平成6188日目
2005/12/17
【民主党・前原誠司代表】地方分権で改革競う
民主党は17日、都内のホテルで定期党大会の本会議を開いた。
前原誠司代表はあいさつで、行財政改革と地方分権の推進で政府、与党に「真の改革競争を挑む」と表明。小泉純一郎首相の構造改革路線との違いを明確化させるために、社会のセーフティーネット(安全網)の構築に力を置く考えも示し、「政権を獲得することが民主党の責務だ」と訴えた。《共同通信》
前原誠司代表は17日午前に行われた民主党2006年度定期大会で挨拶を行い、対案・提案路線の徹底と「選択と集中」の必要性、税金のムダづかいをめぐる改革競争に臨む基本姿勢、『公(おおやけ)』の精神の重要性とあるべき社会の姿、外交・安全保障政策に関する基本姿勢などについて語り、政権交代の実現と、党の政策の実現に向けた決意を改めて示した。
前原代表はまず、先の総選挙の結果を振り返り、「大敗は大敗として、潔く受け入れなければならない」としつつ、小選挙区で党始まって以来の2480万票を獲得したことに関し、「自信と誇りと責任感をもって、これからの党再生に向けて努力をしていかなくてはならない」と強調した。
その上で、「われわれが政権を獲った時には、どういう政策で、どういう対応をしていくのかということを示し続けること」の重要性を指摘し、次期通常国会においても対案・提案型路線を徹底すると言明。効果的に論戦を行うために、全ての法案に、法案として対案を示すのではなく、「選択と集中」の考え方を貫くことを改めて表明した。
前原代表は更に、最も危機的な問題として財政の問題を指摘。「財政再建に対する骨太の対案をしっかり示すことが、何よりも重要な政権担当能力を示すポイントになる」と述べた上で、「行革なくして増税なし」との方針を改めて強調し、徹底的に税金のムダづかいを洗い出す決意を示した。
そして、特別会計改革、公共事業改革、公務員制度改革、分権、省庁再々編の5つの分野にわたって対案を示し、「ムダづかいをなくすための真の改革競争」を行っていくと前原代表は改めて表明。それぞれの問題で具体的な考えを示しつつ、特に「行財政改革の本丸」として地方分権を挙げ、権限・財源を移譲していく中で、分権型社会の形成に向けた強い決意を披露した。《民主党ニュース》
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【大野功統・前防衛庁長官】普天間飛行場の沖縄県外移設求めず
大野功統・前防衛庁長官は17日、那覇市内のシンポジウムで、在日米軍再編協議の交渉過程について話し、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の県外移設交渉を「あまり展開できなかった」と発言。シンポ後の記者団の質問にも「(防衛庁)長官として、日米交渉で県外移設を求めなかった」と明らかにした。
沖縄県の稲嶺恵一知事は今年3月以降、普天間飛行場を含む海兵隊の県外移設を繰り返し政府に要請しているが、日米交渉の日本政府側トップが沖縄側の要請を無視した形。会場では発言に怒りの声やヤジが飛んだ。県民の反発が強まりそうだ。
前長官は、県外移設を求めなかった理由を「グアムよりアジアに近いなど沖縄の地理的事情がある。北海道(への移設)では(海兵隊が)展開するのに2日遅れる。九州でも1日遅れる。県外移設はアメリカも、のまない」と説明した。
一方、シンポでは普天間飛行場の移設先として「日米間では当初、読谷(補助飛行場)、嘉手納基地統合、キャンプ・シュワブ陸上部の3案があったが、私が陸上部で交渉するよう(防衛庁に)指示した。読谷は返還が決まっており、嘉手納はこれ以上の負担は難しいと考えたからだ」と述べた。《毎日新聞》
【この日の民主党】
党青年局、全国フォーラムを開催し、活発に意見交換行う
17日午後、民主党定期大会終了後、党青年局は全国フォーラムを開催し、約250名の出席者を得て、年間活動方針について意見交換を行い、スローガンを決定した。
高山智司・田名部匡代両衆議院議員が司会進行を担当し、冒頭、泉健太青年局長が参加国会議員を紹介。代表して玄葉光一郎幹事長代理が挨拶し、「様々な知恵を出して、民主党を大きく、強くしていただきたい。その結果が日本、そして私たちの社会を強くする」などとエールを送った。
続いて前原誠司代表が登壇し、若者へのメッセージを述べた。前原代表はこの中で、少子高齢社会で人口構成に逆三角形が生じていると指摘して、「皆さんの世代は、人一倍政治的な意識を持ち、連携を強め、声を届ける政治状況を作らないといけない」との認識を示した。その上で、党としても若い世代に対して根を張り、問題意識や政治テーマをしっかり受け止める主体となるべきだとして、意見を聞いた上で総合的に政策へ反映させることを約束したいと語った。フォーラム参加者からは、裏にメッセージを寄せ書きしたSLの写真パネルなどが前原代表に贈られた。
続いて泉局長がプレゼンテーションを行い、「学ぶ! 磨く! 動く!」の3点を、青年局の活動方針として発表。党の基本理念などを学習するバーチャル講義の導入、学生インターンシップの実施など、具体的な計画が示された。泉局長はまた、「アクセスしやすい」、「参加型」の「ともに成長できる場をつくる」ことを重視し、「国民を愛し、平和を守る」「正義を重んじ、成長する」「政策を提案し、行動する」との考えに立ちたいと表明。理念・政策を共有して堅い結束力を保ち、HPや国会活動に活動の成果を反映する参画型を実現し、若者支持率第一党の座を獲得するなどと語った。
ワークショップではさらに、村井宗明衆院議員が「古い政治」と書かれた板を試し割りする空手の試技を披露し、「皆の力を合わせて壁を打ち壊そう」と決意表明を行ったほか、2006年の青年局活動キャッチコピーについて、グループ別討議・発表・コンペ投票を行い、「情熱で仕掛けろ!!」の採用を決定した。
フォーラムには、達増拓也・細野豪志・近藤洋介・柚木道義・鷲尾英一郎・小川淳也・寺田学各衆院議員、浅尾慶一郎・白眞勲・林久美子各参院議員が出席し、参加者と活発な意見交換を行った。《民主党ニュース》