平成873日目

平成3年5月30日(木)

1991/05/30

【三菱・ストラーダ】発売


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三菱自動車工業は、四輪駆動のピックアップRV(レクリエーショナルビークル)車「ストラーダ」を30日、発売した。

多目的レジャーカーとして人気を集めるパジェロなどRV車の七番目の車種。排気量2500ccのディーゼルターボエンジンを搭載。5人乗りの広い座席に、レジャー用品を大量に積み込める大きなカーゴボックス(荷台)が特徴。199万円(東京地区)。《読売新聞》

【雲仙・普賢岳】火砕流いぜん多発

長崎県雲仙・普賢岳(1359メートル)の地獄跡火口からの火砕流の発生は30日になってもひんぱんに起き、高温のガスと溶岩塊が赤い光の尾を引いて、斜面を流れ下るのが、島原市から観察できた。火砕流の先端は、これまで最も近い同市北上木場町の民家まで約200メートルに迫っていた。同町など5地区の252世帯1094人に出されていた避難勧告は継続中。

雲仙岳測候所の観測では、火砕流発生を示す地震計の波形が30日午前1時から9時まで計14回記録された。午前1時10分に観測した時は、火口から約4キロ離れた地点でも、地震計の針が振り切れるほどだった。ふもとの北上木場町からは、火口から溶岩が空に噴き上げられ、東側斜面を赤熱した溶岩が走るのが見えた。高熱でふもと近くの樹木に火がついたが、間もなく消えた。 また、測候所員が午前2時23分に北上木場町から遠望観測した際、地獄跡火口から高さ約50メートルの火柱が上がるのを確認した。

30日午前、上空から火口付近を観察した九州大島原地震火山観測所の太田一也所長は「火砕流の先端は、すぐに住宅まで来るかもしれない。火砕流の規模は少し大きくなり、けが人が出たころ(26日)よりも、高温で、なぎ倒された木の一部が燃えていた。火砕流の先端付近で防災関係の作業をしている人が見えたが、非常に危険でやめた方がいい」と話している。

吹田悦自治大臣と西田司国土庁長官が30日、長崎県島原市を訪れ、雲仙・普賢岳の火山活動をヘリコプターなどで視察した。高田勇知事が概況を説明、防災対策などの支援を要望した。《読売新聞》

【政治改革関連3法案】自民党が骨子案を了承

自民党は30日午前から、党本部で政治改革本部(伊東正義本部長)と選挙制度調査会(羽田孜会長)の合同総会を開き、政治改革関連3法案を提示、大詰めの論議をした。冒頭から反対派論が相次ぎ推進派と激しい応酬を展開したが、約5時間の論議の後、骨子案を了承した。この後の政調審議会でも約3時間の論議の末、了承された。《共同通信》

【総評センター】自衛隊を容認

社会党支持労組で構成する総評センター(真柄栄吉理事長)は30日、社会党の党改革委員会(田辺誠委員長)と会合を開き、党改革についての意見を伝えた。自衛隊問題について、「憲法擁護を堅持しつつ自衛隊の存在は容認して、過大な軍備の抑制、専守防衛とシビリアンコントロールの明確化などをすすめていく」として、自衛隊容認の方針を明らかにした。総評センターが自衛隊容認をはっきり打ち出したのは初めて。

しかし、憲法判断については、「今後、英知を集めて明確にする」として現段階での結論は棚上げする。よう求めた。この会合では、総評センター側から、基本政策について、「積極的に踏み込み、現実の中で解決方法を探る必要がある」と指摘、見直しを強調する意見が強く出された。

また、これに続いて開かれた社会党党改革委員会と連合(山岸章会長)との会合で、山岸会長も、安保・自衛隊など外交・防衛政策について、現実妥協を含む大胆な見直しを求めた。《読売新聞》

【エチオピア】反米デモ続く

市民による流血の反米・反ゲリラ・デモから一夜明けたアディスアベバは30日も市内数か所で大規模なデモが発生、首都を制圧しているゲリラ組織エチオピア人民革命民主戦線(EPRDF)兵士による発砲で少なくとも1人が死亡、数人が負傷した。

若者を中心にした各数百人のデモ隊は、EPRDFが仮本部を置いている市内中心部の国防省、メキシコ広場、革命広場で「米国は出て行け」「エチオピアはエチオピア人のもの」「ウオヤネ(ティグレ族のべっ称)は帰れ」などと叫びながらデモを開始した。まもなく、鎮圧にあたったEPRDF兵士が発砲、メキシコ広場で1人の遺体が横たわっているのが目撃された。目撃者によると、発砲はデモ参加者への水平撃ちだった、という。29日のデモ制圧では少なくとも9人が死亡、400人近くが負傷した模様。

首都アディスアベバを制圧しているゲリラ組織エチオピア人民革命民主戦線(EPRDF)は30日、国営放送を通じ、あらためて市民にデモ、集会の禁止を通告するとともに「デモはメンギスツ前政権支持者の扇動によるもの」とした上で、旧政権の政府関係者に対し、48時間以内に国防省に出頭しEPRDFへの帰順を示すよう命じた。従わない者には「必要な措置を取る」と警告している。

EPRDF各兵士は、政府要人の殺害リストを携えている、と言われており、反EPRDFの動きを押さえ込む粛清が行われる恐れを懸念する声も出ている。メンギスツ前大統領の辞任、国外脱出を受けて就任したテスファイエ大統領代行は、28日以来、消息を絶っている。《読売新聞》

【中山太郎外相】イスラエル・レビ外相と会談

中山太郎外相は30日夜(日本時間31日未明)、エルサレムのイスラエル外務省でダビド・レビ外相と約2時間会談した。

中山外相は、イスラエルと取引した企業をアラブ諸国が締め出す「アラブ・ボイコット」について、「自由な国際経済交流を阻害するものとして望ましくない」と、公式に反対の意向を表明する一方、イスラエルの占領地政策が中東和平実現の障害になっているとの立場から、入植地建設の中止などイスラエルの譲歩を強く求めた。しかしレビ外相はこれを拒否、入植地建設を継続する方針を重ねて示した。

会談では、レビ外相がまず、両国関係強化のため①アラブ・ボイコットを非難する何らかの措置をとる②航空機の相互乗り入れ実現③増加するユダヤ移民対策を目的とした日本の経済支援の三点ーを要請した。

これに対し、中山外相は、トヨタ自動車などが対イスラエル輸出に踏み切ったことに言及し、ボイコット問題は基本的には民間企業の判断の問題との認識を示したうえで、「好ましくない」とする政府の方針を伝えた。

また中山外相は、経済支援について「政府開発援助(ODA)は適用できないが、輸出入銀行の信用供与は具体的要請があれば事務レベルで検討する」と述べ、イスラエルから項目の提案があれば協議に応じる考えを示した。

一方、中東和平問題で中山外相は、和平プロセスへの柔軟かつ現実的対応2国際法違反でアラブ諸国の不信と反発を招く入植地建設の中止を挙げ、「イスラエルとアラブの信頼醸成が大切だ」と強調、譲歩を促した。これは、エジプトのムーサ外相が示した「イスラエルがまず占領地への入植を凍結し、和平プロセスを進める」との打開案を踏まえたものだが、レビ外相は「話し合う前に前提条件をつけるもの。受け入れられない」と拒否した。《読売新聞》



5月30日のできごと