平成2098日目
1994/10/06
この日のできごと(何の日)
【中日・高木守道監督】辞意表明
中日の高木守道監督(53)が6日、ナゴヤ球場での阪神戦を前に「優勝してもしなくても(監督を)辞める」と来季の指揮を執る意思がないことを表明した。
また同日、前中日監督の星野仙一氏(47)は名古屋市内で記者会見を行い、中日球団から監督就任の要請を受けていたことを明らかにした。星野氏は「優勝しようがしまいが(来季は)守道さん(高木監督)にやってもらいたい」とまだ公式戦中のチームを気遣ってか、慎重な発言を繰り返した。
しかし、同氏はシーズン終了後に監督問題が白紙に戻った上で、球団が再度就任要請をした場合には「話の席につくのがマナーだと思う」とも語り、4年ぶり現場復帰の可能性もうかがわせた。
高木監督は8月下旬に8連敗した直後、中山球団社長から来季の契約を結ばないとの通告を受けたという。《共同通信》
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【連合】新会長に芦田甚之助氏
連合は6日、東京都内のホテルで中央委員会を開き、山岸章会長の辞任を了承、後任会長にゼンセン同盟の芦田甚之助会長代行を、芦田氏の後任の会長代行には自治労委員長の後藤森重副会長をそれぞれ正式に選出した。任期は来秋までの1年。
3期5年間にわたり会長を努めた山岸氏に代わり、芦田、後藤、鷲尾悦也事務局長3氏の新「トロイカ」体制がスタートした。
芦田氏はあいさつと就任記者会見で社会、民社両党のまた裂き状態に関連、「政党の支持は各構成組織にゆだねている。連合本部が(社民の)どちらかに結論を出そうとしても出せないのが実態だ。一体でできない苦しみがあり、当分は割り切るしかない」と述べ、当面は政治とのかかわりは各産別ごとの判断を重視するとの考えを強調した。《共同通信》
【武村正義蔵相】常任理入りに慎重姿勢
村山首相は6日午前の参院本会議で、国連安保理常任理事国入り問題について「国会の論議をはじめとし、国民の幅広い論議を踏まえ、国民の理解を得て、取り組んでいきたい」と答弁。一方、武村蔵相は「初めに常任理事国入りありきの姿勢はとらない。慎重に取り組むべきだ」と述べ、首相との姿勢に微妙な食い違いを示した。
首相はルワンダ難民支援のための自衛隊派遣に関連、「現地の状況が著しく悪化した場合、撤収することもある。派遣自衛隊要員の安全確保が第一であり、万全を期す」と述べた。
国会は党代表質問2日目に入り、参院でも論戦を開始。新緑風会の石井一二院内総務(新生)、自民党の井上吉夫参院議員が質問。
石井氏は国連安保理常任理事国入り問題について「慎重だった首相の姿勢が急に積極的になったのはどういうわけか」と首相や蔵相の姿勢をただした。
武村蔵相は「重大な問題で、最終決断に至るまで慎重に取り組むべきとの考えは変わらない」と述べた。さらに「わが国は(河野外相の国連演説で)問題提起をしたばかり。加盟国がどんな感度をとるかみて、判断すべきだ。幅広い国連改革に取り組んでいくべきであり、外相演説は出発点として、重要な一歩だ」と述べ、これまで以上に慎重な姿勢を示した。
首相は、区割り法成立後の早期衆院解散をあらためて否定。社党の基本政策転換について「自己変革に努めている。必ずや国民の信頼、支援を得ると確信する」述べた。《共同通信》
【村山富市首相】韓国外相と会談
村山首相は6日夕、首相官邸で国連総会からの帰途日本に立ち寄った韓国の韓昇洲外相と会談し、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核開発疑惑問題を中心に意見交換した。
首相は、核問題解決に向けた米朝高官協議について「米国の努力を評価し、今後も協力したい。日米韓3国で緊密な連携をとって解決に努力することが重要だ」と強調。日米韓3カ国の協力を強化することで意見が一致した。また、金正日氏への権力移譲など北朝鮮の今後の動向についても緊密に情報交換することで合意した。
韓外相は米朝協議が難航している背景について①北朝鮮が交渉戦術として、最大限の譲歩を引き出すため強硬姿勢で臨んでいる②北朝鮮の公式な権力継承がなく、内部的に大きな決断ができない③金日成氏の死後、軍部を含め北朝鮮全体が強硬になっているーと指摘した。
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河野外相は6日夜、外務省の飯倉公館で韓国の韓昇洲外相と約1時間半、会談し朝鮮半島情勢や国連の安保理改組問題などをめぐって意見交換した。 日本の安保理常任理事国入りについて韓外相は「現在、国連で進められている安保理改組の議論の動向を見守りたい」と態度表明を保留した。《共同通信》
【政界談話室】
○…衆院の野党統一会派「改革」は6日、議運委と予算委の理事を差し替えたが、議運委の野党側筆頭理事を辞めた阿部昭吾氏は記者会見で「新しい会派ができた時、交代するはずだった」と“予定の交代”を強調。しかし記者団に突っ込まれると「私は議員総会座長で責任がある。(所信表明演説の本会議欠席問題では)会派に持ち帰りはおかしいという批判があったが、議運理事と兼務が難しいことを実証した」と言い訳に終始。説明すればするほど、当事者能力がなくて更迭されたとの見方を裏付ける結果に。
○…村山首相は6日昼、参院の代表質問を終えて記者団から本会議場の反応を聞かれ「まあまあじゃ」と一言。「答弁は官僚の作文そのものとの批判もあるが」と、追い打ちをかけられると「ちゃんと手直ししている」と、ぶ然とした表情で言ってみたり、「朝、(原稿が)でき上がってから見る時間がなかなかないから」と言い訳してみたり。最後は「言わなきゃならないことは、きちんと手を入れて直している」と発言を軌道修正したものの、官僚ペースをどこまで手直しできたかは「?」。《共同通信》
【天皇、皇后両陛下】仏・国立自然史博物館ご訪問
パリを訪問中の天皇、皇后両陛下は6日午前(日本時間6日夜)、国立自然史博物館などを訪問された。
同博物館で両陛下は「絶滅または絶滅の危機にある種」などのコーナーを見学し、天皇陛下は魚類標本を見た後、魚類学者と懇談。ハゼの研究をされている陛下は同博物館からハゼの標本を借りて研究を進めたことがあり、出発前から訪問を楽しみにされていた。
また皇后さまは途中から陛下とは別行動で、近くの児童図書館を訪れ、読書室を回って子供たちと会話。
両陛下はこの後、ミッテラン大統領との昼食会に出席してパリでの公式日程をすべて終え、6日夜(同7日未明)、次の訪問地トゥールーズへ向かわれた。《共同通信》