチン政権が進めるチェチェン復興計画にも大きな狂いが生じるのは必至だ。
車は庁舎への突入を試み、近くで爆発したとみられる。内務当局によるとトラックには約1トンの爆発物が積まれていた。行政府のカディロフ代表はモスクワ滞在中で無事だった。
共和国行政府はプーチン政権が樹立、復興事業の中心的役割を担っている。プーチン政権は来春に共和国憲法制定の住民投票を予定、隣のイングーシ共和国で暮らす難民に早期帰還を迫るなど復興を急いでいる。
しかし共和国内では武装勢力のテロが依然頻発。特に劇場占拠事件後、武装勢力強硬派が新たなテロを予告したため、当局はロシア全土で警戒を強めていた。《共同通信》
【この日の民主党】
菅代表、大阪・野宿者野営本部を視察
民主党の菅直人代表は27日、代表就任後初の地方視察として大阪の野宿者野営本部を訪れた。
大阪城前にある野営本部のテント村を訪れた菅代表は、シャワー施設やテント内を見て回った後、ホームレスの人たちへの炊き出しなど支援活動を行っているNPO、釜ヶ崎支援機構に対して、民主党からの支援金10万円を贈呈。さらに小雪の舞う中、大阪城公園内のシェルターや西成区のあいりん地区まで足を伸ばして精力的に視察し、大阪府や市の担当者から状況を聴取した。
この日の視察について菅代表は、「ホームレス支援のための法律はできたが、具体的にどう運用するのかはこれから。どうすればいいか、さらに皆さんの声を聞いて一緒に考えて行きたい」と感想を語った。
視察には、鍵田節哉、肥田美代子両衆議院議員も同行した。
「来年は大きな勝負の年」岡田幹事長
民主党の岡田克也幹事長は27日、今年最後の拡大記者会見を行い、1年間の党活動を振り返るとともに、来年の飛躍に向けた決意を改めて披瀝した。
岡田幹事長は、今年の活動について「前半は、スキャンダルが噴出する通常国会で健闘し、民主党への国民の期待感もかなり高まったが、後半は代表選とその後の混乱で期待感も下がってしまい、大変残念だ。強いて言えば、2度の代表選を通じて国会議員同士が互いに毎日のように意見交換し、コミュニケーションが密になった。それを資産としながら、来年は反転攻勢に打って出たい」と感想を述べた。
また来年について幹事長は、総選挙で民主党政権への足がかりを築く年だとし、そのために通常国会で小泉自民党政権と戦う姿勢をしっかり国民に示すとともに、党改革を通じて政権を任せるに値する党であることを示すことを当面の課題として提起。「民主党にとって、とりわけ菅・岡田執行部にとって、大きな勝負の年になる」と決意を込めて語った。《民主党ニュース》