令和699日目
2021/03/29
この日のできごと(何の日)
【スエズ運河】座礁船、離礁に成功
大型コンテナ船がエジプトのスエズ運河で座礁した事故で、スエズ運河庁は29日、座礁した正栄汽船(愛媛県今治市)所有の「エバー・ギブン」が離礁に成功したと発表した。6日間にわたり遮断されていた運河の通航が29日夜(日本時間30日午前)にも再開される見通しだ。
座礁船は世界最大級のコンテナ船で、全長約400メートルの船体が航路を遮る形で23日から立ち往生していた。船は29日午後、座礁地点を離れ、タグボートに引かれて北上を始めた。地中海への中間地点に位置するグレートビター湖で損傷具合などを検査するという。
スエズ運河庁は、水位が上昇する満潮に合わせて、29日未明から大型タグボート10隻を使って離礁作業を行っていた。その結果、船首の向きを変えて船体を運河の中央に戻すことができたという。
スエズ運河庁は当初、砂嵐による視界不良と強風が原因と発表していたが、人的ミスの可能性も指摘されている。事故で運河の通航が停止し、紅海や地中海などで船舶約370隻が待機している。通航が再開されても、全ての船舶が通過し終わるまでには時間がかかるとみられる。《読売新聞》
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エジプトのスエズ運河で大型コンテナ船が座礁した事故で、スエズ運河庁のオサマ・ラビア長官が29日夜、記者会見し、コンテナ船の離礁に成功したことを受け、運河の通航が再開されたと明らかにした。《読売新聞》
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【沖縄県・尖閣諸島】中国船2隻が尖閣領海侵入
29日午前4時5分ごろから、沖縄県・尖閣諸島周辺の領海に中国海警局の船2隻が侵入した。同20分ごろ、南小島の南約22キロの海上で、航行中の日本漁船2隻に接近しようとする動きを見せた。海上保安庁が漁船の周囲に巡視船を配備し、安全確保に当たった。
第11管区海上保安本部(那覇)によると、日本漁船2隻は、7.9トンと5.6トンで、それぞれ3人が乗っている。領海侵入した海警局の船のうち1隻は機関砲のようなものを搭載している。中国当局の船が尖閣周辺で領海侵入したのは、23日以来で今年11日目。
領海外側の接続水域でも29日、海警局の別の1隻が航行するのを確認した。《共同通信》
【日本列島】各地で今年初の夏日
29日は南から暖かい空気が流れ込んで列島各地で気温が上がり、長野県上田市では最高気温が6月中旬並みの26.3度に達した。本州で夏日(最高気温25度以上)になったのは今年初。29日は大陸からの西風に乗った黄砂が西日本を中心に観測され、30日は東・北日本にも広がるとみられる。
気象庁によると、本州で他に夏日になったのは和歌山県古座川町の25.9度、静岡県川根本町の25.6度、甲府市の25.5度、福島県伊達市や埼玉県鳩山町の25.4度、群馬県桐生市や三重県松阪市の25.3度など。《共同通信》
【東京株式市場】
週明け29日の東京株式市場の日経平均株価(225種)は3営業日続伸した。終値は前週末比207円82銭高の2万9384円52銭で、19日以来約1週間ぶりの高値を付けた。米国の経済活動正常化を見越した買い注文が優勢となった。
東証株価指数(TOPIX)は9.18ポイント高の1993.34。出来高は約18億2600万株。《共同通信》
【COVID-19】
国内新規感染1345人
国内で29日、新たに1345人の新型コロナウイルス感染者が確認された。内訳は東京234人、大阪213人、千葉110人、埼玉102人など。死者は東京12人、千葉3人など計29人が報告された。
厚生労働省によると、重症者は前日から1人増えて342人だった。
富山で過去の感染者2人の取り下げがあった。《共同通信》
厚労官僚23人、銀座で深夜会食
厚生労働省の職員23人が、新型コロナウイルス感染拡大を受けた東京都による営業時間の短縮要請が継続していた24日の深夜に、東京・銀座の飲食店で会食していたことが、29日分かった。同省幹部が明らかにした。
課長級以上も含まれる。同省は事実関係を確認し、処分する方針。同省幹部は「大変申し訳ない」としている。
幹部によると、23人は介護保険制度を担当する老健局の職員で、送別会の名目だったとみられる。田村憲久厚労相も既に把握しており、30日の記者会見で説明するとともに、詳しい経緯を調査する意向を発表する見通し。《共同通信》
【選抜高校野球大会】第9日
選抜高校野球大会第9日は29日、甲子園球場で準々決勝が行われ、天理(奈良)東海大相模(神奈川)明豊(大分)中京大中京(愛知)が準決勝に進出した。
天理は仙台育英(宮城)を10―3を下した。2―2の四回に政所の2点適時打などで4点を勝ち越した。24年ぶりの4強。
東海大相模は14安打で福岡大大濠に8―0で快勝し、3年ぶりの4強。
明豊は智弁学園(奈良)に6―4で勝った。幸の先頭打者本塁打などで序盤からリードし、3人の継投で逃げ切った。2年ぶりのベスト4。
中京大中京は東海大菅生(東京)に6―0で勝ち、24年ぶりの4強。《共同通信》
【早大大学院】大相撲・荒磯親方に学位記授与
早稲田大大学院スポーツ科学研究科の修士課程1年制を修了した大相撲の荒磯親方(元横綱稀勢の里)が29日、東京都内で学位記を授与された。26日の学位授与式は春場所期間中で出席できなかったため、指導を受けた平田竹男教授から特別に手渡された。
荒磯親方が「新しい相撲部屋経営の在り方」とのテーマで作成した修士論文は、最優秀論文として表彰された。学位記を手にし「視野が広がり、人生で貴重な経験を積むことができた。もっと成長していきたい」と述べた。平田教授は「課題に対して本当に一生懸命取り組み、論文の内容には一貫性があった。何もかもが面白かった」と評価した。《共同通信》
【ミャンマー】デモ弾圧の死者510人に
ミャンマーの人権団体「政治犯支援協会」は29日、国軍が強行した2月1日のクーデター発生以降、少なくとも510人が、治安部隊の銃撃などで死亡したと発表した。犠牲者が増え続けている状況を見て、これまで態度を明らかにしてこなかった少数民族武装勢力の一部も国軍を非難し始めた。
国軍の苛烈な弾圧は29日も続いた。最大都市ヤンゴンでは、治安部隊が重火器や手りゅう弾を使ってバリケードを破壊した上でデモ参加者を銃撃し、全土で計14人が死亡した。
少数民族武装勢力のうち、カレン民族同盟(KNU)はクーデター翌日から国軍を非難し、抗議デモ参加者の警備にあたってきた。また、アラカン軍、タアン民族解放軍、ミャンマー民族民主同盟軍の3勢力は30日の共同声明で、国軍が市民の殺害をやめなければ、デモ隊に協力すると表明した。
国軍側は当初、少数民族との融和路線をアピールしてきたが、抵抗勢力には強硬姿勢を取り始めた。国軍は27、28日にKNUの勢力地域を空爆し、住民約3000人がタイ側へ逃れたとされる。30日も避難は続き、負傷者がタイの病院で治療を受けているという。《読売新聞》
【茂木敏充外相】インドネシア・ルトノ外相と会談
茂木敏充外相は29日、インドネシアのルトノ外相と外務省で会談し、ミャンマーで国軍に抗議するデモの参加者らが多数殺害された事態に「強い懸念」を共有した。中国の海警局に武器使用を認めた海警法の施行など、力による一方的な現状変更の試みを深刻に懸念し、価値観を共有する国々で法の支配に基づく国際秩序づくりを主導していく方針で合意した。
30日には外務・防衛閣僚会合(2プラス2)を開催し、日本からの防衛装備品輸出に向けた「防衛装備品・技術移転協定」の締結など安全保障協力に関して協議する。《共同通信》
【自民党・二階俊博幹事長】内閣不信任案なら解散進言
自民党の二階俊博幹事長は29日の記者会見で、菅政権に対する内閣不信任決議案提出に言及する野党をけん制した。「私は衆院解散権を持っていないが、不信任案を出してきた場合、直ちに解散で立ち向かうべきだと菅義偉首相に進言したい」と語った。
野党が不信任案提出に触れる場合は口先だけでなく、解散を覚悟した上で党の意見を述べるべきだと指摘。「不信任案はもちろん否決するが、解散を望むならばわれわれは受けて立つ。与党は解散に打って出る覚悟を持っている」と強調した。
不信任案を巡っては28日、立憲民主党の安住淳国対委員長がNHK番組で「重要な方法だ。準備したい」と表明した。《共同通信》
【厚生労働省】パワハラ相談員がパワハラ
厚生労働省は29日、部下に対し威圧的な言動などのパワーハラスメントを行ったとして、同省政策統括官付社会保障担当参事官室(2017年当時)の元室長補佐を減給1か月(10分の1)の懲戒処分にしたと発表した。パワハラ被害を受けた部下の男性職員は、うつ病を発症して退職。同省が今月2日付で公務員の労災にあたる公務災害に認定していた。
同省によると、元室長補佐は部署内のパワハラ予防や相談にあたる「パワハラ相談員」だった。
同省や、パワハラを受けた男性によると、元室長補佐は2017年4月、別の部署から着任した男性に対して「死ねっつったら死ぬのか」「お前何様のつもりだ」などの暴言や罵声などを繰り返し、精神的な苦痛を与えた。男性は18年12月から休職し、復職できないまま、昨年3月に同省を退職した。《読売新聞》