平成1387日目
1992/10/25
この日のできごと(何の日)
【天皇、皇后両陛下】西安へ
中国の楊尚昆国家主席は、天皇、皇后両陛下の西安への出発に先立ち、25日午後3時(日本時間同4時)、北京での宿舎、釣魚台国賓館に両陛下を訪ね、約15分間、お別れのあいさつを交わした。
この中で楊主席は、今回の訪問について「順調かつ円満に行われ、両国間の理解を深め善隣友好関係を促進する目的が達成できました」と高く評価した。 これに対し陛下は、中国側のもてなしに感謝するとともに、「今後の両国の友好関係は、国民の一人ひとりが意欲をもって臨めば実を結ぶことと思います」と述べ、さらに24日の中国科学院訪問に触れて、科学界の交流の発展を希望された。
また、楊主席は陛下から贈られた平山郁夫画伯の「法隆寺の朝」について「中日友好の象徴です」と語り、北京での両陛下を写した写真アルバムをプレゼントした。そして、万里の長城の両陛下のスナップを前に「二人の英雄です」と笑いながら言うと、陛下も笑顔で「よい記念になります」とお礼を述べられた。
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中国訪問中の天皇、皇后両陛下は25日、北京での日程を終え、午後6時過ぎ(日本時間同7時過ぎ)、日航特別機で第二の訪問地の古都・西安入りされた。西安には27日朝まで滞在、史跡などをご覧になり、随、唐の時代にさかのぼる日中の文化交流をしのばれる。《読売新聞》
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【F1・日本GP】決勝
自動車のフォーミュラワン(F1)シリーズ第15戦、日本グランプリ(GP)最終戦は25日、三重県の鈴鹿サーキット(1周5.864キロ)に約15万人の観客を集めて53周の決勝レースを行い、ウィリアムズ・ルノーのリカルド・パトレーゼ(イタリア)が1時間33分9秒553、平均時速200.168キロで今季初優勝、昨年のポルトガルGP以来の通算6勝目を挙げた。《共同通信》
【プロ野球日本シリーズ第6戦】ヤクルト8−7西武
1992年プロ野球日本シリーズ第6戦は25日、神宮球場に約3万5000人の観衆を集めて行われ、ヤクルトが延長十回8−7でサヨナラ勝ちし、3勝3敗のタイに追い付いた。
6本塁打が飛び出す激しい打撃戦となり、7−7で今シーズン3度目の延長に入った十回、ヤクルトは一死から秦が右翼席へ1号ソロ本塁打してサヨナラ勝ちした。ヤクルトの3勝はいずれも延長戦を制したもので、サヨナラ本塁打で2勝を挙げたのはシリーズ史上初めて。
西武は九回、二死満塁から秋山が右中間安打、大塚が好走塁で生還し同点に追い付いたが、抑えの潮崎が一発を浴びた。《共同通信》
【ゴルフ・倉本昌弘選手】今季2勝目
ゴルフ・ブリヂストンオープン最終日(25日・千葉袖ヶ浦CC=パー72)—通算7アンダーで倉本昌弘と西川哲が並び、倉本がプレーオフ2ホール目にバーディーを奪って、前日の5位から逆転優勝、賞金2160万円を獲得した。日本プロに続いて今季2勝目で、ツアー通算25勝を達成し、5人目の終身シード権を得た。
西川が1打リードの最終18番ホールで3パットのボギーをたたき、この日7バーディー、1ボギーの66で追い上げた倉本と並んだ。バーディーで分けた後のプレーオフ2ホール目、第2打を池に落とした西川に対し、倉本はバーディーパットを沈めて決着をつけた。
予選を引っ張った尾崎健夫、メイヤー(米)は、ともに通算9アンダーで20位。中島常幸はさらに1打差の23位タイ。《読売新聞》
【羽田孜蔵相】竹下派分裂も辞さず
自民党竹下派の小沢系グループが同派後継会長に擁立している羽田蔵相は25日午前、民放テレビ番組に出演し、竹下派の内部抗争について「とことん話しあえば必ず道は開けるだろう」としながらも「それがどうしても駄目なら新しい行動を起こさなければならない」と述べ、小渕系グループとの融和が図られない場合は派分裂も辞さない、との決意で臨むことを明らかにした。《共同通信》
【新潟県知事選】平山征夫氏が初当選
佐川急便からの1億円献金問題で辞任、起訴された金子清・前知事の後任を決める“出直し”新潟県知事選が25日投票、即日開票され、新人で自民、社会、公明、民社4党推薦の元日銀新潟支店長・平山征夫氏(48)(無)が、共産党などの推す新人の元新潟大学長・長崎明氏(68)(同)をしりぞけ、初当選を果たした。日銀出身の知事は全国で初めて。
佐川献金疑惑が金丸前自民党副総裁の議員辞職や同党竹下派の内部抗争に波及、国民の政治不信が募る中で、大型選挙として注目されていたが、有権者は共産党を除く4党による「オール与党体制」を選択した。だが、自社公民相乗りで選択肢が狭められ、佐川事件も争点としてあいまいになったことで県民の関心はそがれ、投票率は50.66%と、前回の79.07%を大きく下回り、史上最低となった。
平山氏は、財界や労働、農業団体などの寄り合い所帯で作った選対と、4党相乗りの条件として選対から一線を画した政党との連携がかみ合わなかったことや、相乗りに対するしらけムードから保守支持層の一部が棄権に回り、社会党支持層の一部も離反するなど、票が伸び悩んだが、かろうじて基礎票の差で逃げきった。長崎氏は、県政の金権体質を痛烈に批判、社会党支持層に食い込み、浮動票も取り込んで善戦した。《読売新聞》
【タジキスタン】停戦合意が成立
ナビエフ前大統領系のクーデターで落しい戦闘が続いていたタジキスタンの首都ドゥシャンベで25日、反政府武装勢力が占拠していた大統領官邸、最高会議庁舎などの重要拠点を政府側部隊が奪還した。これに伴い、反政府側のケンジャエフ前最高会議議長と政府側のイスカンダロフ大統領代行の会談で停戦合意が成立した。この結果、旧共産党系の反政府武装勢力のクーデターは事実上失敗したものと見られる。インターファクス通信によると、24日以来のクーデター騒ぎで死者は数百人に上った。
ロシア・テレビは同日、現政権補佐官の話として「イスカンダロフ大統領代行が指導するタジク現政権が情勢を掌握」した、と伝えた。タス通信によると、両派を含む各勢力が26日か27日に緊急最高会議を招集することで合意したという。停戦の合意成立には、首都に駐留するロシア軍が実質的に現政権支持に動いたのが背景にあると言えそうだ。しかし、ドゥシャンベでは25日夜も激しい銃声が響くなど、内戦状態がこのまますんなり収束する可能性にはなお疑問の声が強い。《読売新聞》