平成2533日目
1995/12/15
この日のできごと(何の日)
【村山富市首相】水俣病で謝罪
政府は15日午前、水俣病関係閣僚会議と閣議を相次いで開き、水俣病未認定患者救済策を正式決定するとともに、水俣病被害者への「遺憾の意」を表明する村山富市首相の談話を決めた。これにより、関西訴訟グループを除いて水俣病をめぐる国と被害者団体の対立は発生から40年ぶりに終止符が撃たれた。
首相は談話で「多年にわたり筆舌に尽くしがたい苦悩を強いられてきた多くの方々をいやし難い心情を思うと、誠に申し訳ない」と謝罪。「新潟での第二水俣病の発生を含め、水俣病の原因の確定や企業に対する的確な対応までに、結果として長時間を要したことを率直に反省しなければならない」と述べ、国の責任を初めて公式に認めた。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【桐生祥秀さん】誕生日
【海江田万里氏】新党結成へ
民主新党クラブの海江田万里代表は15日、金沢市の金沢東急ホテルで記者会見し、全国のローカル・パーティー(地域政党)を結集する“民主リベラル新党”を年内に結成する考えを表明した。会見には、嶋崎譲代議士も同席し、加する考えを明らかにした。
社会党を離党した「民主の会」の山花貞夫前社会党委員長も含め4人が参加する意向を示しており、22日にも旗揚げする見通しである。
海江田氏は会見で「社会党の動きをいつまでも待っていても、らちが明かない。自民、新進以外の第三の極をつくる必要があり、決断すべきだと考えた」と強調、今後社会党の新党推進派にも参加を呼び掛ける方針である。
海江田氏によると、民主新党クラブの大矢卓史、牧野聖修の両氏も既に新党への参加の意思を表明。18日以降に具体的な政策、党規約、役員などを明らかにし、年内に政党の届け出を行う予定である。
嶋崎氏は会見で、16日の県民フォーラムで新党結成への理解を求める考えを示し、「次期衆院選の対応については私を預かっている政党の意見を聞きたい」と社会党県本部の対応を見守る姿勢をした。《北國新聞》
【政界談話室】
○…村山富市首相は15日、オウム真理教への破防法適用決断までの経緯を記者団に聞かれると、わざわざ立ち止まり「麻原氏が悪かった、と言わない限り信者は変わらない。だから破防法で全体に網を掛けておくことが必要だった」などと熱心に説明した。首相のおひざ元の社会党内ではなお「(適用は)疑念が残り、極めて遺憾だ」などの不満が噴出。新党問題で揺れているだけに、社会党との間でこれ以上あつれきを生じさせたくないと、説明にも思わず力が入ったようだ。
○・・・新進党の中野寛成「明日の内閣」総合調整担当はこの日、両院議員総会で国会会期末のあいさつ。「われわれは多くの法案を提出し、成立を求めたが、大部分が1分1秒も審議しないで廃案となった」と憤慨して見せてから、破防法適用問題に言及。「村山内閣のキャップ(帽子)は破れかぶれだ。内閣そのものに突き付けられるのが『破帽法』だ。われわれの破帽法をもって内閣を倒し、次の総選挙で勝って政治改革を成し遂げたい」と駄洒落で気勢を上げるのがやっと。《共同通信》
【衆院予算委員会】山口議員告発を議決
衆院予算委員会(上原康助委員長)は15日午前、背任容疑で東京地検に逮捕された衆院議員山口敏夫容疑者が、6月に同委員会で行った証人喚問での証言に、偽証に当たる部分があるとして、議院証言法違反(偽証罪)で告発することを全会一致で議決した。国会議員に対する偽証罪での告発は初めて。同委員会は15日中に最高検察庁に告発状を送付する。
偽証罪での告発は、昭和54年4月に参院予算委員会がダグラス・グラマン航空機疑惑で海部八郎・元日商岩井副社長を告発して以来で16年ぶりとなる。《共同通信》
【バンコク宣言】調印
バンコクで開かれていた東南アジア諸国連合(ASEAN)第5回首脳会議は15日、「東南アジア10カ国で構成するASEANの実現を急ぐ」とする「バンコク宣言」に調印し、2日間の日程を終了、閉幕した。
これに先立ち、同日、加盟7カ国とミャンマー、カンボジア、ラオスの各首脳を迎え、東南アジア全10カ国による初の首脳会談が開かれ、議長国のタイは「2000年までにASEANの下で『一つの東南アジア』を実現する見通しが強まった」とする議長声明を発表した。
10カ国首脳は会議後、アジアで初めて多国間非核地帯を誕生させる東南アジア非核地帯条約に調印、10カ国による協力体制の急速な進展を印象づけた。《共同通信》
【若田光一宇宙飛行士】搭乗前最後の会見
来年1月11日に打ち上げられる米スペースシャトル「エンデバー」に搭乗する日本人宇宙飛行士、若田光一さん(32)は15日、米航空宇宙局(NASA)のジョンソン宇宙センター(テキサス州)で搭乗前の最後の記者会見に臨み「厳しかった訓練を終えた後の本番はもう楽勝です。飛行中、宇宙で同僚と囲碁の対局をするのが楽しみだ」と元気に語った。
この日、ブライアン・ダーフィー船長(42)ら同僚の5人の飛行士と会見に臨んだ若田さんは白と紺のトレーニングウェア姿。リラックスした様子で、まず「ぜひいい仕事をしたい」と決意を述べた。
若田さんは宇宙遊泳もできる日本人初の搭乗運用技術者(MS)。飛行3日目にはロボットアームを使って、日本の人工衛星「宇宙実験・観測フリーフライヤー(SFU)」を回収する。成功すれば、宇宙に持参するだるまに目を書き入れる予定という。
若田さんは、現在のNASAの飛行士の中で最も若い。1992年8月から続いた厳しい訓練について「最初の6カ月は苦しく、自分の中でかっとうもあった」と振り返った。
飛行計画の関係で日本上空付近を通過する時はいつも夜だが「東京の夜景を見るのも楽しみ」と話した。
ダフィー船長は「光一は仕事もきちんとするけれど、ユーモアのセンスがあっていつもクルーの雰囲気を明るくしている」と評価していた。《共同通信》