平成5516日目

2004/02/14

この日のできごと(何の日)

【日朝協議】拉致被害者家族帰国は平行線

北朝鮮を訪れていた外務省の田中均外務審議官、藪中三十二アジア大洋州局長らは14日夜、帰国し、日朝協議の内容を川口順子外相に報告した。拉致問題は平行線をたどり進展はなかったが、日朝両国ともに日朝首脳会談における平壌宣言に基づき諸懸案を解決する必要性では一致、政府間協議の継続を確認した。

北朝鮮側は拉致被害者家族の帰国について、被害者がいったん戻り家族に意思確認することが前提と主張。日本側は安否未確認の拉致被害者の真相解明に向け、合同委員会の設置を提案した。政府は25日から北京で開かれる核問題の6カ国協議でも拉致問題を提起、日朝交渉でも求める方針だ。

政府は北朝鮮が家族の帰国方法に触れたことから、事態進展の可能性もあると判断しており、家の帰国方式が次回交渉の焦点になりそうだ。

外務省によると、日本側は永住帰国した拉致被害者5人の家族の無条件帰国に加え、安否未確認の被害者の真相解明を強く迫った。これに対し、北朝鮮側は(1)5人が北朝鮮に戻り、家族と話し合い、希望するなら日本に行けばいい(2)安否問題は解決済み−などとの主張を展開。日本単独で経済制裁を可能とする改正外為法に関し「北朝鮮を力で押さえ付けようとするものだ」と反発した。

日本側は「拉致問題を含む諸懸案を解決し、国交正常化を実現していこう」という小泉純一郎首相の金正日総書記あてのメッセージを伝達。北朝鮮側は「金総書記にえる」と答えた。被害者家族の近況を「元気にやっている」と説明した。

政府内では、事態打開のため、被害者に代わって閣僚クラスの政府要人らが平壌まで家族を出迎えに行く案が検討されている。田中氏らは、11日に平壌入りし、金正日総書記の側近の姜錫柱第一外務次官らと断続的に会話した。日本政府は23日にも開く米韓両国との協議で拉致問題への協力を求める方針だ。《共同通信》

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【プロ野球】

阪神の注目ルーキー鳥谷(早大)の実戦デビューや、古巣相手に日本ハム・新庄が出場で注目された阪神−日本ハムの練習試合は14日、沖縄県宜野座村の宜野座野球場で行われ、同村の人口の5倍となる約2万5000人のファンが押し寄せた。試合は日本ハムが5−3で勝った。

宜野座村では警備員を通常の2倍に増やし、トイレも2カ所増設。気温23度の汗ばむ陽気の下、売店ではキャンプグッズが飛ぶように売れ、阪神の選手名にちなんだ飲食メニューは「鳥谷丼」のほかに、この日から「赤星茶漬け」も新発売された。

立ち見客が出たスタンドでは阪神の応援グッズを身にまとった家族連れの姿も。鳥谷や人気沸騰の新庄に声援を送る女性ファンも目立った。《共同通信》

【W杯・モーグル】

フリースタイルスキーのワールドカップ(W杯)猪苗代大会は14日、福島県猪苗代町のリステルパークで男女モーグル第9戦を行い、女子で上村愛子(北野建設)が24.35点で今季男女を含めモーグルで日本勢最高の4位に入った。

予選を5位で通過した上村は、決勝もミスの少ない滑りでまとめた。優勝は25.24点のマルガリータ・マルブラー(オーストリア)で今季初、通算3勝目。畑中みゆき(佐川急便ク)ら日本勢3人は予選落ちした。

男子はトビー・ドーソン(米国)が25.45点で今季2勝目、通算4勝目を挙げた。日本勢は附田雄剛(リステル)下山研朗(日体大)ら6人とも決勝に進めなかった。《共同通信》

【大相撲】戦後初の韓国公演

大相撲の韓国公演ソウル場所は14日、奨忠体育館で6568人の観客を集めて開幕し、40力士によって争われた初日のトーナメント戦は横綱朝青龍が優勝した。朝青龍は準決勝で人気者の高見盛を寄り切り、決勝では大関栃東を左四つからつり出した。

開会式の後、相撲の基本動作の紹介や、力士と子どもたちとのけいこが行われた。ソウル場所は15日が千秋楽で、14日と同じくトーナメント戦を行う。《共同通信》

【イラク自衛隊派遣】海自輸送艦が出港

イラクで活動する陸上自衛隊本隊に装備品などを運ぶため、海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」(8900トン)が14日午後、広島県呉市の海自呉基地を出港した。北海道・室蘭で軽装甲機動車、水タンク車などの車両や装備品などを積み込み、護衛艦「むらさめ」とともに20日にクウェートへ向かう。

イラク復興支援特別措法に基づく、陸自本隊や航空自衛隊に続いての派遣で、陸・海・空の自衛隊がそろって海外の支援活動に展開するのは初めてとなる。

石破茂防衛庁長官は出港前の激励行事で訓示。13年前、呉基地から湾岸戦争後のベルシャ湾に向けて掃海艇が出港したことに触れ「あの時が一つの始まり。世界のため、イラクの人々のため、日本のために危険だからこそ自衛隊が行く。日本の責任を果たさなくてはいけない」と述べた。

おおすみはクウェートに3月上旬に到着し、物資を陸自に渡した後、早ければ3月下旬に呉基地に帰港する。《共同通信》

【自民党・青木幹雄参院幹事長】参院選に向け危機感

自民党の青木幹雄参院幹事長は14日、鳥取県米子市で講演し「夏の参院選は生易しいとは思っていない。今度負けたら自民党は終わりだとの覚悟で戦わなければ勝てない」と述べ、参院選に向け危機感を強調した。

青木氏は民主党に触れ「水と油の菅直人代表と小沢一郎代表代行は参院選に勝とうと思っているから我慢して一緒にやっている。自民党も背水の陣を敷いて戦わなければいけない」と指摘。「參院選が終われば、3年間大きな選挙はない。憲法や教育基本法、外交・安全保障などの基本方針をしっかり整理できる最後のチャンスになる」と訴えた。《共同通信》

【モスクワ】屋内プールの屋根が崩落

モスクワ南西部の複合娯楽施設「トランスバーリ・パーク」の屋内プールで、14日午後7時半ごろ、鉄筋コンクリートとガラスの屋根が突然崩落、続いて壁も内側に倒れ、建物が崩壊状態となった。タス通信によると、6人以上の子供を含む28人が死亡、約110人が負傷した。

ルシコフ・モスクワ市長は15日夜、25人の死者を確認したと語った。ショイグ非常事態相は依然17人が行方不明で、がれきの下敷きになった恐れがあると述べており、最終的な死者数は不明。事故から二日目の夜を迎え、犠牲者はさらに増える可能性がある。モスクワの日本大使館によると、邦人の死傷者はいない。

検察当局は積雪の重みが原因となった可能性があるとみて、施設管理責任をめぐり捜査を始めた。モスクワでは数日間、この冬一番の降雪があった。氷点下20度の寒さで内外の温度差が約50度に拡大、建物の耐久性に影響したとの説もある。ルシコフ市長は崩落の映像を根拠に「爆発もなく、テロではない」と言明した。

屋根は約20メートルの高さから約5000平方メートルにわたって落下、週末で訪れた家族連れなどが下敷きとなった。負傷者のうち29人が子供。約1360人が入場券を購入、これに加え多数の従業員がいたとみられる。《共同通信》

【イラク】武装勢力が警察など襲撃

イラクの首都バグダッドの西約50キロにある中部ファルージャで14日、反米武装勢力とみられる70人規模のグループが警察やイラク保安隊、行政機関の建物を相次いで襲撃、応戦した保安隊などと市街戦を展開した。フランス公共ラジオによると、警官や市民ら19人と武装勢力側4人の計23人が死亡、このほか35人が負傷した。

反米武装勢力は、米国主導の占領統治の「協力者」とみなす警察などイラク治安機関に対する攻撃を続けているが、イラクでの大規模戦闘が終結して以来、今回のように軍事作戦に近い組織化された大規模撃は初とみられる。今後、米軍やイラク治安機関にとって大きな脅威となりそうだ。

ロイター通信などは治安当局者の話として、武装グループが治安当局の施設に拘束されていた約100人を逃亡させたと伝えた。

同通信などによると、グループは少なくとも3台の車に分乗し、警察署や保安隊の施設のほか、約1キロ離れた行政機関の建物を自動小銃やロケット弾、追撃弾、手りゅう弾などを使い襲撃した。

警察署内では部屋から部屋へ移動しながら手りゅう弾を投げるなど、事前に作戦を決め、訓練をしていたとみられる。

警官の一人は「正体不明の男たちが四方から攻めてきた」と語った。現場周辺はロケット弾の発射音が響き、戦場のような光景が繰り広げられたという。《共同通信》



2月14日 その日のできごと(何の日)