平成4308日目
2000/10/24
この日のできごと(何の日)
【若田光一宇宙飛行士】地球に帰還
国際宇宙ステーションの建設作業を成功させた若田光一さん(37)ら7人を乗せたスペースシャトル「ディスカバリー」は米太平洋夏時間24日午後1時59分(日本時間25日午前5時59分)、エドワーズ空軍基地に帰還した。若田さんは着陸後「ただ今、地球に帰ってきました」と力強くあいさつした。
当初の着陸予定地だったフロリダ州のケネディ宇宙センターが強風のため、着陸地は同基地に変更された。同基地への帰還は1996年3月の「アトランティス」以来。日本人が搭乗したシャトルでは初めて。
今回の飛行の成功を受けて11月には米国とロシアの宇宙飛行士3人がステーションに長期滞在を開始。16カ国によるステーション建設は新たな段階を迎えた。
飛行中、若田さんはロボットアームを巧みに操作。2つの重要部品設置に成功するなど大役を果たした。テレビの中継映像にも度々登場、2度目の宇宙体験を元気に伝えてきた。
ディスカバリーが当初、22日に帰還の予定だったが、悪天候のため2日にわたって延期。この日もケネディ宇宙センターへの着陸は断念し、午後1時前、インド洋上空で軌道を離脱するために噴射。約30分後に大気圏に突入し、時速300キロを超えるスピードで同空軍基地の滑走路に着陸した。
着陸約1時間40分後、若田さんは青い飛行訓練服姿で手を振りながらタラップを下り、機体の点検を終えた後「作業がすべて達成できたことをうれしく思います」と元気に語った。《共同通信》
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【トヨタ・マークⅡ】フルモデルチェンジ
トヨタ自動車は24日、「マークⅡ」をフルモデルチェンジし発売した。全長を短くして小回りをよくする一方、車高を高めるなど室内空間を確保した。一部車両には新開発の直噴エンジンを搭載、低燃費を図った。グランデiR-Vの5速マニュアル車は333万円。《共同通信》
【サッカー・アジア杯】第11日
サッカーのアジアカップ第11日は24日、ベイルートで準々決勝2試合を行い、2大会ぶりの優勝を目指す日本は、逆転でイラクに4−1で快勝、26日の準決勝で中国と対戦することになった。
日本は立ち上がりの4分に失点したが、3分後に右FKから名波(磐田)が同点ゴール。同11分に高原(磐田)が今大会5得点目となる勝ち越し点を挙げ、その後も名波、明神(柏)が加点して突き放した。
日本はイラクに初勝利で対戦成績は1勝2分け3敗。1993年のワールドカップ(W杯)米国大会アジア最終予選でW杯初出場の夢を打ち砕かれた“ドーハの悲劇”の雪辱を果たした。《共同通信》
【マリナーズ・佐々木主浩投手】凱旋帰国
米大リーグ、マリナーズの佐々木主浩投手(32)が24日に帰国、成田空港内で記者会見した。大リーグの新人記録を更新する37セーブを挙げ、まさに凱旋帰国となった“大魔神”は「日本は懐かしいですね。1年は長かったです」と長いシーズンを終え、ほっとした表情を見せた。
メジャー挑戦1年目の今シーズン。春先こそ打ち込まれる試合もあったが、すぐに本来の実力を発揮。チームをリーグ優勝決定戦まで導き、ア・リーグ新人王の最有力候補となるほどの活躍ぶりだった。「球場の雰囲気がすごくよくて、プレッシャーが掛かる試合が多かった。その中で、けがもなくやれたのは自信につながった」と振り返った。《共同通信》
【プロ野球・沢村賞】該当者なし
プロ野球創設期の名投手、故沢村栄治氏を記念した「沢村賞」の選考会が24日、福岡市内のホテルで開かれたが、1984年以来、4度目の該当者なしとなった。
候補には14勝でセ・リーグ最多勝の中日のバンチ、10勝したヤクルトの石井一久、13勝でパ・リーグの最高勝率のロッテの小野晋吾投手らが挙がった。選考委員の稲尾和久、土橋正幸、堀内恒夫、平松政次の4氏(藤田元司氏は欠席)が勝利数(15)、投球回数(200回)、完投数(10)などの選考基準をもとに協議したが、成績の低さを理由に選出を見送った。
【阪神・新庄剛志外野手】「FA宣言します」
阪神の新庄剛志外野手(28)は24日、今季取得したフリーエージェント(FA)の権利について「FA宣言します。他のチームの話を聞いて(阪神)残留か出るかを決める」と権利行使をする意向を明らかにした。日本シリーズ終了後に、阪神に権利行使を正式に通知し、コミッショナー事務局から「FA宣言選手」として公示された次の日から他球団との交渉が解禁となる。
新庄は1990年に福岡・西日本短大付高からドラフト5位で阪神入り。今季は打撃でも主に四番として打線を引っ張り、打率2割7分8厘、28本塁打、85打点といずれも自己最高の成績を残した。
球団側はこの日も交渉にあたったが、残留の確約はとれなかった。野崎勝義専務は「一貫して残ってほしいと伝えている。残ってくれるものと信じている」と話した。《共同通信》
【三洋電機・近藤定男社長】辞任
三洋電機の子会社が販売した太陽光発電システムの一部に出力不足の製品が混入していた問題で、近藤定男社長(62)は24日、三洋電機本社(大阪府守口市)で記者会見し「世間を喘がせた責任は重く、三洋電機の信用回復のためにも辞任する」と述べた。
後任の社長人事は未定。三洋電機は、27日に開く取締役会でトップ人事を決める。
最近では、集団食中毒事件の雪印乳業、リコール隠しの三菱自動車工業に続く、メーカートップの引責辞任。大企業の体質改革の遅れを示しており、三洋電機だけでなく日本の製造業の信用にも響きそうだ。
近藤社長は会見で「(辞任は)自分で決めた。三洋電機グループの長として責任を取る。監督官庁(通産省)からの批判が辞任の原因ではない」と述べた。
ただ太陽光発電を所管する平沼赳夫通産相は、24日朝の会見で「適切に貴任を取ることを期待したい」と述べ、経営トップの責任を重視していた。《共同通信》
【森喜朗首相】「第三国発言」政府見解を撤回
森喜朗首相は24日午後の衆院本会議で、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本人拉致疑惑をめぐる「第三国発見方式」について、1997年の与党訪朝団の一員だった中山正暉衆院議員の個人的な考えとしていた政府見解を撤回した。
首相は「私や他の団員が同席の場で、副団長だった中山議員が一つの解決策として述べたことだ」「中山氏が代表して拉致問題を取り上げた」と述べ、正式な提案の性格を帯びていたとの認識を示した。
中川秀直官房長官も記者会見で「適切さを欠いた」と陳謝した。首相発言や政府見解が二転三転、首相官邸の対応のまずさをさらけ出した事態に参院自民党幹部は24日夜、「この問題の処理が一番重要になってきた。(今後の対応は)非常に難しい」と述べ、中川長官ら官邸の進退問題に発展しかねないとの懸念を示すなど森政権の求心力低下は必至だ。《共同通信》
【米・オルブライト国務長官】北朝鮮・金正日総書記と会談
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮を訪問しているオルブライト米国務長官は24日午後、平壌の百花園招待所で金正日総書記と前日に続き2度目の会談をした。会談後に会見した長官は、金総書記が前日夜のマスゲームで人工衛星打ち上げ風景が上演された際に「これが最初で最後の衛星打ち上げになるだろう」とミサイル発射の恒久的な停止ともとれる発言をしたことを明らかにした。
長官はさらに、金総書記が会談で「衛星打ち上げ代行を条件にミサイル開発・輸出を抑制する」との提案を確認、共に協議したことを明かし、米国にとって最大の懸案だった北朝鮮のミサイル問題で大きな進展があったことを示唆した。米朝両国は来週、ミサイル協議を再開する。
クリントン大統領の訪朝については長官の報告を受け大統領自身が決定すると説明、具体的な時期には言及しなかったが、国務長官と金総書記との初の直接協議によって今後、米朝関係は関係正常化に向けさらに進むことになりそうだ。
長官は会談で、金総書記に対し「行方不明者」の問題解決の必要性を提起して、日本政府が強く懸念する拉致疑惑も提起したことを明らかにした。《共同通信》
【コートジボワール】非常事態宣言
民政移管に向けたコートジボワールの大統領選で、軍事政権は24日、ゲイ大統領の一方的勝利と同時に、25日から28日までの国家非常事態を宣言した。24日夜から28日までの夜間外出禁止も発表、民政移管プロセスは事実上崩壊した。
一方的な当選発表に伴う混乱を回避するのが目的とみられるが、国民の不満は一挙に高まっており 緊迫した事態が続きそうだ。
最大都市アビジャンでは、ゲイ大統領の勝利宣言直後から、市民数千人がデモ行進して抗議した。しかし、直ちに軍が出動、数時間で解散させられた。中心街はしばらく発砲音が鳴り止まず、逃げ遅れた市民に兵士が暴行、死者が出たとの情報もある。
ゲイ大統領は支持者らに「国民の勝利だ。コートジボワールの敵たちの汚い戦略に勝った」と表明。選挙管理委員会の解散理由について「集計作業の能力に問題があった」と述べた。《共同通信》
【ユーゴスラビア】連立政権樹立で合意
コシュトニツァ・ユーゴスラビア連邦大統領のセルビア民主野党連合と同連邦モンテネグロ共和国の野党、社会人民党が24日、両党による新政権樹立で原則合意し、来週にも連立政府が発足する見通しとなった。
新政府はミロシェビッチ前大統領のセルビア社会党などを政権から排除、先月の連邦大統領選挙と議会選挙で勝利した民主野党連合が主導権を握る。連邦政府の発足で国際機関などからの援助受け入れが可能となり、ユーゴの民主化と経済再建に大きな一歩を踏み出すことになる。《共同通信》
【この日の民主党】
政党名と候補者名が結びつかない与党案~玄葉議員が指摘
24日の衆院倫理・選挙特別委員会の質疑では、玄葉光一郎、長浜博行両議員が質問に立った。
玄葉議員は、冒頭「この改正案に党利党略との批判があるのは、青木・自民党参院幹事長が『来年の参院選は党の運命をかけた闘い。負ければたいへんなことになる。前回の衆院選で候補者名と比例代表の得票差が800万票ある。これをどうにかしなければならない』と発言していることがある」と指摘。その上で、「比例代表制を取りながら、有権者が候補者個人を選びたいときに、候補者が所属している政党を自覚しないまま投票する可能性があるままでは、やはり横流しといわざるをえない」と迫った。片山提出者は「政党離れ、政治離れをくい止めるための方法を考えた。あらゆる選挙運動で政党名を宣伝するので、候補者と政党がわからないことはない」と反論した。
さらに、玄葉議員は「記号式、たとえば最初に政党名に○を付けて、そのあと候補者に○を付けるようにしたらどうか」と、投票方法を工夫してはどうかと提案したが、与党側は「候補者名を書く人は政党名を考えて書く。日本の場合、教養が高いからそういうやりかたを選んだ」「我が国は昔から自署式。そんな複雑なことをする必要はない。国民の良識に待つべきだ」と取り合わなかった。玄葉議員は「記号式を導入しているヨーロッパの国の識字率が低いとは思わない」と首をひねったが、自説の主張にかたくなな与党側と最後まで議論はかみあわなかった。
続いて質疑に臨んだ長浜博行議員は、「なぜ今改正が必要なのか。ずっと議論しているから国民の認識が高いという思いこみがあるのでは。国民はまだ参院選挙制度の何が問題なのかわかっていない」と迫ったが、片山提出者は「われわれは20年間待ってきた。21世紀にはぜひこの制度を導入したい。ここでまだ議論をするとなると、4年も先送りだ。永遠に改革はできない」と自分たちの立場を強調するばかりだった。長浜議員は「衆院の段階でも参考人を呼び、公聴会を開き、時間をかけて審議するべきだ」と主張した。
中川官房長官の疑惑に直撃質問~伊藤忠治議員が衆院本会議で追及
政府が提出した高度情報通信ネットワーク社会形成基本法案(IT基本法案)の趣旨説明に対する代表質問が24日、衆議院本会議で行われ、民主党・無所属クラブから伊藤忠治議員が質問に立った。
伊藤議員は、「ITはあくまでも手段であり目的ではない。21世紀に向けてどのような国家、社会をつくっていくのか。基本法案にはIT革命を推進する哲学、理念、国家戦略が不明確だ」と政府案を批判。民主党が今年3月にまとめたIT革命の4つの基本理念を紹介し、法案に民主党の主張を取り入れるよう提案した。また、「政府の姿勢には産業優先、強者の論理が全面に出ている」と指摘し、IT革命の陰の部分についての問題意識を法律にしっかり織り込むべきと主張した。
また、伊藤議員は自民党との密接な関係が明らかになったKSD問題に言及し、「村上正邦参院議員が集めたと言われる自民党員のKSDによる党費肩がわりの事実関係、KSDから自民党または自民党議員に流れた資金が他にもあるのではないか」として、調査し事実を公表するよう求めたのに対し、森首相は「私の立場として改めて調査をする必要はないと考えている」と答弁した。
さらに、伊藤議員は中川秀直官房長官に対し、「重大な疑惑が連日のように報道されている。官房長官の名誉に関わることなので、看過できずあえて質問する」と前置きし、「(写真週刊誌で報道された)中川氏の愛人が妊娠中絶する際の同意書に中川一郎の署名をし押印した事実はあるのか。報道が事実なら私文書偽造、同行使罪が成立する」と迫った。また、右翼団体・日本青年社の副会長との交友について、9月28日の予算委員会での石井一党副代表の質問に対する答弁や、小川敏夫参院議員の質問主意書に対する回答で否定したにもかかわらず、写真週刊誌でその人物との会食写真が公表されたことを指摘。「答弁や答弁書は虚偽だったのか」と追及した。
これに答えて中川長官は、「報道されている過去の女性との交際はコメントを差し控えたい」「虚偽の署名をし押印したとの指摘は事実無根、何らかの措置を考えたい」「写真の人物とは面識がなく、いくら記憶をたどっても記憶がない。何からの会合でたまたま知らずに同席したことがあったのかも知れない」などと、あくまでも虚偽の答弁ではないと主張した。《民主党ニュース》