平成2044日目

1994/08/13

この日のできごと(何の日)

【北朝鮮】核開発を凍結

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核問題をめぐる米朝高官協議第3ラウンドは13日未明(日本時間同日午前)第一セッションを終了、北朝鮮の核問題の「最終解決」の際に米国が北朝鮮の軽水炉転換支援に向けて努力、北朝鮮は当面核開発を凍結し核査察を受け入れる用意があることを表明した合意声明を発表した。北朝鮮は、核拡散防止条約(NPT)にとどまる用意を表明した。

声明によると、また、両国は「政治・経済関係の完全な正常化」に向けてワシントンと平壌にそれぞれ外交代表部を設置し、貿易・投資障壁を削減する用意を表明した。

焦点の燃料棒問題は解決に至らなかったものの、両国代表は今回の協議を評価、核問題で対立を続け、金日成主席の死去で不透明感が高まった米朝問題は正常化へ向けて一歩を踏み出した。

しかし、合意声明は、これらの合意内容が「北朝鮮の核問題に関する米朝間の最終的な解決に含まれるべきだ」との点で一致したことを冒頭で指摘しており、双方が合意内容を直ちに履行する訳ではなく燃料棒問題を含めた今後の協議にゆだねた形となった。

双方は第3ラウンドの第2セッションをジュネーブで9月23日に開始することで合意した。《共同通信》

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【社会党・久保亘書記長】桜井長官の辞任「暗に」求める

桜井環境庁長官の侵略戦争否定発言について社会党の久保書記長は13日、鹿児島市で記者会見し「現代史を著しくわい曲した認識であり、弁明の余地はない。全面的な謝罪とともに、発言を撤回し、自ら閣僚としての責任を明らかにすることを求める」と強く批判し、辞任を暗に求めた。《共同通信》

【村山富市首相】桜井長官を厳重注意

村山首相は13日昼、静養先の神奈川県箱根町のホテルで記者団の質問に答え、桜井環境庁長官が太平洋戦争について「日本も侵略戦争をしようと思って戦ったのではなかった」などと発言したことに対し「極めて遺憾であり厳重に注意した。河野外相に、もう少し真意を確認してほしいと伝えてあり、その状況によって対応を考えたい」と述べた。

その上で首相は、大戦に対する考え方として「所信表明で言った通り、侵略行為でありアジアの皆さんに惨事をもたらした」と強調。「責任は国民全体がしっかり理解する必要がある。過ちを繰り返さないとの誓いの下、平和憲法や平和文化国家として再生を図ったとの点を踏まえる必要がある」との見解を示した。《共同通信》

【カンボジア軍秘密刑務所】人権侵害が明らかに

13日発売のカンボジア英字新聞プノンペン・ポストによると、カンボジア西部バタンバン州にある政府軍の秘密刑務所で、過去1年間に捕虜になったポル・ポト派兵士やその支持者、村民らを拷問、処刑するなどの人権侵害が行われていたことが国連の調査によって分かった。

指摘された刑務所は、カンボジア政府軍第5管区指揮下にある情報機関S-91の「チュー・クマワ(黒い森)」。国連人権センターの調査書によると、昨年8月以降、少なくとも35人が秘密裏に処刑された。政府軍兵士らが処刑した捕虜の肝臓を取り出して食べたとのショッキングな実例も報告されている。

捕虜はポト派兵士だけでなく、同派支配区に入り支持者と見なされた村民や僧りょ、尼僧なども含まれ、また身代金目的で兵士らに誘拐された人もいた。捕虜の一部は「人間地雷探知機」として扱われ、実際に地雷に触れて両腕と視力を失ったケースもあったという。《共同通信》



8月13日 その日のできごと(何の日)