平成2436日目
1995/09/09
この日のできごと(何の日)
【坂本弁護士一家殺害事件】長男の捜索続く
坂本弁護士一家事件で、警視庁と神奈川県警の合同捜査本部は9日朝、坂本堤弁護士=当時(33)=の長男竜彦ちゃん=同(1つ)=が埋められているとみられる長野県大町市郊外の湿地帯で捜索を再開した。これまでと同じ400人態勢で、難航する捜索は四日目に入った。
この日は青空に白いいわし雲が浮かぶ秋らしい天気。午前7時、捜査員らは青いシートがすっぽり掛けられた捜索現場で「掘る」「運ぶ」「土を調べる」の3班に分かれて作業を再開した。
掘り起こし現場から引かれた排水溝を流れる水の量は前日より増え、相変わらず水がわき出ているのがうかがわれた。午前中はこれまでの掘り起こし範囲をさらに林道側に拡大する作業も行われた。
延べ40時間以上にわたる懸命の捜索に、捜査員には疲労の色も。捜査本部は8日、現地派遣部隊の交代を打診したが、現地の責任者は「自分たちの手で掘り出したい。もう少しやらせてほしい」と断ったという。《共同通信》
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坂本弁護士一家事件で、「警視庁と神奈川県警の高「捜査本部は九日午後も、坂本堤弁護士=当時(33)=の長男竜彦ちゃん=同(1つ)=の遺体が埋められたとされる長野県大町市郊外の湿地帯の掘り起こし範囲をさらに拡大して懸命の捜索を続けた。しかし土中の大量の石に阻まれるなどして難航、捜索四日目でも有力な手掛かりは依然得られなかった。
午後の捜索は、掘り起こし範囲を林道側に拡大し、スコップやくわで地面を掘り進んだ。河原だったとみられる新たな地点からは最大で直径40センチの石が大量に見つかり、取り除き作業に追われた。またこの日は初めて排水溝の中の泥を採取し、細かく調べたが、小石や砂利ばかりで成果はなかった。《共同通信》
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横浜市の坂本弁護士一家事件で、実行グループのオウム真理教幹部ら6人のうち「実行部隊長」は教祖の麻原彰晃被告(40)の側近中の側近だった元幹部岡崎一明容疑者(34)で、麻原被告との連絡、指示伝達役が「建設省大臣」早川紀代秀被告(46)だったことなどが、9日までの警視庁と神奈川県警の合同捜査本部の調べで分かった。
捜査本部は、実行グループ6人の主な役割分担が明らかになったとして、さらに詳しい犯行状況などの裏付け捜査を急いでいる。
調べに対し岡崎容疑者は「自分は単なる運転担当」と供述しているが、早川被告は「実行部隊長は岡崎容疑者」としており、捜査本部は、早川被告とともに実行グループの中心だったとみている。
調べによると、岡崎容疑者は6人の中では、教団内での階級が最も高かった。犯行前日の深夜、1人で坂本弁護士宅に様子を見に行き、玄関の鍵が開いていたことを確認、あらためて麻原被告の指示で翌日未明の決行が決まった。
早川被告は静岡県富士宮市の総本部にいた麻原被告と頻繁に電話連絡を取り、殺害実行や証拠隠滅などの指示を岡崎容疑者に伝える一方、行動結果を逐一報告、新たな指示を仰いでいた。
また「自治省」所属端本悟被告(28)は空手の経験があることから実行グループに選ばれ運転も担当。「科学技術省大臣」故村井秀夫元幹部=死亡当時(36)=は、坂本弁護士宅に押し入る際に使ったかつらなどの変装道具を事前に調達、メンバーに手渡したという。
事実上の「法皇内庁長官」中川智正被告(32)は当時、出家して2カ月しかたっておらず、教団内での地位は低かったが、医師免許を持っていたことなどから実行グループに加えられ、注射用に塩化カリウムを用意した。
犯行時には中川被告が一家3人に注射したほか、「自治省大臣」新実智光(31)、端本両被告や村井元幹部が事前に準備した金づちで襲ったり、首を絞めるなどして殺害した。《共同通信》
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【小泉純一郎元郵政相】25年表彰は辞退する
自民党の小泉純一郎元郵政相は9日、北海道江別市の講演で次期衆院選で当選しても25年の永年勤続表彰を辞退する考えを明らかにした。
小泉氏は、25年表彰を受けると著名画家による肖像画を国会内に掲げられる上、月額30万円の手当が支給されると説明し「行財政改革をやれという以上、議員自らが既得権を放棄すべきだ。私はあと2年で対象となるが辞退する。ここで誓ったからには公約は絶対に守る。これくらいのことは自民党が率先してやらなければならない」と強調した。
さらに最近の政治不信について「行革を言いながら、各論に入るとしりごみする政治家に嫌気がさしているからだ」と指摘した。《共同通信》
【自民党総裁選】小泉氏「推薦人30人近づいた」
自民党総裁選に出馬を目指している小泉純一郎元郵政相は9日朝、都内の議員宿舎で記者団に対し、立候補に必要な30人の推薦人確保の見通しについて「好転してきた。一歩一歩30人に近づいている」と、自信を示した。
ただ「(いったん推薦人になることを承諾したのに)現在でも断る人がいる。いろいろな圧力があるようだ」とも述べ、推馬人固めに全力を挙げる考えを表明。特に河野洋平総裁支持グループなど他の旧派閥からの一層の支援に期待する考えを示した。《共同通信》
【自民党・河野洋平総裁】小泉氏に好意的姿勢
自民党の河野洋平総裁は9日午前、テレビ朝日の番組に出演し、総裁選出馬の意向を示している小泉純一郎氏について「神奈川の同県人で、総裁選では私を支持してくれると言ってくれた」と述べ、好意的姿勢を示した。
自らの立候補辞退の経緯に関して「あれだけ(河野総裁では)選挙に勝てないと言われれば謙虚にならなくてはいけない」と述べた上で「宮澤喜一、後藤田正晴両氏からも「大変厳しい状況だ、よく考えなさい」と暗に出馬を取りやめるよう忠告を受けたことを明らかにした。《共同通信》
【プロ野球・ヤクルト】テリー・ブロス投手がノーヒットノーラン
ヤクルト4–0巨人◇9日◇東京ドーム
ブロスがノーヒットノーランを達成した。伸びのある速球と切れのいいスライダーで巨人打線をほんろう。許した走者は八回一死から死球を与えた代打大森1人だけだった。 ヤクルトは五回、オマリーが29号本塁打、続く古田も19号本塁打を放って2点を先制し、九回には稲葉、土橋の連続二塁打などで2点を加えた。巨人は斎藤雅が踏ん張ったが、打線がブロスに完全に抑え込まれた。
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ヤクルトのテリー・ブロス投手(29)が9日、東京ドームで行われた巨人3回戦でプロ野球62人目のノーヒットノーランを達成した。 無安打無得点試合は7月5日の西崎幸広投手(日本ハム)、8月26日の佐藤義則投手(オリックス)に続き今季3人目でセ・リーグでは今季初めて。
外国人投手ではセ、パ両リーグ分立後、1965年のバッキー投手(阪神)、85年の郭泰源投手(西武)が記録して以来3人目の快挙となった。 アウトの内訳は三振10、内野ゴロ8、内野邪飛2、同飛球1、外野飛球6、投球数124球。《共同通信》
【Jリーグ・ニコスシリ一ズ】第8節
Jリーグ・ニコスシリ一ズ第8節(9日・国立競技場ほか=7試合)1敗だったヴェルディ川崎が2敗の清水エスパルスにPK戦の末に敗れ、浦和レッズ、名古屋グランパスの計4チームが6勝2敗で並んだが、川崎が勝ち点19で辛うじて首位を守った。
浦和はジュビロ磐田を1−0で下し、名古屋は2−1で柏レイソルを破った。ジェフ市原はサンフレッチェ広島に2−0で快勝、セレッソ大阪は1−0で鹿島アントラーズに勝った。横浜マリノスは延長でベルマーレ平塚を3−2で退け、横浜フリューゲルスも延長でガンバ大阪を2−1で下した。《共同通信》
【テニス・全米オープン】第13日
テニスの四大大会今季最終戦、全米オープン第13日は9日、ニューヨークのナショーナル・テニスセンターで行われ、女子シングルス決勝は第1シードのシュテフィ・グラフ(ドイツ)が7−6、0−6、6−3で第2シードのモニカ・セレシュ(米国)を破って2年ぶり4度目の優勝を果たし、賞金57万5000ドル(約5700万円)を獲得した。
グラフは全仏オープン、ウィンブルドン選手権に続いて今季四大大会3勝、通算8勝を挙げ、通算優勝回数で歴代3位のクリス・エバート、マルチナ・ナブラチロワ(ともに米国)に並んだ。
グラフは集中力にあふれたプレーを展開。第1セットを先取した後、第2セットは簡単に失ったが、第3セットは0−1から4ゲームを連取して優位に立った。《共同通信》
【ムルロア環礁】日本の2議員拘束
フランスが核実験を強行したばかりの南太平洋ムルロア環礁で9日午後2時40分(日本時間10日午前8時40分)、国際環境保護団体「グリーンピース」が抗議行動を再開、日本の「核実験反対タヒチ派遣団」の衆院議員2人を含む5カ国の国会議員計8人らが乗った抗議のヨットがフランス領海内に突入した。
フランス軍が午後3時20分(同10日午前9時20分)すぎ、ヨットを拿捕、議員ら全員の身柄を拘束した。ムルロアのフランス軍筋によれば、同地の軍施設で拘束しているが、10日夕(同11日午前)に軍用機でタヒチ・パペーテまで移送の後、釈放される見通しだ。
しかし対応によっては国際問題となる可能性もあり、核実験をめぐる反対運動はさらに激化しそうだ。
領海に入ったのは、いずれも新党さきがけの田中甲衆院議員(38)=千葉4区選出、宇佐美登衆院議員(28)=東京2区選出=と、イタリア、オーストラリア、スウェーデン、ルクセンブルクの国会議員6人、グリーンピースのメンバーらの計19人。
外務省は外交ルートを通じてフランス政府に事実関係の確認を求めていく方同。環礁にグリーンピースなどの抗議船約15隻が集結。全船が一斉に領海に近づき、うち議員団が乗ったヨット「ラ・リボーデ」1隻が領海内に入った。フランス軍兵士がボートで乗り付け、約40分後、拿捕した。《共同通信》