平成4919日目

2002/06/27

この日のできごと(何の日)

【池田小児童殺傷事件】被告人質問

大阪の校内児童殺傷事件で、殺人、殺人未遂などの罪に問われた無職宅間守被告(38)の被告人質問が27日、大阪地裁(川合昌幸裁判長)で始まった。昨年12月27日の初公判以来、被告が法廷で発言するのはちょうど半年ぶり。

宅間被告は冒頭、弁護側から「どんな事件が起きたか分かっているか」と質問され「殺人、殺人未遂」と答え、余罪を含め自分の犯した事件について説明。弁護側の「これまで述べた事実は間違いないか」との質問に「間違いありません。自分でやった」と述べた。

公判では、弁護側が被告の生い立ちやこれまでの経歴を細かく質問。「父親の存在は怖かったか」との質問に、宅間被告は長い沈黙の後にうなずき、中学時代、木刀のようなもので頭を殴られるなどの暴行を受けたため、刺し殺そうと思ったことも明らかにした。「父親への反感はあったか」との問いには「それ以前の問題。父親とはかかわりたくなかった」と話した。

「小学校低学年のころはどういう子だったか」と尋ねられると「情緒安定に乏しい」「落ち着きのない子(だった)」と話し、猫を虐待したり、友人に殴るなどのいじめを繰り返していたことを明らかにした。

大阪教育大付属池田小や池田中についての問いには「かなり勉強しないといけない学校だった」などと冗舌に述べた。

被告人質問は、弁護側、検察側双方により数回にわたり行われる。犯行の動機に影響を与えたとされる3番目の元妻への気持ちや、責任能力の有無にかかわる精神科への通院歴などが焦点となる。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

情報量が少ない日は随時加筆中です。

引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。

外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)

古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

このサイトについて

【九州南西海域工作船事件】引き揚げへ潜水艇投入

鹿児島県・奄美大島沖の東シナ海で沈没した不審船の引き揚げ作業を始めた第十管区海上保安本部(鹿児島)は27日、潜水艇による不審船周辺の障害物の確認などを実施。発見した漁網を除去した。

十管によると、同日午前に降下した有人、無人の両潜水艇が船体周辺の海底の散乱物の調査をしたところ、大きな漁網やロープがあるのを確認。今後の作業に支障があるとして、約2時間後に両潜水艇を浮上させ、漁網を作業船で数キロ先まで移動させた。

午後には無人潜水艇だけが降下。不審船の側面や甲板などの調査を行い、船体に別の漁網が絡んでいるのを確認した。

現場の海域では中国の海洋調査船5隻のほか、26日夕ごろからロシア海軍の情報収集艦とみられる船も確認された。《共同通信》

【中国】HIV感染150万人

国連エイズ合同計画(UNAIDS)は27日、中国のエイズウイルス(HIV)感染者数が最低でも80万人、最高で150万人に達する可能性があるとした報告を発表した。中国衛生省は今年4月、HIV感染者数について85万人とする推計を発表している。UNAIDSが中国について包括的な報告をまとめたのは初めて。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・民主党の岡田克也政調会長は27日の記者会見で、政府がまとめた内閣官房報償費(機密費)の運用ルールが使途を公開しないとしている点を批判した。「官房機密費に『抵抗勢力』はなく、小泉純一郎首相がその気になればできる話。変える気がないのでは」とチクリ。使途公開を明記した民主党の対案を誇示しながら「将来的に開示される緊張感があって、背広券とか靴券とか、ばかなものがなくなるのではないか」。民主党が政権を奪取すれは「ガラス張りの官邸」になると言いたげ。《共同通信》

【カナナスキス・サミット】

カナダで開催されていた主要国首脳会議(カナナスキス・サミット)は最終日の27日午前、今後のアフリカ開発支援の指針となる「アフリカ行動計画」を採択した後、カナダのクレティエン首相がサミットの成果をまとめた議長声明を発表して閉幕した。

昨年9月の米中枢同時テロ以降、初めてG8首脳が一堂に会した今回のサミットでは、国際社会が連携して「テロとの戦い」を継続する決意を表明。G8と経済の成長に自信を示す一方で、「経済改革の成功には強い政治の力が重要」として、間接的表現で小泉改革の加速を促した。

中東情勢では、イスラエルとパレスチナの二つの国家が併存することを基礎として、平和の達成に向け引き続き関与することを表明した。来年のサミットは6月1、2の両日フランスで、2006年にはロシアが議長国となって開催する。《共同通信》

【米ロ首脳会談】

主要国首脳会議(カナナスキス・サミット)に出席中の米国のブッシュ大統領とロシアのプーチン大統領は、27日会談し、テロとの戦いでの協力の強化で一致した。

両首脳はブッシュ大統領が発表した中東和平の新構想についても意見交換。共同会見でブッシュ大統領は「欧州諸国首脳は、パレスチナ和平実現のために何かを変えなくてはならないことを理解した」と述べ、サミットで米国の構想が大枠で支持されたことに満足の意を表明した。

ただブッシュ大統領は、構想の中心となるアラファト・パレスチナ自治政府議長の退陣要求について、各国首脳がどう反応したかは明らかにせず、積極的な反応がなかったことをうかがわせた。

テロとの戦いではブッシュ大統領はロシアの協力を評価し「プーチン大統領はテロとの戦いの重要性を理解している」と指摘。プーチン大統領は、テロとの戦いは世界的な課題と述べた上で、米ロの軍や特殊部隊の協力は「不可欠」と述べた。《共同通信》

【日ロ首脳会談】

小泉首相は27日午後、カナナスキスでロシアのプーチン大統領と会談し、首相が12月か来年1月にロシアを初公式訪問することで合意した。首相訪ロに先立ち、次官級協議、川口順子外相の訪ロを順次実現させることも確認。停滞していた日ロ平和条約交渉は首相訪問で再スタートを切ることになる。

両首脳は、幅広い分野での協力関係を発展させていくため、首相訪ロ時に「日ロ行動計画」を策定することで一致。さらに来年を「ロシアにおける日本年」として、文化交流事業を行うことで合意した。首相は大統領の出身地・サンクトペテルブルクで来年5月に開かれる特別サミットや建都300周年記念行事に出席することも決まった。

首相は条約交渉について「これまでの成果を踏まえ、引き続きしっかり、交渉を取り進めたい」と述べ、東京宣言やイルクーツク声明を基礎に、交渉を進めていく意向を表明した。大統領は「条約交渉は専門家レベルも含めた協議を継続したい」と応じた。《共同通信》

【小泉純一郎首相】サミット閉幕を受け会見

小泉首相はカナナスキス・サミットの閉幕を受け、カルガリー市内のホテルで記者会見し、今後の日ロ関係について「北方四島の帰属という難しい問題があるが、それを乗り越えて関係を発展させることが大事だ」と述べ、北方支援事業をめぐる疑惑で停滞している両国関係の構築の改善を図る決意を強調した。

構造改革路線については「経済活性化、税制改革、規制緩和について揺るぎない方針を説明し、各国首脳から高い評価を得た。改革路線は後戻りできない」と述べ、他の首脳から支持が得られたとの認識を示した。《共同通信》

小泉純一郎首相は27日夜、カルガリー市内のホテルで同行記者団と懇談し、内閣改造について「国会が閉幕して、小泉内閣が掲げる方針にどう反応するのか、法案がどうなるかを見極めて判断したい」と述べ、内閣改造を要求している抵抗勢力をけん制、今後の出方を見定める考えを強調した。《共同通信》

【この日の民主党】

民主党訪問団、カルザイ大統領と会談

カブールを訪問中の民主党調査ミッション(藤田幸久代表政策顧問、木俣佳丈参議院議員)は27日、アフガニスタン移行政権のカルザイ大統領と会談した。移行政権発足後、日本の政党関係者としては初の会談となった。

カルザイ大統領は会談の中で、これまでの様々な分野での両国間の交流および日本からの支援に感謝の意を表するとともに、2国間関係のさらなる発展のために在日アフガニスタン大使館の早期開設を表明。また、移行政権の成立によって「ハネムーン期間は終わった」と述べ、軍閥や地域間対立を超えて国づくりを進める意欲を語った。

鳩山代表、中国共産党中央党学校で基調講演

6月27日、中国を訪問中の鳩山由紀夫代表は、中国共産党中央党学校で「Win-Winの日中関係構築をめざして」と題して基調講演し、党学校学生との質疑も行った。鳩山代表は歴史認識、国際情勢、中国脅威論、日本の将来と民主党の役割、小泉政権の評価、政権交代の可能性、日中関係の明日、東アジアの安全保障などについて持論を述べた。

講演の中で鳩山代表は、「記録に残るだけでも日中関係には2000年以上の歴史がある。日中関係は日本が侵略行為を行ったことへの真摯な反省の上に立たねばならない。そのためにも無宗教の国立墓苑をつくりたい」と述べた。さらに、民主党は戦後で最も政権担当能力のある野党であり、民主党政権を樹立して「徳」のある政治を回復する、と力強く語った。

東アジアの安全保障については、軍事情報および緊急事態法制の議論を内外に透明性の高いものとすること、東アジアにFTA(自由貿易協定)を張り巡らし将来的にはアジア地域安全保障機構をつくること、などを提案した。また、日中国交30周年の記念事業として、民主党は中国共産党幹部を日本へ招待するとともに、中聯部若手の日本への留学のための奨学金制度を用意すると表明。最後に鳩山代表は、日中関係をWin-Win Gameにするため、近い将来、民主党が政権を担うと力説し、講演を締めくくった。

岡田政調会長、政府の官房機密費取り決め文書を厳しく批判

民主党の岡田政調会長は27日、定例の記者会見を行い、政府が24日に発表した内閣官房機密費に関する取り決め文書について「官房長官が自分の判断で使用できる金額の内容を開示せず、不明瞭な状態を保っていることは極めて不十分であり、非常に不満に思う」と述べ、民主党が議員立法として提出した「機密費流用防止法案」成立の必要性を説いた。

さらに岡田政調会長は、同取り決め文書に対する小泉首相の姿勢について「官房機密費問題では抵抗勢力がいないはずなのに、この中途半端な内容は、首相自身が変える気が全くないということだ」と厳しく批判した。《民主党ニュース》



6月27日 その日のできごと(何の日)