平成6984日目
2008/02/21
【民主党・小沢一郎代表】東アジア安定のためのドクトリンを発表
韓国訪問中の小沢一郎代表は21日午前、ソウル市内のホテルで開かれた「アジアの変化とリーダーシップ」に関するシンポジウム(朝鮮日報主催)で基調講演し、「現代中国の諸問題と日韓両国の歴史的使命」と題する東アジア安定のための「小沢ドクトリン」を発表した。
その中で、小沢代表は中国の経済成長を評価したうえで、中国が解決を迫られている根本問題について(1)「覇権を求めない」という外交方針通りに歩んでいくことを、実際に行動で示さなければ、国際社会の信頼を得られない(2)市場経済化は必然的に政治の自由化につながり、共産党独裁体制と両立できなくなる(3)共産党の権力が強大になるにつれ、政治・行政の腐敗が一層ひどくなり、体制崩壊の要因になりかねない(4)市場経済化によって、貧富の差をはじめ様々な格差が拡大し、国民の不満が爆発する恐れがある――の4点を指摘。
小沢代表はさらに、それらによる中国の混乱は直ちに、日韓両国をはじめとする東アジアにとどまらず、「世界的規模の動乱につながる」との認識を示し、「何としても中国が政治、経済、社会のあらゆる面でソフトランディング、つまり民主化、自由化の道を歩んで行くように」、日韓両国を中心に、世界各国が中国の諸問題解決に積極的に協力するよう呼びかけた。
特に、日韓両国は中国の問題解決が東アジアの最重要課題であることを正しく認識し、歴史的にも中国から大きな影響を受けてきた国として、両国が力を合わせて「中国のソフトランディングという歴史的大テーマ」に全力で取り組んでいくよう訴え、両国の企業経営者ら約500人の参加者から大きな拍手を浴びた。《民主党ニュース》
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【民主党・鳩山由紀夫幹事長】イージス艦事故で防衛相問責を検討
野党各党は21日、イージス艦衝突事故とその後の対応をめぐり、石破茂防衛相の辞任、罷免を求める声を強めた。民主党の鳩山由紀夫幹事長は、防衛相が自ら辞任しない場合、参院での防衛相問責決議案提出を検討する考えを示した。
これに対し福田康夫首相は記者団に「いまはそんなことを考える状況にない」と強調。与党側も「原因が分からない段階で言うべきではない」(自民党幹部)と野党の要求には応じない構えだ。《共同通信》
【この日の民主党】
道路特定財源ムダづかいの本丸、天下りの実態を追及 細野議員
細野豪志議員は21日午前、衆議院予算委員会で質問に立ち、道路特定財源からのムダづかいについて福田首相、冬柴国土交通大臣に見解を質した。
細野議員はまず、道路特定財源が卓球のラケット、マッサージチェアをはじめとする国交省関連のレクリエーション費等に充てられていたことに言及。これらの事実が権力の外にいる野党の追及によって明らかになったことに対して、改革の意識の全くない政府・与党の姿勢を批判した。そのうえで、これらのムダづかいは氷山の一角に過ぎず、「天下りこそが本丸である」と述べ、平成18年度における道路整備特別会計から天下り団体への支出の実態として、56団体に1288人が天下り、1890億円が支出され、そこでの埋蔵金(資産-負債)が約8兆円にも及ぶと指摘。(1)財団法人道路保全技術センター(2)社団法人国際建設技術協会(3)財団法人駐車場整備推進機構――の3団体について具体的に問題点を挙げ、改革を迫った。
財団法人道路保全技術センターについては、約82億円の税金が注入され、合計306件のうち305件は随意契約で仕事を受注、天下りの役人が46人、うち常勤の役員が3人、1500万円を超える給与を得ている実態を明かした。さらに、税金で成り立っている団体であるにも係らず24億円もの現金預金に加え、内部留保が事業費に占める割合が42%と閣議決定違反でもあるとして、冬柴国土相に「国民の皆さんに返すように」と要請。さらに、未収金の受託事業分約77億円に対して委託調査研究費等の未払金が60億円と、買収率が80%にも上る外注会社に丸投げしている実態について、同団体には技術者が100人と少なく、年間306件の仕事を受けられる態勢になっていないことも明かしたうえで、「どこに仕事を投げているのか情報公開を」と強く求めた。これに対して冬柴国土相は情報公開することを明言、機関の在り方自体を検討していく考えを述べた。
社団法人国際建設技術協会については、「海外の道路関係制度に関する調査」及び「海外の道路関係情報等に関する調査」の作成にあたり、それぞれ約1億円、6000万円もの経費が計上されていることを指摘。インターネット辞書「ウィキペディア」を多用したもの、前年度の報告書を流用したものと、報告書の内容のお粗末ぶりはさることながら、報告書作成の諸経費見積もりの積算基準が、土木事業に係る設計業務等に適用するものであることに言及。その業務内容が明らかに違うことを述べ、「予算責任執行法3条」違反ではないかと追及した。福田首相は「ご指摘の通りであればあってはならないこと」と他人事のように答弁し、厳正に対応していくとの方針を示しはしたが、このような事態を看過した政府の責任については全く反省の姿勢を見せなかった。
財団法人駐車場整備推進機構(JPO)については、JPO直営駐車場建設と管理業務員の実態を示し、全14箇所中11箇所の所長が国土交通省からの天下りであるほか、天下りするために駐車場を建設するというその仕組みがあると指摘。冬柴国土相は「徹底して調べる」と答えるのが精一杯だった。細野議員は最後に、このまま天下り天国、税金の墓場を許すわけにはいかないとして、税金を国民の手に取り戻すためにも徹底して道路特定財源の一般財源化を求めていく決意を述べ質問を終えた。
小沢代表が韓国新大統領と会談
韓国訪問中の小沢一郎代表は21日午後、25日に就任式を迎えるイ・ミョンバク(李明博)新大統領とソウル市内の新大統領執務室で1時間近くにわたって会談、東アジアの安定のために、日韓両国が中心となって中国の政治・経済のソフトランディングを実現し、日韓中3ヵ国の強力な信頼・協力関係を確立するとの「小沢ドクトリン」に基づいて、日韓両国民の絆を深め、両国の信頼関係を強化することで意見が一致した。
会談の中で小沢代表は、「現在の中国には政治、経済、社会の各面で様々な問題がある。しかし、中国が混乱を起こすのはよくない。例えば、中国経済のバブルがはじけると、日韓両国だけでなく、世界経済に大きな影響を与える。中国がソフトランディングへとハンドルを切り換えるように協力すべきだ。まず日韓両国が絆を深め、さらに中国も一緒になって3ヵ国で政治的にも経済的にも信頼関係をつくり上げれば、極東アジア、ひいては世界の平和と安定に寄与することになる」と日韓中3ヵ国関係の重要性を説明。イ新大統領も「今のうちに安定の基礎を築かないと、北京オリンピックと上海万博が終わったあと、今の中国経済を維持できるか非常に心配だ。中国が混乱すると、直ちに韓日両国に影響が及んでくる」と、同様の考えを示した。
また、北朝鮮問題についてイ新大統領が「核問題の解決には時間がかかるかもしれないが、韓日両国が努力することが解決に結びつくと思う」と述べたのに対し、小沢代表は「北朝鮮問題は結局、中国問題に行き着く。中国が朝鮮半島について現状維持の政策を続ける限り、北朝鮮問題は解決できない。日韓中3ヵ国の信頼関係を確立することで初めて、朝鮮半島問題を解決することができる」と述べ、東アジアの安定を実現する中で解決する考えを説明した。
さらに、在日韓国人などへの地方参政権の付与について小沢代表が尽力してきたことに対し、イ新大統領が感謝を表明。それを受け、小沢代表は「日韓両国民が心から信頼し合うようになるためには、まず日本人がその証を示さなければならない。その一つが地方参政権の付与だ。民主党内にはいろいろな意見があるが、みんなが一緒になって話し合い、意見をまとめたい」と述べ、地方参政権の付与で党内の意見集約を進める方針を表明した。
日韓関係の強化に関連し、小沢代表は対馬海峡の海底トンネルで両国を結ぶ「日韓トンネル」を促進する超党派の議員連盟が3月に結成されることを紹介し、真の信頼関係確立のシンボルとしてその夢を追求するよう提案、イ新大統領も未来志向の関係づくりに賛意を示した。《民主党ニュース》