平成2534日目
1995/12/16
この日のできごと(何の日)
【新進党党首選】小沢一郎氏、羽田孜氏が立候補届け出
新進党の党首公開選挙は16日午前告示され、小沢一郎幹事長(53)、羽田孜副党首(60)が東京・虎ノ門の党本部で国会議員20人の推薦人名簿を添えて立候補を届け出た。ほかに立候補者はなく、両氏の一騎打ちが確定した。
「表舞台」を目指す小沢氏と、小沢氏の政治手法を批判する羽田氏の争いに、一般国民の投票参加という波乱要因も加わり、26日の投票締め切りまで党内を二分した激戦が予想される。
27日夜にも当落が判明する見込みで、28日の両院議員総会で第2代の党首が確定する。選挙結果は新進党の政権奪還戦略や政界再編の行方にも影響を与えよう。
小沢、羽田両氏は届け出後、党本部で共同記者会見した。立候補の動機について小沢氏は、経済構造の限界や日本の国際社会での信用低下を指摘、「外科的手術も含めた改革を実行しなければいけない」と説明。羽田氏も「自社さきがけ政権は妥協中心で、本当に改革しようという意欲も意志も見えない」と述べ、各分野の改革を軸に政権奪還を目指す考えを強調した。
消費税問題で、小沢氏は、「大幅な減税と思い切った投資を先行させ、景気が回復し、経済構造改革が軌道に乗った時に6%ぐらいと考え、11年目に10%ぐらいの負担をいただきたい」と段階的引き上げを重ねて提唱。羽田氏は97年4月から5%に引き上げる政府方針を「財政状況を考えると、そこまでは理解願いたい」とし、その後の対応は党内で論議すべきだとの考えを示した。
政界再編に関連して、小沢氏は「次の総選挙には国民の理解を得て多数を取れる」と単独政権樹立に自信を示し、羽田氏は「安易な保保連合ではいけない」と述べた。
旧新生党同士の対決で党内亀裂が深まるとの見方に対して、小沢氏は「心配ない」と否定。羽田氏は「民主主義の基本は選挙だ。互いに努力する」と述べた。党首指名の幹事長人事については両氏とも言及を避けた。この後、両氏は街頭演説や支持団体などのあいさつで支持を訴えた。
党首選の有権者は党所属国会議員226人、約49万人の党員・党友と、1000円の参加料を支払った18歳以上の一般国民で、郵送投票が主体。一般投票で100万人以上を目標にしている。《共同通信》
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【民主新党クラブ・海江田万里氏】横路氏、鳩山氏と連携を
「民主新党クラブ」の海江田万里代表は16日午後、都内で開かれた「リベラル東京会議」(代表委員・村田誠醇、菅直人、海江田万里各氏)の運営委員会に出席し、年内に発足させる“民主リベラル新党”について「民主リベラル派の第一次結集と位置付け、横路孝弘前北海道知事や新党さきがけの鳩山由紀夫代表幹事にも(連携を)呼び掛けていきたい」と述べた。
海江田氏は22日にも予定している新党旗揚げについて「横路氏や鳩山氏と相談したが、両氏とも年内に動くのは難しかった」と述べた。そのため当面、山花貞夫前社会党委員長らの「民主の会」と民主新党クラブを核に、新党を結成することになったと経緯を説明した。
同席した山花氏は「本来、横路、鳩山、海江田の3人で旗揚げしたかった」と強調。新党への参加呼び掛けに関しては「政党、会派に対してではなく、国会議員個々人に話し掛けていきたい」との考えを示した。《共同通信》
【フランス】交通スト、収拾へ
政労の対立から泥沼化していた交通を中心とするフランス公共部門のストは、政府の譲歩案を主要労組が受け入れ、突入から23日目の16日には国鉄や首都圏の地下鉄などが部分的ながら運転を再開、長期ストは収拾に向かいだした。
今後各労組はさみだれ式にスト終結を決め、クリスマス直前までには交通部門のまひ状態は回復するとみられている。
しかし、今回のストで最強硬派だった「労働者の力派」(FO)は依然、政府に社会保障制度改革案の全面撤回を求めており、16日午後には他の労組も加えた統一行動で大規模なデモを予定している。
スト収拾を打ち出したのは今回の長期ストの中心となった労働総同盟(CGT)傘下の国鉄組合員らで、政府当局側の国鉄再建案棚上げ、年金受給資格年数変更の凍結などを評価した。これを受けてベルグニュー国鉄総裁はジュペ首相に辞表を提出、受理された。《共同通信》
【ボクシング】
ボクシングの元統一世界ヘビー級チャンピオン、マイク・タイソン(米国)が16日、米ペンシルベニア州フィラデルフィアで、国際ボクシング連盟(IBF)同級4位のバスター・マシス・ジュニアとノンタイトル12回戦を行い、3回2分32秒KO勝ちした。
タイソンは婦女暴行罪による約3年間の服役から復帰した後、2連勝。戦績は44戦43勝(37KO)1敗となった。来年3月16日、米ネバダ州ラスベガスで世界ボクシング評議会(WBC)同級チャンピオンのフランク・ブルーノ(英国)に挑戦する。
頭を下げて前に出るマシスに対し、タイソンは右アッパーや左フックにミスが目立ち、1、2回は有効打がなかった。3回も前半はチャンスをつかめなかったが、ロープ際から左に回り込みながら強烈な右アッパーをマシスの顔面にヒット。さらに右アッパーを2発畳み込んでマシスを倒した。《共同通信》