平成8381日目

2011/12/19

【日米外相会談】

玄葉光一郎外相は19日、米国務省でクリントン長官と会談した。両氏は北朝鮮の金正日総書記死去という新たな事態を受け、日米韓3カ国が地域の安定確保のため緊密に連携していく必要性で一致した。玄葉氏は、北朝鮮による日本人拉致問題の解決に向け、米側に一層の理解と協力を要請した。

北朝鮮が後継者の金正恩氏を中心に権力基盤を軍に置いた体制に移行するとみられる中、日米両国が権力継承をめぐる混乱への懸念と「朝鮮半島の安全が重要」とのメッセージをいち早く出した形だ。核放棄へ新指導部にも具体的行動を求め、6カ国協議参加国である中国、ロシアと協調していくことも確認した。

クリントン氏は会談後の共同記者会見で「平和で安定的な体制の移行がわれわれの共通の利益だ。6カ国協議の関係各国と連携していきたい。中国とロシアにも連絡を取る」と述べた。

玄葉氏も「すべての当事者が平和を望んでいる」と強調。韓国の金星煥外交通商相、中国の楊潔篪外相とそれぞれ早急に電話会談する考えも明らかにした。《共同通信》

玄葉光一郎外相は19日、クリントン米国務長官と会談し、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題について、日米合意に沿って名護市辺野古に県内移設し、在沖縄海兵隊をグアムに移転する現行計画を推進する方針を確認した。

会談でクリントン氏は、グアム移転関連予算を全額削除した米議会の動向を踏まえた上で「推進姿勢は変わらない」と述べた。

玄葉氏は辺野古移設に向けた環境影響評価書の沖縄県への年内提出について、「提出すべく準備する状況は変わらない」と説明、理解を求めた。またアジア太平洋地域の平和と安定のため、日米に中国を加えた3カ国による戦略対話の創設を提起。クリントン氏は「支持する」と賛同した。《共同通信》

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【大阪市・橋下徹市長】初登庁

大阪市長選で当選した「大阪維新の会」の橋下徹代表は19日に市長に就任、初登庁後の記者会見で「決定できる民主主義、責任を取る民主主義を目指し、まずは大阪の統治機構を変える」と述べ、「大阪都」の構想実現に意欲を示した。

維新の会幹事長の松井一郎大阪府知事とも連携し、市政の抜本的改革も断行する考えだ。《共同通信》

大阪市長選で当選した「大阪維新の会」の橋下徹代表は19日に市長に就任、初登庁後の記者会見で「決定できる民主主義、責任を取る民主主義を目指し、まずは大阪の統治機構を変える」と述べ、「大阪都」構想に意欲を示した。維新の会幹事長の松井一郎大阪府知事と連携し、市政の抜本的改革も断行する考えだ。

橋下市長は、法改正が必要な都構想の推進に主要政党の協力が得られなければ、次期衆院選で維新の会候補を擁立し国政進出する構えだ。

同日午後上京し、国会で民主党の前原誠司政調会長と会談。前原氏は都構想など大都市制度について議論するワーキングチームを党内に新設する方針を明らかにした。

市長は21日まで都内に滞在し、同党の小沢一郎元代表、自民党の谷垣禎一総裁、公明党の山口那津男代表らと会い都構想実現へ協力を得たい考えだ。

記者会見で市長は、みんなの党が都構想実現に必要な地方自治法関連の改正案の国会提出を目指していることを評価、「各党が賛成することを期待している」と述べた。

生活保護行政に関連し「国は無策だ。地方から口を出せないなら受給認定業務はしない。国の政治が変わらないなら最後は政治闘争だ」と述べ、政策決定に地方が関与できるよう要求した。自身の国政進出に関し「(任期の)4年間はない」と否定。小沢元代表との連携については「政治的ないろんな判断が必要だ」と慎重姿勢を示した。《共同通信》

「職員は優秀だ。面従腹背、大歓迎。人間だから、いろいろある」。大阪市役所で開かれた橋下市長の就任会見。市職員との関係について問われ、早くも“橋下節”がさく裂した。

手ぶり身ぶりを交えて、記者の質問にテンポよく答えていく。「生活保護行政一つとっても、国の制度はむちゃくちゃだ」「区長公募制は公務員制度改革への挑戦だ」などとまくし立てたが、会見が最大2時間の予定と尻「少し飛ばしすぎた」と反省する一幕もあった。《共同通信》

【ダルビッシュ有投手】レンジャーズが落札

米大リーグ機構(MLB)は19日(日本時間20日)、ポスティングシステム(入札制度)で大リーグ移籍を目指すプロ野球日本ハムのダルビッシュ有投手(25)の交渉権を、今季のア・リーグ覇者のレンジャーズが獲得したと発表した。米メディアによると、入札額は2006年の松坂大輔投手(レッドソックス)の約5111万ドルを上回る、史上最高額の5170万ドル(約40億3300万円)。

日本時間の来年1月19日午前7時まで、30日間の独占交渉権を得たレンジャーズは「ここ数年彼を見続けて非常に印象深かった。投手陣の一層の強化になると信じている」という、喜びの談話を発表した。

日本ハムは回答期限目前で最高入札額を受諾し、20日にMLBに回答した。「あらゆる角度から検討させていただいた」という島田利正球団代表は、入札額受諾の理由を「一番はダルビッシュの夢を実現させるということ」と話した。《共同通信》

【プロ野球】

阪神の金本知憲外野手(43)が19日、西宮市の球団事務所で契約更改交渉に臨み、野球協約で定められた減額制限(1億円以上は40%)いっぱいの1億4000万円減の2億1000万円プラス出来高払いでサインした。金本は「成績がそのまま給料に反映される。目いっぱい下げられました」と納得した表情で話した。

右肩痛に苦しみ、4月には1998年から続いていた連続試合出場が歴代2位の1766試合でストップ。122試合出場で打率2割1分8厘、12本塁打、31打点と阪神移籍後最低の成績だった。

来年4月で44歳。プロ21年目となる来季に向け「復活すると言って数字が残らなかった。1年遅れたが、本当の意味で復活したい」と意気込みを語った。(金額は推定)《共同通信》

プロ野球ソフトバンクからフリーエージェント(FA)宣言した杉内俊哉投手(31)の巨人移籍が19日、決まった。福岡市内の球団事務所でソフトバンクに退団の意思を伝えた後、東京都内のホテルで巨人の原沢敦球団代表に入団のあいさつをし「悩みに悩んだが、今はすっきりしている」と話した。

杉内はソフトバンクの査定制度への不満などを理由に国内FA権を行使。巨人は年俸固定制の4年契約と背番号18を提示し、ソフトバンクも残留を求めていた。移籍の決断について、杉内は「心も体も削って投げられるのは、どちらのチームかと考えた」と話した。23日に正式に契約し、入団発表する見通し。《共同通信》

広島の前田健太投手(23)が19日、マツダスタジアムで契約更改交渉に臨み、3000万円増の年俸1億5000万円でサインした。チームの最高年俸投手となったエースは「僕自身は悔しいシーズンだったが、球団は高い評価をしてくれた」と笑顔で話した。

今季は開幕当初こそ勝ち星が伸び悩んだものの、後半戦は本来の投球を見せて10勝12敗、防御率2.46。192奪三振で2年連続の奪三振王に輝いた。

ダルビッシュ(日本ハム)ら日本球界を代表する投手が大リーグ挑戦を表明する中、前田健は「よく思えばチャンス。日本の頂点に立てる投手になりたい」と話した。広島は全員が契約更改を終えた。(金額は推定)《共同通信》

横浜DeNAの4選手が19日、横浜市中区の球団事務所で契約更改を行い、三浦大輔投手(37)が野球協約で定める減額制限を超える50%減の1億5千万円プラス出来高払いで、高崎健太郎投手(26)は120%増の4千万円でサインした。

三浦は18試合に登板し、5勝6敗、防御率2・91。3年契約の最終年が終わり、新たに単年契約を結んだ。高崎は29試合に登板して5勝15敗、防御率3・45とし、初めて規定投球回に達した。

その他の更改選手は次の通り。▽新沼慎二捕手 1300万円(18%増)▽渡辺直人内野手 6300万円(18%増)(金額は推定)《神奈川新聞》

ヤクルトの石川雅規投手(31)が19日、東京都内の球団事務所で4年契約の3年目となる来季の契約更改交渉に臨み、2千万円増の年俸2億円プラス出来高払いでサインした。今季は4年連続の2桁勝利となる10勝(9敗)をマーク。「来年は自分の一番いい成績を残せるように」と話した。

終盤に肺炎で一時離脱し、チームも失速して優勝を逃した。「優勝したい。その一言」と雪辱を誓った。

4勝を挙げた1年目の七条祐樹投手(27)は400万円増の年俸1600万円で更改。無敗で今季を終え「どこまで伸ばせるか分からないが、負けないようにしたい」と話した。(金額は推定)《共同通信》

【サッカー・宮本恒靖選手】現役引退を表明

サッカーの元日本代表主将で、J1神戸のDF宮本恒靖(34)が19日、神戸市内のホテルで記者会見し、現役引退を表明した。

宮本は2002年の日韓大会、06年ドイツ大会のワールドカップ(W杯)でともに日本代表の主将を務めるなど、国際Aマッチに71試合出場した。

05年にはG大阪のリーグ初優勝に貢献し、その後、オーストリア1部リーグのザルツブルクに移籍。09年からは神戸でプレーしたが、出場機会が年々減り、今季は4試合出場にとどまった。《共同通信》

【北朝鮮】金正恩氏を後継者として正式宣言

北朝鮮の朝鮮労働党中央委員会、国防委員会などは19日、国営メディアを通じて発表した金正日総書記(69)の死去に関する訃告で、三男の金正恩氏(28)について、総書記だけに使っていた「領導者(指導者)」との呼称を使用、後継者として正式に国内外に宣言した。正恩氏は朝鮮人民軍を中心に国家運営に当たり、体制引き締めを図るとみられる。

朝鮮中央通信は、総書記死去を悼む平壌市民らの声を伝える記事で、人民軍兵士らが「正恩同志の領導を受けることを誓った」とし、後継体制へ向け軍が忠誠を示したと明らかにした。同日夜には「傑出した思想理論家、不世出の統帥者だ」と正恩氏を称賛する報道を開始した。

中国共産党中央委員会は19日、朝鮮労働党に弔電を送り、北朝鮮国民が総書記の意思を受け継ぎ「金正恩氏の指導」の下、朝鮮半島の長期的な平和へ前進すると信じると表明、正恩氏を後継者とする新体制への支持を打ち出した。《共同通信》

韓国政府当局者は19日、北朝鮮が同日午前、日本海に向け短距離ミサイルの発射実験を行ったと述べた。射程は120キロ程度と推定される。聯合ニュースが伝えた。KBSテレビによると、2発以上が発射された。

聯合ニュースは金正日総書記の死去は無関係とみられると報道。しかし北朝鮮が金総書記死去発表前に、日本や在日米軍をけん制する目的で発射した可能性もある。《共同通信》

野田佳彦首相は19日、金総書記が17日に死亡したとの朝鮮中央通信の報道を受け、各府省に対して情報収集を急ぐように指示。政府は19日午後1時から安全保障会議を開き、この後に藤村修官房長官が記者会見する。三男の金正恩氏への体制移行に向けた動きを注視しており、外務省幹部は「これから関係国と協議する」と述べた。

首相は官邸で、記者団に対し「報道があったことは聞いている。事実確認をするよう指示した」と説明した。《共同通信》

【野田佳彦首相】早期解散を否定

野田佳彦首相は19日午前、地元の千葉日報のインタビューに官邸で応じ、東日本大震災からの復興や東京電力福島第1原発事故の対応に全力を挙げる必要性を強調し「基本的に、早い段階で衆院解散するつもりはない」と述べた。

来年の通常国会で消費税率引き上げの関連法案を成立させた後、増税実施前に民意を問う考えも重ねて示した。《共同通信》

【政府、与党】消費税、13年10月に8%

政府、与党が消費税率の引き上げについて、2013年10月にまず8%とした上で、15年4月に10%とする案を軸に調整に入ったことが19日、分かった。社会保障の充実と、政府の財政健全化目標である15年度の基礎的財政収支(プライマリーバランス)の赤字半減を同時に達成するには、引き上げを2段階とし15年4月までに終える必要があると判断した。

政府は年末までにまとめる社会保障と税の一体改革大綱素案に盛り込みたい考えだが、党内では増税時期や上げ幅を具体的に決めること自体に反発が強く、難航は必至だ。

特に1回目の引き上げに関しては、衆院の任期満了直後で総選挙と時期が近くなる可能性があるため、党側の議論を踏まえ半年遅らせて14年4月とすることも併せて検討する。税率については、基礎年金の国庫負担割合を50%に維持するため増税分を事後的に充当する必要もあり、税率を現在より3%上げる必要があるとみている。

民主党税制調査会の藤井裕久会長は同日、税率を10%に上げる時期について「15年が大きな意味を持っていることは事実」と述べた上で、4月が「目安」との考えを表明。政府は事務的な準備期間として増税の感覚を1年半程度は空ける必要があるとして、1回目は逆算して13年10月が適当とみている。《共同通信》

【菅直人前首相】原発で怒鳴る姿、克明に

東京電力福島第一原発事故の際、政府の現地対策本部長だった池田元久前経済産業副大臣が3月11日から5日間を手記にまとめた。当時の菅直人首相が震災翌日に原発を視察し、東電社員を怒鳴り散らした様子などが細かく描かれている。

3月12日午前4時すぎ、対策本部に菅氏の原発視察の連絡が入った。池田氏は「指揮官は本部(官邸)にとどまるべきだ。どうしても来るなら万が一のことがあってはならない」と考え、現地対策本部があるオフサイトセンターへの変更を打診。だが原子力安全・保安院は菅氏側に伝えなかったという。

菅氏は原発に到着後、待機用のバスに乗り込むと隣に座った武藤栄東電副社長(当時)に「なぜベント(排気)をやらないんだ」と迫った。池田氏は「怒鳴り声ばかり聞こえ、話の内容はそばにいてもよく分からなかった」と振り返った。

菅氏は原発に入ると、作業員が行き交う廊下で「何のために俺がここに来たと思っているのか」と怒鳴り、吉田昌郎所長(当時)はベントの指示に「決死隊をつくってでもやります」と答えた。菅氏の口調がきついため、池田氏は同行した寺田学首相補佐官(同)に「総理を落ち着かせてくれ」と頼んだ。池田氏は「指導者の資質を考えざるを得なかった」という。

オフサイトセンターは「仮眠設備がなく、机に突っ伏して睡眠を取る。食糧はレトルトカレーとご飯1日2食だけ」だったという。対策本部は15日に福島県庁への移転が決まり、池田氏は5月に病気で入院し、本部長を代わった。《朝日新聞・12月19日》