令和1700日目

2023/12/25

【沖縄県・玉城デニー知事】辺野古不承認を決定

米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設を巡る代執行訴訟で、福岡高裁那覇支部から軟弱地盤改良工事の設計変更承認を命じられた沖縄県の玉城デニー知事は期限となった25日、承認しないと正式に決めた。「辺野古移設に反対する多くの県民から負託を受けており、承認は困難だと判断した」とのコメントを出した。県幹部が25日、記者団に明らかにした。判決を不服として最高裁に上告する方針も示した。

斉藤鉄夫国土交通相は28日にも代執行する方向で調整。地方自治法に基づき、国が地方自治体の事務を代執行すれば初めての事例となる。防衛省は来月中旬にも、軟弱地盤がある大浦湾側の工事に着手する見通しだ。

取材に応じた溜政仁知事公室長は「代執行は地方自治や沖縄県民の民意の観点で問題がある。国として代執行の手続きは取らないでいただきたい」と求めた。

高裁支部は20日の判決で、別の訴訟の最高裁判決で敗訴が確定した県側が承認しないのは法令違反で、代執行以外での是正は困難だと指摘した。《共同通信》

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【大相撲】

日本相撲協会は25日、大相撲初場所(来年1月14日初日・両国国技館)の番付を発表し、先場所覇者で横綱昇進を目指す大関霧島は東の正位に座った。関学大出身で31歳の宇良が新小結に昇進。初土俵から所要52場所は学生相撲出身で史上2位のスロー記録となった。

新入幕は2人。日体大出身で元アマチュア横綱の大の里は初土俵から昭和以降3位に並ぶ所要4場所でのスピード出世を決めた。27歳の島津海も昇進した。

腰痛などで3場所連続休場中の横綱照ノ富士は東。豊昇龍と貴景勝の両大関は西。関脇は先場所11勝で大関昇進を狙う琴ノ若が3場所連続で東、5場所連続在位の大栄翔は東から西に回った。33歳の元大関高安が1年ぶりの三役復帰で東小結。

2場所続けて優勝を争った21歳の熱海富士は西前頭筆頭に躍進。琴勝峰と碧山は2場所ぶり、武将山は3場所ぶりの再入幕を果たした。

新十両は日大出身の尊富士、欧勝海の2人。尊富士は初土俵から所要8場所で、年6場所制となった1958年以降初土俵では小錦、把瑠都らに並ぶ7位の速さ(付け出しを除く)。《共同通信》

【サッカー】

来季J1の磐田は25日、日本代表経験のあるFW大津祐樹(33)が2023年シーズン限りで現役引退すると発表した。12年ロンドン五輪では3ゴールを挙げるなど主力として活躍し、日本男子の44年ぶりのベスト4入りに貢献した。

大津は茨城県出身で、東京・成立学園から08年に柏入りした。11年夏にボルシアMG(ドイツ)に移籍し、VVVフェンロ(オランダ)でもプレー。15年に柏に復帰し、横浜Mにも在籍した。J1で通算192試合に出場し、13得点だった。《共同通信》

【いすみ鉄道】全線で運行再開

9月上旬の台風13号に伴う大雨で被災し、一部区間で不通が続いていた千葉県の第三セクターいすみ鉄道で復旧工事が終わり、25日に再び全線での運行が始まった。特に被害が大きかった同県大多喜町の現場近くで式典が開かれ、工事関係者らに古竹孝一社長が感謝状を贈った。

いすみ鉄道は千葉県のいすみ市と大多喜町を結ぶ。同町内で接続し市原市中心部との間を走る小湊鉄道も、大雨で一部不通となったが、11月下旬に復旧。房総半島を横断するように運行する二つの地方鉄道が、被災前の状態に戻った。

9月8日の大雨で、いすみ鉄道は大多喜―上総中野間で線路の下や脇の土砂が崩れ、レールが宙に浮くなどした。《共同通信》

【鹿児島県・奄美群島】日本復帰70年

鹿児島県・奄美群島が米国統治下から日本に復帰して丸70年となった25日、奄美市の市立名瀬小で「記念の日のつどい」が開かれた。小中学生や市民らが参加。復帰運動を推進した先人に思いをはせ、歴史を伝承していくことを誓った。

同小は復帰に向け、住民の決起集会が何度も開かれた場所。小学6年の児童が復帰運動を主導した詩人の故泉芳朗の詩「断食悲願」を朗読した。

また、奄美市の交流センターではこの日、芳朗のおいの泉宏比古さん(65)が講演した。市民約70人が参加し、非暴力を貫き「奄美のガンジー」とも呼ばれた泉氏の人となりに関する話に耳を傾けた。《共同通信》

【東京株式市場】

週明け25日の東京株式市場の日経平均株価(225種)は続伸した。朝方は前週末の米国株式市場でハイテク株主体のナスダック総合指数が上昇した流れを受け、一時200円超値上がりした。その後は当面の利益を確定するための売り注文がでやすく、上げ幅を縮める展開となった。

終値は前週末比84円98銭高の3万3254円03銭。東証株価指数(TOPIX)は0.97ポイント高の2337.40。出来高は約9億5278万株だった。《共同通信》

【ダイハツ】26日に生産停止

車両の認証不正で国内全車種の出荷を停止しているダイハツ工業は25日、滋賀県、京都府、大分県にある完成車工場の生産を停止した。26日に軽自動車コペンを製造する本社工場第2地区が止まり、国内での生産が全停止する。ダイハツは生産停止を来年1月中は継続する見通しを明らかにした。

ダイハツの国内工場で働く正社員は4月時点で約9千人に上る。労働組合は従業員の給与補償などについて会社側と合意した。新型コロナの影響による生産停止時と同様、日額給与の9割が補償されるとみられる。

ダイハツは25日、オンラインで記者会見し、親会社のトヨタ自動車と実施した社内検査の結果「車両の使用を直ちに中止する必要はない」との見解を示した。ドアロック解除や乗員救出に関わる安全性が法規に適合していない可能性がある車種についても、同様の見解とした。

25日に止まったのは、小型SUVロッキーなどを生産する滋賀工場第2地区、小型車トールを生産する京都工場、子会社ダイハツ九州で軽商用車などを手がける大分第1工場、軽自動車を生産する大分第2工場。《共同通信》

【首相動静】

賃上げ実現協力要請

岸田文雄首相は25日、経団連の審議員会に出席し、24年春闘について「今年を上回る賃上げ実現に協力をいただきたい」と述べた。「国民に所得が増える実感を持ってもらう必要がある。定額減税で可処分所得を下支えしたい」と強調した。

経団連の十倉雅和会長は冒頭のあいさつで、来年の賃上げに関して「今年以上の熱量と決意で取り組む」と強調し、官民連携でデフレからの完全脱却を目指すとした。

経団連は毎年1月、春闘の経営側の指針となる「経営労働政策特別委員会報告」をまとめる。24年春闘に向けた報告では「23年以上の意気込みと決意を持って」賃上げを検討、実施するよう要請する方針だ。《共同通信》

【ロシア】ナワリヌイ氏の所在確認

収監先から移送され所在不明となっていたロシアの反政権活動家ナワリヌイ氏が北部ヤマロ・ネネツ自治管区の刑務所にいることが分かった。同氏の広報担当者が25日、X(旧ツイッター)で明らかにした。弁護士が同日面会し、健康状態は良好だという。所在が明らかになるのは20日ぶり。

ナワリヌイ氏はモスクワ東方ウラジーミル州の刑務所に収監されていたが、6日以降、行方が分からなくなった。今年8月、過激派団体を創設したとして新たに懲役19年の判決を受け、9月に刑が確定。管理が厳格な施設に移送されたとみられていた。 《共同通信》

【ウクライナ侵攻】

ロシア国防相「ドネツク州激戦地を制圧」

ロシアのショイグ国防相は25日、侵攻を続けるウクライナ東部ドネツク州の激戦地マリンカを同日、完全に制圧したとプーチン大統領に報告した。プーチン氏は、ロシア軍にとって「作戦上の大きな可能性が開けた」と述べ、重要な成果だと評価した。タス通信などが伝えた。

ドネツク州全域の制圧を目指すロシア軍は、マリンカの奪取により同州南西部ウグレダールなどへの進軍が容易になる。6月に始めた大規模反転攻勢で目立った戦果を挙げられずにいるウクライナ軍には打撃だ。

ウクライナメディアによると、ウクライナ軍のシュトゥプン報道官は25日「マリンカを巡る戦闘は続いている」と述べ、ロシアの制圧を否定した。

マリンカは、ロシアが一方的に併合を宣言したドネツク州のロシア側実効支配地域「ドネツク人民共和国」の中心都市ドネツクの南西近郊。2014年に独立を宣言したドネツク人民共和国の軍事組織と交戦を始めたウクライナ軍は、マリンカに長い塹壕や防衛線を構築した。ここからドネツクに連日、砲弾やミサイルが撃ち込まれ、市民に死傷者が出ていた。《共同通信》

【イスラエル・パレスチナ情勢】

イスラエル、イラン軍事顧問を殺害

イランメディアは25日、イスラエルがシリアの首都ダマスカス郊外を攻撃し、イラン革命防衛隊のムサビ上級軍事顧問を殺害したと伝えた。イランのライシ大統領は声明を発表し、イスラエルが「代償を払う」と警告した。

イスラエルと敵対するイランは、パレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスを支援している。イスラエルとハマスの戦闘が続く中、ムサビ氏の殺害により中東情勢がさらに緊迫化しそうだ。

ムサビ氏は革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」の上級司令官も務める。シリアでは親イラン組織の支援に当たっていた。イラン学生通信は、イスラエルがムサビ氏の住居をミサイル3発で攻撃したと報じた。シリア人権監視団(英国)は、レバノンの親イラン民兵組織ヒズボラの拠点が攻撃されたと指摘した。

ムサビ氏は、2020年にイラクで米軍に暗殺されたコッズ部隊のソレイマニ司令官と近かった。《共同通信》