平成6189日目
2005/12/18
【民主党・前原誠司代表】「私のしごと館」を視察
前原誠司代表と民主党の決算行政監視調査会特別会計作業チームは18日、特別会計の実態を把握するため、京都・関西文化学術研究都市にある「私のしごと館」を視察した。
視察には、前原代表、馬淵澄夫同チーム事務局長のほか、園田康博・松野頼久・三日月大造・山井和則各衆院議員、尾立源幸・前川清成・山本孝史各参院議員の計9名が参加した。
「私のしごと館」は平成15年3月、雇用・能力開発機構が雇用保険料を原資として、総工費581億円で建設した。中高生やフリーター、ニート等、広く若年者を対象とし、キャリア形成、職業生活設計を支援するため、見るだけではなく、触れて体験することにより、考え学ぶことのできる参加型施設として、40職種以上の職業体験や、700職種以上の職業についての情報提供、及び相談支援や研修セミナー事業を行っている。
視察団はまず、施設の大きさに驚いた。施設規模は、敷地面積が8.3ヘクタール、建物延べ床面積が35,000平方メートルである。また収支の状況は、平成16年度決算額で、自己収入が1.1億円に対し、支出は職員人件費を含めて20億円となっており、職員人件費約4億を除いた運営費の赤字は、雇用保険料等による運営交付金で賄っている。あまりにも採算を度外視した経営に対し、各議員から疑問の声が相次いだ。
館内では、実際にしごと体験をしている子どもたちの様子を見て、来館者が楽しんでいるのは良いことだが、これだけの経費を使って喜んで帰ってもらうのは当たり前であり、効果の面で、実際に職業訓練や就労に結びついているのかは疑問だ、との指摘がなされた。
視察後の記者会見で前原代表は、「想像以上に大きな建物、立派な建物で、贅を凝らしたテーマパーク、アミューズメントパークだ」との印象を語った上で、「本来なら失業など離職者に支払われるべき雇用保険料から、毎年18億強が赤字でなくなっていることを考えると、建物そのものが特別会計の大きな無駄づかいの象徴として捉えざるを得ない」「保険料が、本来の趣旨と違うところに使われて、どれだけ効果を上げているか極めて不透明であり、費用対効果の観点からすると、かなり問題ある施設」であるとした。
その上で、「雇用保険三事業は廃止し、本当に必要な事業は一般会計で見るべきだ」との考え方を示し、「それぞれの施設の使い勝手、意義、費用対効果を相当綿密に分析し、ゼロベースで見直す必要がある」と語った。また、会見に同席した馬淵事務局長は「次期通常国会の予算委員会では、民主党の特別会計改革案を提示してぶつけ合うだけでなく、現在の政府が行ってきた問題ある施設や問題ある区分経理の勘定について、厳しく追及していく」との姿勢を表明した。《民主党ニュース》
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【自民党・中川秀直政調会長】消費税「2007年は上げない」
自民党の中川秀直政調会長は18日のNHK番組で、消費税率の引き上げに関し、デフレ脱却や歳出削減を優先させる考えを重ねて示した上で「(引き上げ法案は)とても2007年の通常国会に間に合わない。07年中に実施することはできない」と公言。
公明党の井上義久政調会長も「少なくとも07年度から実施するなんてことはあり得ない」と同調した。《共同通信》
【町村信孝・前外相】普天間移設「県外、米と交渉」大野発言を否定
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の県外移設を米政府と交渉しなかったとした大野功統・前防衛庁長官の発言について、町村信孝・前外相は18日、「私はライス米国務長官とその話をした」と否定した。在日米軍再編協議で日本政府を代表して米政府と交渉した2人が、正反対の説明をしたことになる。《毎日新聞》
【ボリビア大統領選】左翼モラレス氏が当確
南米ボリビアの大統領選は18日、即日開票され、地元の有力民放3局が独自集計した開票速報(開票率100%)によると、先住民出身のコカ栽培農家指導者で左翼、社会主義運動のエボ・モラレス党首(46)の得票が51%に達し、各局は当選が確実になったと報じた。
選挙管理委員会に相当する選挙裁判所は一切、公式発表をしていないが、モラレス氏は「先住民が初めて大統領になった」と勝利宣言。保守派のホルヘ・キロガ元大統領(45)の得票は30-31%で、元大統領は敗北を認めた。
モラレス氏は経済発展から取り残された先住民ら貧困層の支持を集めたほか、選挙期間中は過激な主張を控え、中間層の取り込みに成功した。《共同通信》