平成5309日目
2003/07/22
この日のできごと(何の日)
【イラク】フセイン氏の息子2人死亡
イラク駐留米軍を率いるサンチェス司令官は22日夜、バグダッドで記者会見し、北部モスルで同日、米軍が武装勢力との戦闘で、フセイン元大統領の長男で米軍手配リスト・ナンバー3のウダイ氏(39)と、二男でナンバー2のクサイ氏(37歳とみられるが不明)ら4人を殺害したと発表した。
米軍にとって大きな戦果であり、ブッシュ米政権は、旧フセイン政権の支持者に影響力のある息子2人の殺害をてこに、相次いでいる米軍襲撃を沈静化し、イラクの復興と治安回復を急ぐ構えだ。フセイン元大統領の拘束にも全力を挙げる。
ブッシュ大統領は2人の殺害について「前向きな知らせだ」と歓迎。マクレラン米大統領報道官も「2人はイラク市民に対する無数の残虐行為に責任がある」との声明を発表した。
司令官によると、陸軍第101空挺師団を主体とする米軍が22日、夜明けと同時にモスル北方の建物を急襲し、拘束を試みたが抵抗を受けたため4人を殺害。作戦は約6時間に及び、銃撃戦となって米兵4人も負傷した。
米軍は「複数の手段」により、2遺体をウダイ、クサイ両氏と確認。検視や歯形などで確認したとみられる。米CNNによると、残る2遺体はボディーガードとクサイ氏の息子の可能性がある。
イラク人が21日、両氏がモスル北方に潜伏中との情報を提供。米軍は両氏の拘束に結び付く情報に、それぞれ1500万ドル(約18億円)の報奨金を出すと発表しており、今回の情報提供者に支払う予定。
米軍は急襲した建物内を捜索、フセイン元大統領の所在特定に結び付く情報などを探している。《共同通信》
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【名鉄バス無免許隠ぺい事件】元取締役を逮捕
名古屋鉄道(名古屋市)の路線バス無免許隠ぺい事件で、愛知県警は22日、運転手の無免許発覚後に上司が運転続行を命じていたことを隠すため、県警に虚偽の報告を提出したとして、犯人隠避の疑いで、当時の取締役で本社自動車事業本部副本部長だったA容疑者(56)=3日付で引責辞任=を逮捕した。
A容疑者は大筋で容疑を認めているという。一連の事件の逮捕者は8人目。《共同通信》
【大阪府警】返済迫り車に押し込み監禁、ヤミ金業者逮捕
借り手の女性を車に押し込み連れ回したとして、大阪府警悪質金融事犯特別取締本部は22日、逮捕監禁容疑で大阪市生野区小路、貸金業「オレンジ」経営A容疑者(38)と同市東成区東小橋の無職B容疑者(37)を逮捕した。
調べでは、A容疑者らは5月21日昼ごろ、大阪府堺市で無職女性(38)の手首をつかみ「なめとんのか。今日は家に帰れんぞ」と脅し車に無理やり押し込んだ上、「早う金返さんか。六甲の山に埋めてもうたろか」などと脅しながら車を走らせ続け、約45分後に解放するまで女性を拘束して監禁した疑い。
ヤミ金融被害の深刻化を受け、府警が7月1日に設置した取締本部による金融業者の摘発は初めて。《共同通信》
【トヨタ自動車】世界生産、初の600万台へ
トヨタ自動車の張富士夫社長は22日、都内で記者会見し、今年の世界での生産台数が前年比約6%増の600万台になると発表した。昨年末に打ち出した当初計画の587万台から13万台の上積みで、同社にとって初の生産600万台となる。
張社長は「(経済)全体が緩やかに回復している影響を受けている」と指摘、主要市場の日米経済が年後半にかけて回復に向かうことが好結果につながるとの見方を示した。
生産計画では、国内は前年実績の349万台より4万台減の345万台にとどまるが、海外分が約19%増の255万台に急増する。これで日野自動車とダイハツ工業を合わせたグル一ープ全体では、前年実績より42万台増の673万台の生産となる。
トヨタ単体の販売台数をみると、海外分が約7%増の412万台と伸びることから、国内と合わせて前年より33万台多い585万台を一見込んでいる。輸出は海外生産が増えているため、前年より5万台少ない177万台を予定している。《共同通信》
【道路関係4公団民営化推進委員会】藤井総裁の更迭求める
政府の道路関係4公団民営化推進委員会は22日午後の会合で、日本道路公団の藤井治芳総裁が債務超過を示す財務諸表を隠ぺいしたとされる問題に関し「民営化に対する背信ともとれる一連の行為を行った罪は深い」として、藤井総裁を含む経営陣の更迭を求める意見書をまとめた。
この日の会合で、猪瀬直樹委員らは、藤井総裁が債務超過となった財務諸表作成には幹部が関与していないと答弁していたにもかかわらず、今月18日の国会答弁では、財務諸表作成に必要な作業を各支社に指示したことを認めたとして答弁の食い違いを指摘、藤井総裁を問いただした。
これに対し、藤井総裁は資産評価に関する課長代理クラスのプロジェクトチームを発足させたことは認めたものの、債務超過を示す財務諸表に関しては「作成した事実はまったくない」とあらためて否定。同席した理事らも同様に否定した。
また、民営化推進委は、住民生活や地域経済への波及効果より、事業効率や採算性を重視すべきだとの回答が多数を占めた高速道路建設に関する世論調査結果を公表。この結果を基に、今月末までに高速道路の着工優先順位を試算するよう、国土交通省に求めたが、国交省側は「いたずらに混乱を招く」として難色を示した。《共同通信》
【政界談話室】
自民党の麻生太郎政調会長は「大相撲愛好議員連盟」の会長に就任。麻生氏は22日の設立総会で「どう考えてもお相撲さんは時代錯誤にちょんまげ結って太く短くという感じが私の人生観にぴったりだ」と奇妙なエールを送った。しかし麻生氏は9月の総裁選に関しては、小泉純一郎首相(総裁)との対決を避け不出馬を示唆しており、「細く長く」の慎重な構え。「9月場所は総裁選と重なっている」と続けた麻生氏に、同席した森喜朗前首相から「君は出ないじゃん」と皮肉一発。《共同通信》
【社民党】総選挙は「土井体制」で
社民党の土井たか子党首は22日午後、国会内で開いた両院議員懇談会で、辻元清美前衆院議員の秘書給与詐取事件を受けた対応について「(事件を)どう克服するかを含め、党の回復を中心になってやっていきたい」と述べ、あらためて党首を続投する考えを表明した。出席者から異論はなかった。
これに先立つ臨時常任幹事会でも同様の方針を確認、今秋にも予定される次期衆院選は「土井体制」で乗り切る意向だ。
執行部は24日にも都道府県連の幹部を集めて経緯を説明、理解を求める考え。ただ土井氏の一連の対応では、党内外に「説明責任を果たしていない」と批判があり、引責辞任論がくすぶるのは避けられない。
両院議員懇談会では出席者から「(衆院議員会館の)土井党首の部屋で(秘書給与流用の打ち合わせを)やったと言われている」との懸念も出されたが、土井氏は「自分の不明を認める」と述べ、事件に関与していないことを強調した。中西績介選対委員長は「(国会では)9割が憲法改正に賛成する状況だけに、党首を中心に全国の仲間が一体的に戦える努力をしようということでまとまった」と述べた。《共同通信》
【MLB】
米大リーグのメッツは22日、傘下のマイナーリーグ3Aノーフォークに降格させた後、戦力外とみなした新庄剛志外野手(31)を、ノーフォークに残留させることを明らかにした。チームのインターネット公式ホームページで、アート・ハウ監督の打線構想などを伝える記事の中で新庄の処遇にも触れた。21日までニューヨークの自宅に滞在した新庄は、22日にノーフォークに再合流する。
6月28日にノーフォークへ降格した新庄についてメッツは、今月17日に登録枠40人から外す手続きを取った。しかし、トレードは交渉がまとまらず、球団側も解雇して自由契約にする意思がなかったため残留が決まった。新庄の代理人を務めるマイク・ニコテラ氏は3Aでの契約について「マイナー契約ではなく、メジャー契約した年俸60万ドル(約7000万円)は保証される」との見解を示している。《時事通信》
◇
米大リーグ、ドジャースの野茂投手は22日、ロサンゼルスのロッキーズ戦に先発し、7回を6安打2失点で今季11勝目(8敗)を挙げた。一回と六回に1失点ずつしたが、2奪三振、3四球の丁寧な投球が光った。打線は四、五回に2点ずつ取り、試合は5−2だった。
マリナーズのイチロー外野手はツインズ戦に「1番・右翼」で先発し、自身初の6打数無安打。打率は3割4分1厘で、リーグ首位のモーラ外野手(オリオールズ)と2厘差の2位に後退。長谷川投手が7セーブ目を挙げ、マリナーズは10−8で勝った。
エクスポズの大家投手はマーリンズ戦に先発し、6回1/3を8安打5失点で、今季10敗目(7勝)を喫した。試合は1−9だった。
松井秀喜外野手が所属するヤンキースとブルージェイズの試合は雨のため中止となった。《共同通信》
【この日の民主党】
携帯サイト「民主党モバイル」がオープン
民主党広報・宣伝委員会は22日、民主党の最新情報を提供する携帯サイト「民主党モバイル」を運用開始した。
i-mode/EZweb/J-skyやPDAなど各端末に対応。29日に発表する衆議院議員第1次公認候補1人ひとりを紹介するページも公開を予定している。
九州集中豪雨被害で党緊急対策本部を設置
九州地方を20日未明に襲った集中豪雨での土石流災害等により、熊本県水俣市などで22人の死者・不明者など甚大な被害が発生したことを踏まえ、民主党は22日、被害者対策などを検討し実施を促すため「九州集中豪雨被害緊急対策本部」を設置した。
大畠事務局長を団長とする現地調査団が24日、被災者のお見舞いと現地調査を行い、その結果を受けて対策本部の会合を開催する予定。
効果も望めない自衛隊派遣は見直しを
イラク特措法案を審議中の参議院外交防衛委員会で22日、民主党・新緑風会の広中和歌子、齋藤勁、若林秀樹各議員が質問に立った。
広中議員はイラク攻撃への政府の支持決定プロセスを質したが、福田官房長官は「閣議で決めた」とだけ答弁。また新法による自衛隊派遣について広中議員は、米国の要請を受けたもので現地ニーズに即さないと指弾。治安情勢悪化の中での自衛隊派遣は中止すべきと主張した。
さらに、イラク人による統治評議会メンバーの約半数が海外からの帰還者である点を取り上げ、イラク国民の支持を得るためにも米英の影響が及ばない統治評議会の権限を担保すべきだと指摘した。
イラク新法の廃案めざしあらゆる手段講じる=4野党合意
民主党は22日朝、役員会を開き、現在参議院で審議中のイラク復興支援特別措置法案の廃案をめざし、野党4党の足並みを揃えて共闘を進める方針を確認した。午前11時すぎから行われた野党国対委員長会談の席で、民主党の野田佳彦国対委員長がこの方針を各党に提案し、了承された。
野党4党は、当面、参議院外交防衛委員会での徹底審議を通じて同法案の問題点を浮き彫りにする方針だが、与党側は22日中に採決を行う構えも見せており、万一与党側が強行採決の動きを見せた場合には、各大臣の不信任決議案・問責決議案や内閣不信任決議案の提出なども含め、衆参両院の4野党が連携して「あらゆる手段を講じる」(野田国対委員長)としている。
「自衛隊を戦地へ送ることは認められない」菅代表
民主党の菅直人代表は22日の定例記者会見で、焦点となっているイラク特措法への対応について、「自衛隊を戦地へ送ることは認められない。廃案へ全力を挙げる」と改めて強調した。
菅代表は、現在のイラクが「組織的なゲリラ戦」が行われる戦地そのものの状況だと指摘。「自衛隊の派遣は多国籍軍への参加になる。いかなる理屈をつけても認められない」と厳しく語った。
また、自民党の中川国対委員長が、イラク新法を成立させられなければ解散になるなどと発言していることにも触れ、「経済有事を打開できず、戦地に自衛隊を送ろうとしている小泉内閣をそのまま延命させるのかを問う選挙になる。ぜひやってもらいたい」と述べた。《民主党ニュース》