平成2660日目

1996/04/20

この日のできごと(何の日)

【原子力安全サミット】

主要先進7カ国首脳とエリツィン・ロシア大統領の原子力安全サミットは20日午後3時10分(日本時間同午後8時10分)すぎ、原子力の安全確保を最優先とする原子力安全サミット宣言と、今年9月までに包括的核実験禁止条約(CTBT)交渉を妥結し調印する決意を述べた声明、ウクライナに関する声明を採択して閉幕した。

CTBTの議論では、核実験の禁止範囲で微妙に立場が違っていたロシアが他の7カ国に歩み寄り「あらゆる核実験、核爆発の禁止」で一致、ジュネーブ軍縮会議で行われている交渉に弾みをつけた。今後は、平和目的の核爆発を禁止範囲から除外するよう求めている中国の対応が焦点となる。

サミットで橋本龍太郎首相は、今年中に原子力安全に関するアジア会議を東京で開きたいと表明した。ロシアはサミットで原発の安全確保を求めた原子力安全条約、原発事故の損害賠償を定めたウィーン条約に加盟することを表明。危険が指摘される原発を多数抱えるロシアが、法的な枠組みでは西側と原子力規制の足並みをそろえることになった。

しかし、ウクライナのクチマ大統領を交えた拡大会合で、同大統領はチェルノブイリ原発を2000年までに閉鎖するとした先進7カ国との覚書を確認したにとどまり新たな具体策は出せなかった。《共同通信》

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【橋本龍太郎首相】北方領土交渉進展に期待

橋本龍太郎首相は20日午後、モスクワ市内で内外記者会見し、エリツィン・ロシア大統領と「東京宣言」を確認した上で外相級の平和条約交渉の再活性化で合意したことについて「積極的合意だ。(北方領土問題を)できるだけ早く解決するため、両国が協力して前進する姿勢を示したものだ」と述べ、北方領土交渉の今後の進展に強い期待を表明した。

アジア太平洋地域の安全保障問題を協議するため、日ロ防衛首脳会議を開始することを決めたことについて「この分野の政治対話は幅広い信頼関係の醸成に役立つと信じる」と強調した。《共同通信》

【鳩山由紀夫氏、鳩山邦夫氏】新党で連携の可能性

新党さきがけの鳩山由紀夫代表幹事と新進党の鳩山邦夫広報企画委員長の「鳩山ブラザーズ」が20日午前、テレビ朝日の番組にそろって出演。新党結成に積極的な鳩山由紀夫氏が「(政界再々編は)党内にとどまっていてはできない」と“決起”を暗に促すと、邦夫氏も「(衆院)選挙前の再編が筋だ」と応じ、今後の連携の可能性をにおわせた。

由紀夫氏は極東有事などの対応で「社民党とわれわれの考えは必ずしも一致するとは思えない」と指摘。「保・保(連合)でも社会主義から出発したグループでもない、中間層に狙いを定めた新しい流れをつくることができるのではないか」と強調した。

邦夫氏は「新進党が政権をとることを基本に考えている」としながらも、「(由紀夫氏と)理念が同じ方向で、与野党に分かれているのは変だ」「新進党は内側を見ている気がする。自民党の方が自由だった」などと、言いたい放題だった。《共同通信》

【Jリーグ】第9節

Jリーグ第9節(20日・三ツ沢球技場ほか=8試合)横浜ダービーは、マリノスが昨季王者の意地を見せて延長の末-2−1で勝ち、全勝のフリューゲルスに土をつけた。

上位陣では、ジュビロ磐田が1−2でセレッソ大阪に、名古屋グランパスが0−3でジェフ市原にそろって敗れたため、横浜Fの首位は変わらなかった。浦和レッズを1−0で破った鹿島アントラーズが2位に浮上。ガンバ大阪はヴェルディ川崎に3−2で逆転勝ちし、対川崎公式戦初勝利をマークした。《共同通信》

【若田光一さん】結婚披露宴

「宇宙でのロボット操縦のように、彼女にもいうことを聞いてもらえるよう頑張ります」。ことし1月、スペースシャトル「エンデバー」に搭乗した宇宙飛行士若田光一さん(32)が、母校の九州大学時代に知り合ったドイツ人女性、シュテファニー・フォン・ザクセン・アルテンブルクさん(31)と結婚、出身地の埼玉県大宮市の氷川神社で20日、披露宴を行った。

報道陣の前に現れた若田さんは黒のタキシード、シュテファニーさんは若葉色のドレス姿。お互いのどこに引かれたかとの問いに若田さんは「しっかりした考えを持ち、周りの雰囲気を朗らかにする」。シュテファニーさんは「いつも夢を実現する努力を重ねてきた」と答えた。披露宴には親類や友人のほか、宇宙開発事業団の先輩飛行士の毛利衛さんも出席した。《共同通信》

【ヒズボラ】戦闘を継続

ベイルートなどからの情報によると、イスラム原理主義過激組織ヒズボラの指導者ナスララ師は20日、シリアの首都ダマスカスでベラヤチ・イラン外相と会談、イスラエルに対する攻撃継続の意思を伝えた。イラン側は同師の姿勢に理解を示し支援を続けることを表明した。

ヒズボラは、既に資金や兵器、物資などの支援をイランから受けている。イランは、まずイスラエルが攻撃を中止すべきだとの立場を明らかにしている。

米国、ロシア、フランス、イタリアの外相がダマスカスで同日、イスラエルとヒズボラの停戦をめぐり協議するが、当事者のヒズボラが戦闘継続をあらためて表明したことで、事態はなお予断を許さない情勢だ。

一方で、ナスララ師はこれまで本拠地のレバノンから離れず作戦の指揮を執ってきたが、イスラエルの攻撃が続いているにもかかわらずダマスカス入りしたことは、停戦へ向けた動きが本格化していることを示しているともみられる。

同師は会談で「いかなる犠牲を払っても(イスラエルの南レバノン)占領を終結させるまでは聖なる戦いを続ける」と表明。レバノン人民を守るために戦い続けるとの姿勢を強調した。《共同通信》



4月20日 その日のできごと(何の日)