平成5515日目
2004/02/13
この日のできごと(何の日)
【日朝交渉】協議継続で合意
北朝鮮を訪問している田中均外務審議官らは13日、平壌で金正日総書記の側近の姜錫柱第一外務次官と拉致被害者家族の帰国問題などをめぐり2時間あまりにわたって会談。金永日次官とも最終的な打ち合わせを行い、今回の協議を実質終了した。
政府筋によると、今回の協議で家族の帰国問題について結論は出ず、今後も政府間の協議を継続することで合意した。次回協議は25日から北京で開かれる6カ国協議にあわせて開く方向で調整している。
姜次官は北朝鮮外交を実質的に統括する責任者で、2002年9月の日朝首脳会談の開催に大きな役割を果たした。姜次官が協議の場に現れたことで北朝鮮側が拉致被害者家族の帰国問題などで何らかの提案をするとの見方も出ていたが、日朝関係筋は「新たな提案はなかったのではないか」と述べた。
福田康夫官房長官は13日午後の記者会見で「今回すべて決まれば必要ないが、それは難しく、引き続き協議をしていく場をつくらなければならない」と述べた。《共同通信》
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【ミルコ・クロコップさん】小泉首相を訪問
「ボブ・サップもやられるよな。体が大きければ強いんじゃないと分かったよ」−。小泉純一郎首相は13日午後、首相官邸で、人気格闘家でクロアチア国会議員ミルコ・クロコップさんの訪問を受け、格闘技談議で盛り上がった。
「小泉純一郎首相VSミルコ・クロコップ」との刺繍が入ったグローブを贈られた首相はクロコップさんのあごにパンチを当てるしぐさ。
クロコップさんは昨年11月の総選挙で当選。欧州連合(EU)加盟を目指す同国のサナデル首相の親書を手渡して支援を要請したのに対し、首相は「日本も努力を支援したい」と約束した。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・自民党の亀井静香元政調会長は13日の記者会見で、自衛隊イラク派遣承認をめぐる自らの造反を引き合いに、小沢一郎民主党代表代行が自民党批判をしていることに「小沢さんから、ああだこうだ言われる筋合いはない」と苦言。「民主党自体が一枚岩でない」と反撃し、かつては自自連立政権の立役者として気脈を通じた仲も、冷えきった関係に様変わりしたことを印象づけた。党内でも批判され戒告処分を受けた直後だけに、場外からの攻撃には、ことさら怒りが収まらない様子。《共同通信》
【衆院予算委員会】
小泉純一郎首相は13日午後の衆院予算委員会で、自らの靖国神社参拝に関連し、新たな戦没者追悼施設建設について「国民が等しく追悼する祈念の施設(については)、大方の合意、国民的な議論を踏まえ今後とも対応を検討してみたい」と述べ、なお時間をかけて慎重に国内議論を見守る姿勢を示した。
民主党の達増達也氏が「朝鮮半島有事に対し、日本が『国連待機部隊』を創設して参加した多国籍軍で対応すべきではないか」と聞いたのに対し、首相は「今の自衛隊、日米同盟関係を強化する中で備えをした方がより安全ではないか。抑止力が効くのではないか」と述べ、現在の体制で対応可能との認識を示した。
また年金制度改革に関連し「保険料(収入)だけで(年金)給付はできないから、税金を今年も5兆円以上投入している。高齢者が増えれば増えるほどこれは増える。安定したものにする」と述べ、今後も国庫負担により安定化を図る考えを強調した。
達増氏のほか平岡秀夫氏(民主)への答弁。《共同通信》
【司法制度改革推進本部】
平成16年2月13日、総理大臣官邸で司法制度改革推進本部が開催されました。
この日の会議では、通常国会に提出予定の司法制度改革関係法案について最終的な協議を行い、速やかに作業を進めて国会に提出することを確認しました。
国会への提出が予定されている法案には、(1)国民が全国どこでも法律上のトラブルの解決に必要な情報やサービスの提供が受けられる司法ネットの実現を目指す「総合法律支援法案」、(2)国民の中から無作為に選任された裁判員が刑事裁判に参加する「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律案」、(3)刑事裁判の充実・迅速化などを図る「刑事訴訟法等の一部改正法案」、(4)知的財産関係事件への総合的な対応強化を図る「知的財産高等裁判所設置法案」などがあります。
会議の締めくくりに当たり小泉総理は、「司法制度改革は、構造改革の要をなすものとして内閣を挙げて取り組んできたが、いよいよ推進本部設置の最終年次を迎えた。今年はその総仕上げの年として、いくつもの重要法案を成立させる必要がある。関係閣僚の一層の努力をお願いしたい。」と述べました。《首相官邸》
【この日の民主党】
菅直人代表、北朝鮮工作船を視察
民主党の菅直人代表および鳩山由紀夫拉致問題対策本部長は13日、東京・お台場の「船の科学館」で一般公開中の北朝鮮工作船を視察した。菅代表は、工作船の外観を間近で見るとともに、その内部構造や別途展示されている武器・兵器などに関する説明を丹念に聴取。その後、記者団に対して「日本は自国の国民・領土を守ることに関して、さらに危機意識を持たねばならない」と感想を述べた。
視察には、渡辺周北朝鮮問題PT事務局長、森ゆうこ拉致問題対策本部事務局次長も同行した。《民主党ニュース》
[衆院予算委]イラク派遣、児童虐待、景気対策など議論
衆議院予算委員会で13日、16年度総予算に関する基本的質疑が行われ、民主党から石田勝之、達増拓也、小泉俊明、平岡秀夫の各議員が質問に立った。
石田議員は児童虐待問題を中心に質問。「虐待された児童が成長しても心のトラウマに立ち直れないで犯罪に関ったりする。児童相談所への虐待の通報が年間2万3千件とされるが実際は10万件を超えるのではないか」と指摘、集中的なキャンペーンやプロジェクト委員会をつくるなど国家的な取り組みが必要と力説した。また、予防や早期発見のために児童福祉士、保健士の増員や虐待を一番発見しやすい学校教員の対応の強化なども訴えた。さらに、親と児童相談所のトラブルが多いことから、「米国のように家庭への立入り調査権と子どもへの対面の義務化を強化すべきだ。親権の一時停止へ民法改正も視野に入れるべきだ」と説いた。
イラク派遣問題を取り上げた達増議員は、まず、国連憲章が戦争の違法化を目指していると指摘。しかし、国連憲章、憲法の制定当時とは異なり、今は地域紛争にどう国際社会が対処していくかが課題として「安保理決議による多国籍軍への参加は可能か」と質問。秋山内閣法制局長官は「わが国の実力行使となりできない」と答えた。達増議員が「国土防衛隊としての自衛隊では、海外への派遣には訓練、予算その他の問題で時間がかかる。国連待機部隊をどう思うか」と質した。石破防衛庁長官は「費用対効果からいっても、別組織が効果的とは思わない」と答弁。小泉首相も「待機軍よりも、自衛隊、アメリカとの同盟による方が安全」と答えた。
小泉議員は、政府の景気対策について質問。とりわけ、今年に入って立て続けに行われようとしている増税・国民負担増──配偶者特別控除廃止、物価スライド制適用による年金支給額減、住民税アップ、厚生年金料引き上げなど──が個人消費に悪影響を与え、内需を冷え込ませることを指摘し、「今こそ内需拡大に大胆に転換すべきだ」と強く迫った。しかし経済閣僚は、「小渕内閣時代の大減税や昨年からのネット減税もある」(谷垣財務相)、「外需から内需への転換はスムーズに進んでいる」(竹中経済財政・金融担当相)などと高をくくった答弁を繰り返し、現状への危機意識の薄さをさらけ出した。
最後に質問に立った平岡議員は、靖国神社と国立追悼平和祈念施設の問題を質問。元旦に靖国神社に参拝した思いを質したのに対して小泉首相は「多くの戦没者に哀悼の誠をささげたい。2度と戦争を起こしてはいけないという思いをこめて」などと答弁。平岡議員は思いは共感するとの考えを示しながらも、違憲・合憲の議論を回避するためにも国立追悼平和施設の必要性を改めて指摘した。《民主党ニュース》