平成5862日目

2005/01/25

【NHK・海老沢勝二会長】辞任

NHKの海老沢勝二会長(70)は25日夕、麻生太郎総務相に05年度の予算案を提出した後、経営委員長に辞表を提出し、受理、承認された。元チーフプロデューサーの制作費着服など一連の不祥事や、その後の対応に視聴者の批判が高まり、受信料の支払い拒否・保留件数が増えていることなどから、経営責任を取る形になった。《朝日新聞》




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【自民党・青木幹雄参院議員会長】「小泉首相、基本姿勢変えよ」

衆参両院は25日の本会議で、小泉純一郎首相の施政方針演説に対する各党の代表質問を行った。自民党の青木幹雄参院議員会長は、郵政民営化をめぐる小泉首相の姿勢について「改革を進めるためには、まずあなた自身のこの問題に取り組む基本姿勢から変えてもらわなければならない」と厳しく注文。「おれについて来いでは通らない。私たちは郵政担当相を選んだのではない」と、自民党内の反対派とも十分協議し、調整を尽くすよう求めた。《共同通信》

【この日の民主党】

首相の対応は答弁拒否以外の何ものでもない 会見で岡田代表

岡田克也代表は25日、党本部で定例記者会見を行い、24日の衆議院本会議代表質問への小泉首相の対応について厳しく批判、「日本の民主主義の危機」だとして、今後も首相の姿勢を厳しく追及していく意向を示した。

岡田代表はまず、昨日の首相の対応を、「不十分な答弁ということではなくて、答弁拒否であるということ」と断じるとともに、「総理の答弁を聞いて、そして中身のある再質問を9項目にわたってした。それに対して、既に答弁したと言うのは、答弁拒否以外の何ものでもない」と厳しく指摘した。

また岡田代表は、小宮山洋子・野田佳彦両衆院議員の25日の代表質問を「個性のある良い質問だった」とし、首相が相変わらず棒読み答弁に終始したこと、「(24日に)議長が注意を与えたという事実をどのように考えるか」との小宮山議員の冒頭の質問には一切答えなかったことに対し、「昨日以上に、総理としての資質がないということを自ら語った」として「誠に遺憾だ」と強く批判した。

岡田代表はまた、他の野党議員が行った郵政民営化や森派の政治資金問題などの代表質問に対しても、首相が誠意のない答弁をしたことに触れ、「真摯に説明をする態度とはまったく無縁」であったと指摘。また、再質問という制度が認められているにもかかわらず、総理が不誠実な対応に終始した点、議長の注意を無視した点などは、首相が考え方を改めるまで何度でも追及していく、との意向を示した。

少子化対策、子育て支援で首相自身の考えを求める 小宮山議員

小宮山洋子『次の内閣』ネクスト男女共同参画、人権・消費者、子ども政策担当大臣は25日、衆議院本会議で代表質問に立ち、少子化への対応、子育て支援を中心に、民主党の対案・考えを丁寧に示しながら、小泉首相に「官僚の書いた答弁を読むのではない、自分の言葉での答弁」を求めた。

小宮山議員はまず、昨日の岡田代表への首相の再々答弁に関して「議長の注意を無視した議会制度に挑戦するもの」と厳しく批判した。その上で、国民への説明責任、議会を活性化させるためのものとして、再質問を予告。

首相が官僚答弁の棒読みに終始したため、小宮山議員は再質問に立ち「ご自身の意見はなかった。議会の活性化について答えていない。もう一度明確に。少子化対策ビジョンの優先度はどの程度かを、明確に。さらに検討するというだけで総理の見解はない。これでは総理をおいておく意味はどこにあるのか」と首相の資質、資格を批判した。これに対して首相が「私に批判があるのは承知している。代表質問も大事だが、委員会での一問一答も重要。それをわきまえて質問するのが国会議員。私の言葉で答弁したつもり」と開き直ったため、審議が一時中断した。

小宮山議員の主な質問と小泉首相の答弁の要旨は以下の通り。

質問 少子化への対応、子育て支援は最重要と考えるが、総合的なビジョンは。
答弁 安心して子を産み、子育ての喜びを感じるようにできようにするのは当然。
質問 必要な政策をつくってこなかった責任は。
答弁 子育て応援プランをつくった。
質問 人口の将来推計が常に下回るのはなぜか。
答弁 前回の推計を見直したもの。合理的なものと考える。
質問 少子化、子育てに責任をもつ省庁がないことがうまくいかない原因。民主党は「子ども家庭省」の設置を掲げている。ノルウェーでは1990年に「子ども家庭省」をつくり、1.65だった出生率が現在1.8まで回復している。総合的に取り組む所が必要かどうか。
答弁 総合的な施策を推進してきていると考えている。
質問 第1子への子育て支援額は日本が一番低い。イギリス、スウェーデンは1万3000円、ドイツは2万円で所得制限がない。民主党は義務教育終了まで所得制限なしで、1万6000円を打ち出している。
答弁 現物での給付もある。
質問 育児休業を男女ともにとれるようにし、また、新たな所得補償を。
答弁 男女とも育児に参加できるようにすることは必要。
質問 男性の働き方の有償と無償(子育てなど)は12対1で、女性は1対1。男性の生き方としても問い直すべき。
答弁 仕事と子育て調和とれた生き方は必要。
質問 教育に対する考えが揺れて、保護者は不信感を持っている。民主党はコミュニティースクールを提案しているがどうか。
答弁 さらに進めていく。
質問 夫婦別姓を法制審議会が答申してから10年。明確な答弁を。
答弁 与野党で協議を。
質問 介護保険は受給者と負担者の年齢を拡大し、介護を普遍化することが必要だが、今回も先送りされそう。導入当時の厚生大臣は首相。明確に答弁を。
答弁 長生きを喜べる社会を目指す。見直しを進める。

逃げ答弁の首相は濱口雄幸・男子の本懐に値せず 本会議で野田議員

衆院本会議で25日、小宮山洋子議員に続いて質問に立った民主党・無所属クラブの野田佳彦衆議院議員(『次の内閣』ネクスト財務大臣)は、「酉年年男、政権とりを目指す民主党・無所属クラブを代表して質問する」と前置きし、経済・財政問題を中心に小泉首相の所信表明演説に対する代表質問を行った。

野田議員は冒頭、24日の衆院本会議での岡田克也代表の再質問や小宮山議員の質問に対する小泉首相の答弁姿勢をめぐって「施政方針演説の結びでは濱口雄幸にあやかりながら決意を表明したが、その資格はない」と断じ、暴漢に襲われ術後の経過が最悪だったにもかかわらず国会に臨み、命をかけて首相としての説明責任を果たしたのが濱口首相だったとした上で、「逃げて、ぼかして、開き直るあなたとは違う」と厳しい口調で指摘した。

そして野田議員は、景気認識と経済政策の基本姿勢をめぐり「改革の芽は出てきた」とする首相に対し、どん底に落ちた景気が這い上がる過程を回復と見ているに過ぎない首相の認識の誤りを指摘。デジタル産業や自動車産業も好調さも自助努力によるものだと野田議員は分析した上で、「これらは小泉構造改革とは関係ない。何をもって構造改革の成果というのか。論理的な説明を」として小泉首相に質した。

首相は「構造改革によってようやく新しい時代に挑戦しようという意欲、やればできるという自信が蘇ってきたことが一番の成果」などと、国民感情を逆撫でする答弁だった。

平成17年度予算案をめぐって野田議員は、「小泉総理による本予算の編成は4回目で、予算は政権の意志を表すはずだが、その推移を見ると、歳出改革の意欲は全く数字に表れていない」と指摘し、帳尻合わせに過ぎないと断じた。「室伏選手は砲丸投げのゴールドメダリストだが、首相は丸投げのゴールドメダリストだ」として、「リーダーシップの下に断固たる決断に基づいて行ったと胸を張れるか」としてそのビジョンを質した。

小泉首相は「歳出改革路線の堅持・強化を基本とし、新規国債発行額を前年度より減額することを財務大臣に指示し、予算の方向付けを行ってきた」とだけ説明するに留まった。

予算案では、整備新幹線の新規着工では負担を強いられる国民への説明責任の必要性を、関西空港2期工事着工に関しては現在の関西・伊丹・神戸空港との機能分担の議論を先行する必要性を野田議員はそれぞれ指摘。「社会保険庁の事務費問題」をめぐっては「解体論が出ている社会保険庁の事務費になぜ年金保険料の流用を認め続けるのか」として、政府の姿勢を批判。また、新たな国債発行によって歴代政権の最高額の借金・140兆円の国債をめぐっては「将来に何を残したといえるのか、歴史に残る説明を」と迫った。

小泉首相は「2010年代初頭には政策的な支出を新たな借金に頼らずに済むよう、今後も引き続き歳出・歳入両面から財政構造改革を進めていく」などとするだけで、野田議員が求める「歴史に残る説明」は得られなかった。また、再質問でも誠意ある答弁はなかった。

税制改正については定率減税をめぐって野田議員は「政権公約に盛り込んでいなかった定率減税の半減という増税の実施は国民をだまし討ちするようなものだ」と批判した。

野田議員はまた「郵貯・簡保の肥大化は郵政民営化によって自動的に解消されるものではない」と断じ、その前に政治決断によって規模縮小する必要があるとの見方を示した。

不真面目な答弁は国会審議の信頼性を失う 江田議員が代表質問で

25日、参議院でも代表質問が始まり、民主党・新緑風会を代表して質問に立った江田五月参議院議員会長は、内政・外交の諸課題について小泉首相の見解を具体的に質し、具体的な答弁を求めたが、首相は答弁のほとんどを答弁書の棒読みに終始した。

江田議員は冒頭、参議院での決算審議について、それを重視し国の運営の透明性を高めることへ協力を求めた。首相も「決算審査の充実等にできる限り協力してまいりたい」などと応じた。

江田議員は更に、昨年相次いだ自然災害への対応について、被災者生活再建支援法改正案を廃案にした政府・与党の姿勢を厳しく批判。「国民の多くは、個人住宅の再建にも補助をすることを求めている」として、民主党などによる同法改正案への同意を求めた。首相は、「様々な角度から、なお議論を深める必要がある」などと、誠意の感じられない答弁を昨日に引き続いて繰り返した。

いわゆる政治とカネの問題についても江田議員は、旧橋本派への1億円ヤミ献金事件の真相究明に積極的でないこと、迂回献金を禁止する法改正に賛成しないことについて、「もう少しまともな政治文化を」とし、それぞれ首相の見解を問うた。首相はこれに対して、「国会において決めるべき問題」「各党・各会派で十分ご議論を」などと、これも従来から全く変わりのない棒読みの繰り返しに終始した。

またイラク戦争の大義の問題について江田議員は、大量破壊兵器がついに発見できなかったことを挙げて、「フセイン大統領は悪い」としつつ「そのことと、先制攻撃で戦争を仕掛けることとは違う」と厳しく指摘。「戦争の大義をどう説明するのか」、首相を質した。首相は、イラクは「最後まで国際社会の真摯な努力に応えようとしなかった」などと、これも従来の答弁を繰り返した。

江田議員は、対人地雷条約、京都議定書、国際刑事裁判所条約の問題について、わが国が米国を積極的に説得していくべきとの考えを示したが、首相はいずれについても「様々な機会を通じて意見交換を行っている」などとして、積極的に取り組む姿勢を見せなかった。

また江田議員は、中国残留孤児となり、その後永住帰国した皆さんが育ての親を訪ねようとすると、その離日期間中、生活保護が給付されないことについての訴訟が起きていることを指摘し、「政治の力で救済を」と呼びかけた。首相は、「各種支援策を講じている」「きめ細かな支援に努める」などとした。

年金改革について江田議員は、「今の年金制度が本当に100年安心」だと断言できるかや、消費税の活用などについて質した。また議員年金制度についても、「早急に一元化を実現して議員年金を廃止すること」を目指すべきとして、その決意を質した。首相は、「持続可能な年金制度に見直すことができた」などと決めつけに終始。消費税の活用については「当然検討の対象になる」とした。議員年金については「各党各会派の間で十分議論を」と他人事のような答え。

郵政改革について江田議員は、施政方針演説で首相が明言した四分社化、非公務員化、4月に法案提出などが達成されなかった場合、居直るか、衆議院を解散するか、退陣するか、選択肢を示して首相に迫ったのに対し首相は、「与党の協力を得て成立できると思っている」などとした。

江田議員は最後に、改めて小泉首相に対し「あなたの政治手法のせいで政党政治は信用を失い、あなたの不真面目な答弁のせいで、国会審議もまた信頼を失った」と厳しく指摘。「あなたには今、退陣の時期が刻々と迫ってきている」として、小泉内閣の退陣の際には、民主党が政権を担う準備ができていることを力強く宣言し、質問を締めくくった。

総理の説明不足は看過できない 鉢呂国対委員長が会見で

鉢呂吉雄国会対策委員長は25日の記者会見で、24日の衆議院本会議における首相の答弁について、「意図的に答弁のあり方をごまかしている。重要な問題に対する国民への説明が不足している」と厳しく批判した。

鉢呂国対委員長は会見の冒頭、小泉首相の答弁をめぐり中断に陥った昨日の衆議院本会議に言及。議長の注意を軽んずる発言をし、反省の色がない首相の態度に関連して、議院運営委員会の場で、再質問や答弁のあり方を協議していくべきとして、「民主主義の本質に立ち戻り、活発な論戦を期待したい」と語った。また、25日午後の小宮山洋子・野田佳彦両衆院議員の代表質問においても、再質問があり得るとの見方を示し、首相の答弁のあり方を注視したい、と述べた。

また民主党など野党が21日に提出した被災者生活再建支援法改正案については、与野党が一致して早急に可決・成立させることを強く望むと語った。

さらに鉢呂国対委員長は、岡田克也代表が24日の代表質問で取り上げた旧橋本派のヤミ献金問題に関し、献金が3年前の参院選挙の政治資金として使われたとの証言が公判でなされたことに言及。今通常国会では、政治とカネの問題について、証人喚問を含めた対応で大きく取り上げていく必要があるとの認識を示した。《民主党ニュース》



1月25日 その日のできごと(何の日)