平成3068日目
1997/06/02
この日のできごと(何の日)
【フランス】新首相にジョスパン氏
フランス国民議会総選挙で社会党を中心とする左派が過半数を制して勝利したのを受け、シラク大統領は2日、ジュペ内閣の全閣僚の辞表を受け取った後、第一党となった社会党のジョスパン第一書記を新首相に任命、組閣を要請した。ジョスパン氏は3日にジュペ首相と引き継ぎを行い、正式に首相に就任する。
ジョスパン氏はエリゼ宮(フランス大統領府)でシラク大統領と会談した後「早急に組閣に着手し、今週中に完了する」と述べた。社会党は単独で組閣が可能な過半数には達していないため、選挙で共闘してきた共産党の入閣か、閣外協力が必要となる。共産党のユー全国書記は2日、条件が整えばジョスパン新内閣に参加する意向を明らかにした。
2002年までの任期を残す大統領は連立与党が敗北しても辞任しないと表明しているため、保守大統領の下に左派内閣という保革共存政権が誕生する。共存政権は社会党のミッテラン政権時代を含めて3回目。
共産党幹部によると、政権参加の条件には欧州通貨統合の参加基準の緩和、賃金引き上げ、週労働時間の35時間制の実施などが含まれている。共産党はこれまで通貨統合に強く反対してきたが、このまま反対を続ければ入閣が困難になるため、態度を軟化し「基準緩和」要求に切り替えたとみられる。《共同通信》
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橋本龍太郎首相は2日午前、フランス総選挙で社会党を中心とする左派が過半数を制したことについて「フランス国民の選択なので論評できない。(日仏関係を)われわれから変えるつもりはない」と述べ、日仏関係への大きな影響はないとの見解を表明した。《共同通信》
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【日産・セフィーロワゴン】発売
【三菱・ストラーダ】フルモデルチェンジ
【長野五輪】入場券発売開始
長野五輪の入場券が2日、五輪組織委員会が委託した代理店8社を通じて全国で発売された。長野市内の各代理店では計1000人以上が列をつくって販売を待ち、人気の高い開会式、フィギュアスケートはすぐに完売状態に。それ以外の競技でも、ほとんどの代理店で完売が続出し、好調な売れ行きを示した。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・橋本龍太郎首相は2日、母校慶大の東京六大学野球春季リーグ優勝で朝からご機嫌。「昨日ばかりは本当にSP(警護官)さんがうらめしかった。(観戦に行きたくても)許可出ないもん」と首相官邸で記者団を相手に相好を崩した。慶大の高橋由伸選手は前日の試合で田淵幸一氏が持つ東京六大学本塁打記録に並び、秋のリーグ戦で新記録を狙うが、首相は「いいねー。夢があって」と実感のこもった一言。首相の手腕が問われている行財政改革でも、高橋選手のようなスカっとした一発がほしいところ?
○・・・新党の野田毅政審会長はこの日、同党が検討している「日本再興基本構想案」について国会内で記者団に説明。「分かりやすくなくちゃいけない。『17条の憲法』のような簡潔な要綱にまとめようと思うんだ」と聖徳太子を引き合いに出して、これぞ「改革のバイブル」と言わんばかり。続けて「『和をもって貴しとなす』とは仲良くしなさいということではなくて、『万機公論に決すべし』ということだ。現在の民主主義に通じる」と、明治維新当時の「5カ条の誓文」の条文まで繰り出して構想をアピールしたが、ごたごた続きの党内の言い訳に聞こえるとの声も。《共同通信》
【夕張保険金殺人事件】最高裁、死刑囚の特別抗告を棄却
北海道夕張市で1984年5月、6人を焼死させた保険金目当ての放火殺人事件で殺人罪などに問われ、一審の死刑判決を不服として控訴したものの、その後取り下げたH死刑囚(54)が審理再開を求めた特別抗告審で、最高裁第二小法廷(河合伸一裁判長)は2日までに、「抗告理由にあたらない」として、H死刑囚の特別抗告を棄却する決定を下した。これにより、控訴取り下げ(88年10月)の時点で、一審の死刑判決が確定していたことが確認された。H死刑囚は「控訴取り下げは、昭和天皇が崩御すれば恩赦があると誤信したもので、無効」と主張していた。
一審判決によると、H死刑囚は妻(死刑確定)と共謀、暴力団組員に指示し、自分が夕張市内で経営する炭鉱従業員宿舎に放火させ、全焼させた。この火事で、就寝中の作業員4人や従業員の子供2人が焼死。H死刑囚らは、失火を装って作業員の生命保険金と宿舎の火災保険金1億3500万円を保険会社からだまし取った。
札幌地裁は87年3月、死刑を宣告、H死刑囚は控訴したが、昭和天皇の病状が悪化した88年10月、恩赦を期待して控訴を取り下げた。しかし、死刑囚は恩赦の対象外とされたため、昨年5月になって控訴審の審理再開を求める申し立てを行った。申し立てに対し、札幌高裁は「取り下げは無効とはいえない」と決定。H死刑囚側は不服として同高裁に異議を申し立てたが、棄却されたため最高裁に特別抗告していた。《読売新聞》
【佐藤栄作元首相】23回忌「偲ぶ会」
故佐藤栄作元首相の23回忌を迎えて「偲ぶ会」が2日夕、都内のホテルで開かれた。会場には、佐藤元首相を「政治の師」と仰ぐ橋本首相を始め、竹下登・元首相、三塚蔵相、梶山官房長官ら閣僚、新進党の小沢党首ら約1000人が出席し、故人の遺徳をしのんだ。
首相は、献杯のあいさつで「父のような存在だったので、仲人もお願いし、長女には寛子夫人の名前をいただきました」と、青年時代からの家族ぐるみの間柄を披露、故人との思い出を振り返った。《読売新聞》
【天皇、皇后両陛下】ブラジル・カルドゾ大統領と会見
ブラジルを公式訪問中の天皇、皇后両陛下は2日午後(日本時間3日未明)、首都ブラジリアに到着、大統領府でカルドゾ大統領夫妻と会見した。日本とブラジルは一昨年が修好100年、来年が日本人移住90周年の節目に当たる。両陛下は大統領と両国の友好関係増進を確認し合った。
夜には大統領夫妻主催の晩さん会に出席された。大統領はスピーチで、日本で働く日系ブラジル人に触れ「両国間の関係に新たな要素を加えた同胞を誇りに思う」と語り、天皇陛下は「訪れる各地で未来に向かって伸びようとしている貴国の姿を知るとともに、国民との交流を深めたいと思っております」とお言葉を述べた。
午後1時半すぎに、政府専用機でブラジリア国際空港に降り立った両陛下は、騎馬兵の護衛に囲まれ市内中心の大統領府へ。大統領夫妻の出迎えを受け、歓迎行事の後、三階の大統領応接室で会見に臨んだ。《共同通信》