平成724日目

1991/01/01

この日のできごと(何の日)

【海部俊樹首相】米・ブッシュ大統領と電話会談

海部首相は1日、ブッシュ米大統領と電話で中東湾岸危機や在日米軍駐留経費などについて約15分間、話し合った。ブッシュ大統領が、新年のあいさつのため、首相公邸に電話したもので、大統領が湾岸危機に関し「現在、平和的解決に向けできるだけの努力をしている」と述べたのに対し、首相は「最後まで平和的解決の努力を怠らないことが重要」との考えを表明。

国連安保理会議で、今月15日が、イラクのクウェート撤退期限となっている中で、武力衝突を避けるため、最大限の努力を続けることで一致した。《読売新聞》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

情報量が少ない日は随時加筆中です。

引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。

外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)

古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

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【東京03地域】4ケタ局番スタート

東京「03」地域の市内局番が、1日午前2時に、これまでの3けたから、頭に「3」を加えた4けたに切り替わる。対象となる加入電話は約635万台。NTTでは、システム変更のための施設費30億円とは別に、PR費として20億円を使って5年前から準備してきた。

しかし、深夜の番号変更だけに、同社東京支社では、トラブルや問い合わせに備え、31日夜から1日にかけて、都内港区にあるオレンジセンターに職員約20人を徹夜で張りつけ、対応した。

NTTでは当初は4割程度の誤ダイヤルがあるのではないかと想定しており、従来の3けた番号でかけると「3けたの市内局番の前に3をつけて下さい」との案内テープを、4けた化が定着するまで流す。《読売新聞》

【サッカー第70回天皇杯】

サッカーの第70回天皇杯全日本選手権最終日は1日、東京・国立競技場に3万5000の観衆を集め決勝を行い、松下電器(日本リーグ=JSL)が0−0でのPK戦を4−3で制し初優勝。日産自動車(JSL)の3連覇を阻んだ。松下は創部11年目で初のタイトル獲得。

雨中の戦いは、ともに相手の固い守りを崩しきれず、なかなか決定的なチャンスがつくれなかった。延長も無得点のままで、大会史上初の決勝PK戦は、松下がGK慶越の活躍で4-3でものにした。

関西勢の天皇杯優勝は第54回大会のヤンマー以来16年ぶりのこと。《共同通信》

【第35回全日本実業団対抗駅伝】

第35回全日本実業団駅伝は1日、前橋市の群馬県庁を発着点とする7区間86.3キロに25チームが参加して行われ、旭化成が4時間10分4秒の大会新で2年連続14度目の優勝を飾った。

旭化成は1区で米重が抜け出し、3区のエース谷口が独走態勢を固めた。その後も安定した走りでつないでトップを守り、大会記録(4時間13分52秒)を大幅に更新した。《共同通信》

【坂本三十次官房長官】お国入り

第二次海部改造内閣に留任した坂本三十次官房長官は1日夜、石川県穴水町の自宅に里帰りし、地元は主要閣僚留任と新年の二重の祝いに沸いた。

同日夕、坂本長官夫妻は小松空港まで出向いた地元支持者ら約50人の歓迎を受け、同午後8時前、同町に入った。自宅前には祝いのちょうちんが付けられ、地元の婦人たちが華やかな「能登さくら太鼓」を打ち鳴らす中、約200人の支持者たちが日の丸の小旗を振って留任を喜んだ。

早速、邸内で開かれた内輪の祝賀会では、橋本安幸穴水町坂本三十次後援会幹事長が「歴史に残る官房長官留任おめでとうございます。健康に留意され、国政のため頑張っていただきたい」と祝辞を送った。これに対して坂本長官が「今が日本の正念場です。ここで国の舵取りを間違えるわけには行きません。限りある身の力試さんと、海部首相と共に頑張っています」と答え、小林紀三県議の音頭で祝杯を上げた。

首相官邸での緊張もすっかりほぐれた坂本長官は「空港まで迎えてくれるとは思わなかった。体を大事に頑張ってと言ってくれ、本当にありがたい」とくつろいだ表情で感謝していた。

2日は例年通り、朝から自宅で能登の支持者たちから年始のあいさつを受け、4日午後に帰京の予定である。《北國新聞》

【クウェート・サバハ外相】譲歩強いる解決警戒

クウェートのサバハ副首相兼外相は1日、サウジアラビア西部のタイフで共同通信と単独会見し①湾岸危機の平和的解決を望むが、忍耐にも限度がある②イラクにクウェート領土を割譲することは考えていない③仲介や調停工作が国連決議を逸脱しないよう求める―と語りクウェートに犠牲(譲歩)を強いるような形の解決に対し警戒感を示した。

サバハ外相は「戦争は破壊的だから平和解決を望む」としながらも、フセイン・イラク大統領の姿勢からみて、国連決議のイラク撤退期限である10日を過ぎると「戦争になるだろう」との見方を明らかにした。

外相はクウェートにとって「戦争は8月2日のイラク軍侵攻から既に始まっている。奪回のための戦争で新たな犠牲者が出るかもしれないが、まだクウェートに残っている25万国民の状況を考えると、忍耐にも限度がある」と語り、武力による奪回に踏み切らさるを得ないと強調した。

クウェート内部の情勢について外相は、国民が就業拒否を続けているが、武装無抗などの「効果は上がっていない」として、イラク軍がほぼ抵抗勢力を制圧したことを認めた。《共同通信》

【北朝鮮・金日成主席】不可侵宣言強く要求

朝鮮中央通信などによると、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金日成主席は1日、平壌市内の錦繍山議事堂で恒例の「新年の辞」を発表し、南北間の不信と対決状態を取り除き、平和統一の新局面を開く出発点として南北不可侵宣言の採択を韓国側に強く求めた。

その上で金主席は「南朝鮮(韓国)当局が不可侵宣言を紙クズだと言い、われわれを信用できないのであれば北南高位級(首相)会談自体が何の意味も持たない」と述べ、昨年10月の第2回南北首相会談で北朝鮮側が提案した不可侵宣言を韓国側が受け入れなければ、同会談を打ち切る可能性も示唆した。

金主席はまた米韓合同軍事演習「チームスピリット」の中止を要求しており、同軍事演習と時期的に重なる2月に平壌で開催予定の第4回南北首相会談の開催が危ぶまれる。

金主席は「新年の辞」の半分近くを南北統一問題にさいて、まず「必ず近いうちに祖国統一の歴史的偉業を達成しなければならない」と強調。そして統一促進のためには平和保障と平和な前提を築くことにあるとし「南朝鮮当局はこれまでの北南高位級会談で平和保障のための初歩的措置も講じようとせず“交流優先論”に固執している」と韓国側を非難した。

金主席は、北朝鮮側が提案している高麗民主連邦共和国案について「当面は連邦共和国の(南北の)地域的自治政府により多くの権限を与えて、次第に中央政府の機能を高めて段階的に完成する問題を協議してもよい」と述べた。《共同通信》



1月1日 その日のできごと(何の日)