平成2000日目
1994/06/30
この日のできごと(何の日)
【村山内閣】発足
自民、社会、新党さきがけ3党連立による村山内閣が30日夜、皇居での首相任命式と閣僚認証式を経て正式に発足した。村山富市首相は「清新で公正な内閣」を掲げ、連立与党を構成する3党首が入閣。河野洋平自民党総裁が副総理兼外相に、武村正義さきがけ代表が蔵相に就任した。通産相には橋本龍太郎自民党政調会長が起用された。
村山内閣は8日からの先進国首脳会議(ナポリ・サミット)への対応を直ちに迫られるほか、円高問題、経済対策、区割り法成立による政治改革の完結など重要課題を抱える。首相は社会党内で左派に軸足を置いてきた上、55年体制下では自民党と安保・防衛問題を中心に激しく対立してきただけに、難しい政局運営が強いられよう。
首相は組閣に当たりまず、内閣のかなめである官房長官に同じ社会党の五十風広三氏の起用を決めた。社会党からはこのほか郵政相に大出俊、労相に浜本万三、建設相に野坂浩賢、総務庁長官に山口鶴男と、計5人が入閣した。自民党からは法相に前田勲男、文相に与謝野馨、農相に大河原太一郎、運輸相に亀井静香、自治相に野中広務、北海道、沖縄開発庁長官に小里貞利、防衛庁長官に玉沢徳一郎、経企庁長官に高村正彦、科技庁長官に田中真紀子、環境庁長官に桜井新、国土庁長官に小沢潔の各氏が就任。計13人の入閣となった。さきがけからは武村蔵相に加え井出正一氏が厚相に起用された。
首相を除く20人中、閣僚未経験者は15人に上った。民間人の登用、首相特別補佐ボスト新設は見送った。首相は組閣を受けて1日午後、初の記者会見で政権運営への所見を表明する。
首相はこれに先立つ31日未明の河野、武村両氏との会談で、新政権を「民主的政権」と位置付け、自民党政権と旧連立政権の基本政策を継承する方針を決めた。政策面では、衆院選挙区画定審議会の答申を受け次第、臨時国会を召集して公職選挙法改正案の成立を最優先で目指すことを確認した。
政府与党内の運営に関しては、党2人ずつの代表者による透明度の高い意思決定機関の設置で合意、協議の進め方については幹事長・書紀長レベルで調整することになった。《共同通信》
田中真紀子氏、科学技術庁長官に
当選わずか1回の田中真紀子衆院議員が科技庁長官の座を射止めて話題となっているが、初当選の衆院議員が閣僚となった例は極めて珍しい。真紀子さんは、昨年7月の総選挙で初陣を飾ってから1年。時代の違いを考えれば、「将来の首相候補か」という声も出そうだ。《共同通信》
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【政界談話室】
○…河野外相は30日、自民党役員会で、「社会主義者を首相にして大丈夫かと心配する向きがある」と村山首相の誕生が海外で意外性をもって受け止められていることに自ら言及。「フランスではミッテラン大統領が社会党、今日の社会党はかつての社会党とは違う。細川連立政権に参画して以来、変わってきている」と連立のパートナーを弁護した。さらに「自民党の実力を十二分に発揮して、その実を上げたい」と、新政権に占める自民党の存在の大きさを強調しながら、予想される野党からの“野合”批判に予防線を張っていた。
○…民社党の米沢委員長はこの日、国会内で記者団から村山内閣の印象について問われたものの、だんまり。傍らにいた中野書記長が何やらメモを書いて渡したものの、それも無視して答えずにいたため、中野氏が「木に竹を継いだ“木竹内閣”」と代わりにメモ読み上げた。中野氏は「ボクチク内閣。発音間違えるとバクチク(爆竹)だ。いつ爆発するか分からない」と皮肉っぽく笑い、これに応じて米沢氏もようやく「本格政権でなく暫定内閣だ」と口を開いたものの表情はムスッとしたまま。《共同通信》
【米フィギュア協会】トーニャ・ハーディング選手を永久追放
米国フィギュアスケート協会(USFSA)は30日、ライバルのナンシー・ケリガン選手襲撃事件に関与したトーニャ・ハーディング選手(23)を永久追放するとともにことし1月の全米選手権優勝のタイトルをはく奪することを決めた。
ハーディングは事件後、既に協会を脱会しているが、同協会特別委は「ハーディングがケリガン襲撃に関与した明らかな証拠があり、これは公正さ、スポーツマンシップ、倫理に反する」との声明を発表し、厳しい処分を科した。《共同通信》
【サッカー・マラドーナ選手】薬物検出
国際サッカー連盟(FIFA)は30日、ワールドカップ(W杯)のアルゼンチンーナイジェリア(6月25日)後のドーピング検査で、アルゼンチン、ディエゴ・マラドーナ選手(33)から興奮剤系の禁止薬物5種類が検出されたことを公表。
マラドーナをドーピング違反として、正式な処分が出るW杯終了後まで資格停止にすると発表した。《共同通信》
【Jリーグ・清水】レオン監督を解任
Jリーグ、清水エスパルスを運営するエスラップ・コミュニケーションズの戸塚陽弍社長は30日、静岡市内で記者会見し、ナビスコ杯終了後に同チームのレオン監督を解任、後半戦(ニコス・シリーズ)には、新しい指導体制で臨むと発表した。同社長は「ゼロから出発した子供のチームを2年半でレオン監督はここまで育ててくれた。チームにとって次の段階へステップする時期であり、新しい。指導者を、と判断した」と理由を説明。後任については「全く白紙の状態で早速検討したい」と述べた。
レオン監督は「5年間の契約ということだったので、驚いている。選手にはプロ根性や勝つための精神を植え付け、チームには一つのファミリーということを教えた。自分の仕事には満足している。協力してくれた選手や皆さんに感謝したい」と話した。《共同通信》