平成5601日目
2004/05/09
この日のできごと(何の日)
【カディロフ・チェチェン共和国大統領暗殺事件】
ロシア南部チェチェン共和国の首都グロズヌイのスタジアムで9日、対ドイツ戦勝記念日の式典の最中に爆弾テロが起きた。インタファクス通信はヤコブレフ南部連邦管区大統領全権代表の話として、カディロフ共和国大統領(52)や子どもを含む6人が死亡、約50人が負傷したと伝えた。
チェチェン独立派がインターネットサイトを通じて犯行声明を出した。ロシア国防省も、国際テロ組織アルカイダと連携するチェチェン独立派武装勢力のテロと断定。共和国内務省は容疑者として5人を拘束した。
7日に2期目の就任式を終えたばかりのプーチン・ロシア大統領は、親ロシアのカディロフ政権を通じてチェチェン紛争の収拾を図ろうとしていただけに、カディロフ氏の暗殺は大きな打撃となった。プーチン大統領は「テロリストは必ず報復を受ける」と述べ、独立派の掃討作戦をさらに強化する姿勢を示した。
爆発は会場に設けられた貴賓席の下で起き、カディロフ大統領らを直撃。共和国の議会に相当する国家評議会のイサエフ議長や、ロイター通信のチェチェン人カメラマンも死亡、現地でチェチェン問題を指揮するバラノフ連邦軍司令官も重傷を負った。10人以上が死亡したとの報道もあり、情報は混乱している。
ロシア国営テレビは、3カ月前から行われていたスタジアムの改修工事の過程で爆弾が仕組まれた可能性があると伝えた。チェチェン独立派系サイト「カフカス・センター」は、チェチェン人女性による自爆テロと主張している。
民間テレビNTVは、最初の爆発から20分後に爆発するようセットされたタイマー付きの別の爆弾が爆発現場近くで見つかったと報じた。
同共和国のアブラモフ首相が大統領代行に就任した。
今回の暗殺事件は、独立派指導者のヤンダルビエフ元共和国代行が今年2月にカタールでロシア情報機関員により爆殺されたことへの報復との見方も出ている。
◇
対ドイツ戦勝記念日のパレードが行われていたスタジアムに突然大音響がとどろいた。ロシア南部チェチェン共和国の首都グロズヌイで9日起きた爆弾テロ事件。カディロフ大統領らが座っていた貴賓席が吹っ飛んだ。「早く救急車を」。会場の祝日気分は一転、出席者はパニック状態に陥った。
爆発があったのは午前10時半ごろ。ちょうど軍事パレードが終わりコンサートが始まろうとしていた。貴賓席に座っていたカディロフ大統領は、血まみれで倒れたまま身動きすらできない。両脇を迷彩服の兵士らが抱えて運び出す。足元には大きな穴があき、木材が散乱。雨よけの屋根は骨組みだけが残った。現場は負傷者を搬送する人と自動小銃を持った警備兵らで大混乱に。
第一次チェチェン紛争では独立派として銃を取り、その後ロシア連邦政府の支持で大統領になったカディロフ氏は独立派からたびたび命を狙われてきた。今回のテロも、独立派の「血の報復」との見方が強い。《共同通信》
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【水野真紀さん、後藤田正純さん】挙式
人気女優の水野真紀さん(34)と自民党の後藤田正純衆院議員(34)=徳島3区、当選2回=は9日、徳島市の神社で結婚式を挙げた。徳島県鳴門市と徳島市では同日、計約620人を招き、盛大な披露宴が開かれた。
披露宴会場の鳴門市の大塚国際美術館では、ホールの外にテレビや新聞、雑誌のカメラが列をつくった。2人を一目見ようと一般の人が100人以上も押し寄せ、午後3時すぎに純白のウエディングドレス姿の水野さんが姿を見せると、しきりにカメラ付き携帯電話を向けていた。《産経新聞》
【J1】
Jリーグ1部(J1)第1ステージ第9節(9日・新潟スタジアムほか＝8試合)首位の磐田は前田、グラウの得点でG大阪に2−0で快勝し、勝ち点を24に伸ばした。
浦和はエメルソンの今季2度目のハットトリックで新潟に3−0で勝ち、2位に浮上。試合数が一つ少ない横浜Mが東京Vを3−1で退け、浦和と同じ勝ち点17で3位につけた。名古屋と1−1で引き分けた市原が4位。広島は神戸を2−0で下し2連勝。C大阪は清水に2−1で逆転勝ちし、新潟と入れ替わって最下位を脱出した。F東京は柏に2−1で競り勝った。第8節の残り試合、横浜M−清水は12日に実施。《共同通信》
【大相撲】
大相撲夏場所初日(9日・両国国技館)横綱朝青龍が小結雅山を力強く寄り切り、連勝を31に伸ばして3場所連続優勝へ好スタートを切った。31連勝は平成以降では貴乃花を抜き単独1位。横綱昇進を目指す2大関は明暗を分けた。千代大海は栃乃洋を引き落としたが、魁皇は北勝力の押しに屈した。大関武双山は朝赤龍を押し倒した。関脇は若の里が垣添を下し、旭天鵬は霜鳥に敗れた。小結琴光喜は出島を退けた。《共同通信》
【ゴルフ】
ニチレイ・ワールドレディース最終日(9日・東京よみうりCC＝6456ヤード、パー72)首位でスタートしたプロ3年目、22歳の北田瑠衣が3バーディー、4ボギーの73で回り、通算16アンダーの272で初優勝、賞金1080万円を獲得した。
4年連続賞金王の不動裕理が2打差の2位。17歳のアマチュア、諸見里しのぶ(岡山・おかやま山陽高)は75とスコアを落としたが、通算11アンダーの277で3位。宮里藍は通算5アンダー、283で7位だった。
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フジサンケイ・クラシック(9日・静岡県川奈ホテルGC富士＝6694ヤード、パー71)前日首位のポール・シーハン(オーストラリア)が雨の中67を出し、通算17アンダーの267でツアー初勝利を挙げた。優勝賞金は2200万円。
シーハンは1、2番で連続バーディー。その後も安定したゴルフで4バーディー、ノーボギーの内容だった。2位は4打差で横尾要と立山光広。2日目まで首位の芹澤信雄と、初優勝を狙った宮里優作は、いずれも5位に終わった。《共同通信》
【北朝鮮による日本人拉致問題】
北朝鮮による拉致被害者、蓮池薫さん(46)の兄で拉致被害者家族会事務局長の蓮池透さん(49)が9日、富山市の富山県民会館で講演し「膠着状態に風穴をあけ、次の段階に進むためにも総理に早く訪朝してほしい」と述べ、小泉純一郎首相による「平壌出迎え案」に期待を示した。
透さんは帰国した拉致被害者5人が「小泉首相の訪朝を強く支持している」と話していることを明かし、訪朝した際には「最低限5人の家族の帰還と、北朝鮮が死亡したなどと回答した被害者10人の真相解明に筋道をつけてきてほしい」と希望を述べた。拉致問題全般については「国は四半世紀にわたり問題を放置し続けた」と批判。「将来的には司法の場で追及したい」と個人的見解も明らかにした。
講演会は「救う会富山」が主催。市民ら約350人が参加した。《北國新聞》《共同通信》
【民主党・菅直人代表】辞任へ
民主党の菅直人代表は9日、国民年金保険料未納問題などの責任を取り代表を辞任する意向を固めた。年金制度改革関連法案の3党修正合意に関する10日夕の党両院議員懇談会までに表明する見通しだ。
菅氏は9日、電話で早期辞任を促した党幹部に対して、辞任を前提に「新代表の任期は党規約通り、私の残存任期(今年9月まで)とすべきだ」などと伝えた。《共同通信》
【自民党・安倍晋三幹事長】小泉首相訪朝に慎重姿勢
自民党の安倍晋三幹事長は9日、テレビ朝日の番組に出演し、北朝鮮の拉致問題をめぐり日本政府が拉致被害者家族帰国に向け小泉純一郎首相による「平壌出迎え」を検討していることについて「極めて重い決断になる。人質をとられているような状況で首相が行くかどうかは慎重に考える必要がある」と述べ、首相出迎え案に消極的な考えを示した。
安倍氏は「世界も日本の首相が行くというのは事実上ある種のオーソライズ（国家の承認)につながっていく。すべて解決するめどがないとなかなかできない決断だ」と指摘。首相とともに訪朝する可能性については「推測を述べるのは適切ではない」と明言を避けた。
6月末のイラク主権移譲が治安の悪化により遅れた場合の自衛隊派遣の可能性については「万が一少し遅れるということになってもイラク特措法の範囲内であれば撤退はしない」と述べた。《共同通信》
【イラク情勢】
サドル師派との戦闘相次ぐ
イラク南部アマラなど各地で9日、前日に続いてイスラム教シーア派の対米強硬派指導者ムクタダ・サドル師の民兵組織「マハディ軍」と駐留米軍、英軍との戦闘が相次いだ。ロイター通信によると、首都バグダッド北東部のサドルシティーでは、米軍との戦闘でサドル師派の18人が死亡した。
AP通信などによると、アマラではマハディ軍が行政組織や英軍の陣地を迫撃砲で攻撃。住民らは英軍ヘリコプターによる空爆で子どもを含む市民4人が死亡、人が負傷したとしている。
サドルシティーではサドル師派が警察署を攻撃。駐留米軍のキミット准将によると米軍はサドル師派18人を殺害し、状況は安定したという。
また南部バスラでは、連合軍の車列近くで大きな爆発が起き、兵士3人が負傷。中部のシーア派聖地ナジャフでも米軍がマハディ軍と交戦した。
一方、バグダッド南西部バヤー地区の市場で同日、爆発が起き、ロイター通信によると警察官3人を含む7人が死亡、13人が負傷した。AP通信は目撃者の話として、露店で見つかった爆弾を警察が処理しようとして爆発が起きたと伝えた。
サドルシティーでは8日、米軍がサドル師の事務所を包囲し同師の側近4人を拘束していた。《共同通信》
ブレア首相も「虐待」謝罪
ブレア英首相は9日、訪問先のパリでテレビ局、国営フランス3のインタビューに「われわれの兵士の虐待を受けたあらゆる人に深く謝罪する」と述べ、イラク人に対する駐留英軍の虐待があったことを事実上認め、謝罪した。首相は関係者の処罰にも言及した。
英政府はこれまで、虐待報道に対し「調査中」としてきた。しかし、疑惑が相次ぐ中でのあいまいな姿勢に与野党から批判が高まっており、ブレア首相は調査結果の公表を待たずに謝罪するのが得策と判断したとみられる。
米国で発覚したイラク人虐待事件は、米軍とともにイラク戦争を主導した英国に飛び火し、米英首脳が相次ぎ謝罪する事態に発展した。
ブレア首相は同テレビで、虐待を「全く容認できない」と批判し「このようなぞっとする行為があったなら、責任がある者は軍の規律に従って処罰される」と述べた。
しかし首相は虐待の事実を確認したかどうかは明言せず「少数の者の不名誉な行為が大多数の仕事の価値を落とすわけではない」と、例外的な出来事だったと強調した。
英国防省は、英軍によるイラク人殺傷や虐待の指摘がある33件を調査中。
英紙報道によると、虐待は英軍が駐留する南部バスラ周辺で発生。(1)殴るけるのほか、英兵がイラク人に向け放尿。トラックから投げ落とし、生死も不明(2)頭部に布袋をかぶせ、上から眼球部分を手で突いて苦しめた―などの証言が兵士から出ている。
一方、大規模戦闘終結宣言後に英軍に殺害されたイラク人12人の遺族が5日、英高等法院に賠償請求訴訟を起こしている。《共同通信》
裸の男性、犬で脅す
米誌ニューヨーカー(電子版)は9日、裸のイラク人に数頭の軍用犬をけしかける場面など、旧アブグレイブ刑務所で行われた米軍によるイラク人虐待の様子を撮影した新たな写真を掲載するとともに、同刑務所以外でも犬を使った同様の虐待があったとする関係者の話を伝えた。
掲載された写真は昨年12月12日に撮影されたもので、軍用犬に囲まれた裸のイラク人が両手を首の後ろに回し顔を引きつらせている。同誌によると、別の写真では、足から血を流して床に倒れているイラク人の背中に、米国人兵士がひざを突き立てている場面も撮影されている。
同誌がイラク人弁護士などの話として伝えたところによると、バグダッド西部のラマディで昨年11月に行われた作戦では、米軍が軍用犬の鎖を放し、民家内にいた複数のイラク人がかみつかれた。《共同通信》
【MLB】
米大リーグ、メッツの松井稼頭央内野手は9日、ニューヨークでのブルワーズ戦に八回途中から出場し、延長十一回に大リーグで初のサヨナラ打となる中越え二塁打を放った。メッツは6−5で勝った。
右手首を痛め不振の松井稼は31試合目で初めて先発を外れたが、代走から遊撃を守り、2打席目の十一回二死一、二塁で期待に応えた。
ヤンキースの松井秀喜外野手はマリナーズ戦に「六番・左翼」で出場し3打数1安打1打点。6−6の八回一死一、三塁で救援した長谷川滋利投手から左犠打で決勝点を挙げ、チームはこの3連戦を2勝1敗と勝ち越した。マリナーズのイチロー外野手は「1番・右翼」で、9試合連続安打となる二塁打を放ち4打数1安打。長谷川は1回2/3を無安打無失点だった。《共同通信》
