平成480日目
1990/05/02
この日のできごと(何の日)
【海部俊樹首相】パキスタン・ブット首相と会談
パキスタン入りした海部首相は2日午後、イスラマバードの大統領官邸でブット首相と約2時間半にわたって会談した。両首脳はインド、パキスタン間で緊張が高まっているカシミールをめぐる領土問題について「平和的に解決すべきだ」との認識で一致、ブット首相は平和的解決に向けて日本がインドとの仲介など政治的役割を果たすよう要請した。
海部首相はパキスタンが抱えている300万人を超えるアフガニスタン難民に対し、今後も協力に支援を続ける考えを明らかにした。また有名なインダス文明のモヘンジョダロ遺跡保存修復のための資金拠出も約束した。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【成田空港】駐車場で時限装置発火、車32台焼く
2日午前3時52分ごろ、成田空港に近い千葉県成田市十余三の海外旅行者専用駐車場に駐車中の車が燃えているのを車で通り掛かった人が見つけ119番通報した。火は約1時間後に消えたが、駐車していた車68台のうち21台が全焼、11台が半焼した。燃えた車の下から時限発火装置が見つかった。
千葉県警は同日、現場に仕掛けてあった時限発火装置の特徴などから中核派の犯行と断定した。《共同通信》
【社会党・土井たか子委員長】欧州へ出発
社会党の土井委員長は2日午後、成田発の日航機で東西両ドイツとフランス歴訪に出発した。
最初の訪問国の西ドイツではブラント元首相やフォーゲル社民党(SPD)党首と会談し、社会民主主義の理念やドイツ統一問題について意見を交換する。フランスではミッテラン大一統領との会談のほか、シンポジウムで日本の政治状況について講演する。帰国は14日の予定。《共同通信》
【セ・リーグ】初の引き分け再試合に
大洋3−3広島◇2日◇広島
今季から採用された延長十五回、引き分け再試合制の初の適用試合となった。
大洋は十五回、一死満塁で遠藤の代打、日野の三ゴロの間に三塁走者の清水がかえり3-2と勝ち越した。しかし、広島はその裏、一死から正田の一ゴロをパチョレックがはじく失策、さらに一塁カバーに入った欠端の走塁妨害で正田が二進。二死三塁と場面が変わった後、長内がカウント2-3から中前打して際どく追い付き、3-3の引き分けとなった。試合時間5時間24分はプロ野球最長記録。《共同通信》
【米・ヒルズ通商代表】日本はコメ市場開放を
ヒルズ米通商代表は2日(日本時間3日)、サンフランシスコ郊外のナパでの四極通商会議を前に、共同通信を含む一部記者団と会見し、「日本のコメ市場が米国市場と同様に開放されることを望む」と語り、日本のコメ市場開放を強く求めた。同代表は同時に、関税貿易一般協定(ガット)の新多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)について「今後10年間にわたる(農産物貿易の)基本的な改革のきっかけをつかみたいということだ」と述べ、日本がコメ問題で踏み込んだ姿勢を示すことが成功につながるとの期待を表明した。
ことし中にコメ自由化を実現すべきだとのヤイター米農務長官発言に関連しては「日本の農民が一夜で変化できないのは理解できる。われわれも12月までに開放せよと言っているわけではない」と強調した。
同代表の発言は、年末最終合意を目指して7月の貿易交渉委員会までに合意のための基本的枠組みを作ることになった新ラウンドに関して、農業問題が最重要であり、対日関係ではコメが最大の焦点となるとの認識を示した。
ヒルズ代表は農業をめぐるECとの対立については、「まだまだ米国とECの差を縮めるためにやらなければならないことがある」と、慎重な見方を示した。
同代表はこの会見に先立って、同日、サンフランシスコで講演し、新ラウンドは21世紀に向けて世界の自由貿易ルールを確立するための「今世紀で唯一かつ最善の機会である」と、同ラウンドの重要性を重ねて強調した。《共同通信》