平成5514日目

2004/02/12

この日のできごと(何の日)

【東京地裁】辻元清美被告に有罪判決

国から政策秘書給与約1870万円をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた社民党の元衆院議員辻元清美被告(43)に対し、東京地裁は12日、懲役2年、執行猶予5年(求刑懲役2年)の判決を言い渡した。

中谷雄二郎裁判長は「国民の信頼に真っ向から背く背信行為で悪質。辻元被告が主導的役割を果たした」と厳しく指摘したが、議員辞職や詐取金の国への返納などを理由に「反省の態度を信じて、特に今回に限り執行猶予とするのが相当」と述べた。

共犯とされた土井たか子前党首の元政策秘書A子被告(66)は「犯行を計画・立案して教えたが個人的には利益を得ていない」として懲役1年6月、執行猶予4年(求刑懲役1年6月)とした。

2人は起訴事実を全面的に認め、昨年12月20日の初公判から3カ月弱で「国会議員の事件」としては異例のスピード判決となった。確定する見通し。

中谷裁判長は判決理由で辻元被告について、故中島洋次郎元衆院議員の秘書給与詐取疑惑が発覚しても犯行をすぐにやめようとせず、期末・勤勉手当を満額詐取できるように年末まで続けたと認定。「詐取金を政治資金として自由に使っており、私的流用に比べれば悪質さは劣るが、秘書給与制度の趣旨を大きく逸脱している」と述べた。

さらに、昨年7月に逮捕されるまで疑惑を否定し続けた点について「自己保身のため虚偽の弁解を繰り返した対応はひきょうで無責任。国民の強い政治不信を招いた。関係者に弁解に沿う証言を依頼しており、証拠隠滅行為にも当たると言うべきだ」と指摘した。

弁護側は「秘書制度にも問題があり、政策秘書の名義貸しは政界の旧弊」と主張したが「仮にそうだとしても、国会の自浄作用で是正されるべきことであり、自分の責任軽減を訴えることは許されない」とした。また「起訴が公平を欠くなどという批判も当を得ない」と指摘した。

社民党の福島瑞穂党首は12日午前の記者会見で、同党の元衆院議員辻元清美被告への有罪判決を受け「党として厳粛に受け止め、政治とカネの問題について政治不信を起こしたことをあらためておわびしたい」と陳謝した。

同時に「この問題が起きてから党として(秘書給与などに関する)ガイドラインをつくっており、二度と問題が起きないようきちっと対応していく」と、再発防止に努める考えを強調した。

社民党として辻元被告に対し除名などの処分を検討するかとの質問には「まだ議論していない」と否定的な見解を示し、「今後いろいろな活動を一緒にやっていくこともあり得ると思う」とも述べた。《共同通信》

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【サッカー】国際親善試合

サッカーの国際親善試合、日本代表−イラク代表は12日、東京・国立競技場に3万8622人の観客を集めて行われ、日本は復興を目指すイラクに苦戦の末、2−0で勝った。ワールドカップ(W杯)アジア1次予選初戦のオマーン戦(18日・埼玉)に向けた最後の強化試合としては、一抹の不安を残した。

日本は後半2分に柳沢(サンプドリア)が頭で先制。同27分にはこの日帰国したばかりの中村(レッジーナ)も起用し、同39分に三都主(浦和)が追加した。しかし、前後半に1度ずつ、坪井(浦和)のミスから決定的な場面を許すなど、びりっとしない内容だった。ジーコ監督就任以降の通算成績は8勝6分け6敗となった。《共同通信》

【日本・タイ】鳥肉加工品輸入で合意

農水省は12日、タイ政府の代表団と協議し、高病原性鳥インフルエンザの発生で輸入を停止しているタイ産家禽肉のうち、熱処理した加工品については、衛生面の基準を満たしたと確認できた工場の製品の輸入を再開することで合意した。

今後は、タイ側と加熱処理や衛生管理の方法など衛生条件を具体的に取り決めた上で、現地にも専門家を派遣。加工品工場の生産状況を実際に点検し、問題がなければ輸入を認めることになる。

同省によると、出席したタイ農業・協同組合省のアンポン農産品・食品基準局長らから、できる。だけ早く輸入を再開して一ほしいとの要望があった。日本側は、衛生条件で合意できれば、専門家を速やかに派遣することを伝えたという。

加工品の場合は確実に熱処理していれば、ウイルスが死滅することが分かっている。タイ側の説明では、一定の基準を満たす加工品工場は数十カ所あるという。

一方、同じく輸入を止めている中国とは、13日午前に協議入りする。焼き鳥などの鳥肉加工品の年間輸入量は、約22万トン(2002年度)。うちタイ産と中国産でほとんどを占めている。《共同通信》

【日本・パレスチナ閣僚級政治協議】

川口順子外相は12日夜、都内の飯倉公館でパレスチナ自治政府のシャース外相らと「日本・パレスチナ閣僚級政治協議」を行った。

川口氏は、現在停止しているパレスチナへの直接援助再開には「治安(回復)についてパレスチナ側の努力が必要だ」と指摘。シャース氏は「エジプトの仲介で(イスラム原理主義組織)ハマスなど過激派との間で全面的な停戦に向けた努力をしている。イスラエル側が停戦に応じれば彼らも応じる用意がある」と説明した。

中東ではパレスチナとイスラエルの対立が続き、パレスチナ国家樹立への道筋を示す新和平案「ロードマップ」の実行が停滞。情勢悪化を受け、1990年代後半には年間1億ドル(約105億円)近くあった日本からの経済援助はここ数年、激減している。

援助問題とは別に、パレスチナ側からは中東和平プロセスの意思決定に日本が参加することへの期待が表明された。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・衆院イラク復興支援特別委員会の斉藤斗志二委員長は12日、自民党橋本派の総会で「(社民党の)辻元清美元議員に有罪判決。(民主党を除籍された)古賀潤一郎議員には学歴称の問題が出た。(先の代表質問で誤った発言をした同党の)菅直人代表は発言詐称というか、政策詐称」と野党をバッサリ。特別委ではイラクへの自衛隊派遣承認の単独採決をめぐり、陳謝に追い込まれただけに、まるで恨み節のよう。「(民主党が申し入れている)菅代表(発言)の議事録削除なんてとんでもない話」と最後まで怒り心頭。《共同通信》

【自民党】加藤氏ら3氏を戒告処分

自民党の安倍晋三幹事長は12日、自衛隊イラク派遣の承認案件で衆院本会議採決を棄権した加藤紘一、古賀誠両元幹事長、欠席した亀井静香元政調会長を戒告処分とし3氏に電話で通告した。

加藤氏については2000年11月と01年3月に野党が提出した森内閣不信任決議案を採決する衆院本会議を欠席した経緯も重視。安倍氏は、「党内に厳しい処分を求める声もある。今後さらに党規に反すれば、厳重な処分を行わざるを得ない」と口頭で注意した。

加藤氏は「分かりました」と答え、古賀、亀井両氏は「大変ご迷惑をおかけしました」と述べたという。戒告は幹事長の権限で決まる四段階の処分のうち二番目に軽い処分。夏の参院選を控え政局の不安定化を憂慮、穏便な決着となった。《共同通信》

【日朝協議】

北朝鮮を訪問している外務省の田中均外務審議官らは12日午後、平壌で拉致被害者家族の帰国問題などをめぐり北朝鮮外務省関係者と協議を続行した。

田中氏らは永住帰国した拉致被害者5人の家族8人の即時無条件の帰国を要求。さらに日本として安否未確認の他の被害者10人についても、情報提供と真相解明をあらためて求めた。北朝鮮側は「(被害者を)北朝鮮に戻さないのは約束違反」などと原則論を展開しているもようだ。

外務省は12日夜、日朝協議について(1)午前9時から正午すぎまで金永日外務次官と協議(2)午後以降、北朝鮮外務省関係者と断続的に意見交換−と説明、「拉致問題と核問題に関し、お互いの立場を詳細に述べ合っている」と発表した。金次官は昨年8月の核問題をめぐる6カ国協議で北朝鮮首席代表を務めている。

外務省の逢沢一郎副大臣は同日午後の記者会見で「既に帰国している方の家族8人の帰国は最優先事項であると内外に表明している」と述べ、今回の協議で帰国実現に重点的に取り組む意向を強調した。

一方、北朝鮮が死亡したなどと主張している他の拉致被害者10人の安否確認のため、政府内で浮上している日朝間の新機関設置案について、外務省幹部は12日、「今この段階で俎上に載せることはない」と指摘、北朝鮮自らが再調査すべきだとの考えを示した。《共同通信》

【小泉純一郎首相】拉致問題解決「政府間交渉で」

小泉純一郎首相は12日の衆院予算委員会で、平壌での日朝高官協議に関連し「いろいろなルートがあるようで、錯綜していた。交渉の窓口は一つで、政府間交渉以外ありえない、というシグナルを送ってきた」と述べ、北朝鮮による拉致問題は日朝政府間交渉で解決を図っていく姿勢を強調した。

日ロ関係については「プーチン大統領が3月に再選された後、ロシアにとっても日本と平和条約を締結することが大きな国益につながるという認識を持ってもらいたい」と、プーチン大統領再選後に北方領土問題が進展することに期待を示した。《共同通信》

【この日の民主党】

イラン大使館に地震災害のお見舞い

民主党の古賀一成国民運動委員長と藤田幸久国際局長は12日、イラン地震災害のお見舞いにイラン大使館を訪れた。古賀議員が「イランの大地震の復興、復旧のために義捐金を役立てて欲しい」と見舞金を手渡すと、マジェディ駐日大使は「大地震に対して民主党の皆様が全国で義捐金を集めてくれたことに感謝する」と答えた。

また藤田議員が、長期的な人道支援活動の面で日本が支援できることは何かと質問。マジェディ大使は、3月下旬に帰国後、民主党と人道支援について議論したいという考えを示した。

最後に大使は、民主党へのメッセージとして、「地震発生後に、日本国民の皆様から、地震の被災者に対して、さまざまな方面でサポートをしていただきました。地震の被害を非常によく理解して下さいまして、日本の皆様の美しい心を見せていただきました」と語った。

[衆院予算委]枝野議員、民主党予算案示し、政府案を追及

衆議院予算委員会で12日、政府予算案に対する基本的質疑が行われ、民主党政調会長の枝野幸男議員が民主党予算案と対比させながら政府予算案の問題点を質した。

枝野議員はまず年金制度一元化の必要性を示し、国民年金、地方公務員共済、国家公務員共済それぞれの積立金の株式への運用状況を質問した。坂口厚労相、谷垣財務相、麻生総務相の答弁から株式へは国民年金積立金が圧倒的に多く運用されている実態が明らかになり、枝野議員は「評価損の比率も国家公務員の積立金が圧倒的に小さく、ロスが出ても影響は圧倒的に小さい」と指摘。株価維持のために国民年金積立金を運用しているのではないかとの見方を示した。

枝野議員はまた、公的年金資金で建設した大規模保養基地「グリーンピア」の実態を取り上げ、3800億円に上る費用の回収のメドが立っていない現状について「国民年金加入者の福利厚生ではなく、厚生官僚の天下り先の確保施設だ」と指弾。「こうした運用が国民年金加入者の不公平感につながる」と断じた。

基礎年金の国庫負担割合の2分の1引上げをめぐる議論では、坂口厚労相は増税による財源確保の方針を提示。「受給者への支給減か、保険料の負担増しなかい現状の打開策としては果たして増税しかないのか」と枝野議員は問題提起し、税の無駄遣いの見直しこそが重要とする民主党の考えを提示。「5年前にも全党一致した課題とされた2兆7000億円の確保は税の無駄づかいを削減したお金を当てるべきだ」と主張した。歳出の抜本的な見直し策としては、公共事業削減で4.5兆円、地方財政改革に伴う地方交付税の縮減で3.8兆円、補助金を一括化することによる経費削減で0.7兆円、特殊法人・独立法人向けの歳出削減で1.4兆円、一般の行政経費で1.6兆円、計約12兆円の歳出削減を実現する民主党案を示した。

枝野議員はさらに、郵政民営化に逆行する簡易保険の業務拡大を問題視し、日本郵政公社が1月から定期付き終身保険の簡易保険版の発売を開始したことについて「民業圧迫につながる」と批判。これに対し、小泉首相は「(郵政民営化という)大改革を実現するためには、ある程度の配慮は必要だ。政治の世界では必ずしも理論どおりにはいかない」となどとするにとどまった。

菅代表、中国の王外交部副部長と会談

王毅中国外交部副部長が12日午後、民主党本部に菅直人代表を表敬訪問し、イラク、北朝鮮、日中関係、大陸・台湾関係などで突っ込んだ意見交換を行った。

会談ではイラクの復興支援について、王副部長が「国連の軌道に戻れば中国としても支援する。重要な問題は世界が決めるべき。完全ではないにせよ国連がその場」と認識を示し、菅代表も「今は米英の占領軍に協力することになる」と述べ、この問題で両者の見解は一致した。

北朝鮮問題では菅代表が「中国の支援なしに北の体制は維持できないのでは」としたのに対して、王副部長は「隣国として支援の手を差し伸べる」と述べるとともに、朝鮮半島の非核化が中国の方針であると改めて強調した。また、菅代表が拉致被害者の家族の帰国についても中国の協力を求めたのに対して、王副部長は「出きる限りお手伝いする」と協力を約束した。

日中関係では、経済関係は進展、今後はエネルギー、食料、環境での協力が必要となるとの認識で一致した。また、王副部長は「台湾と大陸との問題は、日本の安全保障の問題」と提起。靖国神社参拝問題を含む歴史認識の問題では「問題をつくった方が対処すべき。内政問題ではない」との厳しい認識を示した。

会談には民主党から岡田克也幹事長、枝野幸男政調会長、前原誠司「次の内閣」外相、渡辺周「次の内閣」経済産業相、近藤昭一「次の内閣」環境相、海江田万里常任幹事、中川正春政調会長代理が同席した。

[衆院予算委]政府の改革逆行予算を厳しく追及

衆議院予算委員会で12日、16年度総予算に関する質疑が行われ、民主党・無所属クラブからは枝野幸男政調会長に続いて、海江田万里、細川律夫、池田元久、河村たかし、鉢呂吉雄の各議員が質問に立った。

海江田議員は年金改革について「10日に閣議決定した政府案では国民が抱えている不安が解消しないし、国民の期待を裏切る内容だ」と批判。これに対し小泉首相は「大きな改革の第一歩だ。何をやってもマスコミも野党も全て批判だ」との答弁。海江田議員は「単なる批判ではない。解決しなければいけない問題に政府案は答えも方向性を出していない。首相の頑なな姿勢では国民の納得は得られない」と喝破した。

また海江田議員は、昨日、外務省の田中審議官が訪朝した経緯を質した上で、拉致被害者の家族の早期帰国と行方不明者の真相究明を改めて要求。さらに昨日のバクダッドでのテロに触れて派遣自衛隊の安全確保が十全なのか、質した。

細川議員は、「世界一安全な国・日本」の復活に向けて政府の総合対策を問うた。小泉首相は「いろいろな対策を講じ、安全な国を復活させる」とのみ答え、目標やビジョンは答えなかった。細川議員は犯罪多発の原因、その政治の責任も問うたが、首相は「対策強化、犯罪防止に努める」と答え、自らの責任には触れなかった。

池田議員ははじめに竹中経済財政・金融担当相が10日の予算委での答弁で「日本の名目成長率が名目利子率より高い」と断言したことに触れ、「70年代後半から日本を含め先進国は名目利子率のほうが名目成長率よりも高くなっている。竹中大臣の現状認識は間違っている。これでは財政健全化はおぼつかない」と批判し、発言の取り消しを迫った。

また池田議員は年金資金の無駄遣いに言及。年金福祉還元事業と年金住宅融資などで2兆8千億円、年金積立金の運用で4兆円、合わせて7兆円の赤字になっていることを明らかにした上で、年金関係官僚の天下り問題にも触れ、「国民の貴重な老後資金である保険料の積立てをこんなに浪費していいのか」と厳しく追及した。

河村議員は、「日本は役人天国になっている」として、公務員の不公正な特権や不正問題などを追及。まず、公務員一人当たりの年間給与が民間の2倍になっている問題を指摘し、是正を求めた。小泉首相は「バランスのとれた給与体系をめざす」などとした。

また河村議員は、国交省ノンキャリア官僚の天下りや国税庁OBの税理士斡旋制度の問題を取り上げ、「民間経済を大きく蝕んでいる」と厳しく批判。しかし石原国交相や谷垣財務相は「民間の側にも需要がある」などとし、利権を温存しようとする姿勢をさらけ出した。河村議員は、国会議員の議員年金問題についても、国民年金だけにして国民と同じにすべきだとする考えを強く訴えた。

鉢呂議員はまず、日露和親条約締結150年、日露戦争100年の節目を迎えた日露関係、首相の靖国神社参拝などで首脳レベルの交流が途絶えている日中関係の現状を振り返り、北東アジアの集団安全保障体制を築く観点からこれらの国との関係強化を図るべきことを力を込めて提起。

また、北海道警の捜査用報償費による裏金プール問題を取り上げ、偽名の領収書を作成した捜査員に対する道の監査の調査が拒否されたことを批判、厳正な調査による全容解明を迫った。小野国家公安委員長は「国民に疑念を抱かせないよう努める」と答えるにとどまった。《民主党ニュース》



2月12日 その日のできごと(何の日)