平成2616日目

平成8年3月7日(木)

1996/03/07

【沖縄米兵少女暴行事件】米兵3人に懲役7年~懲役6年6月

昨年9月に沖縄県で起きた女子小学生暴行事件で、婦女暴行致傷、逮捕監禁の罪に問われた在沖縄海兵隊基地所属の海軍上等水兵A(23)、海兵隊一等兵B(21)、同C(22)の3被告の初公判が7日午前、那覇地裁であった。長嶺信栄裁判長は「犯行は凶悪かつ大胆で、被害者の衝撃や苦痛は大きい。同種事案と比べ特に悪質で、社会に与えた恐怖も大きかった」として、A、C両被告に懲役7年、B被告に同6年6月(求刑は3被告とも懲役10年)を言い渡した。

過去の事例に比べれば厳しい量刑内容だが、日本ではこの種事件に対する刑が甘い、との指摘もある。B被告については暴行の実行行為に加わらなかったことを認め、他の2被告よりやや量刑を軽くした。

長嶺裁判長は判決理由で「事件に対する抗議集会が開かれるなど大きな影響を地域社会に与えた」と述べ、県民感情も考慮に入れた。県民から米軍基地の縮小・撤去や日米地位協定見直しの要求が高まる契機となった事件に対する司法判断となった。

判決を受けて大田昌秀知事は「今後とも日米両政府に基地問題の解決を強く働き掛けていきたい」とのコメントを発表した。

判決理由で長嶺裁判長は「被害者の人格を無視した凶悪かつ大胆な犯行。被害者の落ち度は皆無で、両親らも強い被害感情を持っている」と述べた上で、「被告3人はそれぞれ(犯行に)重要な役割を果たし責任は重大だ」と指摘した。

公判で3被告は大筋で起訴事実を認めながら、B、C両被告は暴行の実行行為を否認したが、同裁判長はBト被告について「被害者が幼いことに気付いて犯行を止めた」と認定した。しかし、C被告については、暴行を認めた捜査段階の供述などから「否定供述は信用できない」と、主張を退けた。

一方で「慰謝料として一定額が支払われており、3被告とも反省と謝罪をしている。まだ若く、米国の妻らが寛大な処分を求めている」などとして情状の面で配慮した。《共同通信》

【マライア・キャリーさん】東京ドームで公演

ポップス界のスーパースター、米国女性歌手マライア・キャリーさん(25)が7日夜、米国外では初めてのコンサートを東京都文京区の東京ドームで行った。

1990年(平成2年)のデビュー以来、世界中でアルバムの総売り上げは約7000万枚。レコード会社社長との結婚などシンデレラストーリーも相まってて、日本でも若い女性に圧倒的な人気がある。

会場は約4万5000人の超満員。「ヒーロー」や「ワン・スイート・デイ」などおなじみのヒット曲を7オクターブといわれる驚異的な音域の声で歌い上げた。《共同通信》

【IOC・サマランチ会長】カラー柔道着奨励

国際オリンピック委員会(IOC)のサマランチ会長は7日、国際柔道連盟(IJF)がカラー柔道着を導入することが望ましいとの考えを明らかにした。

ローザンヌで開かれたIOCと夏季五輪国際競技連盟連合(ASOIF)との合同会議後に記者会見した同会長は、IJFがカラー柔道着を採用していないことについて「われわれは圧力をかけることはしない。ただ、アドバイスとして(カラー化を図らなければ)将来、テレビやスポンサーの関係で難題に突き当たる可能性があることを指摘したい」と述べた。

一方の選手が青色の柔道着を着用するカラー柔道着の最大のメリットは、選手の識別が容易で、テレビ観戦に適している点。同会長はIJFがカラー化を図るかどうかはあくまでIJF自身の問題であるとしながら「卓球は故荻村伊智朗前国際卓球連盟会長の努力で、ウエアやフロアのカラー化を果たし、テーブルの下にテレビ用のマイクを付けることでダイナミックな競技になった。多くの国際競技連盟(IF)が学ばなければならない最もいい例だろう」と語った。《共同通信》



【土井たか子衆院議長】国会正常化へ向け調整

国会は7日、住宅金融専門会社(住専)処理策を含む1996年度予算案の採決をめぐる与野党対立の事態打開のため、土井たか子衆院議長が新進党のピケ解除や話し合い解決を各党に要請するなど正常化へ向けた調整を行った。

しかし住専処理の財政支出削減と加藤紘一自民党幹事長の証人喚問問題は7日夜の与党3党と新進党の国対委員長会談でも進展はなく、協議は8日も行われることから、予算案の衆院通過は週明け以降に持ち越される公算が大きくなった。《共同通信》

【HIV訴訟】東京、大阪地裁が和解案

輸入血液製剤によるエイズウイルス(HIV)感染をめぐって和解協議中のHIV訴訟で東京、大阪両地裁は7日、エイズ発症者を対象とした月額15万円の手当支給など恒久対策を盛り込んだ第二次和解案を原告と被告の国、製薬会社5社にそれぞれ提示した。

両地裁による最終の和解案となる見通しで、原告は一部に「不満もある」との一声もあるが「総じて評価する」との見方を示した。菅直人厚相は「手当など1週間で決めたい」と早期救済の実現に前向きの姿勢を見せ平成元年の初提訴以来ほぼ7年にわたって争われた訴訟は、全面解決に向けて大詰めを迎えた。東京の原告団は20日に最終決断をする。

今回の和解案は、昨年11月の和解勧告時に示された第一次和解案を補う内容。国、製薬会社の救済責任を指摘するとともに、医療面で、和解成立後も適切な措置をとるよう国に努力を求めている。

第二次案は、免疫力の下がったエイズ未発症者らに国が支給している現行の健康管理手当(最高で月額約5万1000円)の維持、拡充を求めた上、エイズ発症者だけ対象に別途、月額15万円の手当支給を提案した。15万円については国の負担割合を4割とした。

また特に生存被害者が求めていたHIV感染症の研究治療センターの設立、拠点病院の整備など医療体制の拡充について、適切な措置をとるよう国の努力と被告会社の協力を求めた。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は7日、前夜の山梨県東部地震について「君らはどこで地震を感じたの?秘書官の中には感じた人と感じなかった人がいるけど」と、問わず語りに記者団に逆質問。続けて「僕は公邸で『これは震度3以上だ』と思ってすぐにラジオをつけたよ」と機敏な、危機管理対応をアピールした。「首相就任前とでは地震の感じ方が違いますか」と問われると、待ってましたとばかり「そういう点では今までと本当に違うよ。どっかにずっと緊張感を持ち続けている感じだね」。もっとも、住専処理策批判の激震にはいまひとつ反応が鈍いのでは。

○・・・衆院予算委の深谷隆司自民党理事はこの日、「もう4日間も国会がハイジャックされている」と、委員会室前で座り込み封鎖を続ける新進党を批判。一方、西岡武夫新進党国対委員長は、事態打開を求める土井たか子衆院議長と会談した後、記者会見し「秩序を守るのが議長の責任だと土井さんに言われたが、われわれは議員一人ひとりが自ら判断して行動している」と相変わらず意気盛ん。しかしピケの議員はこの日もガムをかんだり週刊誌を読んだりして退屈そう。座り込みが板に付いたのか、それとも事態打開を心待ちにしているのか。《共同通信》

【千葉商科大・加藤寛学長】「文部省は口出しするな」

「文部省は大学にとって嫌われもの。さまつなことで現業に口出すなら廃止した方がいい」−。ユニークな発言で知られる加藤寛・千葉商科大学長(政府税制調査会会長)が7日開かれた自民党の行革推進本部規制緩和委員会で「文部省廃止論」をブチ上げた。

加藤学長は、教育行政について「文部省が現業に口を出すから自由で創造的な教育ができなくなる」と批判。特に、同省が学生の自由な転部や転科を認めないと指摘した上で「定員を大きく超えたり、定員に満たなかったりすると、文部省は補助金を減らすと言って大学側をいじめる。だから嫌われ、ない方がいいと言われるのだ」と、大学に対する規制をもっと緩和するよう求めた。

認可などの申請の際などに-必要な文部省や関係団体からの各種調査や飲料提出依頼が増加していることに関しては「申請の複雑化は相当なもの。しかも文部省の部局、外郭団体ごとに同じような調査が多く、各種調査は一元化すべきだ」と訴えた。

さらに加藤学長は大学入試制度についても「共通試験は,早急にやめるべきだ。こうし-たテストによる偏差値教育は、やさしい問題から取り掛かり、難しい問題は後回しにする癖がつく。偏差値教育でいい点を取った学生が東大に入り、その後、公務員になるから、官僚は難しい問題をすべて後回しにするんだ」と述べ、規制などによる教育制度のゆがみは官僚制度にも及んでいるとの持論を展開した。《共同通信》



3月7日のできごと