平成4311日目
2000/10/27
【中川秀直官房長官】辞任
森喜朗首相は27日、内閣のかなめである中川秀直官房長官を更迭、一連の醜聞や日本人拉致疑惑をめぐる自らの「第三国発見」発言などで大きく揺らぐ政権基盤の立て直しに全力を挙げる意向だ。しかし与党内には森政権の求心力低下に対する危機感が強く、今後の展開次第では「ポスト森」を視野に入れた動きが加速し、政局が流動化する可能性が出てきた。
野党側は、中川氏を起用した任命責任や「ケーエスデー中小企業経営者福祉事業団」(KSD)の献金問題などの追及で攻勢をかけ、首相の退陣を迫る構えだ。
首相は、引責辞任した中川氏の後任に27日、自民党森派の福田康夫政調副会長が就任したのを受け、体制を組み直し、平成12年度補正予算案やあっせん利得処罰法案など課題山積の後半国会を乗り切る方針。12月上旬に予定している内閣改造、党役員人事で政権浮揚を図りたい考えだが、厳しい政権運営を迫られそうだ。《共同通信》
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【ホンダ・ストリーム】発売
【フェアモール福井】オープン
北陸最大のショッピングセンター(SC)「フェアモール福井」が27日、福井市大和田町にオープンし、初日は8万人の買い物客でにぎわった。
大手スーパー、ユニーが展開する「アピタ」と、地元の共同組合福井ショッピングモールによる「コパ」が共同運営。「高感度な品ぞろえ」をうたい文句に、地元85店舗をはじめ、県内初登場の大型スポーツ専門店「スーパースポーツゼビオ」など126店舗が出店している。《福井新聞》
【皇太子同妃両殿下】富山入り
皇太子ご夫妻は27日午後、第36回全国障害者スポーツ大会(きらりんぴっく富山)の開会式出席などのため、全日空機で富山県入りされた。29日までの滞在中、富山市で28日に行われる開会式に出席するほか、車いすバスケットボールなどを観戦する予定。
ご夫妻は富山空港到着後、大沢野町の知的障害者と身体障害者を対象にした複合施設「セーナー苑」を訪問。高齢の知的障害者が地元民謡のテープに合わせて竹で作った打楽器を演奏したり、身障者が車いすで障害物の間を通り抜ける訓練をしたりする様子を視察した。
同日夕には、宿泊先の富山市内のホテルで富山県の選手団交流会に出席し、皇太子さまが「この大会のためにさまざまな練習を積み重ねてきたことと思います。皆さん方の健闘を心から祈ります」と激励にあいさつ。選手らが寄せ書きをした大皿や、互いに応援のメッセージを書いた地元名産の立山ひょうたんを交換する様子を見ながらテーブルを回った。《北國新聞》
【東京簡裁】西武・松坂投手に罰金刑
プロ野球西武ライオンズの松坂大輔投手(20)が無免許運転で駐車違反をし、同球団の黒岩彰前広報課長(39)が身代わり出頭した事件で、27日、東京簡裁は道交法違反の罪で松坂投手に罰金19万5000円の略式命令を出した。松坂投手は同日、罰金を全額納付した。
また東京区検は犯人隠避の罪で、黒岩前課長を略式起訴した。近く東京簡裁が処分を決定するとみられる。
同区検によると、身代わり出頭については松坂投手や他の球団職員の関与はなく、黒岩前課長が自分で判断したという。《共同通信》
【台湾】第4原発の建設中止
台湾の張俊雄・行政院長(首相)は27日、台湾東部に建設中の第4原子力発電所(龍門原発)を中止する決定を正式発表した。
「脱原発こそ唯一の選択」と題する決定は、原発の安全性、廃棄物処理や建設続行に伴うコストが大きいことを中止の理由とする事実上の「脱原発宣言」となった。
決定に先立ち、陳水扁総統は野党第一党の国民党の連戦主席と会談、原発存廃で意見交換したばかり。国民党、親民党など野党は「抜き打ち」決定に一斉に反発、今後、行政院長の弾劾請求や内閣不信任案の提出などで対抗する構えで、与野党が全面対決する局面を迎えた。
同原発の原子炉は米国のライセンスで日本企業が製造しているだけに、アジア市場に活路を求める日本の原子力・電力業界への打撃も無視できない。
原発は東京電力柏崎刈羽原発と同型の改良型沸騰水型軽水炉(出力135万キロワット)2基を採用、工事は3割方進行していた。反原発を公約にした陳総統は5月に計画見直しのため「再評価委員会」を設置。3カ月に及ぶ公聴会での討議を受け、林信義・経済部長(通産相)が9月末、「建設中止」の報告を行政院長に送った。しかし推進派の国民党出身の唐飛・行政院長(当時)は今月3日、建設中止が主流の政権との「板挟み」になり辞任、超党派の「全民内閣」崩壊の事態に発展していた。《共同通信》
【この日の民主党】
民主党の追及受け中川官房長官が辞任
中川秀直内閣官房長官が27日辞任した。民主党は、今週の衆院本会議や委員会質疑で、機会を捉えて厳しく中川長官の疑惑を追及してきた。
民主党の菅直人幹事長は同日、談話を発表し、「遅きに失する出所進退と言わざるをえず、わが国の内閣の威厳が保たれたとはとうてい言い難い」とするとともに、「閣僚の辞任が免罪符となっては国民の納得は得られない」として、引き続き事実関係を追及する姿勢を示した。同時に、菅幹事長は「中川長官をかばい続けてきた森総理の姿勢は、自らの責任を明らかにしない、保身に汲々としたもの」として、任命権者である森首相を強く非難した。
また、赤松広隆国会対策委員長は27日朝、国会内で会見し、「民主党はあらゆる機会を通じて、中川長官の首を取ると公言してきたので、けじめをつけることができた」と述べた。さらに赤松国対委員長は、「これで終わったわけではない。警察の捜査情報の漏洩など個人の問題もある。また小川敏夫参院議員の質問主意書への“問題なし”とする回答への森内閣の責任はどうなるのか」と述べ、「森政権そのものの疑惑隠し、いい加減さを引き続き追及していきたい」と意欲を示した。《民主党ニュース》