平成869日目

平成3年5月26日(日)

1991/05/26

【雲仙・普賢岳】火砕流、住宅に迫る

火山活動が活発化している長崎県雲仙・普賢岳(1359メートル)の地獄跡火口は、26日午前11時13分から夜にかけて激しい噴火を繰り返し、溶岩塊が高温のガスを伴って斜面を高速で流れ下る火砕流が27日未明までに計29回発生、ふもとの島原市の水無川上流で土石を除去していた作業員1人が火砕流による熱い火山灰をかぶり両腕に1か月のやけどをした。

昨年11月の普賢岳噴火以来、けが人が出たのは初めて。噴煙は1000メートル以上の上空に達し、広範囲に火山灰が降り、火砕流による溶岩の先端は同市北上木場町の住宅地域まで約600メートルに迫った。同市と深江町は26日午後、水無川流域の住民908世帯、3521人に避難勧告を出した。同夜7時前には土石流も発生。同市対策本部は警戒を強めている。

午前11時13分に発生した火砕流は大量の火山灰と土ぼこりを噴き上げながら斜面を猛スピードで落下。二度目の同25分の時は、規模が大きく、住宅近くまで接近。斜面には火口からすそ野にかけて巨大な通路ができ、それに沿って新たな火砕流が流れた。

雲仙岳測候所は、午前11時13分、地震計で火砕流特有の震動を観測。同16分、火口東側斜面を流れ落ちる火砕流を、深江町大野木場名に設置した監視カメラで確認した。その後も11時25分、41分、53分と午後0時5分に同じような震動を観測した。同測候所は、午後1時30分、火砕流の先端が住宅近くまで迫ったので、住民の生命、身体に危害が及ぶ恐れがある場合に出す「火山活動情報」を昨年11月の噴火以来初めて出した。《読売新聞》

【第58回日本ダービー】トウカイテイオー(安田隆行騎手)完勝


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競馬界にスーパー・ホースが誕生した。無敗の二冠馬トウカイテイオーである。第58回日本ダービーは、26日、約18万の大観衆を集めた東京競馬場に14頭の関西馬を含むフルゲートの20頭立てで行われた。

レースはアフターミーのリードで始まったが、好位待機の1番人気トウカイテイオーが危なげなく抜け出し2400メートル、2分25秒9の好タイムで快勝、内閣総理大臣賞と一着賞金1億2708万6800円を獲得した。

この結果、トウカイテイオーは史上4頭目の無敗の二冠馬となり、父のシンボリルドルフと合わせて、史上4組目のダービー2代制覇も達成した。破竹の関西攻勢は、ついに関東最後の牙城ダービーも9年ぶりに制し、はじめて春のクラシック・レースに完勝(4勝)した。

トウカイテイオーは北海道新冠町・長浜牧場の生産馬、父シンボリルドルフ、母トウカイナチュラルの血統で、6戦全勝、収得総賞金は2億8157万7500円。松元省一調教師と安田隆行騎手はいずれも初優勝。《読売新聞》

【大相撲夏場所千秋楽】横綱旭富士、4度目の優勝

大相撲夏場所千秋楽(26日・両国国技館)旭富士が結びの一番、優勝決定戦で小錦を連破し、5場所ぶり4度目の優勝を果たした。

結びの一番、決定戦を連勝しての逆転優勝は、昭和63年春場所で大乃国が北勝海を連破して以来で旭富士は横綱として昇進5場所目で初めての優勝。

貴花田は9勝を挙げ、史上最年少の三役昇進を決定的にした。三賞は、殊勲賞が貴花田、敢闘賞が貴闘力、安芸ノ島、技能賞は該当者なしで、藤島勢が独占した。十両は、学生相撲出身の大翔鳳(日大出)が初優勝。《読売新聞》

【デビッド・M・ジョーンズさん】最後の「ヒョー、ショー、ジョウ」

角界のホープ貴花田が9勝目をあげて殊勲賞も獲得、史上最年少三役への昇進をほぼ確実にした。大相撲夏場所千秋楽の26日。東京・両国国技館の満員の観衆は、相撲新時代を告げる一番を目撃した興奮に酔いながら、花道を引き揚げる貴花田に盛大な拍手を送った。来月、昇進が決定した場合、18歳10か月での三役入りとなり、北の湖の19歳7か月を塗り替え、また一つ貴花田の最年少記録が増えることになる。

貴花田は、三役について聞かれても「イメージがわかない」と硬い表情。しかし、「土俵は孤独です。今まで通りけいこするだけ」と、来場所への闘志をみせた。

一方、おなじみのベテランが、この日を最後に“土俵”をおりた。「ヒョー、ショー、ジョウ」と、独特の調子で読み上げ、優勝力士に30年間にわたりパンナム杯を授与してきたデビッド・M・ジョーンズさん(75)。紋付きはかま姿で登場したジョーンズさんは、優勝した旭富士にトロフィーを渡すと自らマイクを握り、「千代の富士も引退したので、私も引退します。皆さんの幸せを祈ります」。

ジョーンズさんの“初土俵”は昭和36年の夏場所。貴花田の父貴ノ花が土俵にあがる四4前だった。

パンナムの極東地区広報担当支配人として、優勝力士に表彰状とトロフィーを授与。49年の定年後も顧問として授与役を続け、全国の相撲ファンにすっかりおなじみに。そのパンナムは60年に航空自由化の波に押されて太平洋路線から撤退、トロフィーも今場所限りで相撲博物館に寄贈される。

ジョーンズさんは「ちょうど30年の区切り。42キロのトロフィーが場所ごとに重くなってきた」と引退の弁を語った。《読売新聞》

【海部俊樹首相】臨時国会7月召集に意欲

海部俊樹
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海部首相は26日午後、都内のホテルに小渕幹事ら自民党4役を招き、政治改革問題を中心に当面の政治課題や日程について約2時間半協議した。

首相は政治改革について「何としても取りまとめ、国会に臨みたい。虚心に取り組む」と重ねて強い決意を表明、政治改革臨時国会の7月招集に意欲を示し、党側の協力を求めた。党4役側は首相の意向に理解を示し、政治改革関連法案がまとまり次第、臨時国会を招集することで一致した。《共同通信》

【エチオピア】首都が孤立

エチオピアの反政府ゲリラ組織、エリトリア人民解放戦線(EPLF)は26日、紅海に面した政府支配下の最後の港アッサプを制圧した、と発表した。EPLFは独立を主張している北部エリトリア州の全域を支配するとともに、首都アディスアベバは完全に孤立することとなった。

アッサプはもう一つの主要港である北部のマッサワが陥落して以来、政府に残された唯一の外港として、国内供給物資の70%を荷揚げしていたが、EPLFの攻勢で周囲の幹線道路を切られ、機能は実質的に失われていた。しかし、政府軍の精鋭が防衛に当たっていた同港がついに陥落したことで、政府軍は総崩れの感がある。

また、25日夜のエチオピア国営放送は、一党支配政党エチオピア労働者党の政治局員1人と軍高官2人が23日、国外逃亡を図って、軍高官1人が射殺、2人が逮捕された、と伝えた。

政府、軍高官の隣国ジブチへの脱出は相次いでおり、また、空軍パイロットが操縦機をそのままジブチ、スーダンに乗り入れて亡命を求めるケースもある。《読売新聞》

【ラウダ航空004便墜落事故】

26日午後11時30分(日本時間27日午前1時30分)ごろ、タイのバンコク北西約150キロのスパンブリ県ダンチャン町上空で、香港発バンコク経由ウィーン行きのオーストリア・ラウダ航空ボーイング767型機(乗客213人、乗員10人)が爆発、墜落した。タイ当局者によると、27日昼までに140人の遺体が発見されており、全員の生存は絶望視されている。

事故機は、出発予定時刻を21分遅れて、26日午後11時2分ごろ、バンコクのドンムアン国際空港を離陸、タイ、ミャンマー国境付近へ向かったが、約18分後に、同空港のレーダーから突然消えたという。スパンブリ県の目撃者によると、事故機は上空で「ドカン」という大きな爆発音の後、火の玉となって落下、地上に激突したという。

同空港当局者は「事故前にパイロットからの通信はなく、異常事態発生を示す。兆候はまったくなかった」と話している。また、オーストリアの航空関係筋は、同機には爆発物が仕掛けられていた可能性があると語った。

一方、タイ国際航空スポークスマーンは、個人的見解として、事故当時、雷が鳴り突風も吹いていたことから悪天候による遭難の可能性もあると語った。

地元警察によると、現場は、市街地から離れた森林地帯。急しゅんな山に囲まれている上、深いジャングルにおおわれ、捜索は難航している。

ラウダ航空は、オーストリア出身の有名なカーレーサー、ニキ・ラウダ氏の経営する会社で、ウィーンーバンコク間の直行便は1988年から開始、週6便が就航している。《読売新聞》

【エチオピア】反政府組織が首都空港を制圧

エチオピアからの報道によると、首都アディスアベバを包囲している反政府ゲリラ組織、エチオピア人民革命民主戦線(EPRDF)は26日夜(日本時間27日未明)、独目の放送を通じて「アディスアベバ国際空港を制圧した」と伝えた。同空港は東アフリカの主要空港の一つだが、EPRDFは「アディスアベバへの着陸、上空の航行を行わないように」と警告している。 また、同空港近くの軍用ヘリ、輸送機基地も制圧した、と伝えている。放送に先立ち、市内では同日夜、初めて砲声を交えた銃声が聞こえた。

反政府ゲリラによって包囲されているエチオピアの首都アディスアベバでは26日から27日にかけて、激しい戦闘が続いている。 銃撃戦は26日夜、大統領宮殿付近で始まり、27日未明にかけて市中心部から南に約3キロ離れた空港付近に移っていった。空港付近では重機関銃や大砲の音も聞こえるという。 大統領宮殿付近での銃撃戦の直前、同宮殿を警備していた戦車12台が一斉に移動を開始、大混乱におちいった。数台が衝突し、死者も出た模様。また、首都北方の丘陵からは砲撃音も聞こえ、反政府ゲリラは首都から10キロの地点にまで迫っているとの報告もある。 しかし、これらの戦闘が、反政府ゲリラ側と政府軍によるものか、政府軍内部での衝突なのかは不明。《読売新聞》



5月26日のできごと