平成4692日目

2001/11/12

【 JAL、JAS】統合へ

航空業界で国内最大手の日本航空と同3位の日本エアシステム(JAS)は12日、臨時取締役会を開き、来年9月に共同持ち株会社を設立し経営を統合することを正式に決め、同日午後に正式発表した。世界6位の航空会社が誕生する。

両社はこれまで、空港の地上業務などで提携関係を強化してきたが、米中枢同時テロの影響で航空各社の経営が悪化する中、提携関係を強め「強い競争力を維持する」(兼子勲日航会長)のが狙いだ。《共同通信》



【マリナーズ・イチロー外野手】ア・リーグ新人王受賞

米大リーグ、ア、ナ両リーグの最優秀新人賞(新人王)が12日発表され、ア・リーグは首位打者に輝いたマリナーズのイチロー外野手(28)が選出された。

日本人選手の新人王は1995年にナ・リーグで選ばれた野茂英雄投手(当時ドジャース)、昨年のア・リーグで受賞した佐々木主浩投手(マリナーズ)に次いで3人目。マリナーズの日本人選手は2年連続の受賞。《共同通信》

【アメリカン航空587便墜落事故】

12日午前9時17分(日本時間同午後11時17分)ごろ、米アメリカン航空587便エアバスA300機がニューヨークのケネディ国際空港を離陸直後に墜落、炎上した。墜落現場は住宅地で、多数の住宅が炎上した。

ニューヨーク発カリブ海のドミニカ共和国のサントドミンゴ行きで、乗客246人、乗員9人の生存は絶望視されている。日本人乗客の有無は不明。米中枢同時テロとの関連は不明だが、米連邦捜査局(FBI)と連邦航空局(FAA)はテロと事故の両面で捜査している。《共同通信》

【小泉純一郎首相】国債発行30兆円枠「堅持」

衆院予算委員会は12日、小泉純一郎首相らが出席し、2001年度補正予算案の審議に入った。首相は国債発行30兆円枠について「国債を増発して景気回復するなら私もやりたい。しかし副作用があり、そういう状況(景気回復)にならないとの認識の下に、2、3年は低成長を甘受し、持続的な回復軌道に持っていきたい」と述べ、今後も堅持する考えを強調した。《共同通信》

【この日の民主党】

構造改革進める観点から追及~岡田克也政調会長

構造改革進める観点から追及~岡田政調会長

衆議院予算委員会で12日から小泉首相以下閣僚が出席しての平成13年度補正予算をめぐる質疑がはじまった。民主党・無所属クラブからは、まず岡田克也政調会長が先陣を切った。

冒頭、岡田議員は、外交・安保問題をめぐって3つの質問を行った。まず、COP7で運用ルールの合意がなされた地球温暖化阻止の京都議定書について、今国会に批准案を提出するかを質した。小泉首相は、2002年の議定書発効に向けて努力するという立場は変わらない、と述べるにとどまった。

また、包括的核実験禁止条約(CTBT)を崩壊させないよう米国を説得すべきだという要請に対して首相は、米国に日本の非核政策への理解を求めると述べるにとどまった。さらに岡田議員は、テロ対策特措法にもとづく自衛隊派遣の国会承認について、今国会中に派遣した場合は会期末までに承認を受けるよう努力すべきだ、と要請した。しかし首相は、「期間中に基本方針を提案するかは分からない」「国会の承認を得られないような計画は考えていない」などとはぐらかした。

次に岡田議員は、補正予算をめぐる質問に入った。まず、政府の補正予算案の内容について、国債発行30兆円枠を守り、従来型の公共投資による景気浮揚策をとらなかった点で「わかりやすい」と一定の評価を与えた上で、この内容で経済の現況に対応できると考えているかを質した。首相は、「私が総理だからすぐに景気が回復するわけではない」とやや弱気な面をのぞかせ、低成長を覚悟しながら改革を進め、持続的回復につなげていくという展望に立った予算であると説明した。

また、二次補正でさらに国債を増額すれば国民にウソをつくことになるが、と質したことに対して首相は、「経済状況に大きな変化があればどうなるか…」と曖昧な答弁。岡田議員は、「(枠を守るか、崩すか)どっちに真意があるのか」と追及し、枠を崩さなくても、今年度予算の組み替えなどによってできる景気対策がたくさんある、と指摘した。

そして次に、補正予算案の基軸となっている雇用対策の内容へと質問を進めた。まず、今回の対策と同様の「緊急地域雇用特別交付金」がこれまでに新規雇用を生んできたか、としてその総括を求めた。また、補正予算案の雇用対策では、雇用保険の切れた人、その適用がない人への対応が十分でない、と指摘。坂口厚労相は、3500億円の「緊急地域雇用特別交付金」が十分な効果を生んでいないことは認めながらも、今回の補正案では5500億円というかなり大きな額を計上しており、この枠内で効果的な運用をめざしたいという考えを示した。

構造改革の具体策をめぐっては、高速道路整備問題について追及。まず、毎年料金収入の2倍のコストがかかる状況に陥っている本四架橋の失敗の原因を質した。首相 は、費用対効果の見通しに甘さがあった、とだけ述べた。続けて岡田議員は、現在全国の高速道の半数の路線で管理費や利息が払えない状況になっていることを指摘し、公団民営化の前に道路整備計画を一旦凍結して採算のメドが立たないものは中止することを求めた。首相は、「計画の継続はありえない」とし、税金の無駄づかいをなくす観点から今月末までに見直し案をまとめる、とした。

さらに岡田議員は、医療保険制度改革についても言及。従来の改革が医療提供側=日本医師会の利害だけに沿ったものになっていると指摘し、具体的に薬価制度改革、老人薬剤費の別途負担、カルテ開示法制化などがことごとく白紙還元されたことを例に挙げて、見解を質した。首相は、医師会の主張が国民から支持を得られるものであるか吟味する必要があると述べ、坂口大臣は、岡田議員が挙げた個々の改革の内容について今月末にも結論を出す意向を示した。さらに岡田議員は、医師会とその政治団体(日本医師連盟)の資金が事実上一体化している問題も指摘し、是正を求めた。

また、医療の効率化をめぐっては、診療報酬明細書(レセプト)審査を社会保険診療報酬支払基金が独占している問題を取り上げ、その早急な自由化とレセプトのネットワーク化の推進を要請した。坂口大臣は、自由化について、本年度中に実施案を固める意向を明らかにした。

「民主党の進める改革に首相も協力を」原口一博議員が質問

平成13年度補正予算を審議する衆議院予算委員会で、民主党・無所属クラブの2番手として、予算委員会理事の原口一博衆議院議員が質問した。

原口議員は質問に先立って、この日明らかになった日本航空と日本エアシステムの統合について扇国土交通相に質し、「しっかりと国民の足、空の安全が守られるよう、格段の配慮を」と要請した。

続けて原口議員は、小泉内閣に対する民主党の立場について、寄せられた意見として、「できないことをあげつらっても何も生まれない、国民の窮状を救うために協力すべき」など、協力・支持すべきとする意見と、逆に「小泉内閣は花火だ、自分だけは輝いて見えるが、まわりは真っ暗だ」などと否定・批判する意見の両方があると紹介。前向きに協力できることは協力すると述べるとともに、逆に、民主党が進めようとする改革への協力を要請した。

その、協力を求めたい項目として原口議員は、まず第一に、しっかりと判断できる情報を内閣として出すこと、第二に、不良債権の最終処理、第三に、規制改革をあげた。

その上で、原口議員はまずCOP7について、「ぜひ世界に先駆けて率先批准の手続きをとるべきだ」と要求。小泉首相は「批准にむけての準備を進めていくつもりだ」としたが、EUのように期限を決めての明言は避けた。同時に原口議員は京都議定書の運用ルールを定めた法的文書の正式採択に向けての日本政府の姿勢を批判。「何にこだわって、そうした姿勢をとったのか」と追及した。日本は交渉の過程で、他国からCO2排出枠を買い取って自国の削減分とする「排出量取引」などの柔軟な運用を可能にするルールの中身にこだわった。

続けて原口議員は、第2次補正予算を組まず、引き続き構造改革に邁進するか否かを質問。「原則として、財政規律を保たなければならない。安易な国債増発に頼ってはいけないという方針は堅持する。しかし、経済は生き物。危機的事態には、大胆かつ柔軟に対処する。その姿勢は就任以来一貫している」などとして、明確な答弁を避ける小泉首相に対し、「具体的な話をしない方が支持率はあがるようだが、それでは議論にならない」と厳しく批判した。「新たな危機的状況が起こらない限り、財政出動はする必要がないのか」と重ねて質したのに対しても、小泉首相は徹底的に明言を避けた。

原口議員は次に、労働生産性を上昇させる競争政策を堅持するか否かについて質問。「金さえ配れば何でもいいというような構造を変えなければならない」と、ゆがんだ財政出動の是正を求めたが、小泉首相は「小泉内閣の方針とだいたい似通っているではないか」と開き直るだけに止まった。原口議員は「そうなら、さらに進めて今でもできることはたくさんある」と指摘した。

その一つとして、整理回収銀行(RCC)について取り上げ、まず、銀行であるにもかかわらず、これまで金融検査が入らなかった理由を質した。柳澤金融担当大臣は「基本的に新規の預金を受け付けておらず、また、金融庁のマンパワー不足のため、検査に至らなかった」と説明。それに対して、原口議員は「人手不足ならば人員をふやせばいい」と反論。大阪府堺市の土地をめぐるRCCの不適切な回収の実例を示し、「違法性が高い」と指摘。「こういうことが起きると、大変大きな権力を持っているがゆえに、国民の信頼を失ってしまう」として、「法と正義をしっかりと守られることが、日本再生の鍵だ」と提起した。

雇用対策では、緊急雇用特別交付金についても総括が必要であると原口議員は指摘。「これほど大切な補助金を、あるいは交付金を何というところに使っているのか。ただお金を使えばいいというのじゃない」と、必ずしも失業者の雇用につながっていない事例を提示した上で、「積極的な意味でのワークシェアリングのために知恵を絞る時期にきている」として、ドイツが“雇用と競争のための同盟”として作り上げたような、政労使の枠組みを作る必要性を首相に提起した。

また、5・3%の失業率のほとんどはミスマッチによるものだと指摘し、雇用のセーフティネットの確立の必要性を改めて提示。現状に即したハローワークの改革を坂口厚生労働大臣に求めた。また、キャリアカウンセラーの養成のために、中長期の取り組みと、厚生労働省と文部科学相など関係省庁が連携して取り組む必要性を強調した。

さらに、原口議員は、有明海のノリ不作問題について言及。有明海の漁場調査について8年間国費が投じられて、1度も中間報告書はおろかデータさえも出されていなかったことに「残念を通り越して、そこに生きている人たちのことを無視した暴挙だ」と指弾。ようやく先週末出された報告書で「諫早湾干拓の水門を開け、調査する必要性」が指摘されているにもかかわらず、地元漁民に何ら説明がなされていないことをあげ、「有明漁民の立場に立った改善が急務である」と強く主張した。

最後に、原口議員は中部国際空港の不透明な需要見通しを指摘し、「総理がおっしゃっている改革の方向と真反対のことをやっている」と糾弾し、質問を終えた。

原口議員は、質疑の中で、「今日の質問内容をホームページにあげている」と紹介。テレビ中継でそのことを知った人たちが大勢アクセスし、原口議員が設けた「国会質問に関する掲示板」には、訪れた人たちがリアルタイムでさまざまな感想を書き込んでいる。

在外公館渡切費の実態あばく~五十嵐文彦議員が質問

平成13年度補正予算を審議する衆議院予算委員会で、民主党・無所属クラブの3番手として、民主党ネクストキャビネットの金融担当特命相、五十嵐文彦議員が質疑を行った。冒頭「半年前に、“小泉改革は蒲焼きの匂いだけ”と申し上げたが、その状況は今でも変わっていない。むしろ、抵抗勢力のウツボが増えてより活発になった」と前置き。

まず小泉内閣の改革先行プログラムについて、「検討開始という項目がずいぶん出てくるが、“検討”“見直し”は官庁言葉では“やらない”ということ。形を整えるやり方では改革は進まない」と切り込んだ。

竹中経済財政担当相はいくつかの実施例を挙げ、「改革は粛々と進行している」と胸を張ったが、五十嵐議員は「わずかにやっていることだけ答えて、私の疑問に答えていない」と反論。また、「行革を担当する主要大臣が特殊法人改革は一つか二つやればいいと漏らしている」と指摘したが。小泉首相は「誰がそんなことを言っていたのか。一番難しいものからやる」と声を張り上げたが、五十嵐議員は「実際は激しい抵抗にあっているではないか」と、語調だけは勢いのある首相の答弁に首をひねった。

経済政策に関して、五十嵐議員は、「塩川財務相は、マイナス成長にしないとサミットなどで国際公約のように言っているが、かたや経済の停滞を招いても構造改革をしなければならないとも言っている」と指摘し、内閣の統一見解を質した。小泉首相は「マイナス成長だろうがプラスだろうが構造改革の手綱を緩めることはない」と答えたが、その後「世界経済の状況でいくら努力してもできないこともある」とややトーンダウン。

五十嵐議員は、塩川財務相の「わが国経済は欧州からは、低成長だがそれなりに安定していると見られている」との答弁に、「低空飛行で安定しているのはたまたまラッキーなだけ。米国が国債を出さなくなったので日本の国債が買われている。日本の金融機関が、国債を買う以外に他に有効な投資先を見つけられないから買っている。危うい均衡だ」と指摘し、量的拡大だけの財政出動はするべきではないと主張した。

また、五十嵐議員は、日本の国債が海外の格付け機関に年内に格下げされるとの懸念を示し、「2次補正で大きな国債増が行われれば、さらなる格下げがありうる」と警告。その際に、約70兆円の国債を保有しながら、リスクヘッジを行っていない日銀に対する信用や日本の通貨に対する信認が大きく疎外される危険性を指摘した。

不良債権問題については、99年3月のいわゆる健全行への資本注入を振り返り「民主党が主張したように、一斉強制検査をして良い銀行・悪い銀行を分け、資産査定をきちんとして、経営責任をとらせるべきだった。政府は後から責任をとらせることにして、厳格な査定も行われず、健全行という建前で手を挙げさせた。結果、非常に甘い不良債権対策になってしまった」と振り返り、柳沢金融相の責任を追及した。しかし金融相は弁明に終始し、自らの責任には全く言及しなかった。

五十嵐議員は、外務省が在外公館に運営経費として支給している渡切費(わたしきりひ)を取り上げ、総額78.9億円、定員50名以上の大規模公館で平均役1億4300万円、定員20名前後で4000万円が支給されている実態を質疑で明らかに。さらに、外務省の大臣官房会計課が作成した「在外公館経理と公館長、出納官吏の心得」で、多額の繰り越し金を生じた場合には、ソファーや椅子の張り替え、カーペットのクリーニング、規格外の食器の購入、事務所や公邸の庭の大型清掃などをすることを列挙し、「無理にでも使い切るよう指示している実態を示し、「とんでもない話だ」と強く批判した。

田中外相はこれを受けて、「平成14年度予算に計上しない方向で事務的に検討している」と述べ、来年度から廃止する方針を明らかにした。

外相はさらに、「私の責任で渡切費や諸謝金についてはしっかりとチェックする」と強調したが、五十嵐議員は「外務省はとてもそんなどころではない」と苦笑し、下のものが従わないのも外相の責任だ。外務省をしっかりと把握すべき」と忠告。最後に小泉首相に外務省人事のあり方を見解を求めたところ、首相は「省内の人事は、大臣が事務次官はじめ部下とよく相談して、外に漏らすものじゃない。人事は一生を左右するものだから、よく考えて、省内協調態勢を取るのが大臣の責任」と外相に苦言を呈した。《民主党ニュース》



11月12日のできごと