平成629日目
1990/09/28
この日のできごと(何の日)
【自民党、社会党、朝鮮労働党】共同宣言に調印
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を訪れた自民、社会両党代表団と朝鮮労働党は28日夜、初の日朝関係に関する3党共同宣言に調印、発表した。宣言は、日本の36年間の植民地支配と戦後45年間に日本が北朝鮮に与えた不幸、損失に対し、日本が公式に謝罪し、償うべきことを認め、両国の国交樹立と同時に日本政府が「損害を十分に償うことを認める」と明記した。
また、できるだけ早期に「国交関係を樹立すべきだ」との見解を表明し、そのための政府間交渉を11月中に開始するよう(両国)政府に強く働き掛けることを盛り込んだ。宣言は自民党の正式代表団として行ったものだけに政府も最大限の配慮を迫られるのは確実であり、過去の清算と将来の国交正常化に向けた政府間折衝の道筋が整ったともいえ、日朝関係は新時代への一歩を踏み出した。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【ゴースト/ニューヨークの幻】公開
【プロ野球】
オリックスは28日、神戸市内のホテルで土井正三氏(48)の来季の監督就任発表を行った。土井氏はオリックス第2代監督として11月5日から沖縄・糸満で行われる予定の秋季練習から指揮を執る。
会見には土井氏のほか、宮内オーナー、猿渡球団社長、さらに先に辞表を提出している上田利治監督(53)も出席した。来季から本拠地を神戸に移す新生オリックスの監督に就任するにあたり、地元出身でもある土井氏は「バランスの取れたチームづくりをしたい。スマートさも売り物にしたい」と抱負を語った。《共同通信》
【政界メモ】
◯…自民党は28日午前、党本部で総務懇談会を開き、骨格が決まった国連平和協力法案について議論した。後藤田元官房長官が「これは日本一の将来の運命にかかわる。重大な問題だ」と口火を切れば、浜田幸一総務は「党議決定もしないで、総理が(米国に)出掛けるとは何事だ」と海部首相に強烈なパンチ。
矛先は党執行部にも向けられ、藤尾元政調会長が「最近の総務会は形式的にやるだけだが、昔は毎日でもやった。大体西岡君、君が(総務会「長に)なってからこうだ」と座長役の西岡総務会長を一喝。これには硬骨漢で鳴る西岡氏も「これからは毎日でもやりたい」と頭をかきかき平身低頭。
◯…梶山法相はこの日、閣議後の記者会見で、記者団から「閣議で北(朝鮮民主主義人民共和国=北朝鮮)の話は出なかったのか」と質問されると「あれは朝鮮民主主義人民共和国です。新聞で“北朝鮮”などと書いていいんですか」とニヤニヤ。
就任直後の記者会見で黒人差別発言をして、陳謝する羽目になっただけに「これは正式な記者会見の場なのだから“北”などという表現は使わないでほしい。私はペンを持ってないからいいけどね」と、今度は記者団から一本取ったといわんばかり。《共同通信》
【水俣病訴訟】和解勧告
東京や鹿児島県などに住む水俣病未認定患者やその遺族ら約400人が国と熊本県、チッソなどに一人一律1980万円、総額約79億円の損害賠償を求めた水俣病東京訴訟で、東京地裁(荒井真治裁判長)は28日、原告、被告双方が和解して解決するよう勧告した。
昭和44年の熊本での第一次訴訟の提訴以降、20年余りにわたって争われてきた一連の水俣病訴訟で裁判所が和解勧告したのは初めて。熊本県は勧告を受け入れる方針。今回の勧告が、現在、態本、京都、新潟各地裁や福岡高裁などで争われている他の水俣病訴訟の行方にも影響を与えることは必至で、司法の場での患者救済は新たな局面を迎えた。
荒井裁判長は「現在の水俣病被害者の補償システムだけで紛争の解決を図るには限界がある」とした上で「本件のような多数の被害者を生んだ歴史上類例のない規模の公害事件が公式発見後34年以上が経過しても未解決であることは誠に悲しむべきことだ。早期に全面的な解決を図るため、すべての当事者と水俣病紛争解決の道を模索するのが妥当で、和解を勧告する」と述べた。
東京水俣病訴訟のうち第一陣の原告65人は昨年12月に結審し、この和解勧告は残り333人の原告が対象。勧告理由で荒井裁判長は「紛争解決の方法としての判決は、最上級審の判断まで求められるとすれば、相当の年月がかかり、早期解決には話し合いしかない」とした。《共同通信》