平成658日目
1990/10/27
この日のできごと(何の日)
【ダイエー・田淵幸一監督】他球団のトレード要員公表
ダイエーの田淵幸一監督が27日、プロ野球セレクション会議(11月1日・東京)で各球団から非公開を条件に提出されるトレード要員の選手リストの一部を公表する違反行為を犯した。日本野球機構コミッショナー事務局の本阿弥清事務局長はダイエーの坂井球団代表に対して厳重注意する意向を表明した。
この日、秋季練習中の福岡市東区の雁の巣球場で、田淵監督が報道陣に対し、広島がセレクション会議に臨むに当たってトレード要員としている長内孝、長島清幸両外野手、同じく西武の宮下昌己投手らの実名を漏らした。
セレクション会議は各球団が事前に提出した交換要員リストをもとに、非公開の場でトレード交渉することを前提に成立するもので、田淵監督の軽率な言動は会議自体の目的を大きく損ねるうえ、トレードが不成立に終わった場合に当該選手へ与える悪影響も懸念される。
本阿弥事務局長は「田淵監督の行為は申し合わせ違反もいいところです。広島やその他の球団から異議が出されれば、セレクション会議を開催できないかもしれない」と事態を憂慮している。
リストの一部を明るみに出された広島側は「交換要員の再考はせず、リストを作り直す考えもない」(上土井取締役球団部長)とし、会議には予定通り参加する意向を表明している。
セレクション会議は労働組合・日本プロ野球選手会(原辰徳会長、巨人)が要求した特別資格選手(フリーエージェント)制度に対する代案として野球機構側が提案した合同トレード会議。今年3月に第一回会議が開かれ、一件もトレードは成立しなかった。《共同通信》
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【マジカル頭脳パワー!!】放送開始
【ネルソン・マンデラ氏】初来日
南アフリカ共和国の黒人解放運動のリーダーで、アフリカ民族会議(ANC)副議長ネルソン・マンデラ氏(72)が27日午後6時前、訪問先のオーストラリアから初来日した。成田空港には20カ国を超えるアフリカ諸国の駐日大使や倉成元外相ら与野党国会議員、100人近い市民らが出迎えた。《共同通信》
【中山太郎外相】カンボジア外相と会談
中山外相とグエン・コ・タク副首相兼外相による日本・ベトナム外相会談が27日午前、外務省で約1時間45分間にわたって行われた。
会談は、カンボジア和平を中心とした東南アジア情勢、経済協力を中心とした二国間関係が議題となるとともに、中山外相が国会で審議中の国連平和協力法案について説明、理解を求めた。
両外相は①カンボジア和平について両国は和平実現に向けて重要なパートナーとして一層努力する②東南アジアなどの平和と繁栄に貢献するとした福田ドクトリン(1977年)に沿って努力する—との認識で一致した。両外相は会談の結果を盛り込んだ共同新聞発表をまとめ、発表した。
タク外相はカンボジア和平で日本が今年6月、東京会議を開くなど平和のための貢献を強めていることを高く評価し、東南アジア全体の平和的共存に向け関係国が努力する時に来ているとして、こ一の面での日本の一層の努力を一求めた。
両国間の経済問題については、タク外相が日本の経済協力拡大を求めたのに対し、中山外相は①両国間の貿易は急速に拡大している②投資はまだ少ないが今後は拡大する③経済協力は将来の発展を展望しつつ人道面、文化労面を推進するとの考え方を表明した。《共同通信》
【ニュージーランド】国民党、6年ぶり政権
ニュージーランドで27日行われた総選挙は、同日午後7時(日本時間同3時)投票が締め切られ、即日開票の結果、野党国民党(保守・中道)が予想通りムーア首相率いる労働党政権を大差で破り、6年ぶりに政権の座に返り咲いた。
同日午後11時(同7時)すぎ地元テレビ局がまとめた速報によると、全97議席(一院制)が確定、国民党は現有40議席から68議席に躍進した。労働党は同56議席から28議席に半減する惨敗に終わり、新労働党は現有1議席を確保した。
ボルジャー国民党党首は首都ウェリントンで勝利演説し「国の再建のため国民の団結を訴える」と、空前の不況を克服する決意を表明した。外交面では、労働党政権下の米核艦船寄港禁止をめぐり、冷却化した対米関係の修復に着手する方針である。新政権は10月末ないし11月初めに、総督の認証を得て正式発足する予定。《共同通信》
【ソ連・ゴルバチョフ大統領】イラク、政治的妥協も
スペインを訪問中のゴルバチョフ・ソ連大統領は27日、スペインのゴンサレス首相とともに記者会見し、ベルシャ湾岸危機について「平和的解決のため持っているものを最後まで使わなければならない」と改めて政治解決をを目指す立場を強調した。同時に大統領は「イラク指導部から最後通告的なやり方では何も達成できないとのシグナルが来ている」とも述べ、フセイン政権がソ連側に対し政治的妥協の可能性を何らかの形で打診してきていることを示唆した。
ゴルバチョフ大統領は、湾岸危機の政治解決を追求するとの立場でゴンサレス首相とも一致したと述べたが、中東諸国歴訪中のプリマコフ大統領特使による和平工作の進展については触れることを避けた。対イラク軍事力行使について大統領は「軍事的解決の方向に事態を進めてはならない」と強調した。
一方、ペレストロイカ(改革)への西側からの資金支援について、大統領は西側諸国が現段階での援助を決定しなければ「われわれの可能性を「悪化させ、市場経済への飛行のテンボを遅らせる」と述べた。これは、ローマで27日首脳会議を開いた欧州共同体(EC)が、早期の対ソ資金援助に踏み切ることを呼びけたものである。
大統領は、「今、各国のソ連への対応を見守っている。これによってわれわれも今後の関係を決める」とも語り、西側諸国が資金支授にためらえば将来の対ソ関係に悪影響が出ると警告した。《共同通信》
【北朝鮮・朱昌駿駐中国大使】日朝交渉早期開始を
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の朱昌駿駐中国大使は27日、北京駐在日本人記者団と異例の会見を行い、「(9月末の金丸元副総理訪朝で発表された)日朝三党共同宣言で、国交樹立交渉を11月に開始することをうたったが、予備交渉もまだ始まっていない」と述べ、日本政府が11月中に本協議のテーブルに就くよう求めた。
朱大使はさらに、韓国と国交樹立したソ連に対する強い不信感を表明し、貿易代表部相互開設で合意した中国と韓国の公式関係樹立をけん制する姿勢を見せた。
大使は「米国と南朝鮮(韓国)が日本に圧力をかけている」ため、日朝の政府間協議開催のめどが立っていないとの見解を示し「日本政府が前提条件なしに、国交を正常化するとの立場を堅持するよう望む。われわれは政府間協議の準備が整っている」と強調した。
協議の場所については「予備交渉で決めることだ」と述べ、平壌以外での開催にも応じる姿勢を示唆した。また、国連平和協力法案に絡み、朝鮮半島をはじめとするアジア諸国に対する日本の侵略の歴史に言及し「日本は戦争から深刻な教訓を得た。日本、朝鮮人民を含むアジア人民の感情を真剣に考慮すべきだ」と述べた。しかし、かつての軍国主義批判のような激越な表現は控え、抑制した姿勢を示した。《共同通信》
【山梨県警】家庭内暴力耐えかね息子を殺害、遺棄した両親を逮捕
山梨県南巨摩郡増穂町の山林で男性の白骨遺体が見つかった事件で、山梨県警と鯵沢署は27日、歯型などから身元は川崎市多摩区、無職Aさん=当時(18)=と断定、殺人容疑で父親の埼玉県蕨市、会社員B(46)、母親C子(46)の2容疑者を逮捕した。2人は「家庭内暴力がひどく、思いあまって3月上旬の深夜、川崎市の当時の自宅で絞め殺した」と自供している。
調べによると、2人は度々、長男のAさんから包丁や棒などで追い回されるなどの暴行を受けていた。3月上旬のしにゃ、川崎市の当時の自宅1階の居間で、暴れるAさんを2人で取り押さえ、ロープで首を締めて殺した。
翌日死体を自宅に置いたまま、2人で自家用車で死体の捨て場所探しをして、Aさんの好きだった富士山がきれいに見える死体遺棄現場を選んだ。その翌日、死体を現場まで運び、山林の斜面に穴を掘って、チューリップの花、造花、数珠、CDプレーヤーとともに埋めた。
県警は遺体がシーツにくるまれ、手厚く葬られていたことなどからAさんに近い人物の犯行とみて両親に出頭を求めていた。《共同通信》
【オリックス・土井正三新監督】始動
オリックスの土井新監督が27日、西宮第二球場で行われている秋季練習に合流し始動した。ユニホームのズボンに青のウインドブレーカーを羽織った新監督がグラウンドに足を運ぶと、ダッシュを繰り返していた選手たちの動きに弾みがつき、飛び交う掛け声にも力が入った。
「みんな張り切ってやってくれているので楽しみだ」。いよいよスタートした指揮官としての仕事に、内心身震いを感じるのだろう。「ユニホームを着ると体がシャキッとするし、気持ちも引き締まる」
しかし、秋季練習の指揮は福本二軍監督にゆだねていることもあり、グラウンドでの動きは少なかった。選手に直接声を掛けたのは、福良と2年目の戸羽の両内野手に守備のアドバイスをしたくらい。選手たちの動きに鋭い視線を注ぎながら、大半の時間をスコアラーからの情報収集に費やした。
今後は30日まで練習を見た後、いったん東京に戻り、秋季キャンプから本格的に指揮を執る予定。《共同通信》