平成5861日目
2005/01/24
【この日の小泉総理】
日本プロスポーツ大賞授賞式
平成17年1月24日、総理大臣官邸で日本プロスポーツ大賞授賞式が行われました。
日本プロスポーツ大賞は、(財)日本プロスポーツ協会が主催し、その年に我が国のプロスポーツ界全般を通じ、最も貢献度の大きい業績を残したと認められる個人・団体に対して与えられるものです。
2004年の大賞には、18年ぶりに年間5場所制覇を果たした大相撲の横綱朝青龍関が選ばれ、小泉総理から内閣総理大臣賞が授与されました。
朝青龍関からは小泉総理に横綱の綱をあしらったレプリカが贈られた後、小泉総理は「しかし強いね。横綱は憎らしいほど強くないとだめだね。負けると拍手喝采を受ける。負けないんだから、あの力強さには感心するよ。」と感想を述べました。《首相官邸》
消費税率引き上げも検討
衆院は24日午後の本会議で小泉純一郎首相の施政方針演説に対する各党の代表質問を行った。岡田克也民主党代表が年金財源に消費税の活用を求めたのに対し、首相は「年金の給付水準、社会保障全体として負担と給付を考える際に消費税の活用も当然検討の対象になる」と述べ、社会保障制度の見直し論議では、消費税率の引き上げも含めて論議する方針を明言した。《共同通信》
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【名古屋市】ホームレスのテントを強制撤去
名古屋市中区の白川公園のホームレス小屋が24日、行政代執行法により、強制撤去された。市側はホームレスに自立を求めるが、「職が無い」という壁が立ちはだかる。愛知万博開幕や中部国際空港開港、自動車産業の好調で、好況に沸くように見える愛知だが、ホームレスのほとんどを占める中高年齢層の求職の悩みは深刻で、解決策は依然、見つからないままだ。《朝日新聞》
【この日の民主党】
岡田代表の質問に首相まともに答えず 抗議のため民主党議員退席
21日の小泉首相の施政方針演説を受け、衆議院本会議で24日から代表質問が始まった。民主党・無所属クラブからは、トップバッターとして岡田克也代表が質問に立ち、内政・外交の諸課題について、小泉首相の見解を厳しく質した。しかし首相はまともに答えようとせず、審議は紛糾。民主党議員は、議論をかたくなに拒否する不誠実な首相の態度に反発し、本会議場を退席した。
代表質問では、岡田代表は冒頭、スマトラ沖大地震とインド洋津波災害の被災者の皆さんへお見舞いの言葉を述べ、阪神・淡路大震災から10年が経つことにも触れながら、「政治の原点は一人ひとりの人間の命を大切にすること、一生懸命生きている人々を支援すること」との基本認識に立って質問すると表明した。
民主党など野党が21日に改正案を提出した被災者生活再建支援法については、前国会で廃案とした政府・与党の取り組みを厳しく批判。「なぜ本当に困っている被災者が求めるささやかな要求が満たされないのか」として、与野党全会一致で改正案を成立させるよう、力強く呼びかけた。首相はこれに対し「様々な角度からなお議論を深める必要がある」と全く誠意のない答えに終始した。
年金制度改革については、昨年、政府・与党が進めた年金制度改革は「持続不可能」で「問題の本質的な解決にならないことは明らか」と厳しく批判。首相に対して、方向性の合意もなく議論をしても成案を得ることはできないと断じた上で、(1)抜本改革の集中的議論、(2)抜本改革が必要との基本認識、(3)年金保険料上限15%と消費税の活用、(4)年金制度一元化と納税者番号制導入、の四点について見解を質した。首相は、「年金制度自体は持続可能な制度に見直すことができた」と根拠なく一方的に断言。「社会保障制度全体について一体的見直しを」との抽象的な答弁を繰り返した。
また岡田代表は、「地域再生にあたり最も重要なことは地方主権」だとして、小泉首相のいわゆる三位一体改革を「この点において全く評価できない」と断じ、首相の見解を問うとともに、「地方分権はもう一回ゼロからやり直すべき」と厳しく指摘した。首相は、「残された課題についても国と地方の協議の場などを通じて検討を進める」などの答弁をするにとどまった。
郵政改革について岡田代表は、その必要性について「いまだ国民の理解は深まっていない」とした上で、「郵貯・簡保については民間でもできることであり、将来的には民営化が本筋」としつつ、「将来展望なき民営化は、350兆円の国民資産をリスクにさらす」として、「もう少し丁寧に民営化を模索することが必要」と指摘した。首相に対しては三点、基本的な疑問を示し答弁を求めた。首相はこの基本的な質問にも「現在制度設計を検討している」「国債市場の安定性を損なうことのないよう十分配慮する」などと、答えにならない答え。
また、外交問題について岡田代表は、日米の信頼関係の重要性を指摘しつつ、同時に「アジア外交を重視すべき」との認識を示し、首相の取り組みを質した。岡田代表は更に、世界の大国米国には謙虚さが、良き友人である日本には賢明さが求められている、と指摘。首相の基本姿勢を質した。首相はこれに対して、「日米双方は従来より、強固な信頼関係の下で、言うべきことを言い、やるべき事をやってきている」などとした。
イラクへの自衛隊派遣問題に関しては、岡田代表はまずイラク戦争が正しかったと今でも思っているのかを首相に改めて質問。「現在のイラクに非戦闘地域はなく、自衛隊は直ちに撤退すべき」とするとともに、3月のオランダ軍撤退以降は「イラク特措法上の安全確保義務違反の状態になることは確実」と指摘して、自衛隊撤退についての首相の見解を質した。首相はこれに対しても、「イラクは累次の国連決議に違反した」「今後とも隊員の安全確保に万全を期す」などと従来の答弁の繰り返し。
旧橋本派のヤミ献金問題など政治倫理をめぐる問題についても岡田代表は、「関係者の証人喚問を実現し、事実を国民に明らかにすることは、自民党総裁である小泉総理の責任」と厳しく断じ、不誠実で他人事のような答弁を繰り返してきた小泉首相を厳しく批判。首相は、「各党・各会派で十分ご議論いただきたい」などと相変わらず他人事のような答えに終始した。
最後に岡田代表は、小泉内閣4年近くを振り返って「期待は裏切られ続けてきた」とし、「民主党が政権を担い、改革を成し遂げるための準備は既にできている」と表明。「言葉だけの改革はもう十分」とし、「政権交代なくして改革なし」だと断じて、「必ず政権交代を成し遂げて本当の改革を実現する」ことを力強く誓い、いったん質問を締めくくった。
更に岡田代表は、小泉首相の答弁を受け、首相が質問に直接答えなかった9項目について再質問。被災者生活再建支援法について、「今、まさしく被災地で苦しんでいる方々のために、まさしく政治的な決断が求められている」と厳しく指摘。「政治家としての、総理としての、明確な答弁を」求めた。年金改革についても「全体を議論すると言って全体が先送りされてきたのが今まで」だと厳しく指摘。「まず年金の問題をしっかり議論する、こういう方針で、かつ議論するのは国会の場であるということを確認したい」と、答えを求めた。岡田代表はこのほかにも7項目にわたって、首相の再答弁を求めた。
これに対して小泉首相は、「全てに明確に答弁している」と述べるのみで「答弁」を終えた。あまりに不誠実かつ不真面目なこの「答弁」に、本会議場は騒然となり紛糾、審議はストップした。これに対して、答弁を補足したい、として再び壇上に上がった首相は、「各再質問項目の中で、岡田代表や民主党の意見があったことは理解している。それに対する答えは先ほど私が申し上げた通り」と、議論をかたくなに拒否し、国会での議論を愚弄するような発言。さらに「補足」するとした首相は、「私の答弁に不満があるということは理解できる。しかし私は岡田代表の質問にもれなく答弁したと思っている」としたため、民主党議員はこの不誠実な態度に強く反発し、本会議場から退席した。
「総理としての資格を欠いている」岡田代表が記者団に
民主党の岡田克也代表は、24日午後の代表質問での小泉首相の不誠実な答弁に反発し、民主党議員が本会議場を退席した後、記者団の質問に答えた。
岡田代表は、首相の答弁を真摯に聞いて、認められたルールの中で再質問したにもかかわらず、首相が事実上の答弁拒否をしたと考え、きちんとした答弁がなされなかった以上、退席せざるを得なかった、と述べた。
さらに岡田代表は、「通常国会冒頭の代表質問を衆議院の本会議場、すなわち民主主義の根幹の場所で、あれだけの答弁拒否を平然とする、それだけで、総理としての資格を欠いているというしかない」と述べた。
岡田代表はまた、中継を見ていた国民へのメッセージを求められ、「政治への信頼が大いに揺らいだと思う」と懸念を示し、首相には、政治不信を回復する責任がある、と語った。
今後の対応についての質問に関しては、これから党の中で協議するが、きわめて重要な問題であるとの認識を示した。
答弁拒否の首相と徹底的に対決 国会内で臨時代議士会を開催
民主党・無所属クラブは24日午後、国会内で臨時の代議士会を開いた。
冒頭、筒井信隆議院運営委員会理事より経過報告がなされた。筒井筆頭理事は小泉首相の答弁に臨む姿勢について、「完全な答弁の拒否であり、国会軽視だ」と厳しく指摘。答弁を拒否した点については、代議士会で危惧されていた通りになったと語り、「首相は、答弁漏れと再答弁の意味の違いが分かっておらず、分かろうとしない」と強い調子で批判した。今後の対応については、「これを認めていたら代表質問の意味が何もなくなる」と、徹底的に対決していく方針を明らかにした。
鉢呂吉雄国会対策委員長は、実質的な首相の答弁拒否により、「通常国会冒頭から大きな波乱含みになった」と印象を語った。「岡田代表の9つの新たな再質問について、首相の側に誠実に答えようとする姿勢がないのであれば、到底、議会の活性化はできない。議会のあり方をきちんとするためにも、あのようなかたくなな議論の拒否というのは認められない」と表明し、一致結束して対決していく決意を明らかにした。
大きな拍手に迎えられて挨拶に立った岡田克也代表は、「まさしく日本の民主主義の根幹が、今、揺らいでいるという認識を持っていただきたい」と訴え、「(野党が)国民を代表して通常国会の冒頭にあたり総理に基本的な質問をする。それに対して答えないということでは、議会の自滅だ」と語った。
代議士会は、小泉首相の再度の答弁を求めるという方向性を確認し、いったん休憩となった。
民主党国会対策委員会、役員会で対応を協議
岡田克也代表の代表質問に対する、小泉首相の国民に全く説明責任を果たそうとしない不誠実な答弁拒否について24日、民主党は抗議の意思を明確にするため本会議から退場した。この問題への対応を協議するため、民主党国会対策委員会は緊急役員会を24日午後3時半から国会内で開催した。
冒頭、鉢呂吉雄委員長が「小泉首相は再質問を受けつけない。国民の7割以上の人が何事に対しても説明責任が足りないと言っている。これを直していかなければいけない」として、国会での論戦を活性化するためにも、国会対策委員会として何としても議論の場を確保していくこと、小泉首相の対応を糾していくことを表明した。
「責任はひとえに総理にある」岡田代表が糾弾 再開された本会議で
衆議院本会議が24日午後5時46分に再開され、冒頭、河野洋平議長が「答弁にあたっては誠意をもってするよう」小泉首相に注意した。岡田克也代表は再質問に対する首相の答弁、補足答弁、再補足答弁を、国民に対して不誠実だとして再々質問に立った。
岡田代表は、「先程の本会議で混乱した責任はひとえに小泉総理にある。私は答弁漏れを指摘したのではない。総理の答え方は答弁拒否と同じ」だとして、厳しく反省することを求めた。その上で、「本会議は議会制民主主義の中心となる場。野党第一党を代表して質問している。総理の答弁は議会制民主主義の根幹を揺るがすもの。絶対に認めるわけにはいかない。我々は国民から選ばれており、誠意をもって議論する責任がある。先程の答弁は歴史に残るような大きな誤り。総理としての資質が問われる」として、「謙虚な反省の弁を国民に対して述べられる」ことを求めた。
首相は、岡田代表の再質問の9項目(社会保障、年金改革、公共事業、公務員削減計画、三位一体改革、郵政改革、イラク、国連ハイレベル会議、政治とカネ)に関して一つひとつ答えたものの、「いずれにしても、いつも私は十分誠意をもって答弁している」と締めくくり、有権者・国民に対しての反省の弁は全くなく、不誠実な対応に終始した。
首相は国民への説明責任を果たせ 代表質問終了後岡田代表語る
民主党の岡田克也代表は24日夜、国会内で記者団から小泉首相の再答弁をどのように聞いたかを問われ、「中身の問題ではない。議会制民主主義に対して、総理がどのような感覚を持っているかが問題だ」と答えた。
本会議再開後、議長から誠意をもってきちんと答弁するよう注意を受けた小泉首相は、「常に誠意をもって答弁している」と発言したが、岡田代表はその発言を受け、「国民の税金で運営されている議会において、真面目な議論が行われず、その危機感が首相になければ、議会制民主主義の根幹にかかわる」と、国会の形骸化をもたらしかねない首相の姿勢に対し、改めて強い危惧の念を示した。《民主党ニュース》