平成4693日目

2001/11/13

この日のできごと(何の日)

【外務省】プール金1億円超使用

田中真紀子外相は13日夜、緊急に記者会見し、ホテル代水増し請求などの方法でホテルや出入り業者に預り金名目でプールしていた裏金に関する内部調査の中間報告を公表した。

プール金のうち、1995年4月から今年7月末までに「1億円を相当上回る額」が使われていたことが判明。すべての部署でプールし、本省の約100の課、室では3分の2にあたる70を超える課、室で裏金をプールしていた。残高や使途不明金を合わせるとプール金の総額は2億円前後に達する可能性も出てきた。

外務省は内部調査の最終報告を近く公表し、200人規模で関係者の処分を行うとともに、使った額については利息も加え、OBも含め一定の役職以上の職員を中心に国庫に返納する方針だ。外相は会見で「国民の皆さんに心からおわび申し上げる」と陳謝。私的に流用した悪質なケースでは停職など厳しく処断する考えを示した。しかし、国民の厳しい批判を浴びるのは必至だ。

一連の不祥事発覚を受け、外務省はホテルや出入りのハイヤー、事務機器会社、旅行代理業、百貨店など31社の資料と突き合わせ内部調査を進めてきた。その結果、10社を超える業者に、外国要人の招請、国際会議やレセプション開催費用を水増し請求するなどの手口でプールしていたことが判明。このうち要人招請経費の不足分や職員の歓送迎会、弁当代などに1億円を相当上回る額が使われ、仕事以外に使われたのはその半分に上っていた。《共同通信》

田中真紀子外相は「プ一ル金の問題は国民の関心が高い」としながら、プール金の残額などを聞かれ、「細かいことは事務方から」。引っ張り出された小町恭士官房長は「答えられない」を連発した。13日ゆう、裏金の存在を明らかにした会見は外務省内で緊急に開かれたが、「政」も「官」もお粗末な対応ぶりが際立った。

中間報告なのに報道陣には資料も配布されないまま、田中外相は手元の紙を読み上げた。プール金の残額や、返済方法の妥当性などに質問が及ぶと、答えを避けた。「最終結果はすべて明らかにするのか」と聞かれ「もちろん」。職員の処分については「世間から見て特別大きな額だったのに処分が軽かったと思われないように」と話した。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

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【JR東日本】3新幹線、全線ストップ

13日午後5時50分ごろ、東北新幹線上野−大宮間で送電が止まり、東北、上越、長野(北陸)の各新幹線が一時、全線で運転を見合わせた。一部の列車は途中駅で運転を打ち切った。混乱は深夜まで続き、東北40本、上越28本、長野17本の上下計85本が運休。約6万3000人に影響があった。

約5時間が経過した同11時すぎから順次運転が再開され、東京から盛岡、新潟、秋田などに下り5本、上野から仙台・山形と新潟に下り各1本、盛岡や仙台などから東京に上り4本の計11本を、いずれも各駅停車で運行した。14日午前中の運行にも影響が出る見込み。東京駅には、在来線の車両を使い「列車ホテル」が設けられた。

JR東日本新幹線運行本部によると、東京都北区の新田端変電所の避雷器に故障が見つかり、停電との関連を調べている。停電で上野−大宮間に東京発仙台・山形行きMaxやまびこ・つばさ139号、新潟行きあさひ329号と、長野発東京行きあさま526号の上下計3本が立ち往生。約1時間半後に上り線の送電が再開したことから、あさま526号は上野まで運転した。

下りの2本には別の上り列車を横付けして渡り板で乗客計約1400人を乗り移らせ、午後9時半ごろに上野に到着した。

東京−大宮間は東北、上越、長野の3新幹線が共用する区間で、11日も上越新幹線の車両が故障して計18本が運休するトラブルがあった。《共同通信》

【野球・W杯】第7日

野球のワールドカップ(W杯)第7日は13日、予選リーグを行い、決勝トーナメント進出を決めている日本は、6−2でカナダを下して6戦全勝とし、B組の1位通過が決定した。このほか、B組のキニューバは5勝1敗として決勝トーナメントへ。A組では韓国、台湾、ドミニカ共和国が決勝トーナメント進出を決めた。

日本は三回、東出(広島)の押し出し四球と井ロ(ダイエー)のニゴロの間に2点を先制。五回も東出と井口の連続適時打で2点。七回は葛城(オリックス)と井端(中日)の長短打で1点、九回にも井端の適時打で1点を加えた。

先発の藤井(ヤクルト)は5回を2安打、11奪三振の1失点。六回からは中野渡(横浜)−久保(東海大)−篠原(ダイエー)とつないで逃げ切った。《共同通信》

【大相撲九州場所】3日目

大相撲九州場所3日目(13日・福岡国際センター)横綱武蔵丸が平幕隆乃若に苦戦しながらも寄り切り、初日から3連勝とした。大関昇進を目指す2人の関脇は栃東が若の里を寄り切って3勝目。琴光喜も玉乃島を何とかはたき込んで2勝1敗と白星を先行させた。かど番の大関魁皇は小結海鵬の切り返しに屈し1勝2敗。大関武双山は土佐ノ海を押し出して2勝目を挙げた。海鵬も2勝1敗。小結朝青龍は全勝をキープした。武蔵丸、栃東、朝青龍に5人の平幕を加えた8人が3戦全勝。《共同通信》

【アフガニスタン】タリバン軍が首都撤退

アフガニスタンのタリバン政権軍が13日朝までに首都カブールから撤退、反タリバン勢力「北部同盟」の部隊がカブール全域を制圧した。北部同盟は1996年9月のラバニ政権当時、タリバンにカブールを奪われて以来5年ぶりにカブールを奪回したことになる。

大きな戦闘はなく、市民はタリバン軍の撤退を歓迎。市内は平穏だ。北部同盟軍当局者によると、カブールには軽武装の警察部隊約5000人が展開、治安維持に当たっている。

米中枢同時テロから約2カ月、米軍主体の空爆開始から1カ月余り。ウサマ・ビンラディン氏らの組織に対するブッシュ米政権の軍事作戦はビンラディン氏をかくまうタリバン政権の首都撤退で新たな段階に入った。《共同通信》

アフガニスタンの首都カブールを制圧した反タリバン勢力「北部同盟」は13日、同国東部や南部でタリバン軍を追撃した。タリバンの最高指導者オマル師は声明で「逃げずに(北部同盟軍に)抵抗して、戦え」と徹底抗戦を呼び掛けたが、本拠地カンダハルでも、パシュトゥン人の反タリバン勢力が空港を占拠するなどタリバン軍は南部でも劣勢に立たされている。

米国やパキスタンなどの反対を無視する形で北部同盟がカブールを制圧、タリバン軍が総崩れとなっていることで、アフガン情勢は流動化が加速。ウサマ・ビンラディン氏の身柄拘束などを目指す米国の「テロとの戦い」も一層、複雑な構図となった。

一方、カブールでは市民が北部同盟部隊の進入を歓迎、平穏を保った。北部同盟軍当局者によると、軽武装の北部同盟警察部隊約5000人が展開、治安維持に当たっている。《共同通信》

【米ロ首脳会談】

ブッシュ米大統領は13日、公式訪米したプーチン・ロシア大統領とホワイトハウスで会談、会談後の共同記者会見で米国が保有する7000個近くの戦略核を今後10年間で3分の1以下の1700−2200個まで一方的に削減する方針を表明した。

プーチン大統領も会談後の演説で核戦力を「少なくとも3分の1」に大幅削減するとの提案を公表した。6000個の核を保有するロシアにとって2000個までの削減に相当し、米ロが核戦力を2000個前後まで大幅に削減することで原則合意したことになる。

プーチン大統領は従来、1500個以下への相互削減を提案していたが、削減幅で米国に歩み寄った形だ。

しかし共同会見で、同大統領は、戦略核削減を米ロ間の拘束力のある条約として明文化することを求めたため、削減の具体的な方式などでは最終合意には至らなかった。

米ミサイル防衛構想推進の障害となっている弾道弾迎撃ミサイル(ABM)制限条約の改廃についても廃棄を求める米国と存続を主張するロシアの構が埋まらなかった。《共同通信》

【この日の民主党】

野田佳彦NC行革担当相が石原行革担当相と論戦

13日の衆議院予算委員会の補正予算をめぐる質疑で、民主党ネクストキャビネット行革担当大臣の野田佳彦議員が質問に立ち、特殊法人改革問題を中心に石原行革担当相と対決した。

野田議員は冒頭、日本の特殊法人にまつわる問題について、「世界一の貯蓄を世界一無駄に使ってきたという問題だ」と厳しく指摘した上で、まず特殊法人等改革推進本部の組織見直し案を取り上げ、対象となる163法人のうち廃止・民営化するのは34法人だけということで「原則廃止・民営化」と言えるか、と質した。石原行革担当相は、「さらに廃止・民営化の方向で折衝していく」とし、同時に事業内容の徹底した見直しによって“やけ太り”のないようにやっていきたい、とした。

また野田議員は、特殊会社化および民間法人化は“行政上民間とみなすことにした特殊法人”にすぎないとし、それらについては完全民営化への展望を明確にすべきだと指摘した。石原担当相は、政策目的をもってつくられた法人には民営化になじまないものがあるとしたが、野田議員は「その政策目的を含めて見直す必要があるのではないか」と批判、民間法人を特殊法人改革の“逃げ込み先”にしてはならない、と主張した。

次に個別法人改革の問題として道路公団を取り上げ、その償還主義とプール制の悪循環を断ち切るためにも、道路整備計画自体を一時凍結すべきだと要求。石原担当相は、「凍結というと、道路を造ってくれという要望に対して“造らない”ということになる」などと述べたが、野田議員は「既存の計画を前提にしてダラダラやっていたら改革の意味がなくなる」と指摘、計画の一時凍結、上下一体の組織改革、総理の下での内閣を挙げての推進の3点を改革のポイントとして提起した。

さらに野田議員は、「特殊法人改革には聖域がある」とし、改革の指針が示されない政府系金融機関の問題を指摘、「改革を断念したのか」と迫った。石原担当相は、「断念はしていない。方向性を示さねばならないと認識している」と苦しい弁明に終始した。

;田中外相、竹中経済財政相の税疑惑などを追及~上田清司議員

13日の衆議院予算委員会の補正予算に関する質疑で、民主党の上田清司議員が質問に立ち、行政改革を進める政府閣僚自身の不明瞭な税金処理などの問題を追及した。

上田議員はまず、竹中経済財政担当相の住民税不払い疑惑を追及。実際に住民票の記載に基づきながら、1989年以降、米国と日本との間で頻繁に転入・転出を繰り返し、課税対象の要件を免れようとしてきた実態を明らかにした。竹中大臣は、「居住の実態に合わせて払ってきている」としたが、上田議員は実際の移動と転入・出の届け出のタイミングがずれていることを指摘し、納税回避の疑惑を明確に指摘した。

次に上田議員は、田中外相に対して、現時点の国際情勢把握、外務省改革について質問した。国際情勢をめぐっては、イラン、イラクの政策動向や中東和平に向けた外交方針などを質したが、基本的に事務方が用意した短いメモを読むだけで、ほとんど独自の情勢認識を持っていないことを露わにした。外務省改革をめぐっては、田中外相が内閣官房への機密費の上納はないと答弁してきたことに対して、いかなる調査を行ったのかを質問。「書類を見て、関係者から話を聞いた」などと漠然とした回答に終始したため、上田議員は「改革熱心とはとても見えない」と強く批判した。

さらに上田議員は、外相自身の相続税納付をめぐる疑惑を追及。今年4月、外相夫妻が44億円の相続税残額を自らのファミリー企業「長鉄工業」の未公開株で物納していたことについて、その理由を質した。しかし外相は、「専門家に任せているのでわからない」など明確な答弁を避けたため、上田議員は国税庁から関係資料を提出させるよう野呂田予算委員長に要求した。

また、抵当証券会社「大和都市管財」の経営破綻をめぐる財務当局の責任問題についても追及。1994年に近畿財務局が立ち入り調査を行った時点で、すでに債務超過および不明朗な資金集めの疑いなどが明らかになっていたにもかかわらず、業務改善命令にとどめたことの責任を質した。しかし、村田金融担当副大臣は、当時は債務超過の事実はつかめなかった、などと弁明した。

「わかりやすく元気の出る税制改革を」~岩國哲人副代表が締めくくり質疑

13日の衆院予算委員会での締めくくり質疑で、民主党副代表の岩國哲人議員が、国際貢献や税制についての提案を交えながら質疑を展開した。

岩國議員は、「世界で一番個人金融資産がある日本が不景気なのは政治の責任だ」として、毎年のように首相や内閣が交代する日本の現状を嘆き、「政治とは仕事を守り、暮らしを守るもの。その点で小泉内閣1年1学期の通信簿は落第だ」と切り込んだ。

またテロ対策として日本しかできない役割を果たすべきだとして、アフガニスタンの経済開発会議を日本が主導して開催するべきだと提案した。小泉首相も「積極的役割を見いだしたい」と応じた。岩國議員は先ほどの質問をひいて「これほど元総理を持っている国は日本くらいだ」と笑わせながら、総理経験者などを生かした中東諸国との人的ネットワークづくりをするよう勧めた。

経済財政政策にテーマを移し、岩國議員はまずゼロ金利政策を「世界にまれなお金に給料を払わない政策。人間と同じようにお金だって給料がほしい。タンスや仏壇の中で休むか、パスポートなしで海外に出稼ぎに行って帰ってこない」と例え、この政策は企業の有利子負債軽減にメリットがあるが、一般預金者の利子が30兆円も失われていると指摘。「強いものを喜ばせ、弱いものを泣かせる象徴だ」とし、さらに生命保険会社の経営への悪影響を懸念したが、小泉首相は「政策にプラスとマイナスがあるいい例だ」と他人事のような答弁。岩國議員は「景気が悪ければ金利を下げるというのは20世紀までの古い経済学。給与生活者よりも年金生活者が多くなろうとしている日本では書き換えるべき」と、政策の見直しを主張した。

中小企業税制について、岩國議員は「わかりやすく元気の出る抜本的な税制改革が必要。今の日本の税制は活力や体力を締め付けるような税制が多い」として、法人税一律20%のフラットタックス制度の導入を提言。
さらに、「高齢化しているお金を若返りさせるべき」として贈与税の大幅引き下げを求めた。これに対し、塩川財務相は「構造改革の一番大きな問題は賃金。世界で一番高い賃金が産業の空洞化をもたらしている」と発言したが、岩國議員は「かつて米国が日本と同じ立場に追いやられたが、賃金カットはしていない。賃金カットは最後に来るもので、その前に税制などやるべき手があるはず」と反論した。

また証券税制では、「株価は自然の治癒力で上げるべき、そのためには今の証券税制は障害が多すぎる。匿名性を増して、ペーパーワークを減らして、リスクのあるキャピタルゲインには税をかけないなどの発想をすべき」と述べ、個人投資家の株式投資への大幅な優遇税制の必要性を強調。「責任ある国民を育てるためにも前向きに取り組むべき」と要求した。

さらに、KSDが自民党費を立て替えた架空党員疑惑で、自民党が道義的責任から1億円の支援をKSDに行うことについて、岩國議員は、「どういう根拠で支出されるのか」と追及。「公的助成を受けている政党が特定の公益法人に寄付、支援することは全く異例」だと批判した。

最後に岩國議員は、「支持率は上がる、景気は下がる、株価も下がる、雇用も下がる、こんな現象は普通の国では起きない」として、その理由を「他に選択肢がないからという国民の声だ」と分析。「いろいろ賛成できない点はあっても、内閣に対する支持は下げたくないという国民のやるせない気持ちをもっと理解してほしい」と述べ、今の日本に必要なことを批判を恐れずに実行するよう求め、質問を終えた。

セーフティネットに名を借りたバラマキ~城島正光議員が衆院予算委で反対討論

衆議院予算委員会では13日、質議を終え、採決にあたって各会派の討論が行われた。民主党・無所属クラブから城島正光議員が、補正予算案に反対の立場から発言した。

城島議員は、反対の理由として、 (1)前年度剰余金を全額補正予算の財源とする措置は、今年度公債の新規発行を見かけだけ30兆円に抑えるための小手先の手段 (2)11月末時点での未契約の公共事業が2兆円程度もあると見込まれるにもかかわらず、無駄なものは中止して、少しでも多く予算を雇用対策に回すという努力がなされていない(3)バラマキ批判が絶えない「緊急地域雇用特別交付金」を、改善もせずに再び設けること–の3点を列挙。

特に(3)については、「抜本的な改革が盛り込まれない雇用対策は、セーフティネットに名を借りたバラマキ」と強く批判した。

ごまかしの経費節減案、当初予算も改革の対象に~松本剛明議員が本会議で反対討論

13日夜7時30分から、平成13年度補正予算案採決のため開かれた衆議院本会議で、民主党・無所属クラブの松本剛明議員が会派を代表して討論に立った。

松本議員は、不良債権処理、医療制度改革、特殊法人改革の諸課題で、小泉内閣の姿勢がどんどん後退していく有様について、「今のところ、見出しこそ民主党が結党以来主張してきたことが大幅に取り入れられているが、実質を伴っていない」と批判。

本題の補正予算案に対しては、まず柱である雇用対策について、「今になってやっと取り上げられたが、私たちは3月の当初予算組換要求の際にもっと雇用に重きを置くようにと提案した。その時によくお聞きいただければ、もっと早くから取り組めた」と、この間の事態の悪化を残念がった。

そして、「効果の割にコストが嵩む、必ずしも失業者が対象となっていない、安定的な雇用機会の提供となっていない、そして失業率が上がっていく」と指摘し、「総括がないから従来の失敗をまた積み重ねることになる」と喝破した。

また、「経費節減も不充分」として、一見、既定経費を1兆1千億円節減とうたわれたものが、低金利による国債の利払い減少が相当部分を占め、節約によるものはそのうち1600億円だけで、もともと慣例で15%多目に確保された経費を削っただけであることを指摘。「当初予算の中身も改革の対象であるべき」と主張した。

さらに、公債発行の抑制を優先するためとして、前年度剰余金を本来公債の償還に充てるべき部分まで補正予算の財源とし、財政法の趣旨を捻じ曲げている点も「小手先の手段で見かけだけ繕ったにすぎない」と非難した。

松本議員は最後に、「半年経っても“見直す、検討する”ばかりでは何もやっていないのも同然。薬害エイズ問題で菅直人厚生大臣(当時)は就任から10日余でプロジェクトチームを立ち上げ、3ヵ月で内容のある報告をまとめた。できることがあるのに先送りする、そのような本補正予算案は、改革に充てられるべき時間をみだりに費やすもの」と、スローガンだけの小泉首相を非難して、反対の意思を重ねて表明し討論を終えた。

高速道路の残事業は「一時凍結」、3公団は3年後に分割・民営化~道路関係4公団改革で方針

民主党は13日のネクスト・キャビネット会議で、党国土交通部門会議の提案を検討し、いわゆる道路関係4公団の改革方針を決めた。

日本道路公団・首都高速道路公団・阪神高速道路公団は3年後をメドに分割・民営化し、上下分離方式は行わない。また、現行の整備計画区間については、見直しが必要であるということから一時的に凍結することとした。分割の形態(路線別・地域別等)など新会社への移行に関する具体的方策は、国家行政組織法第3条による「第三者委員会」を設置して、検討・決定する。また本四公団については、他の三公団との統合・分割の可能性も含め、今後のあり方について検討・決定するとした。

民主党・道路関係四公団の改革方針

JHなど四公団による道路整備はこれまで高い成果をあげてきた。しかし右肩上がりの高度成長が過去のものとなった今日、通行料収入の低迷や債務償還の観点から、現行方式による道路整備はもはや限界に達しつつあり、これら四公団の経営形態については、早急なる改革が求められている。

しかしこのことは、今後の道路建設を一切否定するというものではない。むしろ我が国の総合交通体系構築の観点から、今後も必要な道路建設については、強力に推進することが肝要である。

重要なのは、プール制に象徴される不透明なこれまでの道路整備のあり方に、いったん終止符を打つことである。そのうえで必要な道路とそうでないものを峻別し、必要なものについては、高い透明性のもと、とりわけ低コスト追求を勘案しつつ、建設推進のためのスキームを形成することが求められている。

民主党はこのような観点から、以下の道路関係四公団の改革方針を提起する。

1. 日本道路公団・首都高速道路公団・阪神高速道路公団の民営化の早期実現

○ 経営の効率化、経営責任の明確化、サービスの向上等の観点から、日本道路公団・首都高速道路公団・阪神高速道路公団は3年後をメドに分割・民営化する。(上下分離方式は行わない。)
○ 新会社に対しては、当面の間、経営の安定を確保するため金利安定化措置や税の減免など、負担の軽減措置を講ずる。
○ 本州・四国連絡橋公団の今後のあり方については、下記の第三者委員会で検討・決定する

2.高速自動車国道の整備のあり方

○ 現行の整備計画区間については、見直しが必要であるということから一時的に凍結する。
○ 下記の第三者委員会にて、個別路線ごとにネットワークとしての役割、採算性、建設費の妥当性等を十分チェックする。これにより「A:引き続き新会社に建設を継続させることとする路線」「B:国・地方公共団体が、必要に応じ公共事業等として実施する路線」「C:建設を中止することとする路線」等に仕分けをすることとする。

3.第三者委員会の設置

○ 国家行政組織法による第3条委員会を時限的に設置する。
○ 第三者委員会では、分割の形態(路線別・地域別等)など新会社への移行に関する具体的方策を検討・決定する。また本四公団について、他の三公団との統合・分割の可能性も含め、今後のあり方について検討・決定する。《民主党ニュース》



11月13日 その日のできごと(何の日)