平成4766日目
2002/01/25
この日のできごと(何の日)
【田中真紀子外相】NGO拒否「どっちを信じるのか」
アフガニスタン復興支援会議への非政府組織(NGO)出席拒否問題で、自民党の大島理森国対委員長は25日午前、田中真紀子外相を国会に呼び、鈴木宗男衆院議員運営委員長が圧力をかけたと認めた国会答弁に説明を求めた。外相は自らの発言に間違いないと主張、24日朝の外相と外務省幹部との打ち合わせでの出席者の発言を精査することになった。
大島氏は野上義二外務次官が打ち合わせで、鈴木氏の名前を挙げて外相に報告した事実がなかったとする小町恭士官房長作成のメモを基に事実関係をただした。外相は「事務次官が言ったこと、官房長がつくったペーパーと、国会議員のどっちを信じるのか」と反発した。
この後、外相は涙ながらに記者団に「次官らに電話したときも名前を挙げていた」と重ねて鈴木氏の関与を強調した。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
情報量が少ない日は随時加筆中です。
引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。
外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)
古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。
【大相撲初場所】13日目
大相撲初場所13日目(25日・両国国技館)新大関栃東が連敗で2敗となり、1敗を守った大関千代大海が単独トップに立った。優勝争いは1敗の千代大海と2敗の栃東、関脇琴光喜の3人に絞られ、14日目に千代大海が勝ち、2敗の2人が敗れれば、千秋楽を待たずに千代大海の2場所ぶり2度目の優勝が決まる。千代大海は大関武双山を押し出して12勝目を挙げた。武双山は9勝4敗。栃東は苦手の大関魁皇に完敗。魁皇は9勝目。大関昇進を目指す関脇琴光喜は土佐ノ海を冷静に肩透かしで退け、11勝2敗とした。新関脇の朝青龍は栃乃洋を一方的に突き出し、勝ち越しを決めた。十両は高見盛が依然1敗で単独トップ。《共同通信》
【大西健丞氏】「鈴木氏に怒鳴られた」
アフガニスタン復興支援会議への参加を一時拒否された非政府組織(NGO)「ピースウィンズ・ジャパン」統括責任者の大西健丞氏が25日、鈴木宗男衆院議員運営委員長から昨年末と年明けの計2階、別の会議をめぐって電話などで直接怒鳴りつけられたことを明らかにした。
外相と外務省官僚の対立に発展した参加拒否問題について大西氏は「言った言わないではなく、問題の本質は政治家が外務省に圧力をかけ、同省が信頼関係を裏切ってポリシーを捻じ曲げたこと」「鈴木氏が関与したとの(自分の)発言に責任を持つ」と述べた。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・民主党の大橋巨泉参院議員は25日、有事法制に反対する市民と野党議員の集会で共産、社民両党の党首に続いて「民主党の代表になったような気持ちだ」とあいさつ。その上で「私が代表になっていればもう少し皆さんの力になれるが、本物の(鳩山由紀夫)代表は有事法制に反対じゃないようなので、見通しは暗い」と鳩山氏をチクリと皮肉った。巨泉氏は週刊誌上などで鳩山氏批判を繰り返し、執行部から注意されたばかり。「私はがんじがらめでここへ来るのも大変だった」とぼやいたが、全く懲りていない?《共同通信》
【大阪府警】関西興銀元会長ら7人逮捕
経営破たんした在日韓国人系の信用組合関西興銀(大阪市)の旧経営陣が、関連するゴルフ場経営会社「コマ開発」(同市、民事再生手続き中)に対し、回収の見込みがないまま約20億円を融資したとして、大阪府警捜査二課は25日、背任容疑で元会長A容疑者(84)ら7人を逮捕した。
A容疑者は「融資に指示や決定は行っていない」と容疑を否認。残る容疑者の大半も否認しているという。
同課は、A容疑者らの自宅や関西興銀本店など関係先約60カ所を家宅捜索。1997年9月から2000年9月までに約55億円を不正融資したとみて余罪を追及する。
破たんに伴う主要な在日韓国、朝鮮人系金融機関への刑事責任追及は東京商銀、朝銀近畿、朝銀東京に続き、信組として全国最大、1兆円を超える預金量を誇った関西興銀に及んだ。《共同通信》
【農水省】雪印食品に行政指導
雪印食品関西ミートセンターが輸入牛肉を国産牛と偽り、狂牛病(牛海綿状脳症)の買い取り制度を悪用した問題で、農水省は25日、同社の吉田升三社長らを呼び、牛肉と牛肉加工品の製造、販売を当面自粛するよう異例の行政指導を行った。
この後、吉田社長は記者団に対し「(雪印乳業など)大株主の意向を聞く必要がある」としながらも「私の責任問題は近くはっきりさせる」と自らの引責辞任を初めて示唆した。《共同通信》
◇
雪印食品の関西ミートセンター(兵庫県伊丹市)が輸入牛肉を国産と偽り、狂牛病(牛海綿状脳症)の買い取り制度を悪用した問題について、武部勤農相は25日の閣議後会見で、「近畿農政局が告発の準備を進めている」と述べ、近く詐欺容疑などで兵庫県警に告発することを明らかにした。
国の狂牛病対策事業として、同社から偽装牛肉を買い取った日本ハム・ソーセージ工業共同組合(東京)が同県警に被害届を出すのに合わせて告発する予定。《共同通信》
【ソニー】売上高四半期最高
ソニーが25日に発表した2001年10−12月期の連結決算は、家庭用ゲーム機プレイステーション2の好調と円安効果から、売上高が前年同期比7.4%増の2兆2873億円と、四半期としては過去最高になった、営業利益は同9.6%増の1586億円。
米中枢同時テロの影響が心配された北米市場は、音響映像(AV)機器やパソコン、ゲーム機が好調で、売上高が7831億円と19.9%も増加。欧州は15.8%増、日本は6.4%減だった。《共同通信》
【インド】弾道ミサイル実験
インド軍は25日、同国東部オリッサ州沖合で、核弾頭搭載可能な中距離弾道ミサイル「アグニ」の発射実験を実施した。地元テレビなどによると、実験は成功した、アグニの発射実験は昨年1月以来。
核兵器を保有し、カシミール問題で対立するパキスタン外務省は同日、これに対抗して将来、ミサイル実験を行うと警告した。両国は昨年12月のイスラム過激派によるインド国会襲撃事件後、国境などにそれぞれ数十万人の兵力を集結、軍事的緊張が続いている。
26日は、インドが憲法を制定し共和国となった記念日。米国や国連がパキスミンとの対話を呼び掛ける中での発射実験は「(領有権を争う)カシミール問題では譲歩しないとするインドの強硬なメッセージ」(外交筋)とみられる。
インドのバジバイ首相は今回の発射実験について「アグニ開発は進行中のプロジェクト。国家の安全と防衛のための努力を続けている」と強調、命中精度の向上など技術的な必要性から予定されていた実験であるとの見解を示した。
インド外務省報道官は、ミサイルの射程は700キロ以下で、実験について米国など国連安保理常任理事国のほか、パキスタンや日本などにも事前報告したと述べた。《共同通信》
【国連・アナン事務総長】アフガニスタン訪問
アフガニスタンの首都カブールを訪問している国連のアナン事務総長は25日、暫定政権のカルザイ首相と会談、暫定政権設立からこれまでの首相らの努力を評価し、アフガン復興に向けて今後も最大限の協力を続けていくことを約束した。
国連事務総長のアフガン訪問は約40年ぶりという。
アナン事務総長は同日、大統領府でカルザイ首相と記者会見し「(アフガニスタン復興支援会議が開かれた)東京で表明された国際社会の支援が長期にわたって実行されることを望む。われわれはよいスタートを切ったがまだやるべきことは多くある。国連も協力していく」などと語った。
また、カルザイ首相は「今後も国際社会の関心がアフガンに注がれることを望む。アフガン全土が再建され、人々の生活が安定化、アフガンが独り立ちできるために、われわれは援助を必要している」と述べた。《共同通信》
【この日の民主党】
松野議員、農水省のずさんな管理が雪印事件を生んだと指摘
衆議院予算委員会での第2次補正予算審議2日目となる25日、民主党の松野頼久議員は、BSE(牛海綿状脳症)問題、雪印牛肉詐欺事件などを中心に約1時間の質疑を行った。
松野議員は、「一番消費者の不安をかき立てているのは、発生原因や感染ルートがわからないことだ。これらについてどこまで調査が進んでいるのか」「(これまで発見された感染牛)3頭はいずれも96年生れであり、イギリスから肉骨粉が輸入されていた時期。その飼料についてもっと詳しく調査すべきだ」などと求めた。武部農相は「現時点で感染ルートを解明しきっていないが、迷宮入りはさせないという決意でさらに調査する」と述べた。
雪印問題について松野議員は「わが国で1例目の感染牛が発見された際の行政の混乱の反省がその後どのように活かされたのか。雪印事件も、システムがずさんなために起きたのではないか。しっかりした管理体制がないなら、今後BSEは日本に入ってこないという安心もできない」と農水省の取り組みを厳しく批判。
農相は、「雪印事件はあくまでも犯罪であって1例目の際の混乱と一緒にすべきでない」としながらも、保管・買い上げ制度のチェック体制などについて「これ以上のことができなかったのかについては農水省も反省しなければならない」と答弁。松野議員は「風評被害のこれ以上の拡大を防ぐためにも、しっかりしたシステムを確立すべきだ」と求めた。
松本議員、公共投資のみの二次補正を批判
25日、衆議院予算委員会で行われた第二次補正予算に関する質疑において、民主党の松本剛明議員が質問に立ち、アフガン支援会議におけるNGO排除問題、補正予算における景気・雇用対策などについて、政府の見解を質した。
松本議員はまず、アフガン支援会議における有力NGO排除に自民党の鈴木議院運営委員長が関与したとされる問題について質問。特に、参考人として出席した外務省の重家中東・アジア局長に鈴木議員から受けた話の内容を質したが、局長は「NGOについての全般的な意見」などと曖昧にしか答えず、あとは「特段、記憶にない」などと逃げ回った。NGOの排除方針を翌日に撤回したことについても、当初の事務レベルの判断を外相と話をして転換したことは認めたものの、排除が誤りだったことは認めなかった。
二次補正案については、デフレ・スパイラル回避のための2.5兆円の公共投資追加を財政健全化の追求に沿うものであるかのように言うのはおかしい、危機回避のための非常対応としてはっきり国民に説明すべきだ、と竹中経済・財政担当相を追及。しかし経済・財政担当相は、短期(デフレ・スパイラル回避)と長期(財政健全化)のバランスをとるしかない、マーケットには両方追求していると発信することが重要だ、と述べた。
さらに松本議員は、補正予算すべてが公共投資ということでいいのかと疑問を呈し、ますます苦しい状況にある中小企業への対策や雇用対策をもっと入れるべきではないかと主張。公共投資の中身についても、役所の建て替えなど継続案件ばかりであることを指摘し、「これで国民のための補正と言えるか」と批判した。これに対して塩川財務相および竹中経済・財政担当相は、「一方的な見方だ」「新しいプロジェクトも入っている」などと抗弁した。
BSE対策緊急措置法案成立めざし、院内集会開催
25日、野党4党がまとめた「伝染性海綿状脳症対策緊急措置法案」の成立をめざす緊急集会が、国会内において開かれた。会場には超党派の国会議員をはじめ、生産者・消費者・関連業者など100人近くが集まった。
冒頭で挨拶に立った菅直人幹事長は、BSE問題は天災ではなく、未然防止の対応を怠り、発生後も何ら手を打ってこなかった政府・農水省の責任だと指摘。関係者への万全の措置策を講じるとともに、国民の安全を堅持するためにも法案成立を目指したいとした。
続いて、狂牛病対策本部メンバーで問題解決に取り組んできた鮫島宗明衆議院議員から法案説明があった。同法案では「検査体制が確立した10月18日以前の牛肉について、感染牛の発生以前の牛肉価格を基準に国が買い取ること」「搾乳や繁殖ができなくなっても廃棄できない特飼牛を国が費用を負担して引き取ること」「BSE発症牛を見分けるための検査体制の拡充」「生産者や加工・流通業者、小売業界などの経営を安定させるための国による助成」などの措置が盛り込まれている。平成19年3月までの時限立法。
参加していた酪農家からは、全国の酪農家仲間の切実な実態が訴えられたほか、法案成立に向け、地元でも運動を展開したいとの意見があった。消費者からは何ら回復していない消費減退の実情が話され、安心できる体制の確立を政府に求めたいとの声があった。関係業者からはBSE対策が遅れた政治の怠慢を指摘する声があり、第三者による徹底調査チームによる感染源の究明など、政治家主導で取り組むべきだとの意見があった。また連合代表は「法案成立へむけ、運動として高めていきたい」と表明した。
最後に羽田特別代表が「安全・安心を本物にするためにも法案を通すことが最大の課題だ」と述べ、法案成立をめざす強い姿勢を改めて示した。
部落解放推進委、狭山事件再審へ特別抗告支援を決定
1月25日午後、民主党の部落解放推進委員会(中野寛成委員長)は緊急役員会を開催し、1月23日に異議申し立て棄却決定が出された狭山事件再審問題への対応と、人権委員会設置法や地対財特法後の奨学金制度改革に関する国会での取り組みなど、今臨時国会での活動計画案について協議した。部落解放同盟からは、高橋正人書記長が出席した。
党部落解放推進委員会は、1963年5月に埼玉県狭山市で発生した女子高校生殺害事件で、石川一雄さんが強盗殺人容疑の無期懲役判決を受けた狭山事件について、部落差別に基づく誤った捜査と裁判のやりなおしを求めるとの立場から、現地調査や証拠開示を求める国会質疑などを進めてきたが、この日の役員会では、23日に出された異議申し立て棄却に対して特別抗告を行う弁護団の活動を支援するために、あらためて早急に証拠開示を求める活動を行うことを確認した。
また今国会に政府提案される人権擁護法案(仮称)について、国際水準に合致した国内独立人権委員会の設置を内容とする党独自案の大綱作成を含めて、党NCと協力した国会対応を進めることを確認。あわせて奨学金制度改革や人権教育啓発に関する政府の基本計画策定について、国会質疑を通じて効果的な施策実現を求める活動計画案が了承された。
部落解放推進委員会では30日に総会を開催し、活動計画を決定して国会での取り組みを具体化する予定。
道路公団疑惑で島根県に調査団派遣
党国会対策委員会内に設置された道路公団問題解明チーム(座長・細川律夫衆議院議員)は、道路公団に対して地元高速道路の工事凍結を撤回するよう直接圧力をかけたとされる島根県の政治家の関与について事実関係を解明するため、1月29日(火)、同県に現地調査団(主査・木下厚衆議院議員)を派遣することを決めた。
本件に関連して熊谷国会対策委員長は、25日の定例記者会見で「道路公団が発注を凍結した工事については、すでに指名業者が決まっていたとの話であり、問題の政治家との間で金銭の授受があれば、あっせん利得罪になる疑いが強い。疑惑解明をきちっとすべきだ」と述べた。《民主党ニュース》