平成4110日目
2000/04/09
この日のできごと(何の日)
【東京都・石原慎太郎知事】自衛隊式典であいさつ
石原慎太郎東京都知事は9日、陸上自衛隊練馬駐屯地の創隊記念式典であいさつし「三国人、外国人の凶悪な犯罪が繰り返されており、震災が起きたら騒擾事件も予想される。警察だけでは限度がある。災害だけでなく治安の維持も遂行してもらいたい」と訴えた。「(第)三国人」は戦中戦後に、日本統治下にあった諸国民のうち、日本国内に居住した人々を呼ぶ際に用いられ、敗戦後の一時期は、主として在日韓国・朝鮮人や台湾出身の中国人を指して使われた。
大正12年の関東大震災直後には、在日朝鮮人暴動の流言飛語が流れ、数多くの朝鮮人らの虐殺につながった歴史があり、在日外国人を対象とした自衛隊の治安出動への知事の言及に、歴史学者から「偏見をあおる」と批判の声が上がっている。
石原知事は「(自衛隊には)国家にとっての軍隊の意味を国民、都民に示してもらいたい」など持論のタカ派発言を繰り返した。
治安出動は、警察力では治安維持が不十分とされる緊急事態に首相の命令または都道府県知事の要請で自衛隊が出動する制度。これまでに行われた例はない。
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石原慎太郎東京都知事が9日の陸上自衛隊練馬駐屯地の記念式典で行った「三国人」発言について、韓国の通信社、聯合ニュースは「関東大震災直後に起きた朝鮮人虐殺という蛮行を連想させ、衝撃的な発言と受け止められている」と東京発で速報した。
聯合ニュースは、「代表的な国粋主義的知識人から都知事に就任した」石原知事の発言は「日本国民の外国人に対する偏見をあおる可能性がある」と指摘した上で、「日本政府が一方では積極的な国際化を言いながらも、依然として外国人への視点が改善されていない日本国民の(意識の)奥底を代弁している」と厳しく分析した。《共同通信》
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【柔道・全日本女子選抜体重別選手権】
シドニー五輪柔道の代表最終選考会を兼ねた全日本女子選抜体重別選手権は9日、横浜文化体育館で行われ、48キロ級で田村亮子(トヨタ自動車)が10連覇を達成し、アトランタ五輪後の連勝記録を49に伸ばした。左手小指、右手薬指を痛めている田村は技がなかなか出ず、やや苦戦。決勝の浜野千穂(東和大)戦では両者指導のまま、残り6秒で相手に注意が出て辛勝した。
このほかも世界チャンピオンが順当勝ち。78キロ級の阿武教子(警視庁)は旧の一超級、旧72キロ級を含めて8連覇を果たし、63キロ級は前田桂子(筑波大)が2年連続2度目の優勝。52キロ級は楢崎教子(ダイコロ)が4年ぶりの勝利を挙げた。70キロ級は天尾美貴(コマツ)が勝った。
78キロ超級は山下まゆみ(大阪府警)が決勝で、世界2位(無差別級)の二宮美穂(コマツ)に優勢勝ち。57キロ級は日下部基栄(福岡県警)が2年ぶり2度目の優勝をした。《共同通信》
【ボクシング】WBAミニマム級暫定タイトル戦
世界ボクシング協会(WBA)ミニマム級暫定タイトルマッチ12回戦は9日、青森県の八戸市体育館で行われ、挑戦者で同級6位の佐井敦史(八戸帝拳)が暫定チャンピオンのジョマ・ガンボア(フィリピン)に0−3の判定で敗れ、初の世界挑戦に失敗した。
佐井は相手の的確な左ジャブに苦しみリズムに乗れず、4回には左フックでダウンを喫した。その後も左が面白いように当たるガンボアのペースで、佐井は得意の右ストレートをほとんど出せないまま終わり、ジャッジの一人は王者に6点のリードをつけた。
ガンボアは初防衛に成功。佐井の戦績は18戦14勝(7KO)3敗1分けで、試合後、引退を表明した。日本選手の現役世界王者はWBAスーパーフライ級の戸高秀樹(緑)だけ。《共同通信》
【G8・環境相会合】閉幕
大津市で開かれた主要カ国(G8)環境相会合(環境サミット)は最終日の9日、先進各国に温室効果ガス削減を義務付けた京都議定書の早期発効や、11月の温暖化防止条約第6回締約国会議(COP6)成功のため政治的リーダーシップを発揮することなどを盛り込んだ共同宣言を採択して閉幕した。
議定書発効の時期は明示できず「できるだけ早く批准・発効を促進する。ほとんどの国にとって、これは遅くとも2002(平成14)年までにを意味する」と記載するにとどまった。宣言の内容は7月の主要国首脳会議(沖縄サミット)の共同宣言にも反映される。
共同宣言には1992年のリオデジャネイロでの国際会議「地球サミット」から10年を記念して2002年に開く国際会議(リオ・プラス・テン)は、首脳レベルの会議とし途上国で開催する方針も明記した。
焦点の温暖化問題は8日までの事務レベル協議で、「議定書発効のためには(二酸化炭素など温室効果ガスの排出権を売買する)排出権取引などのルール作りを目指すCOP6の成功が重要」との認識で各国が一致した。しかし日本など6カ国が「2002年までに発効」と時期を明記するよう求めたのに対し、議会の反対などで批准のめどが立たない米国、カナダが「できるだけ早い時期」との記述にとどめることを主張。9日の本会合で論議し両方の言い分を取り込んだ妥協案で決着した。《共同通信》
【自民党】幹部「衆院選は6月18日か25日」
与党幹部らは9日、次期衆院選は6月になるとの見通しを相次いで示した。自民党の亀井静香政調会長は広島市での講演で「6月下旬になることは当然だ」と述べ、さらに記者団に「6月18日か25日だ」と指摘。理由について「4月は予算関連法案を上げる、連休を挟んで5月20日は天皇が訪欧され、帰ってこられるのが6月1日だ。天皇陛下が自分の国で(国事行為として)解散しておいて、訪欧はできない。訪問国に失礼だ」と説明した。
加藤紘一元幹事長は福島県保原町で講演し「6月18日か25日の投票日に問われるのは小渕政治ではなく、森政治の今後のビジョンだ。それまでの2ヶ月間、森喜朗首相が何をしようとしているか国民に伝えてほしい」との期待を示した。《共同通信》